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平行融合異能世界-『外典英雄異端録』

1名無しさん@おーぷん:2017/11/02(木)03:40:52 ID:4Kf()



















                         ――――その日、世界が混ざりあった。
2名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)03:42:16 ID:4Kf()

                少女境界      魔法少女で在り過ぎる   ラッキークローバー

          ルシフェル               ゲームマスター                   

                  剣鬼                          永劫回帰

           骸姫              魔法少女管理都市『瀬平戸』             

             大いなる終幕
                          斬殺少女

                     輝ける黒百合                正直な心    

                
                             


                                                   ――――それは、儚き少女達の水泡の如き夢物語。
3名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)03:43:01 ID:4Kf()






                    マッド・ドッグ          
      心眼                                       
                                            聖王凱旋 

               The wolrd ends with you                    外なる神より嗤う者


                            融合血戦世界『white world』  

聖剣喰らうべし

       人を食ってる場合じゃない
                                      創り悟る者

                          クソッタレサイボーグ    神殺交響曲 

      鏡の如き心にて一太刀を閃く              明けの明星



                                                  ――――それは、戦いを求める者達の矜持。
4名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)03:44:04 ID:4Kf()






                                暗殺の天使

                       輝ける/狂えるガラティーン         オルタナティブ・フィクション

             真柄無双                       偽なる聖剣     
                       大逆の魔槍

      栄華溺堕酒池肉林 
              無限聖杯戦争『冬木』         
イェーガー・マイスター

                        七つの罪
                                                無名
                                         序列五十九番

                                アーサー・オリジン


                                                  ――――それは、蠱毒壺に願いを賭けた者達の流離。
5名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)03:44:57 ID:4Kf()








                        地獄渡る紅玉     レヴォリューション

                                       暴食     理想少女

 
                                 混世無間裂空『Horizon』     
                                                    其の意志は傍に
明日へ抗う者 

                             究極の敵          至高の反聖

                  何時か笑顔の君であるように                 青義再び

                       万象一切その指に          超人   


                                                  ――――それは、喰らい合う世界の断末魔。
6名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)03:45:31 ID:4Kf()






                                       我が旗にて正義は吼える
                            真紅 
         一騎無双剣                      
                                          融けない正義

               吠える負け犬         絶対正義要塞『クレイドル』            

                         揺れる水月                ハロー・ユートピア

                        蛇笑う赤い夜               其の身壊れども進むべし

                                    怨断ちの処刑人
                                


                                                  ――――それは、不壊なる正義の理想郷。
7名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)03:46:47 ID:4Kf()


















                                    ――――これなるは夢幻の英雄譚。歪に束ねられた世界にて、語られることのない異端録である。
8名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)06:10:11 ID:et9
懐かしい名前がちょいちょいあるので期待
何が始まるんです?
9名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)23:26:47 ID:Rv2


                                  黒百合学院生徒会
                黒百合学院生徒会は生徒会に認められた優秀なる魔法少女による完全なる統治を目指す組織です。
                         全ての魔法少女は黒百合学院生徒会の決定に従いましょう。
                         全ての魔法少女は黒百合学院生徒会に所属しましょう。
                         全ての魔法少女は黒百合学院生徒会に認められなければいけません。
                         全ての魔法少女は黒百合学院生徒会に管理されなければいけません。
                    黒百合学院生徒会に非協力的な魔法少女は、生徒会により、適切な手段の下に処理されます。

                                Black lily School student council
 Black lily School Student Council is an organization that aims to governance of the magical girl by excellence Naru magical girl that was found in the student council.
                All magical girl must follow the decision of the black lily Academy student council.
                All magical girl must belong to the black lily School student council.
                All magical girl must be approved by the black lily School student council.
                All magical girl must be managed in black lily School student council.
     Uncooperative magical girl in black lily School student council, by the student council, will be processed under the appropriate means.




                               第一期黒百合学院生徒会メンバー

                                  生徒会長:藤宮 明花
                                     状態:特例

                           副会長:ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン
                                     状態:正常

                                 書記長:如月 千寄子
                                     状態:停止

                                   顧問:高辻 狐花
                                     状態:停止
10名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)23:28:09 ID:Rv2











                                  魔法少女管理都市『瀬平戸』 










                                                                                                 .
11名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)23:30:11 ID:Rv2
 ――――コンクリートの冷たさに揺さぶられて、雛菊ひよりは目を覚ました。
 立ち上がろうとすると、酷い頭痛に襲われて思わず崩れるようにそこに座り込んでしまう――――薄ぼんやりと霞んでいた視界が、痛みによってクリアになる。
 見覚えのない場所だった。何故自分はこんなところで寝ていたのだろう、と思考が及んだところで、脳髄を掻き回す激痛をすら忘却に至るまでの。
 思考の渦に飲み込まれる。そうだ、何故自分はこんなところに、いや、違う、もっと根本的な問題だ。


「……なんで、生きてるの?」


 雛菊ひよりは生きている。腕があり、足があり、心臓が動いている。身体は暖かく血が流れていて、少しばかりの肌寒さを覚えていた。
 それがおかしかった。オーネストハートは既に死んだ。あれを忘れることなど出来はしない。あれを、無かった事になど出来ないはずだった。
 剛人悪鬼羅刹が如き剣鬼と共に、オーネストハートは謀略家或いは友人たる魔法少女であり魔法少女の血を啜る吸血鬼との対峙の末、その生命を散らした。
 ……ここがあの世である、などという突拍子な結論には至れなかった。その割には周りは少々現実味があり過ぎる。
 或いはあれらの何方かが、或いは四葉の彼女が勝ち残り、私の蘇生を願ったか?
 それも否であろう。そのどれにも、オーネストハートの死を踏み躙り、踏み越え、叶えたいと願うだけの想いがあった。思想があった。
 何より、あの戦いは、そんな単純な結果に終わる筈がない。願うとすれば――――世界そのもののやり直し、にまで行き着くことになるだろう。

「と、とにかく……状況を確認しないと……」

 クリアになる思考と同時に頭痛は綺麗に引いていた。ゆっくりとそこから立ち上がって、服に付着した砂を払う。
 辺りには、自分の持ち物はない。残してきた鞄も当然ながら。ポケットの中を漁る……『飴』や『チョコレート』の類は無い。
 指を見る。そこに在るはずの指輪は存在していなかった。魔法に由来するものはとんと見当たらなかった……こうなってくると、魔法それ自体も怪しいものである。
 周囲をきょろきょろと一度確認……魔法少女の存在は一般人に認識されないが、同じく魔法少女であればそうではない。
 この状態で好戦的な魔法少女には出会いたくない――――辺りには誰も居ないことを確認し。


「――――変身」


 少女は光に包まれる。そして光は少女を魔法少女へと変える。
 白と薄いピンクを基調とし、花の蕾を模した袖や蝶型のリボン、大量のフリルなどのファンシーなモチーフをあしらったドレス姿。
 足にはサイハイブーツ、手にはパールホワイトのショートグローブを着用している。
 髪も桃色に染まって大きくボリュームアップし、両側頭部でお団子状のシニヨンを形作る。
 その姿は、少女性と成熟が同居する絶世の美少女であり――総合して、極めて典型的な「魔法少女」の姿をした魔法少女だと言えよう。

「良かった、変身はちゃんと出来る……」

 取り敢えずは、安心したと胸を撫で下ろした。最早それすらも剥奪されていたのならば、どうしていたことだろうと。
 さてそれじゃあ、この路地裏から出ていこうと胸元で小さく両手を握り締めた。こんなところに居たとしても、何にもならない。
 とにかく今を生きているならば、最善を尽くすしか無いのであり――――
12名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)23:31:11 ID:Rv2
「――――居たぞ。魔法少女だ!!!」
 
「ええ!?」

 え、まさか見られていたの――――なんて、どこかから聞こえてきた叫び声にびくりと身体を強張らせる。
 が、それは杞憂であったと同時に、また別の問題を連れてくる。
 この路地裏に、何者かが飛び込んでくる。フードを目深に被り、後方へと視線を向けながらひよりの方向へと全力で駆け続けている。
 そしてそれを追いかける人影は、凡そ三つ。その三つ共、背丈自体はバラバラであったものの大まかなシルエットは変わらない。
 その何れも、ひよりと大して変わらない年齢の少女である。彼女等の共通点は……三人共が、同じ制服を身に着けている、ということ。
 そして、特異な点としては――――


「――――掃射。魔法少女の排除を最優先でー、つーかあの程度のゴミさっさと殺せよほんと使えねーなー!!!」


 全員が、無骨な小銃で武装しているという点。
 後方から、かつりかつりという足音を鳴らしながら同じ制服を身に着けた少女が更に二人現れる。
 そして、その内の片方……ブロンドの髪と、蒼い瞳の絶世の美女は、銃を携える彼女達へとその整った顔立ちを歪ませながら罵倒しつつ、そう命令を下した。
 フードを目深に被った少女が振り向いた。そして引き金が引かれる――――連続するマズルフラッシュと共に。銃弾が、ばら撒かれる。
 

 現状が何なのか、分からない。


 ここがどこで、今自分がどうなっているのかも分からない。


 何もかもが分からない状態だ。赤子にすら劣る程に、自分は何もわからない。


 それでも、その少女は、魔法少女なのだから。


「――――変身」


 ――――だからこそ、其の身体は反射的に飛び出していた。

 魔法少女の身体能力を用いれば、魔法の伴わない銃弾の対処程度容易だ。
 マズルフラッシュまで見れたのならばもう間に合わない要素など無い。其の全てを、オーネストハートは全て『掴み取ってみせた』。
 銃声が止んだ。一度、周辺が静寂に包まれた。そこには――――



「――――オーネストハート。見参!!」

 

 ――――魔法少女が、立っていた。
13名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)23:31:59 ID:Rv2


 ■


「……オーネストハート、なんで……?」

 フードの少女が、彼女を見上げ、そう呟いた……其のつぶやきは、然し彼女に辿り着くことは無かった。
 オーネストハートは、武装した少女達の前に立ち塞がっていた。指輪も武器も持っていないが、ただの少女を相手にするならば負ける気はしなかった。

「大丈夫、貴方は逃げて下さい! ここは私が!!!」

 彼女は魔法少女と呼ばれていた……であれば、魔法少女の戦闘能力も理解しているだろう。
 彼女が何らかの理由で変身できないのか、何故彼女達から逃げているのかは分からなかったが。それでも、オーネストハートは彼女にそう叫んだ。
 弱い人達を、虐げられる人達を守るのが魔法少女である。今まで、オーネストハートはいろんなことを経験してきた。
 魔法少女となってから……辛いことのほうが、多かったと思う。考えは色んな方向に変わっていった。それでも、その原則だけは、破れないから。

「面倒臭ェ……劣等ども同士で庇い合いかよ。お前もそいつの仲間なのか……だったら……ああ、いや、いや、いや、違う。
 関係無い。生徒会長共はそうするだろうよ。そうしなきゃ『私がヤバい』……!!
 ……警告、お前は……あーそうだった、もう意味が無い。てめぇは私達の邪魔をした、だったらお前も“魔法少女管理法違反”だ、クソが!!!」

 オーネストハートには、理解の及ばない捲し立てるような言葉の波。
 生徒会長、魔法少女管理法……そんなものは聞いたことが無い。そもそも魔法少女を縛る法律なんてありえないはずだ。
 魔法少女は、秘密裏に活動する。そのための存在隠蔽機能が搭載されている。余程アピールしない限り……いや、したとしても、世間に認知されるほどになんて。
 謎の深まっていく、思考は加速度的に複雑性を増していき、然し現状はそれに対応するだけの時間を与えてくれない。
 もう一人の少女……帽子を目深に被り、俯きがちな少女が前へと歩き出した。
 横に並んだ三人の間を割って入り、そして丁度オーネストハート達と武装した少女達の間に立つと。


「――――総員、変身」


 静かに呟いた――――そしてその声は、聞き覚えのあるものであった。
 並んだ三人からオーネストハートと同質の光が放たれる。そして一寸だけ遅れて、帽子の少女の姿もまた光りに包まれる――――そして、それが晴れた場所には。
 武装した少女達は、SFチックなボディスーツに外骨格を装着したような姿をしていた。三人共、多少の形状の違いはあれど大まかなデザインは同様に見える。
 腹部には、黒い百合の姿をした文様が刻まれており――――その手に握る銃は、より巨大であり、より強力になっているように見えた。
 そして、帽子を目深に被った少女の姿を見て――――オーネストハートは、其の眼を見開いた。
14名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)23:32:11 ID:Rv2

「……そ、そんな。まさか」


 艶やかに流れる黒い髪。目深に被られた帽子、其の肢体は深い緑色の軍装に包まれていた。
 マントをはためかせて、帽子の奥の眼光がオーネストハートを見据えた。震えるほどに狂気的で、熱狂的で、それでいて――――どこまでも、真摯で。

 ――――今更になって、これは悪い夢であってほしいと願ってしまった。


「な、なんで……貴女が……」



 ――――コノハナさん。


 其の名を紡ぎきることは出来なかった。それは、口に出してしまえばそれを事実として認めてしまうという、彼女なりのちょっとした抵抗だったのかもしれない。
 然しそれは現実逃避でしか無い。明確に、純粋に、事実として、オーネストハートの目の前には、彼女のよく知る魔法少女が立っているのだから。
 ……『コノハナ少佐』。魔法少女の中においても、凄まじい戦闘能力と闘争精神を持った異端の魔法少女である。
 闘うために闘う魔法少女。殺し合うために殺し合う魔法少女。その為に、道を違えながらも最後には同じ相手と戦った……オーネストハートの数奇な運命の一人。
 然し彼女は、まるで聞こえていないかのように。……オーネストハートを、睨みつけると。


「ヘレネ、此奴等は私が相手をする」


 ――――空気が弾けるような音がした。

 コノハナ少佐の一瞬だけ消えた。どれほどだろうか、一秒を何分割したものの内の一つだろう――――魔法少女の視力でも、追い切れない程の超高速。
 其の相手が予想外であったという精神的動揺もあったとは言え、オーネストハートは近接戦闘を得意とする魔法少女である。
 それが反応しきれないとなると――――そして、同じく近接戦闘を得意とするからこそ――――瞬間的に理解した。これは、自分は死んでいたのだろうと。



「……はよ、逃げろぉ……ひよりぃ!!!」



 ――――鮮やかで、それでいて優しい『クローバー』が。其の刃を以て、必殺の一撃を留めていなければ。
15名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)23:35:12 ID:Rv2








                                                                                                       第一話 魔法少女管理都市『瀬平戸』  第一節 終
16名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)23:36:00 ID:dpx
これは期待
17名無しさん@おーぷん :2017/11/02(木)23:43:29 ID:Rv2
このスレはこんな感じでぼくがなりきりキャラを使ってお話を書くお遊びスレです
思いつきで始めたようなものなので文章力や構成に期待しないで下さい
気が向いた時に書くので多分ペースは本当にまちまちですがレスもらえたらがんばります
18名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)00:54:31 ID:Qw8
パー速魔法少女にもおーぷん魔法少女にも参加してた俺得
自キャラ出るかワクワクしながら待つから頑張って欲しい
19名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)01:01:40 ID:DHn
キーワードに自キャラのものが書かれてる俺はワクワクして待ってるわ
20名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)01:24:06 ID:tnN
現在のなな板ならびにその周辺コミュニティにおいて唯一期待できるスレッド。
わたしは無能なので何もできないけど、書き続けてほしい。外野なんて無視してよろし
21名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)02:00:16 ID:er6
これは期待
22名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)22:37:14 ID:40y


 コノハナ少佐の必殺の一撃を受け止める魔法少女が。
 其の名を、ラッキー・クローバー。幸運なるシャムロック。そして、オーネストハートの同志であり。生前に、自身の後を任せた……二人目の、もう二度と会うことはない筈だった友人。
 それはまさしく、オーネストハートにとって幸運そのものであった。この何も分からない世界において、見知った、それも親しい彼女の存在はあまりにも。
 ――――但し、現状は決して変わらない。ラッキー・クローバーは、其の右手に握る変形武器、アームズ・オブ・ラッキークローバーの剣形態を以てコノハナ少佐の拳の一撃を止めたが。

「――――邪魔だ」

 即座に。拳を引いたコノハナ少佐の左脚が、アームズ・ラッキー・クローバーを蹴り上げた。その脚力はそれを握り締める魔法少女の腕から武器を引き剥がし。
 続く右脚の膝が腹部へと突き刺さる。


「……か、はっ」

「ヨツバさん!」


 鮮やかが過ぎる手際だった。
 オーネストハートが今まで見てきたコノハナ少佐のどんな戦いよりも遥かに鮮やかで、一切の無駄なく遊びがない。
 まるで彼女自身が一本の刃であったかのごとく――――成程それならば、何時も武器として使用していた軍刀を握り締めていないのも理由として頷けると、呑気に納得してしまうほどに。
 だが、そこで思考停止をしている暇はない。それが出来る程に、オーネストハートという魔法少女は、或いは雛菊ひよりという少女は、楽な生き方を知らないのだ。
 一歩踏み出して、空中に飛んだラッキー・クローバーの得物を握り締めると、そのまま落下速度を併せてその剣を叩き込まんとする。

「コノハナさん!!!!」

「無駄だ、オーネストハート」

 無造作に差し出された掌が、その刃を受け止めた。まただ、また――――素肌で武器に触れているというのに、全く身体に傷がついていない。
 いや、正確には付いている。ほんの僅かに掌には血が滲んでいるのは見えた。だが、その程度だ。
 魔法少女としての腕力と、落下速度と、全体重を載せた渾身の一撃だと言うのに。その程度のダメージに抑えられながら、何か固有の魔法を発動したという気配すらもなく。

「うああ!!」

 そして剣身を、あろうことかコノハナ少佐は“握り締めて”、更にそれを力づくで持ち上げた上で無造作に放り投げた。
 ――――確かに、コノハナ少佐はオーネストハートの記憶では近接戦闘能力に長けている。身体能力も勿論優れているが、然し、然し……あれは、技術を以て成立する強さであった。
 固有魔法である瞬間的な強化を除けば、単純な身体スペックでは、普通の魔法少女……それこそ、オーネストハートと同等である、と言っても差し支えがない“筈”だ。
 そのまま、路地裏の行き止まり……アパートの壁に叩きつけられそうになるのを、ラッキー・クローバーが追いかけて、それを抱き止める。
23名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)22:37:23 ID:40y

「……っ、くぅ……ありがとうございます、ヨツバさん……でも、なんで……」

「それはこっちの台詞や! なんでひよりちゃんがこんなところに……いやそれよりも、逃げるで!!」

「に、逃げるって言っても……何処に……」

「上や! それ以外無い!!」

 ヨツバが右手の人差指で、上方を指差した。成程確かに、後ろは袋小路、前は合計五人の魔法少女に囲まれている――――逃げ出すならば、そちら側しかない。
 魔法少女の脚力であれば、ある程度の突起物がある壁を駆け上るのも困難ではない……お互いに顔を見合わせると、ラッキー・クローバーが背中を向けていた壁向き直り、そして駆け上がる。
 そして、それに続いてオーネストハートが――――無論、それを手を拱いて見ている追跡者達ではない。
 三人の共通衣装を身に纏った魔法少女が照準を二人へと合わせる……が、それをコノハナ少佐が片手を上げて静止する。
 
「……どういうつもりでしょう、コノハナさん?」

 穏やかな笑みを浮かべた……ヘレネと呼ばれた少女が、コノハナへと向けてそう問いかけつつ、歩み寄る。
 憮然とした表情で上へと逃げた魔法少女二人を見上げるコノハナの前へと立つと……拳を握り固め、それを思い切り頬へと向けて叩き込んだ。
 ふらり、とコノハナの身体が――――オーネストハートの一撃をものともしなかったその身体が、揺らぎ、そしてそれを許さないとばかりにその胸倉を掴み無理矢理視線を合わせると。

「てめえ何考えてんだ、このクソアマ!!!! 前々からちっせぇ脳味噌だとは思ってたが、こうもクソッタレだと中に■■でも詰まってんじゃねえかと思っちまうなオイ!!!!
 私達の仕事はクソ魔法少女共の捕獲だぞ!? 誰も逃がせなんて言われてねえだろ……失敗したらどうなるか、分かってねえとは言わせねえぞ。失敗したら……私達は……私達は……生徒会長に……」

「落ち着け、ヘレネ」

 一瞬で頂点に達した激情の奔流は、まくし立てるに連れてその声色に恐怖を帯びるようになっていった。
 目の前の人間の落ち度に対する激怒から、何か恐ろしいものに対する身体に刻まれた『恐怖』――――それが、ヘレネの感情を無理矢理に引き摺り下ろしていき。
 そのまま、錯乱しかねないヘレネへと、コノハナ少佐は静かに告げた……沈み続けていたその感情が一気に跳ね上がって、再度目の前の対象に対する激情へと変換され。

「あれらは、私がやる。私が責任を取ってやる。お前には責任が行かないようにしてやる。ここからのことは、全て私の責任だ。
 故――――部隊は追跡に専念させろ。私は、奴らを、単独で仕留めてみせる」

 ――――ヘレネの瞳を真っ直ぐに貫くその瞳は、熱狂的だった。
 心の底からあれら二人と戦いたいという闘争心。その少女を動かしているのは、ただそれ一つのみであり――――直向きで、真摯で、そしてだからこそ恐ろしい。
 それはまた、ヘレネの心に対して、『生徒会長』へと向けるものに対してとは別の形の恐怖心に似たものを抱かせ……たじろぎつつ、掴んだコノハナ少佐の胸倉を離す。

「っ……じゃあ、やってみろ。さっさとやれ。早くやれ。これで駄目だったら、てめえから殺してやるからな……!!」

「ああ、良いだろう――――では」

 外套を翻らせて、コノハナ少佐は右の拳を握り締めると――――炸裂音に似た踏み込みの音と共に、その場から消え失せた。
24名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)22:38:15 ID:40y



「……もう、追ってこぉへんな……」

 背竜橋、そう刻まれた巨大な橋の上に、ヨツバとひよりは立っていた。
 二人共に肩で息をしながら、周囲を見渡して追ってきた人影がないことを確認する……そして、ヨツバは欄干へと凭れ掛かってそう呟いた。

「そう、みたいですね……はぁ」

 先ず、安堵。なんとかあの死地から脱することが出来たという事実に胸を撫で下ろした。
 ……逃げ出す際、魔力による感知が行われないように変身を解除したまま街中を走り回った。それで気付いたのは、やはりこの街は自分の住んでいる街とは違うということだった。
 結構な距離を走り回ってきたが、見たことのある地名も、見たことのある建物も、存在しなかった――――おそらくはここが日本であることは分かるのだが、どの地方で、何処にある街なのか。
 それが全く分からず……やはりここからは、他人に頼ることになるだろうか、と。横にいるヨツバへと、視線を寄せて。

「……ヨツバさんは、どうしてここに?」

「分からん」

 即答。先ず最初に聞きたかったことは、ある意味予想通りではあった。

「気付いたらここにおったんや。多分、ひよりちゃんもおんなじやろ?」

「はい……さっき、目が覚めたんですけど。私も、いつのまにか」

「そっか……」

 何処と無く、重苦しい空気が流れていた。
 ひよりには、その理由は分かっている――――元の世界では死別した仲だ。それが再会できた、ということを喜んでいないわけではないが、状況が状況なのだ。
 話したいことは沢山あるが、それ以上に聞かなければならないことがある。恐らくだが、ヨツバは少なくとも自分よりは早くこの世界に召喚されていたのだろう。
 あの魔法少女部隊に追われていたのが、何よりの証拠だ……それ故に、先ずはこの世界の情報を少しでも。少しでも、聞かなければならなかった。

「……戦いは。戦いは、どうなりましたか?」

 だというのに。思わず、我慢が出来ずにそう聞いてしまった。
 ヨツバの表情は俯いた。……再度顔を上げた時に、その表情は明るく――――ひよりが、見慣れた物に変わっていた。
 
「ごめん! 負けた! 強かったよ! ……その……れぎな、のくち……」

「レギナ・ノクティスですね」

「そう、それ!!」

 そのやり取りが、妙に懐かしくて、ひよりも釣られて笑ってしまう。 
 ――――束の間の平和だった。こんな状況がいつまでも続けばいいのに、とすら思ってしまう程に。こう思ったのは……果たして、何回目だろうか。
 魔法少女の殺し合いが終わってからもそんな感情を抱くことになるなんて、思いもしていなかった。これは……神様のプレゼントなのか、それとも。
25名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)22:39:25 ID:40y

「でも、ウチは嬉しい。ひよりちゃんと、また会えて」

「……そうですね。私も、嬉しいです。とっても」

 顔を見合わせた。
 ああ、生きている。ここに生きている。あんな別れが嘘であったかのように、ここには熱を持って、息をする自分がいて、ヨツバがいる。
 果たしてこれ異常何を望むというのだろう。このまま、二回目の生を歩んだって構わないじゃないか――――あれだけ頑張ったんだ、だから、それでも良いじゃないかと。


「楽しそうだな。私も仲間に入れてもらいたい。同じ“アケラーレ”の仲だろう?」


 一瞬で、空気が張り詰める。
 空間を戦意が満たしていく、空間を闘志が満たしていく。雛菊ひよりは、この感覚を知っている。
 背竜橋の向こう側から、一人の少女がやってくる――――姿を確認せずとも分かる。この、冷ややかなようで、煮えたぎるような熱意は、闘志は、彼女以外に存在しない筈だ。
 翻る外套、輝ける軍装――――

「コノハナ、さん、なんで」

 ――――その少女は、衝動と正義の間に震えていた。
 ――――その少女は、魔法少女であること以外の何者でもなかった。
 ――――その少女は、そうであること以外に生きることができなかった。

 それでも、その少女には矜持があった。無条件の殺戮に憤るだけの倫理があった。正義感があった。だからこそ、ぶつかり合って、そして共に並んで、分かれていった。
 だからこそ、ひよりには信じられなかった。未だに、その少女が無条件に自分にそれを向けてくることが。

「なんで――――か。では説明しきれていないようだな、ヨツバ」

「おかげさまでな……!!」

「ふむ……だが、そうだな、いうなれば。

 私は、今、こうして『在る』。ならば、私は『役目を果たす』までだ」

 その魔力が。その闘志に比例するように、膨れ上がっていった。
 これは……指輪の魔法少女ですらここまでには至らないだろう。生前のコノハナ少佐からもここまでは感じられなかった、絶大が過ぎるまでの『膨大な魔力量』。
 ただ、そこにいるだけで息苦しさをすら感じてしまうほどの。そしてそれは――――ただ、その数値だけに収まらず、コノハナ少佐自身をすらも包み込んでいくほどに。

「――――“姫獣、変身”」

 ――――魔法少女の放つ光と、似ているようで、然してそれは『ドス黒く、蠢くような』。輝きを放ちながら、コノハナ少佐の姿が変質する。
 その左半身は、変わらず少女の姿をしていた。然して、その右眼は煌々と『何か』が輝いていた。
 その腕は――――正しく、『刃』であった。刃の集合体、斬殺という概念が形を成したかのような、凶悪とすら形容の出来ないその姿は。


「骸姫、序列“七”位――――『コノハナ少佐』。それが、私の今の名だ」


 ――――“怪物”、だった。
26名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)22:40:20 ID:40y




































                                                                                                       第一話 魔法少女管理都市『瀬平戸』  第二節 終
27名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)22:43:49 ID:40y
レスをもらってテンションが上ったので頑張って書きました
キャラのPLさん本人に見られているのは嬉しいような恥ずかしいようなですが…でもやっぱり喜んでもらえたらうれしいですね
ただ本当に思いつきで始めたので大雑把にしか考えてないので、まああんまり期待せずにゆるりと見てもらえると
28名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)23:31:05 ID:Chh
がんばってとはいわないからみてます
29名無しさん@おーぷん :2017/11/03(金)23:41:45 ID:Us6
投下乙です
空気が懐かしい……(元魔法少女民並感)
そしてコノハナさんまさかの展開にドキドキしております
30名無しさん@おーぷん :2017/11/04(土)00:28:35 ID:nIF
これは>>2からのそれぞれのまとまりの話を上から順に進めていく系か
31名無しさん@おーぷん :2017/11/04(土)00:50:45 ID:We3
コノハナと切り裂き少女が融合?吸収?してる感じなのか
魔法少女は全部居たから気になる展開だな
32名無しさん@おーぷん :2017/11/05(日)20:05:59 ID:cQQ
昨日今日と投下してないので生存確認がてらレスへのお返事をします

>>29
空気感に関しては意識してやってなかったんですが、完成するとそれっぽい感じにいつの間にかなっていましたね…
自キャラが登場した時は、なんかおかしいと思ったら優しく指摘して下さいネ

>>30
その通りです
それぞれ独立した世界毎に話を展開していきます
瀬平戸編が第1部です

>>31
魔法少女全員を出していくのは難しいので活躍キャラは絞っちゃいましたが、ところどころで名前やネタを出していけたらと思ってます
33名無しさん@おーぷん :2017/11/08(水)03:11:42 ID:Bxx




 姫獣、と呼ばれた怪物達が存在した。

 それは魔法少女の残骸を、掻き集めて形作った怪物達。
 魔法少女を喰らい、魔法少女によって心を形成し、魔法少女によって肉を形成し、魔法少女によって形を成した。
 本来有するはずのない意思というものを手に入れた獣と言えず、然して純粋な少女達とも言いきれない半端な獣達。
 とある魔法少女たちの願いによって生みだされた、本来生まれるはずのなかった、魔を以て形成される、人と少女の狭間に揺れる怪物達。


 ――――或いは、人殺しの快楽に多くの魔法少女を惨殺した刃であった。

 ――――或いは、最強の座を求めて数多の強者を屠り食らった暴力であった。

 ――――或いは、獣を姫を母を愛しただその為だけに生きていた蛇であった。

 ――――或いは、自分が欲しいと叫び抗い自分で在ることを求めている機械仕掛けであった。


 何れもその人外の技量を以て人を喰らう怪物達であった。間違いなく明確な、人類の敵対者であった。
 果たして、それが何故生み出されたのか。何故意思無き力の権化でしか無かった魔獣が思考する力を持ち、魔法少女と敵対することになったのか。

 今となっては――――全て。閉ざされている。
34名無しさん@おーぷん :2017/11/08(水)03:12:12 ID:Bxx



 コノハナの攻撃は、正しく『斬撃』としか形容しきれないものであった。
 あらゆる妥協点を一切許さない、振るえば斬る、下ろせば斬る、左右に上下に揺れればそれが斬れる、斬れる、斬れる。
 獣の如く駆け出し、右腕の刃をオーネストハートに叩きつける――――徒手空拳の魔法少女であるオーネストハートに、受けるという選択肢は存在しない。
 後方へと飛び退る。次の瞬間には、深々と、そして鮮やか極まりない『亀裂』が背竜橋には刻まれることになる。
 その間隙を狙ったラッキー・クローバーが槍へと得物を変形させ、襲いかかる。が、コノハナはラッキー・クローバーへと半身に構え直して右腕の刃によって止める。
 更にそこからオーネストハートが踏み込めば、上方へと跳ね上がる断頭台のごとく右脚を振るわれ、そしてそれを回避するためにまた後方へと退かざるをえない。
 
「――――っ」

 強い。頬を掠めた傷から流れる血を拭いながら、まるで阿呆のようにそう思った。
 元よりコノハナ少佐の技術は一級品と言って良い。剣鬼として十二分の技術を持ちながら、それでいて徒手空拳による近接戦闘にすらも精通する。
 そしてそれは魔法少女としての身体能力と組み合わさることにより、最高峰の戦闘能力へと昇華される――――まるで、戦闘のために生み出されたかの如く。
 それが迷いなく振るわれれば。魔法少女をすら上回る能力を以て振るわれれば――――平凡な魔法少女二人程度、斬殺されて然るべし。

「あかん、こいつとまともにやりあったら命が幾つあっても足りん! ウチの分身総掛かりでも、ウチ一人が生き残るだけで精一杯だったんや!!
 ひよりちゃんは先にここから離脱を――――」

「駄目です!!」

 まともに戦ったところで勝ち目など無いだろう。逃走を選んだところで、それでも二人揃って斬り刻まれる可能性のほうが高い。
 だがこのまま正面から戦う、という選択肢よりは幾許か生存の可能性がある逃走のほうがマシ――――だが、然しそれでもオーネストハートは駄目だ、と。
 既に彼我の戦力差を自覚しながら。立ち塞がれば死ぬと分かっていながら、それでも。ラッキー・クローバーの忠告を無視し。

「駄目です、駄目なんです……このまま、コノハナさんを放ってはおけない」

「あかん、そんなこと考えとったら……あれは、ひよりちゃんの知っとるコノハナ少佐とはちゃうんや!」

「それでも。私は、聞かなければならないんです」

 そう言って、またコノハナの前に立った。
 コノハナは、瞼一つ動かすことはなかった。只々冷静に、冷酷に。次は何処から斬るか、という思考すらも存在していない。ただただ、斬り殺す。そこには、それだけがあった。
 何故、彼女はここまでの怪物に身を窶したのか、何故こうして……只々、理由なく容赦なく自分達へと刃を振るうのか。その理由を聞かないまま、立ち去るわけにはいかないと。
 拳を握り固める。まっすぐと彼女を見据える。そして――――オーネストハートが踏み出すと同時、コノハナもまた踏み出した。
 お互いに足元を砕きながら、然してその速度は桁が違った。オーネストハートが一歩を進んだと思ったうちに、コノハナは既にその刃にオーネストハートを納めている。
 横薙ぎに振るわれる右腕の刃を、寸でのところで身を屈めて回避する。そこから続く袈裟懸けに振るわれるそれを屈んだ状態から跳躍。
 それを以て背後に回り、極近距離状態より。打撃点は外見上は少女の形を保ち続けているその左半身、その背から心臓へと向ける一撃による内部への一撃――――であるが。
35名無しさん@おーぷん :2017/11/08(水)03:14:15 ID:Bxx
「――――ひよりぃ!!!!!」

 ――――先ず、放った拳に対して一撃。左半身より、『刃が生えて貫いた』。
 絶叫するラッキー・クローバーが銃へと変形させたアームズ・オブ・ラッキークローバーの引き金を引いた時には。既に三本の刃がオーネストハートを刺し貫いていた
 遅れて、口から血を噴き出す。ふらりと、オーネストハートの映し出していた世界が、コノハナ少佐の姿が、ガクリと揺れて。

「甘い考えだったな――――私が、そんな風に、半端に在るとでも?」

「――――アンタ、はぁ!!!」

 冷酷に、冷徹に、無慈悲に、何の感嘆もなく吐き捨てるかのように。コノハナはそう言った。
 彼女に目をやることすら無かった。ただ激情のままに走り、そして剣戟を繰り出したラッキー・クローバーと。熱の篭もらぬ刃を以て打ち合い、そして力のままに振るった。
 それだけでラッキー・クローバーの身体は宙に浮き、橋の欄干に叩きつけられる。無論、彼女もまたそれだけで終われる程に簡単な魔法少女であるはずもなし。
 ラッキー・クローバーは。コノハナを直接的に知る立場には無い。彼女のことは、オーネストハートによる言葉でしか知らない。それでも。

「……仲間、ちゃうかったんか……!!! 一緒に戦った、一緒に笑いあった、仲間ちゃうんか!!!
 痛まんのか、心は!! 少しくらいは! なんで、そんなに、そんなに……何でもないかのように、突っ立って……!!」

 彼女のことは、彼女達のことは、とても羨ましかった。
 友だちになりたいと思った。彼女達の仲間になりたいと思った。オーネストハートと。レギナ・ノクティスと。友達になりたいと思っていた。
 だから、今、その立場にいるはずの彼女が。こうも容赦なく、オーネストハートへと刃を振るえることは我慢ならなかった。理解できなかった。だから、そう叫んだ。

「何故? 私はそう在るべきだからだ」

 その激情に、刃はただ鈍く輝くのみ。ヨツバの下へと一歩、歩を進める。
 それは、正しく人殺しの機構だった。一本の刃、まるでギロチンの如く。
 ただ淡々と、只々粛々と殺す。殺す。殺す。熱もなければ……処刑人にだって在るはずの、憐憫の情すらも存在しない。
 死んだか、と脳裏を掠めた。それでも、と立ち上がろうとした。だが立ち上がってどうなると、とも思って。その双眸は、虚ろな夢を見始めるか否かといった具合に。
36名無しさん@おーぷん :2017/11/08(水)03:14:28 ID:Bxx

「――――『質問』、させてください」


 血に塗れたオーネストハートが、そう言った。そして、コノハナはそれに『覚え』があった。
 そこには未だ、オーネストハートが立っていた。身体に空いた穴を片手で抑えようとしながら、止め処無く鮮血を溢し続けながら。
 霞む風景、揺れる魔法少女。然しそれでも、見据えていた。そして、未だ手を伸ばそうとしていた。

 質問の魔法。

 オーネストハートが有する唯一の魔法。直接的な攻撃手段ではない……凡そ戦闘には役に立たず、出来ることと言えばほんの些細な。
 それでも、それは――――“少女の正直な心を解き放つ”。

「貴女は、本当に、それでも……いいと、思って……いるの、ですか?」

「無論。既にこの身は刃成れば。裂き。殺すに。鉄心を以て、ただ斬るのみ。それが、私の役目であるならば」

 ――――返ってくるのは、何も変わらないものだった。

 然して、オーネストハートは笑った。ああ全く、この人は、なんて、変わらない――――と、笑い。


「――――――――ひより」


 血溜まりの中に、崩れ落ちた。
37名無しさん@おーぷん :2017/11/08(水)03:14:55 ID:Bxx






「聞こう。あれは魔法少女か?」


 魔法少女はそう問うた。


「……いや、あれほど魔法少女らしい魔法少女もいないでしょ」


 魔法少女はそう答えた。


「そうか、そうか、そうかそうかそうか! ならば、ならば私は、我々は、我が盟友に誓って!!

 ――――謳え、笑え、そして私は愛するとしよう!!何故ならば、魔法少女は――――」


「自由であるべきだ、そうでしょ。全く、貴女は本当に――――」



 ――――魔法少女で在りすぎる。


 故に、外套を靡かせて。剣身を煌めかせて。魔法少女は、戦場に立つ。
38名無しさん@おーぷん :2017/11/08(水)03:15:21 ID:Bxx




































                                                                                                       第一話 魔法少女管理都市『瀬平戸』  第二節 終
39名無しさん@おーぷん :2017/11/08(水)03:15:50 ID:Bxx
今回の投下終了です
皆さんのレスが私の励みです
40名無しさん@おーぷん :2017/11/08(水)08:11:26 ID:gtS
投下乙です
おーぷん2期キャラ来た……かな?もしそうなら同じ中の人キャラ対決の予感
指輪以外で圧倒的な力の差にどう対抗するのかが気になりますね
41名無しさん@おーぷん :2017/11/08(水)11:24:19 ID:QZ9
オッツオッツ
42名無しさん@おーぷん :2017/11/08(水)16:21:59 ID:sT8

43名無しさん@おーぷん :2017/11/09(木)00:40:17 ID:TvZ
クロスオーバー感良い…懐かしいキャラがどんどん出てくる
44名無しさん@おーぷん :2017/11/09(木)11:47:53 ID:oa8
魔法少女4つ全部クロスオーバーか
凄いことになってきたな
45名無しさん@おーぷん :2017/11/13(月)02:47:06 ID:DkQ
 次に会えた時は、その時は、仲間になれたなら。

 なんて、死の間際の現実逃避が生み出した戯言だったのだろうか。
 けれども、そんな自分の言葉に、少女は頷いた。そして少女は受け取って、そして少女は羽ばたいた。
 だから、きっと、次こそは、次こそは……彼女達の仲間に。彼女達と仲良く。彼女達と……友達になりたいと。そうなれると思っていた。そう信じていて。

「――――ああ」

 そこは、無音に近かった。ただ、それが放つ刃の音だけが響いて、ヨツバのつぶやきはそれに掻き消されるばかりであった。
 ラッキー・クローバーは、オーネストハートよりも少しだけ早くこの世界にたどり着いている。
 そこで運良く……少なくとも信用できる人間に拾われた。その愛は熱狂的だった。その想いはきっとこの世界を覆すに足るものなのだろうと思い、それを信じて今までを戦った。

 背竜橋まで辿り着いたら、迎えに行こう。

 それが彼女達と交わした約束だった。
 けれどそれは、万全の体制を整えた上での話。誰にも追いつかれず、誰にも見つからず。粛々とそれを遂行することが出来た時の話であった。
 であれば、その前提が崩れた時にどうなるか――――何度も、そんな光景は見た。何人もの仲間が死んで……悪い言い方をすれば、切り捨てられていったのだ。
 それは、間違いなくラッキー・クローバー……ヨツバに対しても、作用されるだろう。

「……それでいい。甚振るのは趣味ではない」

 だから、戦った。立ち向かい、そして斬り刻まれて、オーネストハートと共に作り出した血溜まりの中へと突っ伏した。
 刃を胸に構えながら、それはヨツバへと歩み寄る。
 魔法少女を遥かに超える力。それは正しく、冷酷無比によって振るわれる。言うなれば魔法少女の殺戮機構。家畜の屠殺に抱くほどの哀れみすらも、そこには存在せず。

「なぁ、ひよりちゃん。なぁ、紗夜子ちゃん。
 なぁ、立夏ちゃん。アケラーレの仲間は、こんなん、だったんか?」

 それは、ちょっとした愚痴にも似た最期のつぶやきだった。ただの情けない恨み言であって、誰に向けたわけでもない。
 言葉の向かう先は虚ろであって、空に交わり消える吐息と同等であったはずだった。
 ……だから。最初から何もかも捨てていたものだから、それは随分長い一秒間なのだなぁ、とヨツバは血溜まりの中で思っていた。

 下ろされる筈の刃が落ちず。ヨツバはゆっくりと視線を上げた。

 顔の左半分を、左手で覆うコノハナ少佐の姿があった。その表情は無表情を維持しているようでありながら、血管を浮かばせながら止め処無く汗をそこに滲ませていた。
 爪を立てながら何かをブツブツと呟いている。右腕がまるごと変化した刃がカタカタと震えさせている。勿論、ヨツバにとっては初めて見るその姿であった。
 提供される情報にも一切そんなものは存在しなかった。だから……だから。思わず、ヨツバはそこに聞き耳を立てた。

「に、たすには、ご。にたすに、は、ご。にたすには、ご。にたすには、ご」

「……なんや、算数、苦手なんか?」

 只管に、コノハナ少佐はその間違った呟きを続けていた。
 思わず、ヨツバはそう聞いた。それでもコノハナは意に介さずそれを何度も何度も繰り返していた。
 辿々しかったそれは、段々とはっきりとした言葉になっていった。そしてそれに合わせて、コノハナ自身の表情と震えが収まっていき――――大きく息を吐くと。

「……なに、ただの“癖”だ」

 そう言って、またなんでもなかったかのように。今度こそ刃を振り下ろし――――――――。
46名無しさん@おーぷん :2017/11/13(月)02:48:07 ID:DkQ
「いや、それをさせるわけにはいかんな」



 その右腕を、無数の糸が絡め取っていた。
 

 当然の話ではあるが。
 ただのワイヤー如きで魔法少女を縛ることなど不可能だろう。それも、それを優に超える力を持つ彼女の刃を抑えると成れば。
 それは正しく尋常の埒外……即ち、『魔法』に類するそれであることが真っ先に思い起こされるだろうが、然しそれだけとするならば余りにも実体的が過ぎるものであった。


 彼女のことを、果たしてなんと言ったか。


 “自由派”、“過激派”、“ぷっつん馬鹿”、或いは――――それは、“魔王”とも。
  

「――――やはりお前か。“ミヅハノメノカミ”」


 蒼く波打つ外套を翻し。少女はそこに笑っていた。
 魔法少女としては、異端と言える――――ある意味では、彼女達が引き連れていた“魔法少女部隊”のそれに近い意匠のそれを身に纏っていた。
 コノハナ少佐と似ているデザインの軍装風の魔法少女服に――――左腕は蜘蛛を模した籠手に覆われており、その指先から伸びる糸がコノハナを絡め取っている。
 右腕には巨大な杭打機を装備した同様のガントレット、そして両足には同様に機械的なソルレット……脚甲が装備され、そして各部に存在する『穴』から白い煙のようなものを吐き出して。

 それは、立ち塞がっていた。

「――――応とも、応とも。魔法少女在る場所に私は在る。私が尽くし、私が愛す!!!
 虚ろなる骸の姫よ、魔法少女より転げ落ちた悲しき化生よ――――嗚呼全く、全く。見るに堪えない、同情を禁じ得ない――――故に!

 ――――この私の愛を以て、私がお前を“救ってやろう”!」

 まるで子供じみた狂笑――――然してそれを見てヨツバは、大きな安心感をすら抱いてしまっていた。
 状況は絶望的。魔法少女が一人増えた程度では、この状況を覆すことは出来はしない。ましてや、今、ミヅハノメノカミという魔法少女は――――

「囀るな。“魔法を失った魔法少女”に、何が出来るというか」

 だと、言うのに。

「何――――五秒程度、稼ぐことくらいは出来るだろう」

 不敵に笑うその顔に、希望を抱いてしまうのは。彼女ならば、なんとかしてくれると思ってしまうのは何故なのか。
 ヨツバには、分からなかったが。

「ミヅハさん……」

「――――案ずるな、ラッキー・クローバー。そこで眠って、時を待つが良い」

 ただ、彼女のそれに全てを委ねて。血溜まりの中に、意識を沈めた。
47名無しさん@おーぷん :2017/11/13(月)02:49:07 ID:DkQ



「たった五秒程度で何が出来るのか――――この私に、見せてもらうとしよう」

「ああとも、見せようではないか。この私の……魔法少女としての意地をな」


 ――――外套、翻る。

 お互いに、歴戦の戦士である。
 力量をお互いに理解し、その上での立ち会いと成れば――――コノハナが警戒すべきは複雑怪奇極まる絡め手。
 圧倒的な戦闘能力の差に対抗するには、思考の埒外、間隙を突くことこそが最良の選択肢である。故に、敵の一挙手一投足に対して気を配らなければならない。
 大して、ミヅハノメノカミが警戒すべきはその“全て”。文字通り、一挙手一投足などというレベルの話ではない。
 ありとあらゆる全て、相手が舞い上げる埃一つにまで気を配らなければならない。極限の集中力と、一寸のミスが命を粉々にするだけのリスクによって成立する――――たった数秒間の攻防。


 一秒、コノハナを絡め取っていた糸がバラバラに寸断されミヅハの方向へと踏み込み、振り上げる形の一撃を放った。
 対し、ミヅハは寸でのところで回避する……身体の運び、人体の運動によって計測できる範疇であったために、速度では完全に衰えながらもそれを成立させた。
 
 二秒、接近したコノハナに対して右腕に装着した杭打機を叩きつけんと振るった。
 ガントレットに備えられた『穴』から大量の炎を噴射しつつ穿通せんとする――――然し、それは刃によって先端を逸らされることによって空を引き裂く結果に終わる。

 三秒、ミヅハの機械装甲に搭載されたブースターが前方方向へと炎を撒き散らす。
 一瞬だけコノハナの視界を奪って怯ませると同時に、ガントレットに備えられた仕込み銃より弾丸を放つ。

 四秒、銃弾を弾いたコノハナがミヅハを追う。右腕に備えたレーザーブレードを展開することにより、その刃を迎え撃つ。
 ほんの一瞬の鍔迫り合い、そして崩壊するのは、“不定形すらも引き裂くコノハナの刃であり”。

 五秒、コノハナの刃は。ミヅハの首を、寸断しようとし。
48名無しさん@おーぷん :2017/11/13(月)02:49:14 ID:DkQ


「計は成った」


 ――――背竜橋が、崩壊する。

 支柱、ワイヤー――――更には、“橋そのもの”が正しくバラバラに“寸断”されたのだ。
 そして、それによる崩落はミヅハノメノカミと。今正しくそこで。ミヅハの首を落とさんと刃を振るう、コノハナ自身がいる。

「ああ、全く、よくやった、信じていたとも、やはり、さすがだ、“ヴォーパルアリス”!」

 崩落の最中を駆けるのは。
 黒いリボンで首元を締めるシンプルな白のフリルブラウスに、黒のコルセット付きサロペットスカートを着込み。
 フリルドブラウスの上には黒いトレンチコートを、そして黒のレザーブーツで脚を固め長髪を青い薔薇のコサージュで飾る――――両手に剣を握る、魔法少女。

「――――ほんともう! 無理難題押し付けるわ、この“ぷっつん馬鹿”は!!」

 ヴォーパルアリスは、コノハナに対して弾丸の如く剣を投擲する。
 崩壊の最中に体制を崩しつつも、その刃をそれでも斬り刻まんとするコノハナに対して対応させるには、それは十分な威力を備えた攻撃として機能していた。
 大きく体制を崩したコノハナの剣戟の間合いより離脱すべくブースターの全力稼働によって離脱を試み……そして、ミヅハノメノカミがヨツバを、ヴォーパルアリスがオーネストハートを抱える。

「全速力で離脱するぞ、ヴォーパルアリス! 嗚呼、全く、酷く、酷く、勿体無いとは思うが、此度の戦場は……“逃げるが勝ち”、だ!」

 背竜橋を、超えた向こう側へ。後は只管に、コノハナへと背を向けて、二人の魔法少女は――――“駆け、消えた”。
49名無しさん@おーぷん :2017/11/13(月)02:49:44 ID:DkQ
ぶっちゃけ速攻でエタると思ってたのに書き続けられてるのは皆さんのレスのお陰です本当に有難うございます
色んなスレから設定を引っ張ってきてるんですが、割りと皆さん分かってくださるようでちょっと安心してます
50名無しさん@おーぷん :2017/11/13(月)03:18:48 ID:Mfg
がんばえ〜
魔法少女はよくわかんないけど応援する
51名無しさん@おーぷん :2017/11/13(月)09:30:22 ID:1ZQ
投下乙です
魔法少女じゃないけど魔法に対抗できるってことはパー速1期の魔装なのかな?だとしたら大分懐かしい
そしてコノハナさんが不穏
52名無しさん@おーぷん :2017/11/13(月)12:03:35 ID:tQH

めっちゃニヤニヤしながら読んでる
53名無しさん@おーぷん :2017/11/14(火)15:08:48 ID:ftQ
ミヅハの装備も魔法少女のモデルがあったりするんだろうか
54名無しさん@おーぷん :2017/11/15(水)15:49:46 ID:hlI
 黒百合学院。

 瀬平戸市北区に位置する、超が付くほどのお嬢様校である。
 前身は明治時代に華族教育を行っていた官立学校であり、官立学校廃止後は私立学校として再発足された。
 広大な敷地内には至る所に当時のままの建物が存在し、その中にあるいくつかは国の重要文化財に指定されているほどの、非常に由緒正しい学校。
 

「ごきげんよう」

 時代錯誤極まりない挨拶が未だ飛び交うほどのこの学校内……在籍することが既にステータスとなるこの場所において、更に羨望の視線を集める者達が存在する。

 その名を、黒百合学院生徒会。

 優秀な生徒の中から、更に頭一つ抜けた『天才』のみが所属することを許される。
 生徒会長は理事長の娘であることから、他の学校の生徒会とは桁外れた権力を有する。実質的には、黒百合学院における最高機関と言っても過言ではない組織である。
 その選定条件は非常に厳しいものであること、以外は謎に包まれている。単純に学力のみではいけない、単純に結果を残しているばかりではいけない。
 生徒会長直々の推薦と承認のみが唯一の入り口である其処は――――全生徒たちの、憧れの的であり。
 そして更に。その中でも、より一層強い憧れを向けられる者が存在する。

「ああ、見て、ヘレネ副会長がいらっしゃったわ!」

 一人の少女が、恍惚と感嘆に塗れた嬌声を挙げた。視線の先には……美しい少女の姿があった。
 美しいブロンドの髪に、青い瞳。その年齢にはあまりにも不釣り合いにすら見える、完璧の整った肢体。上品かつ美しい立ち居振る舞いに、微笑を浮かべる絶世と言える顔貌。
 何人もの少女達が礼節を忘れかけながら後を追い、黄色い歓声を上げそれに対して軽く手を振りながら挨拶をすれば、最早それは絶叫にすら近いものになる。

「ああ、今日も美しいわ……ヘレネ様……」

「品行方正、文武両道、容姿端麗、更には聖母のごとき慈愛に溢れていて……はぁ、いつかお近づきになれたなら」

 正しく、高嶺の花の中でも最高峰に位置すると言うべきその姿に向けられる視線は凄まじいものであった。
 誰もが彼女を美しいと讃え、誰もが彼女を愛に溢れた人物であると謳い、誰もが彼女を純白で純粋であると信じ切っている。
 ある意味では崇拝にすら近いものであり――――そして。同様の視線を注がれるものが、もう一人。
55名無しさん@おーぷん :2017/11/15(水)15:49:53 ID:hlI

「此花ちゃーん、今日も髪がハネてますわ、身嗜みはきちんとしないと」

「え、ああ、その、すみません……ありがとうございます」

 とは言っても、ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタインと比べれば小さく。然して、彼女と比べればより距離感は近しいものであった。
 周囲に居るのは、上級生の姿が多かった。ハネている髪に串を通されながら、親しげに話す年上の少女へと、たどたどしくも礼を言う。

「中等部一年に転校してから、若干十三歳で藤宮会長から生徒会に抜擢された寡黙で謎の多い少女……ですけれど、ええ、それはそれとして」

「少し話すのが苦手なところも、どことなく大雑把な……何というか、妙に慣れていない感じが、可愛らしいわ」

 視線や賞賛に慣れきったヘレネとは違い、此花は未だその雰囲気に馴染めずに居た。
 その上で年齢で言えば小学校を卒業したばかりというのが年上の彼女達の母性を擽り、また親しみやすさにもなっているのだろう。
 あれこれと世話を焼かれるのに、恥ずかしいやら申し訳ないやら、と言った様子であったが……然して、その雰囲気は。目の前に立ったヘレネによって、停止を強制されることになった。

「……ごきげんよう」

「ええ、ごきげんよう」

 申し訳程度、と言ったばかりの挨拶がそこで交わされる。
 とは言え、ヘレネと此花のこの程度の関係性はいつものことであった……とても仲が悪いとも、実は彼女達は深いところで繋がっているからこそ、だとも言われているが。
 故に、その歓声は相変わらずであった。むしろ、その恒例のイベントに対して湧き上がってすらいるくらいであり。

 ――――彼女達の裏側に含まれるそれを、理解できる者など一人たりと存在などしていなかった。

「藤宮生徒会長が、私達をお呼びです。……分かっていますね?」

「……ああ、分かっている」

「ああ、良かった。では、一緒に行きましょう? ね?」

 それに対する返事をすることはなく、此花は再度歩み出し、その横にヘレネが立って歩み出す。
 然程珍しくもない光景、けれども黒百合学院の生徒を毎朝湧き立たせ、そして一日を豊かにする光景でもあった。


 ――――その胸中に、刃を潜ませているとは誰一人として思わない。
56名無しさん@おーぷん :2017/11/15(水)15:50:28 ID:hlI


「失礼します」

「……失礼します」

 黒百合学院、生徒会室。
 
 とはいっても、通常思い起こされるようなそれとは大きく違う光景がそこに広がっているだろう。
 絢爛豪華たる調度品の数々、机や椅子に関しても値段にして幾らになるか分からない程の逸品を使用した、お嬢様高校である黒百合学院のそれを考慮しても逸脱した室内。

 そしてそこでは、既に一人の少女が紅茶を嗜んでいた。
 ヘレネのそれとは勝るとも劣らない……少し“凛々しさ”に富んだ美貌。
 スラリと伸びた手足に女性として完成しきった美しい肢体。そして何よりその怜悧温和、然して其処に確かに存在する……いうなれば、支配者としての圧が、彼女という存在を物語っていた。

 名を藤宮明花。黒百合学院理事長の娘にして、黒百合学院生徒会長の名を持つ絶対権力である。

「おはよう、ふたりとも」

「おはようございます、生徒会長」

 ティーカップを置いて、入室した二人に対してにこりと藤宮は笑いかけた。
 それは、性を問わず他者を魅了する魔とすら称することもできるほどの蠱惑。何も知らぬものであれば、身の程を知らずそれに手を伸ばしてしまいたくなる。
 であるが然し、ヘレナにとっても、此花にとっても、藤宮という少女はそれ以前に、強大な“力”であるという認識が先ずあった。
 それは、棘どころか猛毒を血液と循環させているとすら言っても過言ではなかった。此花の表情は強張り、そしてヘレネの余裕はぐしゃりと引き剥がされている。

「始めましょう。大丈夫、授業が始まるまでには終わるわ」

 藤宮に促され、此花とヘレネが席に着く。
 空気が張り詰める。何時もならば口数の多いヘレネも、この場においては此花を睨みつけるばかりで言葉を切り出すことは出来なかった。
 まるで静寂を弄ぶかのように、ティーカップを持ち上げて口をつける。ゆっくりと、そのリズムを崩さず……二人には悠久にすら思えただろうそれは、カチャリという音と共に終わりを告げる。

「さて、昨夜の件ですが。ヘレネさん、何か訂正や追加はありますか?」

 話を振られたヘレネが、ピクリと肩を震わせた。冷や汗を流しながら、藤宮へと、それから此花へと視線をやった。
 此花は全く無言のままであった。ギリィ、と奥歯を噛み締めながらあれやこれやと考える――――が、生半な嘘はこの女には見抜かれてしまう、ということを痛いほど理解していた。
 一拍置いて、ヘレネは重々しく口を開くだろう。
57名無しさん@おーぷん :2017/11/15(水)15:51:08 ID:hlI
「……いえ、ありません、生徒会長。全て、昨夜報告した通りです」

「そうですか、では、此花さん」

「いいえ、私からもありません」

 昨夜――――魔法少女狩りにおける、“取り逃した件”について。
 報告はすべて済ませてあった。ラッキー・クローバーの発見から、オーネストハートの存在、そしてコノハナ少佐の独断行動から新たな乱入者、そしてその戦闘行動における決着について。
 この場において、法とは即ち藤宮であった。二人はただ判決を待つだけの被告人であり、弁護人もいなければ傍聴人もいない。
 故に。どれだけの理不尽が注がれようが、彼女等に抗う術はない。

「……此花さん、貴女にしては随分と珍しい判断でしたね。確実性に欠ける……感情的にすら見えるものでしたが」

「はい、その通りです。今回の件は、私個人の意思によるものです。副会長の静止も叱責も取り合わず、全ては私が独断で行ったことです。如何な処罰も受け入れるつもりです」

 それに対して此花は一切の言い淀みなくそう返した。
 ヘレネはそれに安堵した……これで言葉を違えて此方に責任を擦り付けてきたならば、どうなっていたかと。
 此花に対する報復の有無ではなく、先ずそれに対する追求が無かったことに安堵する。

「……そうですか。ヘレネさん、どうして力づくでも止めなかったのです?」

「申し訳ありません、生徒会長。然し此花書記長の単純戦闘能力は我々の中でも最高峰……下手に手を出せば、兵士諸共被害を受ける可能性がありましたので」

「それもそうですね……それでは。“監査長”、貴女はどう思いますか?」

 窓際に、一人の少女が“立っていた”。
 藤宮を除いて、そこにいる誰もがその存在に今の今まで気付かなかった。
 純白の髪に、無色透明の瞳を身に纏い、唯一黒百合学院の制服だけが少女の存在を位置づける――――その少女は正しく、無色透明。
 世界に溶け込むかのごとく。光の屈折が、たまたま照らし出したかのように彼女のことを映し出す。

「――――貴女が、楽しめたのなら」

 それは溶けて消えてしまうかのような。はっきりと耳に届いているのに、まるで静寂と相違無いかのように。
 そうですか、と事も無げに藤宮はそう言って、此花へと目をやった。相も変わらず、表情一つ、眉一つ動かさず此花はただ静かにそこに座っている。

「……お相手の魔法少女とは、どうも知り合いであったようですが?」

「はっ、手心でも加えたんじゃねえのか? 知り合い様に情が湧いて、わざと逃したんじゃねえだろうな、ああ!?」

 ヘレネの拳がテーブルを叩いた。今すぐにでも、鬱憤晴らしに此花を殴り付けかねん勢いでヘレネは怒り狂っていた。
 元より、此花自身が気に入らないヘレネであり、理由さえ在れば憂さ晴らしに此花を殴りつけていたが――――然して、それを藤宮が今、許すはずもない。
 ただ、ほんの少しだけ冷たい視線を藤宮はヘレネに送った。それだけで、湧き上がりかけたヘレネの頭が急速に冷えていく……顔を青褪めさせながら、失礼しましたと消え入るように言った。
 藤宮の注目はまた此花に戻される。そしてやはりそれは、淡々と語りだす。

「はい、あれと私は友人でした。故にこそ、私はあれを私自身の手で斬らねばなりませぬ。私は刃です。刃に幾許の迷いもあってはならない。あれは、私に最後に残された唯一の心残りの一つです。故に、故に、私は……あれを。殺さねば」

 それは説明と言うには感情的に過ぎる、或いは独白に近いものであった。
 そうだあれは友人だ、だからこそ私はそれを殺さなければならないと此花は謳う。それは藤宮のそれともヘレネのそれとも、無論そこの無色透明な少女のものとも違う狂気の発露であった。
 ヘレネにとってはそれが恐ろしかった。藤宮にとってはそれこそが此花に期待するものであった。無色透明にとってはそれこそが嬉しく思えた。
 幾許か、藤宮は思考に耽った後――――紅茶を飲み干すと同時に、結論を出した。
58名無しさん@おーぷん :2017/11/15(水)15:51:22 ID:hlI
「……此花さん。貴女は骸姫討伐戦から職務に忠実に、確実に、刃を以て達成してきました。貴女はとても優秀な人材です……ええ、ですから。貴女がそう言うなら、機会をあげましょう。
 ただし、より確実に。必要な分だけ兵を貸し与えましょう。貴女がそれで、今よりも更に鋭利な刃となるならば――――次こそは。間違いなく、あれらを刈り取りなさい。

 良いですね?」

「はい。寛容なご配慮に感謝します。必ずや」

 藤宮は、此花の返事に微笑み返す――――裏を返すのであれば。
 達成できなかった時にどうなるかは保障せず。そしてそうなった場合、どうなるかは彼女達自身がよく理解していた。
 ある意味では死よりも恐ろしいことになる。ヘレネをすら屈服させる、黒百合の支配者に自身を任せるということがどういう意味なのか……そして、此花はそれを理解した上で。
 次は確実に殺すと言った。ならば、それでいい。今回の件は、それで終わりということになる――――チャイムが、鳴り響いた。

「それでは、ここでお開きということで。今日も一日、良い一日になりますように」

「はい、それでは失礼します、生徒会長」

「……失礼します」

 そうして二人は揃って生徒会室から去っていく。残されるのは、藤宮自身と……無色透明な少女が一人。
 藤宮は彼女へと目をやること無く、彼女自身も窓の外へと視線を送って外さない。意思さえあれば、永遠にこの場には静寂が流れるであろう。
 それを破ったのは無色透明からであった。

「――――貴女は。楽しめているのかしら?」

 果たしてそこに意味などあるのか、無いのだろうと藤宮は思う。故に、藤宮もまた――――その意味のない問いかけへ、意味のない返答を寄越してみせる。


「ええ、楽しいわ、とっても」
59名無しさん@おーぷん :2017/11/15(水)15:52:20 ID:hlI





























第一話 魔法少女管理都市『瀬平戸』  第五節 終
60名無しさん@おーぷん :2017/11/15(水)15:54:01 ID:hlI
投下終了です
ミヅハの装備にもモデルはあります、解説しちゃうのも野暮な気がしますがそこは……どうでしょうね
61名無しさん@おーぷん :2017/11/15(水)17:41:44 ID:Y12
投下乙です
魔法少女には狂人か変人しかいないのか(今更)
ゲームマスターが生徒会側についてるとなるとコノハナは指輪の魔法使って骸姫を吸収したって感じかな?

装備のモデル……魔法少女のそれなりに有名キャラに絞れば蜘蛛の糸はオープン2期のスプリングシュピニン、レーザーブレードはパー速1期の山本辺りじゃないかとにらみつつもパイルバンカーとジェットがどうしても思い当たらない……
後書き辺りで答えが出てなかったら匂わせてくれたら嬉しいです(小声)
62名無しさん@おーぷん :2017/11/15(水)18:13:47 ID:TLe
乙乙
生徒会懐かしい…
63名無しさん@おーぷん :2017/11/21(火)23:18:43 ID:9pn

「――――がっ、ぎ、ぁあああああああ!!!!!!」

 全身を引き裂くような激痛に引きずり上げられて、雛菊ひよりは目を覚ました。
 何かを考えるよりも先に身体が動き出す。痛みから逃れようと身を捩らせると身体が何かから落ちて、硬い床の上に叩きつけられるが全身を覆う激痛には程遠いものであった。
 視覚は安定しているはずなのに目の前のことも周囲のことも一切情報として読み取ることが出来ない。腕や足に爪を立てて引き裂こうとすら試みるほどに思考能力を奪い取った。

「……暴れられすぎると困るな、アリス」

「はいはい、分かった分かった。ちょっと大人しくしてなさい、と」

 絶叫と共に転がり回るひよりの身体が強い力で抑えつけられた。
 全身の痛覚神経に針を通されたような―――今まで戦闘で負ってきたどんな傷よりも強力極まりない激痛が全身を覆っている。
 止め処なく涙が溢れ、全身の血管が浮いて、身体が勝手に跳ね回ろうとする。
 まるで永遠に続くかのように錯覚し、その思考に辿り着いて発狂しかけたその寸前に。

「……あ、あれ、ここは」

 一気に世界がクリアになった。あれだけ苦しかった痛みが完全に引ききっていて、嘘のように身体は五体満足だった。
 そして次に湧き上がるのは当然、疑問である。ここは一体どこなのだろう……先程まで自分は魔法少女、コノハナ少佐と戦い、そして手酷い傷を負わされ。死んだ、と思っていたのに。
 頭を上げる。自身がいる場所は、アンティークな雰囲気のカフェ、というべき様相をしていた。
 良くある、雰囲気を重視したカフェでありながら……単体でその雰囲気を壊すドリンクバーやスープバーが鎮座していて、色々と台無しになっているという何とも不思議な店であった。

「ようやく目が覚めたようだな……まあ、そうなってもらわなければ困るが」

 ひよりを抑えつけていた少女がひよりを開放した。全身にそれに起因する鈍い痛み自体はあったが、大して気になるほどのものでもなかった。
 立ち上がり、声のする方向へと目を向ける。そこには、“魔法少女”の姿があった。
 外套と軍帽を被った、コノハナのそれにも似た衣装を纏った彼女は、カフェの椅子に深く座りながら指先で何か石のようなものを弄びながらひよりを見据える。
 その視線は――――実に熱の篭っているようで、然しそこを透かしてみれば更にその奥に何か影があるような。思わず呑まれそうになる、その双眸に囚われかけた時。

「最後のチョコレートを使ったんだもの、それで死なれたら困るわよ」

 ひよりを抑えていた少女は、軍帽の彼女の対面に座る……恐らくは彼女も魔法少女なのだろう、というのは今の一言で推測することができた。
 成程、あれを使ったのであれば今の激痛も、今生きている理由というのも理解することが出来る。出来るが――――然し、それに付随する疑念が幾つも浮かんでくる。

「い、いま……チョコレート、って、言いました?」

 それを聞いた軍帽の彼女は……ひよりの眼には、笑った、ように見えた。
 それからすぐにこちらへと視線を寄越した。その顔には微笑みがあった。然しけれどもっと違うものがそこにはあった……気がしたのだが。
 まあ気のせいだろうとひよりは片付けた。そんなことよりも追求すべきことが今はある。

「……ヨツバさんは、どこですか?」

 思わず表情に力が入った。或いは睨みつけているようにすら彼女には見えただろう。ひより自身にそういう自覚があった。
 けれどもそんなことを気にしている余裕は無かった。もう出会えないと思っていた友達と出会えた……その奇跡を、ひよりは手離したくなかった。
 一瞬の沈黙があった。ともすれば、あと数瞬ほどの間があればひよりは激情して軍帽の彼女へと詰め寄りかねない程であったが。然してそれは、現れた気配によって寸断された。
64名無しさん@おーぷん :2017/11/21(火)23:21:02 ID:9pn
「うぅ……はようございます、ミヅハさん……」

「おはよう、ラッキー・クローバー。壮健で何より」

「ヨツバさん……!!」

 現れたのは、全身に雑に包帯を巻かれた天王寺ヨツバだった。それを分かっただけで、ひよりの緊張は解れて破顔する。
 視線を上げてヨツバがひよりへとそれを移動させると、ヨツバの顔も何処か不快感に溢れていた表情から一転して、友人が無事だったことに対する喜色に包まれる。

「ひより! よかった、生きとったんやな!」

「……はい……!」

 思わずお互いに駆け寄って、手と手を合わせながらそうして生存を喜んだ。
 不思議なものである。確かに雛菊ひよりは死んでいて、それだけは間違いない事実なのに、何処なのかも分からない場所でまた出会い、そしてこうして生存を喜ぶことになった。
 それでも、それでも嬉しかった。生前に戻った気すらしていた。目の端に涙を浮かべながら、声を震わせながら、ひよりはヨツバの言葉にそう答えた。

「お熱いところ悪いけれど。私達に説明の時間は頂けるかしら」

「……あっ、すみません」

 軍帽の少女に座る……クールな印象の顔立ちをした少女が、二人に向けてそう言った。
 それに対してひよりもヨツバも、少々顔を赤くしながら頭を下げる。

「まあ良いとも。仲良きことは美しき哉……それもまた、美しき魔法少女である」

「貴女に言わせれば、そうなのでしょうけれどね」

 うんうんと頷く軍帽の少女の言葉に対して、怜悧な少女はが呆れがちにそう返す。
 そうして軍帽の少女は、二人に向けて「座り給え」と促した……その通りに、ヨツバとオーネストハートが対面になる形で座る。

「さて――――先ずは、自己紹介と行くとしよう
 私の名は、魔法少女ミヅハノメノカミ。こちらは……」

「ヴォーパル・アリス。人間としての名は刀坂結希奈。よろしくね」

 ひよりの予想通りではあった。最も、この状況ならば彼女達が魔法少女でない可能性のほうが低いのだろうが。
 然し。この二人を、ひよりはあのバトル・ロワイヤルの中で見かけたことは一度もなかった……あのロワイヤルでは、自分が知らぬうちに脱落している存在も居ただろう。
 だが……この現状を考えると。この二人は、あの未知の力を得た“コノハナ少佐”という圧倒的な力を前にして、自分達を助け出してその場から無事離脱することが出来た、ということになる。
 果たして、それだ出来るだけの実力者があのロワイヤルで目立つこと無く退場することが出来るか。

「疑問には後ほど答えよう。先ずは……名を知りたいな、魔法少女よ」

「えっ、あ、はい! 雛菊ひより……魔法少女名は、オーネストハート、です」

「そんでまあ、ウチはラッキー・クローバーの天王寺ヨツバ、って。まあ、説明必要なんか知らんけど」

 見透かされたようにそう言われて、少しだけ動揺しながらもひよりはそう言った。それを補うかのように、ヨツバの少々気の抜けた自己紹介が続いた。
 クールな……刀坂と名乗った少女は相変わらず表情を崩さず、またミヅハノメノカミ、と名乗った少女は相変わらず微笑みを浮かべたまま。
 何処と無く、ヨツバはバツの悪そうな表情をして、続きを促すように……というよりは、この空気を早く流してくれと思いながらミヅハの方へと視線を送る。
65名無しさん@おーぷん :2017/11/21(火)23:21:22 ID:9pn
「では。魔法少女、オーネストハート。先ずは歓迎しよう。この地獄にて、私は唯一君を歓迎しよう。
 ここは魔法少女の終着点。我ら魔法少女の到達点にして、最悪の絶望郷。恋と呪いの黒百合が支配する、奇跡と魔法の封鎖世界。

 名を――――魔法少女管理都市『瀬平戸』。暗黒の、少女閉鎖世界である」





「……『瀬平戸市』?」

 聞いたこともない地名だった。いや、他県の市の名前など聞いたこともないのが当然の話であったが、魔法少女が、となると話は違う。
 少なくとも、ひよりが魔法少女として戦っている上で、そんな街の話は聞いたことが無い。あくまで魔法少女ロワイヤルは、一つの街の中……ゆりかご市内で収まるだけの出来事だった。
 
「知らんだろうな、“私も知らなかった”。……ヨツバ、お前はひよりと同郷と言ったな。見せてやれ」

「ほいほい……はい、ひよりちゃん」

 手渡されたのはスマートフォンだった。見知った機種であった。生前にも見たことも触ったこともあるそれの液晶には、インターネットブラウザが検索エンジンの結果を映し出していた。
 検索キーワードは“ゆりかご市”。検索結果は……“ヒット無し”。

「……そ、そんな!!」

 思わずヨツバからそれをひったくる。それから先ず、そのサイトが悪質な画像やジョークサイトでないことを確認する。
 何かの間違いであると願いながら、ホーム画面に戻って“地図”のアイコンをタップ。“ゆりかご市”を記入して検索をかけても尚、該当する街は存在せず。
 本来、そこにあるはずのゆりかご市は……『瀬平戸』、という名の都市に、置き換わっていた。

「かごめ市、を知っているか?」

 呆然とするひよりに対して、ミヅハがそう問いかける。
 ひよりが首を横に振ると、ミヅハは大して何かを思っているわけではなく、やはりな、と一言呟いて。

「瀬平戸、天海、ゆりかご、かごめ。我々が記録した魔法少女達の出身都市が大凡この四つで、その内かごめ市は……私と、ヴォーパル・アリスの出身都市だ。
 そして、瀬平戸以外の出身と名乗る魔法少女は。全て……この世界に存在する日本地図上において、瀬平戸市の位置を自分達が住んでいた街だと指し示す」
 
 ……理解が、追いつかなかった。
 まさか自分の住んでいる街や、市が、県が何処にあるかなどと分からない学生もそうそう居ないだろう。遅くとも小学生のうちに授業や日常で自然と覚えることになる。
 では。ではここは何なのだ、いや、違う。この場において、瀬平戸の住人ではない自分が異物なのか。では、ならば――――
66名無しさん@おーぷん :2017/11/21(火)23:22:47 ID:9pn
「……じゃあ。ゆりかごは、一体どこに、あるんですか」

 自分達が生まれ育った街は。住んでいた家は。一緒に住んでいた両親は。学校は、一体何処にあるというのだ。
 自分達が命懸けで戦い、自分達が血を撒いて、自分達が命を散らしたあの街は。一体どこに――どこに、消えていった、というのだろう。

「恐らくは。統合されたのだろう、この『瀬平戸』に」

 予想はしていたが、それでも認めたくない事実だった。
 こんな形で、命をやり直したくなかった。こんな形でまた魔法少女になりたくなかった。こんな形で……仲間と、再会するなんて思ってもいなかった。
 あれは、あれは全部消えたのか。あの戦いは全部消えたのか。結果も。過程も。だから雛菊ひよりとして此処にあって……気づけば、はらりはらりと涙が流れていった。

「じゃあ。無駄だったんですか。私達の戦いは、私達の覚悟は、アケラーレの死は。
 死んでいった魔法少女達の願いは、あの戦いが、こんな、こんな……結末で、終わる、なんて。

 私達の世界は。本当に、無かったことに、なったんですか?」

 雛菊ひよりを覆い尽くすのは、絶望だった。此処に新たな命を得るよりも遥かに、彼女は現状に絶望していた。
 必死に戦った。願いを賭けて戦った。沢山の命が散っていった。数多の手を伸ばした少女達が、届かず焼き尽くされていった。その最果てには、成立する願いがあるはずだった。
 必ずこの戦いをやり直すと。必ずこの悲劇から逃れると。必ずあの戦いの黒幕の頬を引っ叩いて、彼女はきっと――――そう、思っていたと言うのに。

 こんな訳の分からない形で終わるなんて、思ってもいなかった。

 どうすればいいか分からなかった。勝ち抜いて、世界をもとに戻すことを願うか。否。これは最早願いを賭けた魔法少女ロワイヤルですら無いのだ。
 だったら、どうすればいい。雛菊ひよりは、オーネストハートは、魔法少女だ。ああ、だが、それだけだ。まさか、世界を弄り回す力なんて、身体の何処にも宿ってなどいない。


「――――諦めるな。魔法少女」


 絶望に、その声がはっきりと響いた。
 闇を引き裂くように、その魔法少女は立ち上がっていた。ミヅハノメノカミは真摯に、熱狂的に、情熱的に、彼女のことを見据えていた。
 耳障りなほどに彼女はひよりを確りと見据えていた。そこには芯があった。根拠など何処にもないが――――この少女ならば、なんとか出来るのではないかと錯覚できるほどの。
 彼女は輝いていた。理解できなかった。何故、ここまで輝かしいのか。身近であって。それでいて、遠いような。

「……どうすればいいんですか、そんなの。幾ら、魔法少女だって……無理じゃないですか。そんな……」

「否。出来るのだ。出来る、出来る、やらねばならぬ!!
 何故ならば、魔法少女とはそういうものなのだ。諦めず、夢へと邁進すれば、それは必ず達成される。魔法少女に踏破出来ぬ道など存在しない。で、あるならば……。


 ――――諦めるな。それこそが、魔法少女であるのだから」
67名無しさん@おーぷん :2017/11/21(火)23:23:05 ID:9pn
 ……それが何故。此処まで熱狂的で、そしてひよりにとってそう思わせるのか、そこでようやく分かった。
 彼女は、魔法少女なのだ。心の奥の奥まで魔法少女なのだ。その指先から心臓、芯の芯、或いはその存在、魂に至るまで――――彼女は、正しく、全身全霊を籠めて魔法少女なのだ。
 美しく思えた。輝かしく思えた。涙を拭って彼女を見上げた。長らく忘れていたことを思い出したような気がしていた。そうだった、雛菊ひよりは、否、オーネストハートは。


「――――教えてください。私達の世界を、取り戻す方法を!!」

 思わず、そこに希望を持ってしまった。八つ当たりのようにそう叫んでしまった。其処に僅かな……可能性の提示を、望んでしまいながら。
 ミヅハノメノカミは。実に嬉しそうに、楽しそうに、満足気に、笑った。それを待っていたとばかりに。そう来なくては、とばかりに。
 その手の中から、親指を以て何かが弾かれた。照明の光を反射しながら、放物線を描いてひよりの方へと向かうそれを、慌ててキャッチした。
 それは透き通る、綺麗な石だった。外見で言えばただそれだけ――――だが、それは非常に強力な存在感を放っていた。

「……これは」

 それに気付いた時、ひよりは思わず息を呑んだ。
 これには魔力が籠められている。異様なまでに強力な――――凡そ、魔法少女のそれとも、それが生み出す魔法とも違う、純粋極まりない魔力が。
 

「――――星のかけら。


 我らの行く末を左右する、万能の願望機の欠片である」
68名無しさん@おーぷん :2017/11/21(火)23:24:54 ID:9pn






























第二話 絶望郷における希望的観測  第一節 終
69名無しさん@おーぷん :2017/11/21(火)23:26:10 ID:9pn
投下終了します
今回はちょっと間が空きましたが、まだエタってません、皆さんレスありがとうございます
元ネタ解説等については世界の区切りごとに質問タイムを設けますので、そこで……ということにしておきましょう
70名無しさん@おーぷん :2017/11/22(水)01:12:52 ID:Vhw
投下乙です
とれみぃと星のかけらが懐かしい、生徒会以外のパー速キャラもちょっぴり期待
一期の2人がここまで苦戦気味なのは経験値の差なのかな?

楽しみにしてますので頑張って下さい
71名無しさん@おーぷん :2017/11/22(水)18:47:42 ID:sNg
オッツオッツ
この分だとスレ同士の干渉のみならず世界同士の干渉とかもあるのかな…?
ゆっくり待ってます
72名無しさん@おーぷん :2017/11/24(金)15:23:24 ID:uCG
いま存在に気づきましたです。ひっそり応援してます
非戦派魔法少女二人の能力が謀略渦巻く非対称戦の方が活躍しやすいのはその、いい皮肉ですよね(ゲス顔)
73名無しさん@おーぷん :2017/11/24(金)17:13:28 ID:sFu
陰謀を丸裸にできる質問の魔法、多人数戦での数の差をひっくり返せる分身の魔法と考えたら確かにいい皮肉ですね……
74名無しさん@おーぷん :2017/11/25(土)05:47:47 ID:SYg
懐かしい雰囲気…1、2期両方参加してた身としてはこれからの動向凄く気になります。応援しています!頑張ってください!
75名無しさん@おーぷん :2017/11/26(日)23:26:50 ID:e6v
《英雄名鑑#1:雛菊ひより/オーネストハート》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市で願いを賭けた魔法少女のバトルロワイヤルに巻き込まれた中学一年生の少女。
魔法少女アニメの熱心なファンで、『典型的』『王道』と称される変身時の姿や凄絶なまでの責任感に影響を受けている。
『魔法少女』の理想と現実の落差に抗い続けた彼女の最期は無残なものだったが、その意志は受け継がれデスゲームの結末を揺り動かした。
固有魔法は、制限の範囲内で必ず真実を聞き出す質問を行う『質問の魔法』。
謎解きや陰謀の看破に強烈な効力を発揮するが、使い手がお人好しのために有効活用できない場面も目立つ。

『瀬平戸』への転移に際しては強化変身アイテム『指輪』を筆頭に、生前獲得していたマジックアイテムを失っている様子。
一方で死の瞬間までの記憶と変身能力は維持しており、新たな世界でも真実と正義を追い求めて戦う。

《英雄名鑑#2:ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン》【出典】パート速報VIP/ここだけ魔法少女の街
役員の全員が魔法少女であり、瀬平戸市の魔法少女社会の支配を目論む黒百合学院生徒会の副会長を務める金髪碧眼の美少女。
よそ行きの顔として慈悲深い人物を演じているが、その実態はドス黒い欲望と自己愛の権化。
生徒会長たる藤宮に表面的には忠誠を誓っているが、内心では常に下克上を考えているニューリーダー病罹患者でもある。
戦闘面では剣に変形する杖や様々な基本魔法に加えて、因果の固定によって一度回避した種別の攻撃を自動的に回避し続ける魔法『永劫回帰』を擁する。
高い実力に小悪党的なメンタリティに由来する躊躇の無さが混ざり合い、独特な悪の存在感を放っている。

『瀬平戸』でも黒百合生徒会副会長だが、藤宮に取って代わる意志は伺えず、むしろ絶対的な恐怖を抱いているように見える。
コノハナ少佐が知己を自ら葬ろうと独断専行した際にも、自分が藤宮に処罰される可能性を想像し冷静さを失っていた。

《英雄名鑑#3:天王寺ヨツバ/ラッキークローバー》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市出身の16歳の女子高生。育児放棄状態で弟と共に生きるためバイトを詰め込む苦労人。
そのためか、魔法少女として殺し合いに巻き込まれても、普通の日常を尊ぶ優しく地に足の着いた感性を保っている。
オーネストハートとはデスゲームの後半で絆を結び、彼女から遺言と魔法少女アニメの映像ソフトを託されて最後の戦いに臨んだ。
固有魔法『分身の魔法』は自分と等価な分身を最大3体作る強力なものだが、彼女はこれを主にバイトの掛け持ちと弟の世話に使っていた。
また、剣・槍・銃・弓に変形する固有武器『アームズ・オブ・ラッキークローバー』を人数分生成できる。

『瀬平戸』にはオーネストハートより少し早く出現し、ヴォーパルアリス&ミヅハノメノカミの共同戦線に加わった。
記憶や道具の保持についてはオーネストハートと同様。場数の差や精神的動揺から、現状は盟友ともども苦戦しがち。
76名無しさん@おーぷん :2017/11/26(日)23:28:39 ID:e6v
《英雄名鑑#4:此花立夏/コノハナ少佐》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市のデスゲームで最終局面まで生き残った魔法少女の一人。明治期の軍装をモチーフとした衣装を纏い、豊満なバストの持ち主。
元は引っ込み思案で卑屈な性格だったが、魔法少女となって身体能力に邪魔されていた才覚が開花し勇壮たる戦鬼と化した。
悪を悪と断じ陰謀に立ち向かう善性を持ちながら、死を賭して紡がれる闘争に愉悦を見出す二面性の持ち主。
多くの少女が殺し合いに人生を狂わされた中で、コノハナ少佐は魔法少女となって救われた人物という側面が強い。
近接戦特化型の能力を備え、ガンブレード型の軍刀に装填された薬莢から魔力を激発させ、暴力的な身体能力に卓越した刀術を重ねて戦う。

『瀬平戸』では天海市由来の『姫獣』の力を宿し、黒百合生徒会の書記長の座に就いている。
異形の血肉と抑圧者の権威を受け入れ、かつて最期の戦いを共にした者すら容赦なく切り裂く少女の真意とは――?

《英雄名鑑#5:刀坂結希奈/ヴォーパルアリス》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女大戦R
魔法少女の管理を標榜する『協会』と、その支配に抗う自由派の争いに巻き込まれ、両陣営の友人を望まずして殺害してしまった魔法少女。
抗争に嫌気が差した彼女は地方都市かごめ市に流れ着くが、彼女はそこで新たな争いの火種を察知し、中立勢力の形成へと動き出した。
一見して理知的でクール。然し本質は魔法少女の力を駆使した本気の殺し合いを何よりも楽しむ酔狂人。
その一方で己が破綻の自覚ゆえに、他者の苦悩へと手を伸ばす優しさも垣間見せていた。ある意味コノハナ少佐と同類といえる。
固有魔法である『剣の魔法』は刀剣を握った状態で生成するというシンプルなものだが、本人の優れた技量ゆえ戦闘力は極めて高い。

『瀬平戸』では旧知であるミヅハノメノカミのブレなさに呆れながらも、反生徒会勢力として手を結んでいる。
故郷での喧嘩友達(?)だけあって、コノハナ少佐相手の撤退戦では抜群のチームワークを発揮していた。

《英雄名鑑#6:岩畔朝雨/ミヅハノメノカミ》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女大戦R
かごめ市内の高校に通う17歳の少女。穏やかな物腰の持ち主だが、魔法少女の姿になると熱狂的に豹変する。
魔法少女という存在を心から愛し、その輝きを引き出すため時に親身になって導き、時に戦いを挑む底知れない怪人物。
かつて、ある街の住民を男性や成人も含め全て魔法少女に変える、という衝撃的な計画を企てていたとか。
『水流の魔法』の使い手だが、身体に殆ど魔力を宿しておらず、水を生成するのではなく既に在る水から魔力を汲み上げて力を行使する。
かと言って水場のない場所に誘き寄せれば楽勝なんてことはなく、軍刀術と素手格闘を極めている。ノーカラテ・ノー魔法少女なり。

『瀬平戸』においては“魔法を失った魔法少女”と称され、橋上の戦いという最高の舞台で川の水を操作する素振りも見せなかった。
代わりに瀬平戸市や天海市に存在した『魔装』を思わせる機械装備を巧みに組み合わせ、生徒会との戦いと星のかけら収集に奔走している。
77名無しさん@おーぷん :2017/11/26(日)23:30:26 ID:e6v
《英雄名鑑#7:藤宮明花》【出典】パート速報VIP/ここだけ魔法少女の街
瀬平戸市の魔法少女社会の支配を目論む黒百合学院生徒会の会長にして、理事長の娘。
世俗的な権力を超越した存在である魔法少女の存在に危機感を覚え、完全に制御下に置くという野望を抱く。
選別を拒む魔法少女を『狩り』と称して追い立て、自ら認めた強者は役員として麾下に従えている。
願望器を飽くまで力の拡充にのみ使い、己の能力で絶対支配を勝ち取らんとする根っからの覇王。
他者から奪った魔具を自らのものとして力を使いこなす魔法と、追尾能力を持つ魔弾の放つ猟銃を手に戦う。

『瀬平戸』でも変わらず生徒会の会長を務めているが、その配下の顔ぶれはヘレネを除いて大きく様変わりした。
強い支配力を街に浸透させ、『魔法少女管理法』を執行するため量産型の魔法少女を兵力として運用する。

《英雄名鑑#8:ゲームマスター》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市で発生した魔法少女ロワイヤルを運営管理する、特殊な魔法少女。
『ゲームマスターの魔法』という固有魔法の形で、デスゲームを運行するための絶対権限を持つ。
「みんなに楽しんでほしい」一心でゲームを揺り動かしたが、彼女の楽しみに対する認識は一般的な感性から大きく乖離していた。
当初は事件の黒幕かとも思われていた遊戯盤の管理者。しかし、その真相は――――――。

『瀬平戸』においては、なんと黒百合生徒会の監査長として参戦。
彼女の能力はゆりかご市で行われる戦いの管理に特化したものだったが、同じ座標を持つ『瀬平戸』においての能力は謎のヴェールに包まれている。



非公式だけど掲載待ちの間の燃料にでもなればとキャラ名鑑を作ってみました
推測とか私見が混ざっているので、お嫌いでしたら止めてくださいな
登場順に通し番号を振っているから誰が次の項目を作ってもええんやで(チラッ)
78名無しさん@おーぷん :2017/11/26(日)23:57:19 ID:JlL
おお、乙です
こういう読み物も面白いですね……キャラがどういう風に見えてるのかが見えて非常にいい……
79名無しさん@おーぷん :2017/11/26(日)23:59:34 ID:72m
うわあああああああ嫌なんてとんでもない!ありがとうございます!ありがとうございます!
ほんとめちゃくちゃ嬉しいです励みになります本当にありがとうございます
これはどっかに纏めておきたいですね…wikiでも作るべきでしょうか…
80名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)01:41:59 ID:OOU



「……星のかけら、ですか」

 成程、古来人は星へと特別な想いを抱いて見上げる。であればこの魔力の塊を星のかけらと呼ぶにも、違和感はないだろう。
 問題は『こんなもの』の存在自体であった。自分達の世界には、これに類似するものなど存在しない。
 指輪のそれは似ているが、それと比べれば何とも荒削りに見えるし、何より魔力の質が違った。そう、なんというべきか――――魔法少女から、魔力だけを吸い上げて形にしたような。

「まさか、これって」

 ぞわりと背筋を昇っていく寒気。一転して、雛菊ひよりは目の前の小さな石ころに対して恐怖心すらも抱いていた。
 それを取り落とさなかったのは、彼女が一重に“魔法少女”であったからだろう。その意識は、彼女の魂を支えてそれを踏み留まらせることにすらなり、そしてミヅハを満足させるまでになる。
 然して、ミヅハの表情は珍しく浮いたものではなかった。その間――――酷く重苦しい表情をしていた。それは怒りをすら含んでいるようにすら見えた。
 やがてそれは、重々しく口を開く。

「そうだとも。それは“一人の魔法少女を犠牲に作られた人工物”だ。
 機能は幾つも削ぎ落とされ、願望機としての力すら大幅に減退させた――――出来の悪い、粗製乱造品」

「誰が、誰が……こんなことを!」

 正しくそれは、雛菊ひよりの嫌な考えを的中させてものであった。その感情を膨れ上がらせて激怒に変換するには十分であるに極まりないものであった。
 それが何であるのか、どういう効果を成すのかすらも切り捨てて、一重に彼女は怒り狂った。ヨツバが彼女を窘めようと、実際のところひよりはミヅハ達を信頼しきってはいない。
 手を出すまでに至らずとも、その感情のままミヅハへと問いかける。そしてその答えは、たった今ドリンクバーから運んできたコーヒーに口をつける結希奈がぽつりと落としていく。

「藤宮明花。黒百合学院生徒会の支配者にして、この街、そして魔法少女の“管理者”」

 ――――魔法少女の管理者、という言葉を聞いて先ず思い浮かんだのが“ゲームマスター”だった。
 あれは正しく盤上の駒達を俯瞰する、ロワイヤルの管理者だった。……だったが、その考えは自らのあのロワイヤルにおいての経験が否定させた。
 確かに、ゲームマスターはその名の通り、ゲームを管理するものであった。だが、それ以上のことはしなかった。飽く迄も、その力の行使は円滑なゲームの続行にのみ注がれた。
 では……別人か? そう思い至ったところで、1枚の写真が、ミヅハから差し出された。

「……えっと、これは、どっちが」

「奥の寝ている方だ」

 差し出された写真は――――先ず、金色のストレートロングに、燃えるような赤色の瞳を持った少女の顔によって半分が埋め尽くされていた。
 そしてその奥には、恐らくは図書室かなにかと思われる場所で居眠りをする一人の少女の姿……大人びた姿形に残る、あどけなさとでも言おうか。
 その美貌はただそうしているだけでも絵になるほど……であるが。然し、それに対してそれだけの感想で終わるには余りにも不可能な要素があった。
 ……“制服”。これは……先に出会ったコノハナ少佐達や、それと共に行動していた少女達と同様のものではないか、とようやく気づいた。

「この人、が」

 俄には信じ難かった。そして同時に、このような少女とて全くの脅威になりうることもまたひよりは知っていた。
 そこが……魔法少女の、ある意味で残酷な部分であろうか。
81名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)01:43:59 ID:OOU
「少し前まで、我々は……いや、私とアリスは、彼女の下で戦っていた」

「……え?」

 情報量が多すぎる。多くの衝撃的な事実が何度も何度も目まぐるしく騒がしく提示されていくのに、ひよりはついていくので必死だった。
 恐らく、ミヅハ自身もそれを理解しているのだろう。余計に質問を伺うこともせず、矢継ぎ早とは行かずとも、それなりに淡々と説明を続けていく。

「黒百合学院は、魔法少女の絶対管理を謳う組織であり……まあ、この街の魔法少女達にとっては疎ましい存在である。と、同時に最も統率の取れた組織だった。
 半年程前から、この街には私達のような、別世界からの魔法少女が現れるようになったが。それに対して最も素早く対応したのも、黒百合だった」

 管理統率を推奨する存在だからこそ、組織としての統制も取れている、ということなのだろう。
 実際、黒百合は兵士のような“魔法少女”の運用をひよりは目の当たりにしている。ひよりから見れば、ひとりひとりの力は高く無さそうだが、支持に従う様は確りと整っているように見えた。

「この瀬平戸にはとある生物が存在する。いや、したというべきか……星のかけらによって産み出される、魔獣という異形の怪物が」

「……怪物、ですか」

 とうとうアニメじみてきたな、と思った。
 ひよりの愛するアニメであるプリズムハートのみならず、魔法の影響で何らかの変化を起こした怪物が魔法少女の敵となる、というのは全く以てテンプレートである。
 無論、そのテンプレートを嫌うわけもないが……この現実にそれを反映させるのは、余りにも突飛が過ぎるとは思った。
 ……最も、魔法でそれと似たものを生み出す魔法少女は見たことがあるし、そも魔法というものを振るっている時点で、今更か、とも思ったが。

「……そして、ある日突然それは現れた……此方も、魔法少女と同じく異界からの使者。“知能を持ち、少女の形をした魔獣”だ」

「星のかけらを喰らい、魔法少女を喰らう……母と称する絶対存在の復活を目的とする、人類とは相容れない七騎の怪物」

 ミヅハの言葉を、結希奈がまた補足していく。

「彼女等は……人知を超えた魔法少女をすら超える力を持っていた。それに最も危機を感じ、素早く動いたのが黒百合、藤宮だった。
 彼女は敵対組織に停戦と協力を持ちかけ、異界からの魔法少女である我らをまとめ上げると、骸姫討伐部隊を結成した……が」

「えらい戦いだったらしいなぁ。それなりの人数がおった魔法少女の殆どが死んだって。いや、ウチは参加しとらんからよく分からんのだけど」

「実際、あれは殆ど地獄だったと言っても良かったわ……骸姫の一挙手一投足で魔法少女が次々塵になっていくのは、中々に壮観だったわよ?」

「……え、骸姫って」

 人間を遥か超える力を持つ魔法少女達の敵は、魔法少女以外にいない……そう思っていたひよりにとっては、酷く衝撃的極まりないものであった。
 それだけの怪物達、どれほどのものだろうかと考えてすぐに思い当たる存在を見つけた。いや、むしろ……的中、とでも言うべきか。

「そうとも、骸姫……“第七位”と遭遇したのならば分かり易いだろう。あれは――――“骸姫の亡骸をその身に喰らった者”。
 正しくあれこそ新たな骸姫。いや、あれは最早……魔法少女ではない。黒百合という“管理の怪物”に飼われている“飼犬”だ」

 『姫獣変身』、『骸姫第七位』。正しくコノハナ少佐のそれではないかと――――然し、それならば想像も付く。あそこで、少しでも油断していたのであれば。
 雛菊ひよりはここに立ってはいなかっただろう。三枚に下ろされた後に魚の餌だっただろう。あれは確かに……魔法少女単体で、叶いそうにない。
82名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)01:44:48 ID:OOU
 
「骸姫七騎の内、第二位、第四位、第六位、第七位がまともに原型を残した状態で回収された。そして、藤宮は……それを“利用”しようと考えた。
 何せ、瀬平戸は圧倒的暴力に晒された。黒百合……藤宮が管理しようと考える“既存の法則に当てはまらない巨大な力”にあれだけ立て続けに襲われたのだ。
 然し万能の力である星のかけらは骸姫との戦闘で破壊しつくされた。それでも何らかの大きな力を欲した藤宮が――――最後に、目をつけたのは」
 
「……そういうこと、ですか」

 ミヅハが頷いた。ヨツバがストローの袋に水滴を垂らしてうねうねと動くのを楽しんでいるのを、結希奈が微妙な表情で見ていた。
 その光景が、何となく重い事実の中で少しだけ救いになった。


「生徒会のメンバーには、“骸姫”が埋め込まれている。絶対支配のための力として、圧倒的な力の象徴として。
 最初の被験体になったのはコノハナだ。指輪の使用によって摩耗した身体を、吸収の魔法を使用して骸姫を使用し再構築した。
 そしてその成功と吸収の魔法の再現を以て誕生したのが……現在の“黒百合学院生徒会”だ」

「ゆ、指輪……! やっぱり、この世界にもあるんですね!」

「あれらは単独で此方の世界に流れ着いてきた……但し、現状確認できる全てを藤宮が管理しているが」

 この世界でも……コノハナ少佐が指輪を使用し、身体を磨り減らして戦っていることに。『やはり』と言うべき安心感をすら覚えながらも。
 指輪の力さえあれば、骸姫の圧倒的な力に対抗できるかもしれないと一瞬だけ希望を持って、それからまた叩き落された。
 どこまでも、藤宮という少女は徹底していると思った。これでは……ここに辿り着いた魔法少女達に、選択権などありはしない。
 支配を許容するか、抵抗して圧殺されるか――――いや、肝心なことを聞いていない。黒百合学院に従うと決めてその傘下に加わった時――――魔法少女は、どうなる?

「或いは運が良ければ私のように“魔法だけを抽出される”……そして大半は。“そう”なる」

 そしてそれはやはり当然の結末だった……元より魔法少女を管理しようと考える人間が、魔法少女をタダで生かしておくはずがないのだろう。
 殆どが、星のかけらに変換される。ならば、それは何故、何のために。魔法だけを抽出できるのであれば、その処置を全ての魔法少女に施したって構わない筈なのに。

「なんで、そんなことを……」

「“支配”。その為だ。模造とは言え願望機は願望機。星のかけらを無数に蒐集し、魔法少女管理を実現して……神にでもなるつもりなのか。その真意の解明は、お前にかかっているがな」

「……え?」

 唐突にそう言われて、思わずひよりは随分と間抜けな声を出してしまった。
 勿論、ミヅハの視線の先にはひよりしかいない。相変わらず結希奈はクールに座ったままだし、ヨツバは腕を組んでウンウンと頷いている。


「雛菊ひより、オーネストハート――――お前こそが。私達にとっての、最後の一欠片だ」


「え、ええ!?」
83名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)01:45:11 ID:OOU





「……こちら異常無し、はぁ」

 一人の少女が、夜の街を歩いていた。
 黒百合学院の制服を身に纏った少女は、耳元のインカムへと手を添えてそう言って、すぐに通信を切断した後、酷く退屈そうに欠伸をする。
 
「いくら魔法少女って言ったって……幾ら生徒会長の頼みでも……夜更かしは女の子の天敵なんだけどなぁ……」

 手には少女の手には少々無骨な長い小銃が握られていて、然し少女自身欠片もそれに意識を向けてなどいなかった。
 今は随分な深夜だが、暴漢に襲われようと曲がりなりにも魔法少女である以上はその程度は機器の欠片にもならない――――という余裕からだろうか。
 フラフラと、人気のない道へと入り込んでいく。通常の巡回ルートから外れる、ちょっとした近道だが……そして、直後に少女はそれを後悔することになる。

「動かないで貰えるかしら?」

 喉元に、冷たいものが押し当てられるのが分かった。
 それは刃であった。見覚えのあるものだ、それは人を斬り殺すためのものだ――――一瞬で、その余裕を剥ぎ取られる。

「ラッキー・クローバー、インカムを剥げ」

「あいあいさ、ちょっち失礼するで!」

「ひぃ!?」

 耳元のそれが思い切り千切られる。この暗闇の中翼見えないが、相手は一人二人ではないことだけが分かった。
 暗闇の奥から、もう一人――――足音が聞こえてくる。近づいてくる音が聞こえてくる。
 それが酷く恐怖心を掻き立てた、瞳の端に涙を浮かべて、気を失ってしまいそうなほどだった。現れたそれは――――人差し指を此方へと向けて。


「質問をします。

 貴方達の研究所は、一体何処にありますか?」


 ――――問いかけた。
84名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)01:45:38 ID:OOU






























第二話 絶望郷における希望的観測  第二節 終
85名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)01:46:48 ID:OOU
投下終了です
怒涛の説明パートですが許してください
本当は昨日投下する予定だったんですがデータが全部飛んで書き直しになって遅くなりました……死ぬかと思った……
86名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)01:59:06 ID:RAu
投下乙です!!
読者的には説明パートも非常に楽しいですね……いやはや本とワクワクしっ放しで。
骸姫が予想以上の脅威だったのと同時に黒百合戦力への絶望感も凄まじい事になってまいりました。
続きお待ちしています。ゆったり書いてくださいね
87名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)02:00:13 ID:RAu
そして勝手ながらwikiを作成させて頂きました。
編集フリーですので、名鑑の加筆なんかもできたり……(チラチラ
88名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)02:00:30 ID:RAu
アドレス!!
https://www65.atwiki.jp/narikiri_epilogue/
89名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)02:05:33 ID:OOU
うわあああありがとうございますありがとうございます嬉しいです
作成お疲れ様です、充実させていくために頑張って書きますので……!
90名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)02:05:52 ID:OGA
おお……それは大変でしたね、投下乙です
予想が当たった……けど指輪なし、かけらもあれだとなると絶望感が……。そんな中でもヨツバちゃんだけやたら呑気なのは草
研究所ってなるとパー速の山本、おーぷん2期のドクターやエリオス辺りが連想されるけど誰が出てくるか楽しみです

あと、ひよりちゃんの魔法って確か飴か指輪がなきゃイエスノーで答えられる質問しかできなかったような(小声)
91名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)02:17:16 ID:OOU
感想ありがとうございます!!

(やっべ普通にミスっちゃった……)
(次回投下時に修正するので許してヒヤシンス)
92名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)02:52:05 ID:VwH
夜遅くに…投下乙です!これからどう動いていくのか楽しみですね…そしてこれからどんなキャラが出てくるのか色々楽しみですね。お身体には気をつけて!それにしてもデータが飛ぶのは非常に辛いですね…
93名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)10:02:59 ID:lrC
あんだけボロボロになったのに自分で使う分には指輪のリスクを気にしてないオネ子ちゃんはやっぱ狂ってますね(褒め言葉)
それにしても願望機、人類に仇なす七の怪物、というと三つ目の平行世界を連想せずにはいられない……
94名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)14:37:49 ID:DCn
楽しんでいるところ申し訳ないけど自分のキャラが出てるのを見かけたら嫌だと言ってもいい?
95名無しさん@おーぷん :2017/11/29(水)14:46:42 ID:2FY
良いですよー、どの道無許可でやってるんでそういうのは勿論想定してますしそれで投げたりもしないつもりです
プロットも何も作ってない状態で勢いに任せて書いてるんで修正はいくらでも効きますし
でも出来れば事前にどのキャラが駄目とかこのトリップの中身のキャラが駄目とか教えてくれると助かります
因みにその逆もまた然りです
96名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)00:59:38 ID:UCJ
とても思い入れのある自分のキャラが凄く上手く使われてて嬉しいです
魔法少女はここのしか出ていませんがパー速時代にもなりきりやってたので、先の世界も楽しみだったり
97名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)14:29:57 ID:fvR



「……こちら異常無し、はぁ」

一人の少女が、夜の街を歩いていた。
黒百合学院の制服を身に纏った少女は、耳元のインカムへと手を添えてそう言って、すぐに通信を切断した後、酷く退屈そうに欠伸をする。
 
「いくら魔法少女って言ったって……幾ら生徒会長の頼みでも……夜更かしは女の子の天敵なんだけどなぁ……」

手には少女の手には少々無骨な長い小銃が握られていて、然し少女自身欠片もそれに意識を向けてなどいなかった。
今は随分な深夜だが、暴漢に襲われようと曲がりなりにも魔法少女である以上はその程度は機器の欠片にもならない――――という余裕からだろうか。
フラフラと、人気のない道へと入り込んでいく。通常の巡回ルートから外れる、ちょっとした近道だが……そして、直後に少女はそれを後悔することになる。

「動かないで貰えるかしら?」

喉元に、冷たいものが押し当てられるのが分かった。
それは刃であった。見覚えのあるものだ、それは人を斬り殺すためのものだ――――一瞬で、その余裕を剥ぎ取られる。

「ラッキー・クローバー、間違いないな?」

「多分! 少なくともこいつは確かに護送班の内の一人やった!」


耳元のインカムが思い切り千切られる。この暗闇の中翼見えないが、相手は一人二人ではないことだけが分かった。
暗闇の奥から、もう一人。足音が聞こえてくる。近づいてくる音が聞こえてくる。

「さて、では――――私が藤宮の下から持ち出せた飴も、それが最後の一つ。それを使うということは、覚悟は出来ているな。

「覚悟なんて……私が、魔法少女になったときから、とっくに。だから、一欠片だって、躊躇することはありません」

飴玉を噛み潰した。そして人差し指を突きつけた。
これより成るは質問の魔法。全ての暗雲、陰謀、謀略、権謀術数を明るみに晒す、真実の光である。

「質問します。貴方達の研究所は、いったい何処にありますか?」
98名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)14:30:35 ID:fvR



山本由香は思考していた。

彼女が黒百合学院生徒会及び藤宮明花の傘下に入ったのは骸姫討伐戦からの話だ。
病葉工業高校の魔法少女によって囚われていたところを黒百合学院の提唱する戦力合一化作戦によってなし崩し的に存在が明らかになりそのまま黒百合によって保護された形になる。名目上は。
そうなれば山本に求められるものは変わらない。その頭脳を用いた新たな戦力の開発である、そしてそれ以上は望まれない。事実上、山本はほとんど黒百合の研究所に軟禁状態にされていた。
研究に際しての環境においては、圧倒的に改善されている。自分から動く必要はなく、恐るべき黒百合理事の娘、求めれば求めた分だけ予算は下りてきた。
だがその代わりに、彼女は牙を抜かれた。魔法少女の武力化……ひいてはそれを以ての巨大権力の掌握という野望は、既存の巨大権力による掌握という結果に終わったのだ。
今の彼女はただ、黒百合に求められた要望を忠実に再現するだけの機械。……否、否、山本由香という女が、その程度で終わるはずがないのだ。

(……実際のところ。藤宮が提唱した、吸収の魔法を応用した魔力抽出と、黒百合の支配者を応用した魔法少女のかけら化は理解できる。できるんだ。
 あれは既存の理論の発展型、私だって元さえあればそこには辿り着けただろう。だから、あの女は非凡だが、異常ではない)

彼女は黒百合に表向き服従しながら考え抜いていた。藤宮明花を欺く方法を。自身の計画の再起動を。
そしてそのために選んだのは、ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタインという魔法少女を利用することだった。
最初の接触は彼女の方からだった。その内側に秘める野心を的確に把握し突いたのは流石の人心掌握術だと、山本由香は思いながらもしかしてそれに転がされるわけでもなく。
ただ打算を以てそれを決めた……然し。最も大きかったのは、彼女が提供してきた“技術”だった。

(だが、これはなんだ。“月装”、“焔装”、“AIE”、“セイバーユニット”、“真界武装”、“偽界武装”……どれもこれも、全く違う!
 思想が違う、設計が違う、動力が違う、組成が違う、理論が違う、存在が違う! こんなのまるで……“別の世界から持ち出してきた”みたいじゃないか!!)

最初に見た時、その不可思議さに惹かれた。これを必ず解明してやらなければならないと思った。そしてこれさえあれば藤宮とて打倒できるとも思った。
だが、、手を付ければその全てが不可思議極まりないものであった。
既存技術を超越する科学技術、現存する魔法とは類似すらしない理論式、全く組成が分からないもので作られた動力源、魂などという曖昧なものと結び付けなければならない製造方法。
或いはこれはただのヘレネの創作ではないかと思うことすらあった。然し分からないなりに組み立てていけば、確かにそこにはそれが実現可能であるという片鱗が見え隠れするのだ。

(解明しなければいけない。これは私が解明しなければならない。そうでなければならない。私に分からないことがあってたまるか、私に出来ないことがあってたまるか!!
 そうとも……私は、必ず掌握しなければ。そとも、科学は発展する。研究は飛躍する。必ず、必ず……!!
 とにかく、既存技術と共通点があるものからとっかかるのが先決なのだ。その点では“AIE”はかなり形になってきてはいる。
 セイバーユニットに真界武装も、年若い少女にしか扱えないという共通点がある。ここに魔法少女との類似点を見出していきたい。
 月装、焔装に関しては本当に何も分からないが、これは仕方ない。他を解析したらノウハウも蓄積されてくるだろう。偽界武装について真界さえ解析できれば自ずと結果はついてくる筈だ。
 不思議なのはセイバーユニットの構造だ。未知の設計であるのに技術自体は非常に古い、現代技術だと古すぎて代替は出来るが再現はできないものまで……)

そして、山本は同時に科学の信奉者であり、自身の信奉者であった。不明なものは解き明かし、そして絶対に解き明かせると信じている。
故にその不明極まる事実に対して思考停止をすることができなかった。幸いにも予算は膨大に下りてくる。結果を出しつつ並行して進めれば、気づかれることもそうそうない、筈だと。
思考は高速で展開していく。少しでも解明できる点を洗い出す。再現できる点を洗い出す。再現の過程で発見できるものを徹底的に探し出す。
然して、その常人を遥かに超える高速思考は然して唐突に鳴り響いたアラート音によって掻き消された――――急ぎ、目の前で鳴り響く内線を取った。

99名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)14:30:47 ID:fvR

「なんだ、何事だい?」

「た、大変です所長。 襲撃です……魔法少女の襲撃です!!」

「……なんだって?」

大方実験動物のどれかが暴れ出した程度かと思っていた山本の気怠さが一気に振り払われた。
魔法少女の襲撃――――果たして何時振りだろうかと思う。果たして黒百合に立ち向かうだけの気骨のある魔法少女が……まあ、思いつくには付くが。
この研究所が果たして見つかるとは思っていなかった。搬入口にも入り口にも隠蔽魔法を幾つも重ねて、徹底的に偽装を施している。
その上、兵士達には『絶対に機密は口に出さない』という強固な催眠がかけられている。仮にどんな拷問をかけられようとも、絶対に口に出来ない。そういう構造になっているのだから。
露呈するはずがない、そんな筈はない……嫌な予感はあるが。

「どんな手を使ってでも止めてくれ、戦力を惜しみなく投入し、速やかに掃滅したまえ!」

「かしこまりました!」

有線越しにそう指示を飛ばす……そう、余程の事がない限りこの牙城を崩すことはありえない。
この研究所は魔法少女研究の最先端。防衛設備は最新鋭――――或いは。体のいい実戦試験にすらしてしまえるか、と。
100名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)14:31:17 ID:fvR

私立紫薔薇学園

瀬平戸に並ぶ学校の内、この紫薔薇学園は黒百合と並ぶ学力を持った中高大一貫校である
特色の違いと言えば、黒百合が伝統や血統を重んじる、正しく由緒正しき、という学校であるというのに対し、紫薔薇は最新を貪欲に取り込んでいく形であろうか。
その結果として校内には大概の設備が揃っているという事態である。その中で最も有名なのは、この植物園だろうか。

「……す、凄いなぁ」

「規模だけで言えば、黒百合にも劣らんくらいデカい学校やから……ほんま、ぎょーさんお金持ってて羨ましいわぁ」

驚嘆しながら、真夜中の植物園を進んでいく。
帳は下りていて、照明は消えているが……それでも分かるくらいに見たこともない色鮮やかな植物達へと、ひよりはひらりひらりと視線を投げていた。

「気を引き締めなさい。敵はもう、私たちに気付いているんだから」

――――敵の兵士を捕まえて、聞き出した情報によれば。
黒百合学院の研究所は、紫薔薇学園植物園の地下にあるという。その入口は周到に隠されており、更にその周囲は厳重極まりない魔法警戒網が幾重にも張られていると聞き出した。
だが、丁重な偽装も相手から“正直に話させてしまえば”何の意味もない。警戒網に関しては……生身で行けば通常の防犯に引っかかり、変身すれば警戒網に引っかかる。
故に、彼女等は“生身の面倒事”よりも、“魔法少女としての面倒事”を選んだ――――故。敵は既に、反黒百合勢力である四人の魔法少女を“補足”している。

「す、すみません。……あの、ミヅハさん」

「なんだ?」

先頭を歩くミヅハノメノカミへと、おずおずとひよりは声をかける。何時もよりも多少ひりついた様子を言葉に含ませながらも、ミヅハはその問いかけに返事をよこす。

「できれば、その……殺さないって。本当、ですよね」

「ああ、約束しよう。元より私は魔法少女を“愛している”。殺すことは全く以て本意ではない。故、出来る限り、それは遂行しよう」

その言葉に、ほっと胸を撫で下ろす。
これから恐らく、沢山の魔法少女と戦うことになる。その中にはきっと、ただ恐怖から黒百合に従っているという魔法少女達もいるだろう。
だから、そういうものたちを出来る限り殺したくないとオーネストハートはミヅハへと言った。それを快くミヅハは頷いた。その再確認を出来て……やはり、その“愛”は本物なのだろうと。
最初は何を言っているんだろう、と思ったが。今は、とても安心していた。

「……止まれ。そろそろお出ましだ」

四人……ミヅハのそれを合図に、ヴォーパル・アリス、ラッキー・クローバー、オーネスト・ハートの歩みが止まった。
オーネストハートにも分かる……既に、気配が幾つも感じられる。そしてそれらは例外なく、此方側へと向けられていると。
耳を済ませば、草木が擦れる音と――――“機械の駆動音”と、“魔力の流動”が混じり合って聞こえてくる。

「全部隊、行動を開始して下さい」

小さく、静かに、落ち着いた声でそう聞こえてきた。両の拳を握り締めて、何時でも動き出せるように構え。。
瞬間、聞こえてくるのは正しく大音響とこの植物園を照らし出すどころか、真っ白に染め上げるほどのスタン・グレネード。
そしてその閃光と轟音の支配権の中を、複数の魔法少女達が駆け出した――――無論、ミヅハ達ではなく、“共通の装備を身に纏った黒百合学院の魔法少女部隊”。
101名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)14:32:09 ID:fvR

「っしゃあ、貰ったぁ!!」

その内の一人が、射程圏内へと到達する――――長大な銃の銃身に取り付けられた、赤熱する槍斧じみた刃がオーネストハートへと叩きつけられようとしていた。
無論、雛菊ひよりはスタングレネードなど初めて体験する。それどころかオーネストハートとしてもそんな兵器の相手をした覚えなどない。
だが、この少し前にミヅハに、ここに来た全員がそれに対する対処方法を叩き込まれていた。そして、雛菊ひよりという少女には、戦闘においては天性とも言える才能を持っていた。
両手には一切武器を持たない。だがそれでも、黒百合の魔法少女の刃が到達するよりも前に顔を上げて、戦闘態勢を取り戻し、そしてその大振り極まりない一撃を。
着地点を解析し、自身に対する脅威となる部位を理解して、一歩踏み込めば、目の前にあるのは――――懐に入られて、驚愕の表情を浮かべる少女が一人。

「――――やぁ!!」

「……がっ!?」

そして掌底での顎部への一撃。普通の喧嘩でも、まともに喰らえば脳震盪を起こしてたちまちの内に気絶する――――それは、魔法少女であったとしても。
その身体構造が人間であるならば例外ではなく。一瞬で意識を手放して、ふらりと揺れた身体が倒れ込む前にその腰に装備されているマチェーテのような短い剣をするりと引き抜いた。
更にその後ろから迫る兵士による剣戟をそれを以て受け止める――――振り向きざまに膝での一撃を腹部へと叩き込んだ後、蹲った背中にまた一撃を加えて意識を奪い取る。

「ヨツバさん、そっちは!?」

「ぜんぜんだいじょーぶやで、自分は!?」

「こっちも、このくらいなら!!」

数で勝る相手に対して……ラッキー・クローバーは、分身の魔法を用いて対抗する。
分身の魔法は非常に強力な魔法だった。自身と同性能の分身を作り出しその分だけ武装もまた増える――――そも。
たった今数度交えた程度のオーネストハートでも分かるくらいに、この魔法少女達は戦闘経験浅く、またその性能自体も平均を下回るものであると分かった。
そんな状況において、ヨツバの分身の魔法は相手を圧倒するに足るものであり、正しく四騎当千と言えるほどに。槍を払い、剣を払い、数々の魔法少女を打ち倒していく。

「まぁ、この程度ならば大したことはないわね。けど……」

瞬間、オーネストハートの前にごとりと何かが落ちてくる。
それは腕だった。つい先程までうら若い少女の一部であったそれが、そこには鮮やかな切り口を残して転がっている。
コノハナ少佐のそれすらも思わせるほどの華麗が過ぎる太刀筋――――無論、その刃の担い手はヴォーパルアリス。

「……何、一応殺してはいないんだけど」

「あ、いえ、何も……」

血塗れの刃を振るいつつ……確かに、相手を殺してはいなかった。戦闘をする以上、相手が殺しにかかってくる以上、むしろ殺していないだけで上等だった。
だから、それに対して何かを言うつもりはなかった。ただ、その横顔に……知っている人間の、面影を感じてしまったのは、少々思いの外だっただけ。

「ひっ……駄目だ、想定よりも敵が遥かに強い! 天城警備隊長!! どうすれば」

「落ち着いて下さい。作戦段階を移行します。総員後退、MG-02F、ビースト・タイプ起動、投入します」

だがそれでも。そう“上手くいくものでもなかった”。
確かにこの量産魔法少女部隊だけで見ればそう大した脅威でも無かった――――だが。次の瞬間に現れたのは、四足で歩行する奇妙な形をした機械。
その蜘蛛のような形の背には、巨大な機関銃やSFじみたレーザー砲やレーザーブレードのようなものを搭載していた。
次に躍り出たのは、同じく四足歩行ではあるが此方は幾許か生命じみた……然して、生命だと言うにはあまりにも“凶暴が過ぎる”双眸をした、獣であった。
102名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)14:32:30 ID:fvR
「ど、どうすんのやミヅハさん! 雑魚相手なら兎も角、あのよく分からん機械や魔獣相手ってなると、どうなるか!」

「たしかにこれは……ちょっと多勢に無勢って感じね。どうするの?」

問われたミヅハが、オーネストハートへと視線を送る――――それに、こくりと頷いた。
彼女が何を言いたいか分かる。その視線が向ける方向は。今正しく……その機械や魔獣達が、出現してきたばかりの場所だったのだから。
別に此処の兵士達を全滅させる必要はない。目標は研究所の内部にあり、敵戦力の完全壊滅というわけではないのであれば。両足に、思い切り力を込めた。
ミヅハノメノカミが装備するパイルバンカーが起動した。ミヅハの右拳がぐいと握り込まれる。

「全員、私から離れるな。斬り込め、道を抉じ開けろ――――突撃ぃ!!」

その言葉とともに、オーネストハートが駆け出した。ミヅハノメノカミの前に出て、真正面から喰らいつこうとする魔獣の顔面を思い切り殴り付ける。
ばら撒かれる自動小銃による鉛玉を、ヴォーパルアリスが全て緻密にして豪快な剣戟を以て斬り落とし。
ラッキー・クローバーは、三人の分身を用いて、全方向からの砲撃を逸らすことによって回避。そして――――道を開かれたミヅハが、跳躍した。


「何、少々行儀が悪いが、入り口からこんにちはというのも芸が無いのでな――――全員、飛び込めぇ!!!」


黒百合の植え込み――――そこに拳を叩きつけた瞬間に、パイルバンカーの杭が“炸裂”する。
瞬間、その周囲の床が“陥没”する。そして必然的に、そこに立っていたミヅハを始め、オーネストハート達はその崩落に巻き込まれて地下へと吸い込まれていく。
一応、作戦自体は全員聞いていた。だが、然し、覚悟はしていようとも。


「わぁあああああああああああ!!!!!!!」


驚いてしまうものは仕方ないと。オーネストハートの絶叫が、暗い闇の底へと吸い込まれていった。
103名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)14:32:49 ID:fvR


「ヒナタ、大丈夫ですか!?」

オーネストハートの掌底を受けて気絶していた少女……陽咲、と呼ばれた彼女が頬をぺちぺちと叩かれて、目を覚ました。
未だに痛む顎をスリスリと擦りながら身体を起こす――――目の前に空いているのは崩落、陥没した植物園。
そして指に触れたのは、誰かの身体だった何かと、冷めきった血潮。実に不快そうに顔を歪ませて、ゆっくりと立ち上がった。

「オレは大丈夫だよ、ヨゼ」

「ああ良かった……だからヒナタの装備は支援用なのに近接戦闘はしちゃいけないってあれほど……」

「まぁ、まぁまぁまぁ……天城、敵は!?

「その穴を通って、格納庫の方へと向かいました。追撃は可能ですか?」

格納庫――――となると、そこは武装の塊だ。中に入れてしまったのは不味いが、そこはこの植物園よりも遥かに有利な黒百合部隊のテリトリー。
あそこでなら、仕留められる。否、仕留めなければならない。拳を掌でパチンと鳴らして、転がっていた巨大な槍斧付狙撃銃を拾い上げる。

「勿論だ!こうしちゃいられねえ! ヨゼ、お前もついてこい!!」

「本当、無茶だけはしないでくださいね……!!」

生き残りの、まだ動ける部隊と共に彼女達は駆け出した。


「問題無えよ――――ここには、所長が作った“アレ”があるんだから」

104名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)14:33:08 ID:fvR






























第二話 絶望郷における希望的観測  第二節 終
105名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)14:50:35 ID:stI
投下終了です、修正版も投下したのでこれで許してください
皆様感想ありがとうございます、やっぱりPLの方に見てもらうのは嬉し恥ずかしですね…
106名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)15:11:52 ID:y3w
全魔法少女融合どころか他の世界の技術も登場だと……!?
107名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)20:46:57 ID:L8f
次にどの世界の要素が入るか分からなくなったなわくわくする
108名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)23:24:47 ID:cq9
投下お疲れ様です!
別世界の技術…色々な要素が重なり合ってさらに面白くなりそうですね!
109名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)23:32:27 ID:GGg
投下乙です
山本はどっちかというとパロロワでの活躍が印象深いけどこっちではどう暴れてくれるのか期待ですね、考えてみれば元祖魔法少女越えな訳ですしブレイクスルーになりうる……?
他の世界がどう関わってくるのかもすごく楽しみです
ただ、細かいですが確かオネ子ちゃんはスタングレネードを洗脳されてたときに一回受けてた気がします(小声)
110名無しさん@おーぷん :2017/12/02(土)23:34:01 ID:UCJ
あのときは私の記憶が正しければ相手さんの魔法で正体が不明な「何か分からんけど話の流れ的に爆発物」なものを投げつけられて
それを一般人を肉の蓋にして防いだので、スタングレネードがどういう形をして十全に起爆すれば何が起きるのかは知らないのです
だからセーフです! たぶん
111名無しさん@おーぷん :2017/12/03(日)18:14:44 ID:yfr
今更ですが毎回楽しみに見てます
現状出てる作品の中ではおーぷん2期しか参加してませんがすごい事になってますね
十中八九自分のキャラが出ることはまずないだろうけど影ながら応援させていただきます
112名無しさん@おーぷん :2017/12/04(月)02:37:42 ID:mFv
セイバーユニットや《焔装》が持ち込まれているなんて地味に恐ろしいですね!
こいつら素材が素材だから使いようによっては単体で人類を滅亡寸前に追い込めるフィーンドや《夜》が復活するじゃないですか。
魔法少女だけに収まらない広がり、今後の章への期待も盛り上がってきて更新がすごく楽しみです。
113名無しさん@おーぷん :2017/12/06(水)09:53:40 ID:Cbk
自分はキャラクターも元スレもひとつも知らない奴だけど
こういう試みは大好物なんで応援してる
114名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)00:57:36 ID:Wpa
白く続く廊下を駆ける。けたたましいアラートとに銃声と、分厚い鉄扉が砕かれる音と、機械が砕かれる音が混じってまるで断末魔の如くであった。
前方をミヅハノメノカミが、少し後ろをヴォーパルアリスが、その更に後ろをオーネストハートが追いかけ、ヨツバとその分身たちが後方の追手への対応を任されている。
進撃自体は順調であった。敵地という状況ではあるが、それが逆に敵の行動範囲を狭め、予測し、対応される前に叩き潰すという戦法を非常に容易なものにしている。
無論、それを可能にしているのはヴォーパルアリスとミヅハノメノカミ……特にアリスの戦闘能力があってこそであったが。
引き金を引ききる前に、並んだ敵兵達の前へと飛び出し、銃自体をバラバラにして寸断しているという恐るべき離れ業。精密精微極まる剣戟は、オーネストハートの知る剣鬼にすら劣らない。

「ところで、随分迷いなく進んでるけれど。貴女、道は知っているの?」

閉じる鉄扉を切断しながら、ヴォーパルアリスがなんとはなしにミヅハに問いかけた。

「応とも、私は此処には覚えがある。何せ此処には長らく世話になっていたからな」

「……え?」

驚いたのは、ヴォーパルアリスよりもオーネストハートの方だった。
それならばわざわざ敵の少女を捉えて尋問なんてしなくても、入り口を知っているならばそのまま入ってしまえばよかったじゃないか……と。

「何、私も“真っ当に其処に居たわけではない”。研究対象だった。モルモットに逃げ方なんぞ教えんだろう。そういうことだ……そして、私は魔法を奪われた」

「あっ……そうだったんですね。でも……気になるんですけど、魔法を奪うってどういうことですか? 私の知っている限りじゃ、他人の魔法を使うことなんて……」

「出来るのだ。出来るのだよ――――“支配者”には、な」

ラッキークローバーの銃が、後方から此方を追いかけてくる魔獣を撃ち抜いていく。停止しているエレベーターを擦り抜けて、横の非常階段を駆け下りる。
その先に現れるのは巨大な鉄扉……と、その横には人間サイズのそれ。恐らくは此方が本来の出口に用いるものなのだろう。
無論、ロックは厳重にされていた。網膜認証によってロックは解除できるようであるが、当然この場にいる全員がこれをパスできる筈がない。となれば、またも実力行使となる。
だが、表面には強固な魔法防御が施されている。ヴォーパルアリスが斬り裂こうとしても、それなりに時間がかかるだろう。

「あかん、これ、破ってる間に逃げられるかも……」

「では、私の出番だ。何――――後二回はやれる。それにな、これならば“破れない道理はない”」

ポツリと溢したラッキークローバーを退けさせて、パイルバンカーを起動させながらミヅハノメノカミが先頭に立った。
構え、そして叩き込む。動作としては軽いものであった。大きな力を込めているわけでもなく――――然して、瞬間的に噴射されるブースターと高速で射出されるパイルが。
魔法防御を突き破り、物理障壁を貫通し、その鉄扉を粉砕する。
先にここへの侵入経路を作ったときにも思ったが――――“これが兵器であるならば、或いは魔法少女をすら超えたのでは”と。オーネストハートは思うほどに。

「……凄い」

「何、簡単な話だ。大抵の場合は攻撃手段よりも防御手段を確立するほうが難しい。ましてや“自分自身が作り出した最大威力”に対するものであれば尚更」

そして煙に包まれた中を、ミヅハノメノカミは一切の躊躇なく歩み入るのを、各々が周囲への警戒をしつつ進む。
視界を遮るそれが晴れた先――――ミヅハノメノカミは見上げていた。数十メートルは高い位置にある、ガラス張りの別室。其処から此方を見下ろす、一人の女の姿を。

「久し振りだね、馬鹿……と、アリス」

「誰が馬鹿だ」

「……このぷっつん馬鹿のおまけみたいな扱いは本当に心外だわ……」
115名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)00:57:59 ID:Wpa
巨大な――――遮蔽物が無く、まるで物が置いていない倉庫のような“そこ”に、女の声が響き渡った。
その言葉遣いは……発した言葉とは裏腹に柔らかであったが、その裏側には間違いなく、見下している、或いは、嘲弄しているという……言うなれば、それは絶対的な自身から来る傲慢であろうか。
隠されることもなく滲み出ていた。そしてそれに対してミヅハノメノカミはまるで旧知にあったかのように軽い口調でそう返して、アリスは非常に不本意そうに首を振った。

「久し振りね、山本。随分長い間藤宮の飼犬になり続けているみたいだけど。えっと……世界征服? だったっけ、その計画はどうしたのかしら?」

「安っぽい言い方だね……勿論、“諦めてなどいない”とも。黒百合に抑圧されようが、どっかの馬鹿に開発したものを持ち出されようが……私はずっとここで研究を続けてきた。
 いや、ここにやってきたのが君達でよかった。君達の実力だけは私も認めているのでね……わざわざ追手を緩めてここに来てもらった甲斐もあるというものだ」

――――天井が開いた。

「紹介しよう。これがMG-AIE-HA。最早これは、魔法少女という概念にすら囚われない――――そう、正しく! 新世代にして世界を覆い尽くすべき砲火!!
 喜び給え、君達はこれの初めての実戦相手にして“錆になってもらう”。喜び給え、歴史を塗り替える兵器の、その初めての礎になれるのだから!」

そして、開いた天井から何かが“降りてきた”。
大重量の物体が、三つ。今正しく、オーネストハート達へと対峙するように、その進路を塞ぐように、その希望を刈り取るかのように。
それは、“巨躯”であった。少なく見積もっても三メートルを有に超えるであろう巨大であった。
それは機械の装甲を身に纏っていた。白く塗り上げられた鋼鉄の装甲に、頭部は無数の機械の瞳が存在し、その上を何か透明な素材が保護しているように見えた。
手にはそれぞれ巨大な得物が握られていた。或いは黒い両手剣を、或い斧槍を、或いは婉曲した刃を持つ日本刀を。いずれもその巨躯をすら超えるほどのサイズを持つ、規格外であった。

そして何より、それらは――――『魔力を以て、稼働していた』。

「さっきは良くもやってくれたな、てめぇら! 今度こそケチョンケチョンにしてやるからな!!」

拡声器を通して少女の声が聞こえてくる。その場にいる誰もがその声には覚えはなかったが、恐らく兵士の内の誰かなのだろうと何となく予想はついたが。
瞬間――――ラッキークローバーが、上方の山本へと向けて矢を放った。魔力によって形成された矢文は、その巨大な機械鎧達の間を縫って、するりとそのガラス窓に吸い寄せられ。
然してそれは貫通することもなく、無論のこと山本を傷つけることもなく。ただ、雲散霧消する。

「……あかん、やっぱ駄目か。ウチらで、こいつらを……倒さんといかんですかね、ミヅハさん」

「ああとも、その通りだ。ここを簡単には通してくれんだろうよ。元よりそのくらいの障壁は覚悟していただろう……なぁ、オーネストハート」

その問いかけに、静かに彼女は頷いた。
元より簡単に達することなどなかった。意思を目的を貫き通すのであれば、数多の障壁を痛みとともに乗り越えねばならない……“そう過去に学んでいた”。
であれば。この程度の分かりやすい障壁など、寧ろ優しいくらいだった。故に、その拳を握り締めることに一切の迷いなど無く。

「良いか、オーネストハート。私達の目的は研究所を潰すことじゃない、肝要なのは“大量の星のかけらを奪取”すること。
 それを忘れるな。私が道を作る、故――――私を踏み台にしてでも。お前は、先に行け。良いな!!」

「はい、分かってます――――私が、魔法少女であるならば!!」

ミヅハは、腕のパイルバンカーを外してオーネストハートへと手渡した――――それを、オーネストハートは確りと右腕に固定した。
元より魔力を動力源として動作する武装。であれば規格は違えど強制的に一撃は動作させることくらいは出来る……“無論、それは絶対に外してはいけない一撃”である。
それを託されたということがどういう意味かはわかっている。睨みつけるのは……上方から、此方を見下ろす一人の女。

「まぁ精々足掻いてくれ給え! 対象は強力な方が良い、長持ちするからね!」

山本が居る部屋のシャッターが降り始める――――オーネストハートは、目の前に立つ巨躯を睨んだ。
アレが何で、どんな機能を持っているのかは分からない。だが、少なくとも……自分達が求めているそれとは違うということだけは分かっていた。
こんなものに時間を取られているわけにはいかないと。あれがどれだけ強力無比で、どれだけ強固な装甲を持っていようとも――――“相手をしている、暇はない”。
116名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)00:58:32 ID:Wpa
「では。総員、攻撃を開始してください」

「了解です、ヒナタ、ここは冷静に……」

「了解ィ! さぁて、てめえの相手は私だこの!!」

先ず最初に動き出したのは、ハルバードを握り締めた機体だった。それは真っ直ぐにオーネストハートへと狙いを定めて“突撃”する。
魔法少女という少女単体のそれからは考えられない量の魔力放出、魔力爆発を用いたブースターによる瞬間加速――――単純に。それだけの質量がそうやって移動するだけでも、脅威だ。
確かに魔法少女というのは超常の存在だ。人間を遥かに超える強度を持つ。人間を遥かに超える身体能力を持つ。だが、ここまで常識外の速度と質量をぶつけられれば。
一溜まりもない――――そう。“ぶつけられたのであれば”。


「……あ、あれ、動かね……!!」


――――止まる。

振り返れば、ミヅハの右腕が、何かを力づくで横に引きずり倒そうとしているかのように掲げられている。
その右掌は、思い切り閉じられていて、よく見ればその中からは五本の糸が伸びている。そしてその先を辿っていけば――――その、今し方突撃しようとしていた機体へ伸びている。
圧倒的な巨大出力。圧倒的な巨大質量。それを、たった片腕で、無理矢理“押さえ込んでいる”。

「ヴォーパルアリス! ラッキークローバー! 私に続け――――やるぞ!!」

決して、その姿は余裕ではなかった。額には汗が滲んでいて、両足は立っているのにも必死なのだろう、微かに震えてすらいた。
だが、だが、だが。その姿は全く毅然としていた。欠片も“情けないなどという感情”は抱かせなかった。何故ならば、そう、何故ならば、彼女は“魔法少女であるのだから”。

――――その感性は似通っていた。その想いは似通っていた。人格にも能力にも大きな差があった。けれどもそこに秘める想いは、寸分違わないものであった。

だからこそ信用した。だからこそ頷いた。だからこそ、オーネストハートは彼女に付いていこうと思った。きっと出会ったのが彼女以外なら、オーネストハートはまた“独り”だったろう。
彼女に後を任せることに。彼女に親友である天王寺ヨツバを任せることに、欠片の躊躇もいらなかった。彼女であるからこそ、オーネストハートは……何も気にせず。

「ええ、勿論。“斬れば良いんでしょう”、やることはいつもと変わらないもの」

「こっちもオッケーや! オネ子ちゃん……今度はウチが、任せる番やな!」


「――――行きます」


駆け出した。目前にあるのは巨大な鋼鉄の巨人、然して今はただの木偶。なれば恐れるものなど有るものか。硬い床を、思い切り踏みしめて飛び上がり。
ミヅハから伸びる糸を踏みつけた。更にその身体がぐい、と上へ伸び上がる。重力で引っ張られる前に――――次に足場へと使うのは、そう、目の前の――――

「オレを踏み台にしたぁ!?」

敵。その白く、そして無骨な装甲を踏みつけようとして、魔力の障壁が起動して足の裏には床とも何とも違う魔力を踏みつける感覚を伝えていく。
そしてまた舞い上がる。だが、まだ、まだ――――届かない。
117名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)00:59:18 ID:Wpa
「させません!!」

「それはこっちの台詞だけれど?」

巨大な刀を携えた一機が、ブースターを起動し跳躍、今正しく、オーネストハートへと刀を振り被り、その脳天より叩き斬ろうとして。
或いは弾丸の如く飛来する影。然してそれは“劔”であった。二刀を携え、その巨大な一刀へと向けて叩きつける姿は――――正しく、それこそが“千の劔であるかの如く”。

「早く行きなさい、私は――――私で、気兼ねなく“斬り刻ませてもらう”から」

「……はい! ありがとうございます!」

その横顔にまた自分の知る少女の顔を重ねた。ああ、彼女もまた、こんな顔をしてた剣を振るったと懐かしんだ。
此方側へと一本、両刃の剣が投擲される。それをまた踏みつけて、また一つ、オーネストハートは高く飛び上がり。

「この先には行かせません……私達の平穏が、かかっているんだから!!」

「おっと、それはウチらもおんなじや!! 偶然やな!」

目前へと、全くその先を遮る巨体と、黒い刃の前に、四人の――――否、四葉の魔法少女が立ち塞がる。
各々が持つ武器で振り下ろされようとした刃を抑え込みながら。その内の一人が、オーネストハートの下へ。

「あはは……今言うことでもないけど、いっぺん死んで、こんなところまで来て、そんでも休む暇も無いなぁ」

「……でも、私は魔法少女だから。仕方ないんです。私は……“プリズムハートと”同じ」

お互いの両の掌を硬く結ぶ。
強い意思がそこにはあった。二人が出会ったのは本当に僅かな間ではあった。だがお互いの友情は、お互いの気持ちは、強く強く結びついていた。
だからこそ――――雛菊ひよりは天王寺ヨツバを理解し。天王寺ヨツバは雛菊ひよりを認めて、だからこそ彼女を送り届けなければならない。

「オッケー、ほんなら行くで――――全力で、あのニヤケヅラぶん殴ったれ!!」

ぐるり、と一回転して。ラッキークローバーは、オーネストハートを放り投げる。
分身たちが抑える機械鎧を飛び越えて――――体勢を立て直し、拳を握り締め、目の前の完全に降りようとしているシャッターの向こう側を睨みつけた。
此処で。多くの魔法少女達が犠牲になった。或いは魔法を奪われて、或いは石ころにすら成り果てた。ただ、実験のために殺された魔法少女だって多く居ただろう。
だからこれは、オーネストハート一人の戦いではない。まして、ここにいる四人の戦いに収まるでもない。この戦いは――――“散っていった魔法少女達の誇りを取り戻すための戦い”。

118名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)00:59:36 ID:Wpa

「――――そこをぉぉぉぉおおおおお!!!!!!!!!」


右腕を引き絞る。全身に在る全ての力をそこに集中させていた。
今まさに其処に在る。魔法少女を嗤う者を、魔法少女を弄ぶ者を、オーネストハートは、雛菊ひよりは、決して、決して――――“許さない”。
シャッターに、右拳が叩きつけられる。それと同時に、パイルバンカーの、正真正銘“最後の一撃”が叩き込まれる。
それは、先ず施された魔力障壁を粉々に粉砕した。特殊合金で作られたシャッターを粉砕して、その杭の先端は強化ガラスへと触れた。
だが、それだけだった。ただそれだけ、その拳は、届かない――――“否”。


「退けぇぇぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!!!!!!」


否、否、否否否。その程度終わるものかと、それ如きに阻まれるものかと、オーネストハートは吠え立てる。
左拳を握り締めた。オーネストハートの最早武器はない。在るのはその両の拳だけ、然しそれで十分であった。オーネストハートの戦いとは、“そういうもの”であったのだから。

我武者羅に、左拳を叩きつけた――――必然、その拳はズタズタに引き裂かれ。


「――――魔法少女、オーネストハート、見参」


然して、“魔法少女は其処に立つ”。
119名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)01:00:39 ID:Wpa


「邪ァ魔だぁぁあああああああ!!!!!」

「ぐ、はぁあ!!」

斧槍の機械鎧が、自身を抑え込む五本の糸を纏めて掴み、力任せに引っ張った。魔法少女が対抗できるだけの膂力、それを遥かに超えている以上は。
そして、何より戦闘能力を“魔装”に頼っているミヅハでは、その上位互換とも言えるMG-AIEの物に対応できるはずもなく。
それは余りに軽々と宙を舞って、機械鎧の成すままに床に叩きつけられる。硬い床が粉々に砕け散るほどの衝撃に、骨が軋み、脳味噌を揺さぶられる。

「ミヅハさん、大丈……うぅ、あっぶな!!」

その光景を見て、思わず叫んだラッキークローバーであったが。
然してそれを横薙ぎに払われた黒い大剣によって中断される――――回避できたのは、分身との感覚共有があってこそ。
ブゥン、という不気味な音がその大剣からは響いていた。よく見ればその刀身の周囲は黒く、何か……熱、否、それ以外の何かによって“光が屈折しているように”すら見えている。
あれに当たれば不味い、と直感的にラッキー・クローバーは悟った。そして、相手はそれを安々と許してくれるほどに、“甘くはない”。

「貴方達は逃しません、絶対に。誰も、誰も――――やらせない!」

「せやからそれはウチらも一緒なんやって……この戦いは、ウチらの大事な戦いなんや」

アームズ・オブ・ラッキークローバーを構える――――然し。
これが仮にさっき戦った魔法少女部隊の内の一人であるというのであれば……機体の性能が本体の性能に追いついた、とでも言うべきなのだろうか。
見た目通り、否、見た目以上に――――今まで交戦してきた誰よりも、それは、“強い”。

「然し、これは確かに、本気で――――キツいかも」

甲高い金属音が何度も何度も炸裂する。
その度に、ヴォーパルアリスが握り締める剣が砕かれていく。その刃は巨大にして強靭、そしてその上で磨き上げられた技術の伴った一刀。
性能差自体もあるとは言え、それ以上に……その剣は、ヴォーパルアリスのそれに、性能差の暴力ではなく、確りと対応し、そして致命の一撃を加えんとしているのだから。
120名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)01:00:52 ID:Wpa
「私はここの警備隊長として、そして仲間たちのために、此処を譲るわけにはいかない。
 貴方達を即刻排除し、山本所長の救助に向かいます。貴方達の……好きには、させません」

「あら、そう? 私はあの“ぷっつん馬鹿”に付いてきただけで、大した理由なんてなくてごめんなさいね。
 でもまぁ――――オイ、“バカ”! ちょっと寝てんじゃないでしょうねぇ!!! あんたそれでも、“ミヅハノメノカミ”!?」

意識を手放しかけていたミヅハノメノカミは。然して、その叱咤に目を見開いた。
朦朧に喰われかけたその顔色に、やがていつもの喜色が舞い戻る。左腕にレーザーブレードを展開し――――額から血を流しながら、然してそれと相対し。

「……当然! この私には、我が盟友との約定と、魔法少女への愛に満ちている! であれば、であるならば、この程度で倒れるはずもなし!!
我らの目的はオーネストハートが目的を果たすまで持ち堪えること、そして真に魔法少女を愛する彼女なのであれば!!!

 ――――まさか、違う事もなし! 水神の声奪われようと、その加護は常に我らのもとに! であれば総員、全霊を以て剣戟交えるべし!! であろう、ラッキークローバー!!」

その在り方は、傷に塗れども変わることなし。熱意と、熱響と、熱狂を以て、その少女は魔法少女を掻き乱し、震え上がらせ、そしてその心を湧き立て輝かせる。
ラッキークローバーは頷いた。そして、その必殺の黒い刃へと恐れること無く……ああ、そうとも。何を恐れるものが在る。今、彼方にて駆け走るのは、最も信じる魔法少女。
ヴォーパルアリスは剣を構える。元より彼女には何も必要なかったのだ。その二律背反は、彼女自身にも抗い難く――――其処に、強大極まる敵がいるのであれば。


「――――せや。オネ子ちゃんの力も、ウチらの力も――――見縊んなやぁあああ!!!!」

「ほざけよォォォォおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」

響き渡るジェット音、炸裂する金属音。
尋常ならざる刃は、尋常ならざる刃を以て迎え撃ち。身を震わせる咆哮と、ひりつく程の殺意が、ぶつかり合う。
121名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)01:01:43 ID:Wpa






























第二話 絶望郷における希望的観測  第四節 終
122名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)01:03:44 ID:Wpa
投下終了です
その、細かい修正に関してはwikiに追加とかしてくれたら……やりますから……!!
応援のレス本当に有難うございます……魔法少女参加してない人も、魔法少女編が終わったら別スレ編に行きますので、もう少しお待ちいただけたら……!!
123名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)01:55:34 ID:vYz
み  て  る  ぞ
魔法少女には参加してなかったのだが単純に読んでて面白いので
ちらりと来てしまう。
うちのキャラが出てくるまでは遠そうですが
それまでのんびり読ませていただきますヨ
124名無しさん@おーぷん :2017/12/07(木)22:08:15 ID:TD7
投下乙です
山本本編より強キャラ感あっていい……それに対抗する4人もひよりちゃんとヨツバちゃん、ミヅハちゃんとアリスちゃんのそれぞれの絆が垣間見える感じもいい……(語彙力不足)
続きが楽しみです
125名無しさん@おーぷん :2017/12/08(金)06:35:13 ID:nrz
投下乙
そして今気づいたけど>>3のwhiteworldって・・・・・・え?
周囲に思い当たるワードがないけどこれがもし自分の参加してたスレなら泣く
多分違うんだろうけど元ネタ気になるわー
126名無しさん@おーぷん :2017/12/08(金)06:42:32 ID:nrz
あああああああ本文よく読んだら重要ワード出てきてたの思いだした!
もう自分のキャラ出なくてもいいです死んでも続き読みたい
127名無しさん@おーぷん :2017/12/09(土)02:02:25 ID:MOs
称号ですら無いただの力の名前に執着することなど、狂気に過ぎないのかもしれない。
それでも斯くあるべき「魔法少女」の姿を信じる二人の少女の運命があり得ない世界で交錯する……めっちゃ熱いですね!
128名無しさん@おーぷん :2017/12/09(土)03:19:35 ID:8Ge
ついにこのファイルを蔵出しする時が来るとは…。
「ここだけメカ少女世界」のキャラや設定を流用しているとお見受けしましたので、
現在閲覧不可能となっている合同板時代のログをtxtファイルにしてwikiにアップロードしました。
おそらくwikiや避難所に掲載されていない初期設定やキャラ設定、ロールプレイが全て読めます。お納めください。
https://www57.atwiki.jp/mechasho/
私はメカ少女スレについて全く知識がなく、このスレを読むまでセイバーユニットという単語すら知りませんでした。
そんな私がこのログを保管していた事に少し奇妙な縁を感じます。
出過ぎた真似を承知ですが、貴方の執筆の一助となることを願ってやみません。
129名無しさん@おーぷん :2017/12/09(土)22:22:22 ID:o9Z
うわぁ、うわうわうわうわうわ…!!
合同の方のメカ少女関係のログ、実のところ紛失していて朧げな記憶を頼りにやっていたところだったんです
なんでまあ、あんまりメカ少女関係には踏み込めないかな、と思いつつやっていたのですが…なんというか、運命的なものを…
ありがとうございます!本当に助かります!これからも頑張って書くので、あまり期待せず読んで頂けると…!
White world の方もご期待に応えられるかは分かりませんが、まあゆるりと待って貰えたら…
130名無しさん@おーぷん :2017/12/12(火)00:36:51 ID:0jp
早く続きが読みたくて禁断症状が……
131名無しさん@おーぷん :2017/12/12(火)17:46:20 ID:YLC
絶対正義要塞クレイドルが一番楽しみだけど辿り着くまで何年かかるやろな…
何年でも待つからエターだけはせず頑張って欲しいです
132名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)00:03:52 ID:br3
実はメカ少女勢なので今回の歴史的発見で後々出番が増えるかなーとワクワクしています
いやでも無理のない範囲で!メカ少女のために全体が犠牲になるのもアレですし
取り敢えずは目の前の続きをワクテカしながら待ってますよー
133名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)00:47:03 ID:5rJ
メカ少女はテストロールの時しか居なかったけど懐かしいな
134名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)04:01:40 ID:lDW
「まさか、あんな力技で此方へと飛び込んでくるとはね」

MG-AIEの防衛線を飛び越えてやってきたオーネストハートに対して、山本の反応は小さいものであった。
無論、そこには驚きがあった。それ自体は山本の中にあったし、その声色にも、その表情にも確りと反映されている。それは、オーネストハートにも分かる程度には。
然し、それでも彼女は……腰を沈めるデスクチェアから動くこともなく。湯気を立てるコーヒーカップを片手に持って、小さく笑いながら観察するように視線を送っていた。

「……貴女の作り上げた星のかけらを回収します」

「大方、大量の星のかけらを利用してパワーアップでも果たし、同時にこの施設を破壊して星のかけらの生産と魔法抽出を辞めさせる、と言ったところかな。
 まあ君達がこの状況を覆すにはそれしか無いだろうね。とは言え……ただ君一人程度、簡単に捻り潰してしまえるんだが。然し、それは余り“賢くない”」

拳を握り固めるオーネストハートに対して、山本の表情は余裕、というものであった。
この場所は敵地。故に、敵は侵入者に対して万全を叩きつけることが出来る。故に必要なのは、相手の体制が整うまでに全部を叩きつける速攻だと事前に叩き込まれている。
故に――――必要なのは即座の決断。迷っている余裕はなく、そしてだからこそオーネストハートはこのまま一歩踏み出して、彼女へとその拳を直ぐ様振るってしまわんとして。

「まあ待ち給え。此処は一つ取引をしようじゃないか」

無抵抗の山本から持ち出されたその言葉に、動きが止まった。
本来そうするべきではなかったが、彼女の中に残る“無抵抗な人間の殺害”に対する良心が……というものもあった。
彼女はミヅハノメノカミ程に的確且つ正確に物事を遂行できる人間ではなかった。兎も角として、オーネストハートは、そこで右手の拳を止めてしまったのだ。

「……取引?」

「君達は藤宮明花及び黒百合学院の魔法少女支配体制を破壊しようとしている。そして、その支配体制は私としても好ましいものはない。
 私の目的は彼女の思惑とは別の部分にある……であるのに、この黒百合の傘下にいてはそれは達成できない、それは困る。故に……そう。

 私は君に、黒百合を討つ君達に協力しよう、というのだ」

何を言っているのか。最初、オーネストハートは理解できなかった。
ここまで彼女は、オーネストハート達と間接的ではあるが交戦をしてきた。その上、外では未だに強力な兵器達をその仲間と戦わせている……その状況で、これだ。
あり得ない、と雑念を払おうとする。これは罠である、策謀である、策略である、と。

「……信じられません」

「まあ、そうだろう。実際に……魔法少女の魔力抽出も、魔法少女の星のかけら化も、全ては私の作り出したものだ……だが。
 その殆どは藤宮の命令で作り出した。私自身の意思と重なったものは……まあ、精々魔装を応用した量産型魔法少女程度かな。うん。
 つまるところ不本意なわけでね、現状が……そして、生徒会の中にも同じ思いを抱くものが居る。その者に協力を経て作り出したのが、今君が見てきた、MG-AIEだ」

山本自身だけでそれが完結するのであれば、オーネストハートはそれでも踏み出していたに違いない。
然しそれで、敵対者であり、尚且つ最悪の敵対者である“生徒会”……その中に協力者が居る、という話を持ち出されては切り捨てるにはあまりにも“惜しい”話だった。
仮にそうなのであれば。殆ど支援のない、戦力の劣る状況でオーネストハートたちを勝利に導く切り札になると。故に、そこでオーネストハートは、続きを促すように。
外で戦う彼女達のためにも時間は惜しい――――その為に、黙した。
135名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)04:02:19 ID:lDW
「その協力者の名は、ヘレネ・ザルヴァートル・ノイスシュタイン……彼女もまた強力極まりない魔法少女だ、無論その身には姫獣も宿す。
 黒百合には藤宮自身は勿論、生徒会幹部には凄まじい強さを持った人間が複数いる……その相手をするのに、君達だけでは足りないだろう。
 私ならば君達の力を彼女等相当にまで強化することも出来る! 例えば……これのように」

山本は白衣の中に手を入れて、再度それを引っ張り出す……指先に摘まれているのは、そう、それは。
嘗て、オーネストハート達の運命を掻き回したもの、絶望の少女達をより悲劇的になるように追い詰めたもの、それは掛け替えのないものを代償として求めるもの。

「……指輪……!」

「ほう、知っているなら話は早い。これは君の知っているそれの、改良量産型だ。
 本来魔法少女に多大な後遺症を起こす指輪から、それを取り除いてより使いやすくしたものだ……最も、今度は三分の時間制限が付加されてしまったがね」

だとするのならば、やはり彼女の技術力は驚異的だ。圧倒的で、凄まじい。
誰もあの代償から逃れることはできなかった。そして自分は、その代償に掻き消えた。ああ、それはまるで夢のようだと。それだけの力があればきっと、と。
然して、山本はその指輪を放り投げた。軽い音とともにそれが床を転がると同時――――立ち上がりPCデスクの上に置かれている紙束をひっつかみ、そしてばら撒いた。

「それだけじゃない! 私の手の中には凄まじい未知の技術がある! 魂結石、焔装機構、フィーンド=コア!!
 これを、これさえ解明できれば私は……私の兵器が世界を支配する!! 私こそが世界を支配する!故に、故に故に故に故に!!
 私は誰の下に居る訳にも行かない、私は“自由であらねばならない”!! リーンベルも、藤宮も、ノイスシュタインも、私を縛ることなど許されない!!!」

 そう、だからこそ! 黒百合学院生徒会を打倒し、そして最後に残るノイスシュタインを打倒するために! 私と手を組もう――――悪くない選択肢の筈だ、そうだろう?」

ああ、たしかにその通りだ。悪い話ではない。
この技術力があれば少なくとも戦力の底上げができる。その上生徒会の一人を仲間にできるのであれば上々。最終的に彼女が生き残ったとしても、敵対する訳ではない。
彼女と手を組むのが……きっと。近道だ。ミヅハノメノカミに同じことを聞いたとしても、そういうことだろう。だから――――


――――拳を握り締めて、それを山本の顔面へと叩きつけた。


魔法少女の身体能力を以て拳を叩き込んだ。無論それがその場に留まり続けることが出来る筈もない。その身体は、凄まじい勢いで機材を薙ぎ倒しながら向こう側の壁に叩きつけられた。
……だが。生身の人間の体を殴ったにしては余りにも硬質であった、と感じている。更に言うのであれば、感覚が“強すぎた”――――恐らくは、と睨みつけて。
歪んだ眼鏡を抑えながら、ゆらりと山本は立ち上がった。少々鼻から血を流してはいるものの、その身体は生身の人間の被害としては、あまりにも強靭極まりないものであった。

「……一応。理由を聞いておこうか」

白衣の内側に右手を入れながら、そうオーネストハートに問いかけた。
目を凝らせば、山本の前方には魔力の障壁が張ってあるのが見えた……とはいっても、そこまで強力なものではないようだが。
それでも、人の身で此処まで耐えられるようにするとは凄まじい技術である……だが。最早それに、欠片の未練など無かった。

「――――多分ですけど。藤宮という人は、貴方達の計画に気付いていると思います」

「……なんだと?」

山本の顔に、ようやくまともに驚愕の色が浮かんだ。
136名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)04:02:41 ID:lDW
「私はここに来た時に、ヘレネという人を見ました。あの人は……酷く、怯えていた。“生徒会長”という存在に。
 あれは演技のようには見えませんでした。彼処にあるのは、抗えない恐怖、徹底的に刻まれた心理外傷……あんな状態になる人に、そんな事ができるとは思えない」

「……そんな、ノイスシュタイン、あの女……! ……いや、私には研究成果がある、頭脳がある。ならば私を取り込まない理由なんて……」

そうだ、その通り。仮にヘレネの協力を得られなかったとしても、その研究成果と頭脳は惜しい。それだけでも利用する価値がある。だから、最早これは“彼女自身の問題”だ。
人には譲ることの出来ない一線がある。人には決して変えられない志がある。それがあったからこそ、オーネストハートは過去に満足して死ねた。
それがあるからこそ、オーネストハートは此処に立っている。

「もう一つ。魔法少女や、それ以外のもっと強力な兵器を使って世界を支配する、なんて思想を持っている人を見過ごす訳にはいかない。
 それが……遠回りだとしても。賢くないとしても。それでも、貴女のことは受け入れられない。貴女のことは、見過ごせない。

 私は――――“魔法少女だから”。覚悟してください、貴女のことは、力づくで止めます」

――――打算や、計算ではないのだ。
そう在りたいからこそ、そう在る。そうでしか在れないからこそ、オーネストハートはそう在る。ただそれだけの話で、それ以上でもそれ以下でもない。
たとえその理想がその身を焼き尽くそうとも。オーネストハートは、これまでも、これからもそう在りたいと願い――――そして、山本有香はそれを笑った。

「はは、ハハハハハ!! 馬鹿馬鹿しい、魔法少女なんてただの名称だ! まさか君は本当に、アニメに在るような、魔法少女でありたいとでも思っているのかい!?
 ああ馬鹿馬鹿しい、馬鹿馬鹿しい、いやとんだお笑いだ、君みたいな存在が罷り通るなんて……やはり“バカ”に期待したほうが間違いだったか」

白衣の内側から取り出したのは、一丁の拳銃……とは言っても、一般的なそれとはかけ離れている形をしているが。
そして有香が左手に握るのは……“プレート”。透明な素材に、内側には何かが刻まれている――――少しばかり意識を傾ければ、簡単に、何が書いてあるか読み取れた。
『MAGICAL GIRL REACTOR』。それが何であるかは、直感的に理解できた。

「まさか!」

「そう、その通り! これも私の研究成果だ、とくと見るが良い――――『魔装、起動』」

まるで弾倉を装填するかの如く、プレートを銃へと差し込んだ。させまいと、オーネストハートは駆け出すが然し――――引き金が引かれると同時、山本の身体が光熱に包まれる。
近づくことすらままならないほどの光。咄嗟にオーネストハートが後方へと退き。その中から現れるのは。
頭部をヘルメットのような装甲に覆い隠されていた。白地に赤色の電子配列のような模様が刻まれたスーツに、胸部には七色に輝く魔力増幅炉を備え……燃え盛るように、光を放つ。

「ミヅハノメノカミが盗み出した出来損ないとは訳が違う、これこそが私の魔装の最新型!! 並の魔法少女程度で、どこまで持つかな!?」

「いいえ、貴女には絶対負けませんし、やらせる気も――――!?」

その手に握る銃が、オーネストハートへと照準が合わせられ引き金を引かれる。
咄嗟にその身を引く――――そして。先程まで居た場所を、“核熱の光が焼き融かしていった”。着弾地点のみではない。その周囲をすらその光熱の余波が融かして破壊していく。
その威力は、正しく圧倒的であった。元となった魔法少女の魔法なのか、それとも単純にその兵器の性能か、或いはその両方か――――どちらにせよ、それに当たるわけにはいかない。
幸運であったのは、その軌道が直線的であることだろうか。照準が何処に合わさっているのか、それさえよく見ておけば回避自体は出来ないものではないと。

「はあああああああ!!!!!!!」

「おっと、かかってくるか、勇気があるね、だけど!!」

拳を握り締め、その銃撃の直後を狙わんと駆け出すオーネストハート……然して、山本はそれよりも“速い”、否、“予測したかのように”。
取り出したのは新たなプレート……『SHIRANUI』と刻まれたそれを銃へと装填し。そしてそれを終わることには、オーネストハートの拳は届いている“筈だった”。
137名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)04:03:07 ID:lDW
「……なっ」

「――――遅い!!」

オーネストハートの拳が空振ったことに気付いた時、既に山本はその背後に立ち、そしてその背へと強烈な蹴撃を叩き込む。
凄まじい……正しく、“立っていられない”ほどの威力。それは、正しく先程山本がそうされたように、そこら中の機材を薙ぎ倒しながら思い切り壁へと背を叩きつけられていた。
山本のその時と違うのは……彼女を守った魔力障壁が無い、という部分だろうか。

「うっ――――がは、ガハ!!」

「いや、やり返したようになってしまったが。どうかな、私のMG-99の性能は? 素晴らしいだろう? これさえあれば藤宮程度私一人でも攻略可能だ!」

彼我の戦力差は絶大であった。
オーネストハートは正直なところ、科学技術で魔法少女を超えられるなんて、と半信半疑であった。だが、目の前のそれは、正しく……“単純な力であれば魔法少女を超えている”。
まるでスペックが違う。自分達の魔法少女で例えるのであれば、指輪を使った魔法少女と、指輪を使っていない魔法少女が相対するかのような。そんな……純粋な性能差。
……せめて、指輪があればと思い至った。あれさえあれば、自分のスペックを底上げできる。敵の弱点を知ることだって出来る。だが、そんなものはと、諦めかけたところで。

(……さっき、捨てたアレは何処に?)

判然としない視界の中、必死に見渡してそれを探し出そうとするが、見つからない。山本自身の攻撃で、この部屋はもう滅茶苦茶に荒らされている。
指輪程度の大きさの物体、見つけ出すのにどれほどの時間がかかるか。そも、先の銃撃に巻き込まれて融けてしまっているかもしれない。
兎も角、次の攻撃の回避を――――視界の端に、何か輝くものを見ながらも。山本の取り出したプレートを見て、思わず目を見開いた。

「さて……私を拒絶したことを後悔しながら、死んでもらうとしよう。君達の大好きな、こいつを使ってね?」

刻まれる名は、『MAGICAL GIRL MIZUHANOMENOKAMI』。それが装填され――――そして。正しく、それは。

「では、さようならだ!」

引き金が引かれる。封じられた魔法が起動する。虹色の光を放ちながら、それはオーネストハートへと降り注ぎ――――
138名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)04:03:23 ID:lDW
「……な、何故だ、何故何も起こらない!?」

ただ、それだけ。それ以上でもそれ以下でもない、ただ虹色の光が注ぐだけで、オーネストハートを傷付けることもなければ、助けになるようなこともなかった。
どういうことか、オーネストハートも、山本も理解出来ていなかった。だが、反射的にオーネストハートは駆け出していた。その隙を逃せば、こんな好機はもう二度と無いと。

「逃がすかぁ!!」

「ぐっ……ああ!!」

それを追いかけるように、山本の銃撃が放たれる。核熱の閃光は、魔導防護が施された合金の壁を融解させ。そして、それが僅かにオーネストハートの背中に触れた。
強烈な熱が生み出す痛みに、思わずまたその場に倒れ込みそうになったのを――――無理矢理に、自身を奮い立たせて立ち上がる。

「ふっ……まあいい。兎も角、仕留めること自体は簡単だ。少々先は遊びが過ぎたが……次は間違いなく処分する。
 ダラダラと抵抗するからそう苦しむことになるんだ。動かなければ……消し飛ばしてみせるとも。跡形もなく」

確かに、死んでしまえればどれだけ楽なことだろうか。
ああ、あれは、あの暗闇に沈んでいく感覚は。恐ろしいが、それでいて全てを投げ捨てて自身が闇に溶けていく感覚は本当に、正しく甘露のごとくであった。
だが、だが。それは出来ない、それだけは出来ない、諦めることは出来ない、絶対に諦めてはいけない。
そうなれば、自分が自分でなくなってしまう。自分の戦いは確かに未来へと繋いだのだ、きっとその先には未来が繋がっているはずなのだ、ならば、ならば。
こんな、何もかも分からない、知らない場所で、その可能性を途絶えさせることなんて。絶対に、出来はしないのだから。

「――――いいえ。私は、倒れることは出来ないから」

「……それは」

その薬指には。
指輪があった。真新しい、然しどこか懐かしい感覚だった。
恐ろしい記憶が甦る。そしてそれと同時に、楽しかったものも。だからこそ、それを使うことに、躊躇などあるはずもなかった。
輝ける魔力の奔流がその姿を包み込んでいく。その姿は、正しく……そう。例え指輪を使おうとて、オーネストハートという少女は“変わらない”が故にこそ。


「――――オーネストハート、エースフォーム」


それはまるで。愚かしく、然しそれでいて真っ直ぐで、輝かしく――――噎せ返るかのような『正道』の魔法少女の姿をしていた。
139名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)04:03:51 ID:lDW






























第二話 絶望郷における希望的観測  第五節 終
140名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)04:05:40 ID:lDW
投下終了です
まだエタってません……モンハンワールド楽しみですね……!
メカ少女世界関係、まあ誰にもわからないかなー程度に単語やキャラクターをこっそり仕込んだつもりだったんですが皆さん知っててうれしいです
何かしらもっと掘り下げていきたいとは思っておりますが、とりあえずは本編を楽しんで頂けたら……!
141名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)08:01:43 ID:8j5
投下乙です
戦極凌馬がレベル99になってディエンド(もしくはディケイド)してる……!?
イベに登場した指輪魔法少女ネタも細かくて懐かしいです
そしてしれっと全うな魔法少女が使ってもおかしくない感じのアイテムにバージョンアップされた指輪……ここを突破すればだいぶ希望が見えそうですね!頑張れオネ子ちゃん!
他のメンバーの戦いも気になります……続きが楽しみです
142名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)14:42:10 ID:Gyg
原典での最終フォームがもう登場とは更に一波乱ありそうな……
山本さんはほんとクロスオーバーで楽しそうですね!
143名無しさん@おーぷん :2017/12/13(水)18:14:27 ID:sLp

なんか意味ありげな固有名詞が沢山でてきたけど全然わからない…
一目で全部分かる人は楽しいだろうなー
144名無しさん@おーぷん :2017/12/16(土)00:49:09 ID:Xvw
オネ子ちゃんは相変わらず狂っていらっしゃる……(褒め言葉)
リアクターさんは印象深い強キャラですよね、あの能力のインパクトたるや!
145名無しさん@おーぷん :2017/12/18(月)21:58:17 ID:qPC
そろそろ続きが読めるかなワクテカ
146名無しさん@おーぷん :2017/12/19(火)03:50:11 ID:tmR
「ああ……そういえば、あったな。そんなものが。だが、それがどうした?」

使い物にならなかった、『ミヅハノメノカミ』の魔法が詰められたプレートを投げ捨てながら、山本有香はそういった。
それは確かに自分が先程放り投げた『指輪』。嘗て……ゆりかごの魔法少女達にとっては、背中合わせの悪夢と希望。代償を以て魔法少女に圧倒的な力を与える魔具。
然して、山本にとっては『通過点』でしかなかった。そして既に山本はそれを通り過ぎていた――――故に。それは、“その程度でしかないのであった”。

「……貴女を」

その手を握り締め、オーネストハートは山本を睨みつける。

「倒せます」

その視線に、ほんの少しばかり山本の琴線に触れるものがあった。何か奥底に刻まれたものを思い出させるような……然して。それは、“今振るう力”によって抑えつけられる。
故にその言葉は戯言でしかない。世迷い言でしかない。強がりでしか無く、虚言であり虚勢でしかない。全く、全く以て取るに足らない以上――――やることは、変わらない。
一枚のプレートを取り出した。『MAGICAL GIRL INVERSE』というそれを、銃に装填しようとして。

「はははっ、やれるものならばやってみろ――――!?」

そう、言葉を走らせ終わる頃には、既に行動を終えていた。
プレートを握るその手が“殴り飛ばされた”。唐突な衝撃に、スーツ自体は損傷を受けずとも、腕の“構造”自体は全く以てそれを無効化するということは許されない。
衝撃を受けた腕は指先で維持していたプレートを手放し、そのプレートは宙を舞って、山本自ら開けた“穴”から落ちていく――――無論、それで終わる訳がない。


「――――てぇいやぁああああ!!!!!」


至近距離からの、全体重をかけた全身での体当たり――――それも先程までならば大したことはない、といえるだろうが。
指輪により強化された魔法少女というのは、以前に比べて倍以上のスペックを発揮する。故に、それをそのままの感覚で受けたのであれば、必然。“やはり強烈な衝撃となる”。
吹き飛んだ身体に向かって走り出す……そして、腰元に備えられていた、黒百合部隊のそれと同型の無骨な長剣を引き抜いた。

「次ぃ!!!」

駆け出し、吹き飛ぶ身体へと“追いつき”、更なる追撃を与える。
オーネストハートに剣技の経験はない。だが、武器として扱うのであれば話は簡単、ただ振るえばいいだけだ。
只々只管に、滅茶苦茶にそれを“振るった”。抵抗すら出来ない状態で、斬りつけられた強固な装甲から甲高い音とともに何度も何度も火花が飛び散った。

「嘗めるなぁ!!!」

山本の銃の引き金が引かれる。咄嗟にオーネストハートは身を翻してそれを回避する。
背面から魔力を噴出しながら山本は体制を整える……オーネストハートも、それに合わせて手に握る長剣を構え直した。

「……油断したよ、そうだった。指輪での強化率は本当に高いんだったね。同じ感覚で相手したらたしかにこうなる……が……!
 残念だったね! 君の攻撃など毛ほども痛くないんだ! 言っただろう、これは私の最高傑作! 指輪を使った程度で、突破できると思うな!」

山本有香という天才が、生徒会をすら撃破できると豪語するその力――――指輪の魔法少女程度で対抗できる筈がないのは、当然であった。
戦闘経験はオーネストハートが彼女を上回る。純粋な身体能力もまた同じく。であれば、それを頭脳でカバーできるからこそ、技術で覆せるからこその、天才なのであり。
MG-99には、傷一つ存在しない。だが、それで諦めるのであれば。オーネストハートは、魔法少女の名を掲げることすらしていないことだろう。
147名無しさん@おーぷん :2017/12/19(火)03:50:45 ID:tmR
「その――――魔装の、弱点は一体なんですか?」

――――賭けに近い質問であった。

「……く、ふ、ははははは!!!! そんなもの、聞かれたところで誰が答えるか! 元より、このMG-99に欠点などありはしない!」

答えがなければそれで終わり。認識していなければそれで終わり。存在していなければそれで終わり。

「――――だが、一つだけ言えるのであれば」

然して、それが成立したのならば。


「魔力供給を、全てこの胸の補給炉に依存しているという程度かな」


……暗い奥底から、それを手繰り寄せることが出来る。

はっきり言って、オーネストハートには、指輪を使えども山本の魔装に対抗する手段がどこにもなかった。
出来るとするならば、相手の欠点を突いた一点突破しかない。故にその答えは、ある意味では求めていたそれ……最も求めているものとは微妙に外れてすらいた。
突きやすいのは構造上の死角等か。そういうものを求めているが……“それを無いと断言できる”のは、流石天才の創り出した魔装、ということなのだろう。

「……っ!! これは、まさか……」

然し、それでも。

「はい。私の魔法です」

オーネストハートにとっては、十分だった。
やるべきことは分かった。それでも其処に至るには凄まじいまでの努力と運が必要だろう。
だが、それでもその道しか無いのであれば、踏み出すのにどれ程の躊躇もあるものか。

「――――行きます」

「……面白い魔法だ。けれど、それだけだ! 私のこの、魔導防御を、ただの魔法少女が貫けるものか!!」

オーネストハートの握る長剣に魔力が行き渡り、光刃を纏う――――オーネストハートの“魔法”がそれを適用対象として認識したのは、この剣自身が有する効果か。
駆け出す――――そしてそれに正確に照準が合わされ、核熱の弾丸が屠ろうと喰らいかかる。長剣を握り締めて、それに対して振り下ろす。
まるで鉄を断ち切ろうとでもしているかのような凄まじい抵抗を感じながらも、然してオーネストハートによってそれが斬り伏せられる。
衣装が焦げ付き、肌が灼かれる。然して、前進の対価と比べれば安いくらいだと。決して脚は止めない。決して、歩みを止めることなど無い――――

「何故だ、何故止まらない?」

理屈で考えるならば。
この核熱の魔法の威力を見た時点で、それは避けるべきだ。退くべきだ。真っ向から受けて立つなど、言語道断であるはずなのだ。
理知的じゃない。論理的じゃない。合理的じゃない――――山本の計算の外側。であるが、然し、然し――――その程度で、決してこの性能差を覆すことなど出来るものかと。
何度も何度も引き金を引く。そのたびにオーネストハートの身体は焼け付いていく。然して尚も、それは進行し、そしてそれは目前にすら迫り。
148名無しさん@おーぷん :2017/12/19(火)03:51:14 ID:tmR
「とど――――けぇ!!!」

格闘戦の距離。
右手に握る長剣をその胸元の――――“魔力炉”へと叩き込む。その切っ先を狙いを定めて、全身全霊を籠めて突き刺さんと振るった。
目標まであと僅か。一秒を幾つにも分けたような時間のやり取りの中で……少女の剣は。

「……かはっ」

その腹部に、山本の拳が突き刺さった。
反応速度も。身体能力も。魔力量も。その全てが、山本のMG-99が上回っていた。
そしてその性能差は、その僅かなやり取りにもまた差を作る。オーネストハートが壱を描く間、山本は十を描くことが出来るのだ。故にこそ、その剣戟は届かない。
其処で立ち止まった。意識を手放しかけてすらもいた。それでも尚立とうとする心を、然して、山本有香は嘲笑い。

「結局のところ、無力というわけだ。君程度の魔法少女では――――この瀬平戸ではね!」

止めを刺すつもりだった。銃にプレートを装填すれば、雷撃がその銃に纏われる。
そして、それを“押し当てる”。それを直接叩きつければ、それでこの戦いは終わる。そう、それで終わるはずだったのだ。


――――オーネストハートは、『CHATEAU TIARA』の名を見た。



「――――ぉぉぉぉおおおおおおああああああああああ!!!!!!!!!!!」


絶叫と言って差し支えなかった。そして体中に電撃を走らせながらも、それでもオーネストハートは“前進”した。
その右手に握る刃を、魔力炉へと叩きつけた。これまでオーネストハートが放ってきた中で、自分でも訳が分からないほどに――――全ての魔力を籠めての、一撃だった。
凄まじい音共に、魔導防御を砕いた。合金の物理装甲を砕いた。然してそれでも、それでも尚。

「……あと一歩、届かなかったね」

――――否。届けるのだと。
149名無しさん@おーぷん :2017/12/19(火)03:51:45 ID:tmR
変身が解除されていく。頭部から、胸部から、脚部から、魔法少女はただの“少女へと”。現実へと還っていく。
だがそれでも。たとえ唯の少女になろうとも、たとえ此処で消し炭になってしまおうとも、それでも雛菊ひよりは立ち向かわなければならない。立って……魔法少女の。
尊厳と。自由と。未来を。守らなければならないのだから。

拳を握り締める。

腕の変身ももう解け始めている。だからこれが、正真正銘の最後の一撃。
握り固めた拳を、突き刺さった剣の柄へと叩きつける。それで終わりだ。然して、たったそれだけであるが、少女はそれを“成し遂げた”。
深く、ほんの僅か深く。長剣が進んだ。剣身が動いたのは、精々数ミリ程度だろうか。……だが、それでも。それは事実にしてみれば、ほんの些細なことであるが。

「……馬鹿な」

それの成した意味は、とても大きいものだった。

山本が纏うMG-99が動きを止めた。
行き場のなくなった魔力の暴走による装着者の殺傷を想定した安全装置が作動し、魔力炉が一気に動作を止める。
そうなれば、山本を超人としていた鎧は全くの無用の長物と化す。それらは直ぐ様山本の身体を離れて、その手に握る銃の中へと“収納”される。

残されるのは、白衣の女と傷だらけの少女。

「いや、まさか。MG-99を突破されるとは思わなかった。さすがの私も肝が冷えたよ。けど、これで今度こそ、本当に、終わりだ」

山本が、ひよりの頭部へと銃を突きつける。
MG-99を止められたのは予想外だった。唯の魔法少女に此処まで追いつめられるのもまた。
然して、天秤は結局のところ山本へと傾いた。魔力炉だけが壊されたのであれば、取り替えれば良い。寧ろ余計な部分を破壊されなくて良かった、とでも言うべきか。

「それでも――――私は、魔法少女だから」

最早抵抗する術は残されていなかった。それでもひよりは俯かなかった。今まさに自分を撃ち抜こうとするそれを、懸命に睨みつけていたのだった。
山本が先に感じた違和感の正体が……此処に来て理解した。今現状、圧倒的に有利なはずのこの状況で、山本は苦々しい表情を浮かべていた。

「そうかい。それじゃあ、バイバイ」

“この少女は此処で殺さなければならない”。そう確信し。引き金に、指をかけて。



 ――――戦いの最中。端末の一つに、一通のメールが届いていたのに気付くものはいなかった。
150名無しさん@おーぷん :2017/12/19(火)03:52:45 ID:tmR






























第三話 HONEST:DISHONEST  第一節 終
151名無しさん@おーぷん :2017/12/19(火)03:54:33 ID:tmR
投下終了です
更新頻度が見抜かれている……
152名無しさん@おーぷん :2017/12/19(火)03:55:37 ID:tmR
毎回楽しみにしてくださって本当嬉しくて仕方ないです!
次回もまたお待ちいただけたら……!
153名無しさん@おーぷん :2017/12/19(火)11:53:22 ID:ca5
生 き が い
154名無しさん@おーぷん :2017/12/19(火)12:28:44 ID:mFi
投下乙です
「指輪来た!勝ったな(確信)」からの「山本やべーよ嘘でしょ」感がすごい、この先これ以上の敵が待ち構えると思うと……
複数人前提のイベボスに一人で突っ込んで変身解除まで追い込んだ時点でオネ子ちゃんも大分ヤバいですね、核熱に捨て身で突っ込んでいくシーンは元スレのコノハナさんVSリアクターさん戦を思い出しました
インバースさんとシャトーさんも印象深いキャラだったのでネタが拾われてて嬉しいですね
155名無しさん@おーぷん :2017/12/19(火)14:31:29 ID:PmW
まだ生徒会メンバーが全員健在なのにこのテンション……最後はどこまで行ってしまうのでしょうか!(興奮気味)
ミヅハさんたちがこの激闘の影でどうしているのかも気になりますねー
156名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)15:33:20 ID:O5I



「成程、これは」

ミヅハノメノカミ、ヴォーパルアリス、ラッキークローバー……何れも強力な魔法少女であった。
実戦経験、身体能力、固有魔法。それらの内の一つは必ず秀でたものを持っている者達。であるが故に、凡百の魔法少女とは一線を画す存在であると言って差し支えないだろう。
然しそれでも尚、目の前の巨大な機械鎧を突破できずに、その傷を増やしていくばかりであった。
厄介なのは分断が完全に成されていることだ。まるで“徹底的に訓練された軍人のそれ”の如く、敵の三人は徹底的に役割を分担し、的確に相手の短所を補って戦っている。
ラッキークローバーはともかくとして、ミヅハノメノカミもヴォーパルアリスも連携は得手とは言えない。策を前提とした動きであるのであれば、兎も角として。

「……非常に、不味い」

額から流れてくる血を拭い去りながら、ミヅハノメノカミはその機械鎧を睨みつける。
一度種が明かされた以上、糸による拘束も最早通用しない。圧倒的な攻撃性能、圧倒的な防御性能、圧倒的な機動能力……ミヅハにとっては。
思わず、どう倒せば良いのか此方から問いたくなるほどだった。

「オラオラどうしたぁ! 動きが鈍ってんぞ!!」

その巨体が跳ね上がり、巨大なハルバードが振り下ろされる。
大振りな攻撃、隙も多い以上ある程度は回避も簡単であるが――――それでも、副次的に発生する砕け散る床材の破片等が着実にミヅハの身体を蝕んでいく。
細かい傷が蓄積すれば疲労は重なり、疲労は重なれば身体は弱り動きは鈍る。かと言って此方からの攻撃は、その殆どが装甲と魔導防御に遮られる――――謂わば、“詰み”とでも言うべきか。

「――――いや、然し。此処は“否”というべきなのだろう」

然しそれでも諦めてはならない。それがミヅハが背負う使命であるのであれば。
敵の装甲が強固極まりないならば――――どうすればいい。自身の攻撃では、傷一つ貼けられないのであれば、果たして――――どうすればいい?

「でも、たしかにこれは、キッツいわよ……!!」

振り下ろされる大斬馬刀を、両手に生み出した二本の刃によって受け止める。その斬撃は、その巨大さから雑把なものになるかと思えば、大振りなれど精微極まりなし。
打ち合えど打ち合えどお互いに決定打には至らず。かと言えば互角というわけでもなく、その性能差からヴォーパルアリスは常に“致命傷を流し続ける”程度にすら留まっている。

「その割には、より冴え渡っているように見えますが」

「……そうかしら。気のせいでしょ?」

――――然して、ヴォーパルアリスの剣技は。天城が指摘する通りに“より鋭く研ぎ澄まされている”。
口元に笑みを浮かべていることに気付いて、拭うようにそれを消し去った。砕けた両手の剣を、何本目かも分からないそれに握り代える。
闘志未だ途絶えず。その刃は、それでも尚、その鎧の首を跳ね飛ばさんとしていた。
157名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)15:33:54 ID:O5I
「……あかん、ミヅハさん、すんません……こっちは、もう長くは持たん……!!」

ラッキークローバーが生み出した分身は、既にその殆どが斬り伏せられていた。
その黒い大剣から、ブゥンと低い音が響き渡る――――ラッキークローバーの周辺には。非常に鋭い斬撃……否、“異常なまでの切断力”を有する刃によって破壊されている。
それに触れればそれで終わりの、理不尽極まりない一撃必殺。寧ろその中においてラッキークローバーは寧ろ長く保っていると、ミヅハもアリスも思ってはいる。
出来得る限りならば、加勢したい、が。

「どうした、余所見してんじゃねえ!」

「……ああ! 確かに、その隙がないな!!」

振り下ろされたハルバードを、レーザーブレードで受け止める。
本来ならば、レーザーブレードは大抵の実体であれば容易に斬り捨てることが出来る代物であるが。魔導防御の影響か、ハルバードはそれとまともに打ち合っているどころか。
それを捻じ伏せて押し潰さんとすらしている――――纏う魔装と、その肉体が同時に軋んで、あまり聞きたくない音を鳴らした。

「……さっさと此奴を斬り伏せて、そっちに行きたいところだけど」

横薙ぎの一撃、それを跳躍を以て回避し、落下のままに剣を機械鎧の頭部へと叩き込まんとするものの――――既に、刃が“追いついている”。
咄嗟に剣で受け止める――――無論、それを空中で維持できる筈もなく。加えられた力の方向へ、二度三度と叩きつけられながら床の上を転がされ。
然しそれでも、アリスは直ぐ様立ち上がる。破片が肌を斬り、身体の幾つかの骨がへし折られながらも。

「――――中々、出来そうにないわ」

「……何故、笑っているのです」

「さぁ? 当ててみる?」

それでも尚、 内側から湧き上がる、全くもって不愉快極まりない笑みと共に立ち上がって、刃を構えて対峙する。
ぞわり、と。天城の背に何か冷たいものが走った気がした。絶対優位のこの状況において、それが恐怖であり、警鐘であることには……気付くことは出来なかった。

「……せめて。苦しまぬよう、一撃で」

黒い大剣が振り上げられる。まるで痛むかのように、それはラッキークローバーにそう言いながら。
これより振るうは止めの一撃になるだろうと確信していた。ラッキークローバー自身もそう思っている。然し、諦めてはいなかった。
彼女もまた、魔法少女だ。であればそれを辞めてしまえば、それはオーネストハートをも否定することになる。そして……嘗て出会った魔法少女達を、否定することになる。
158名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)15:34:29 ID:O5I
(何か、無いか……無いか)

考えつくものは何もない。であれば出来ることといえば。
アームズ・オブ・ラッキークローバーを握り締める。結果などわかりきっている、こんな付け焼き刃で突破できるのであれば、ミヅハ達が苦戦することもないだろう。
だがそれでも、それが一番可能性がある方法だ。だから――――その切っ先を、敵へと向けて。

「無いなら――――ああ、もう。ウチの全力、ぶつけるしかないか」

――――駆け出そうとしたその時には、刃は既に目前まで迫っていた。
ああ格好がつかないなと思った。先に“経験”した時には、自分で言うのも何だが“かなり格好がついている”自信がラッキークローバーにはあった。
上手くいかないな、と……それでも尚、刃を握り締めて。駆けることを止めなかった――――否。“止まらなかった”。

「な、一体なにが!?」

「なんかよく分からんけどもぉ!!!」

巨大な黒い大剣が、“何か”によって止められている。
お互いの想定していない何かに――――然して、その好機を逃すはずもない。駆け出し、駆け上がり。狙いは、その機体の“頭部”。


「――――砕けろやぁ!!!!」


剣形態の得物を思い切り振り下ろす――――全損は最初から期待してなどいない。
狙いは“その視界”……それが機械で、それが人が搭乗する形ならば、頭部にあるのはカメラと予想した。ならば、精密機器の集まる其処は多少なりとも装甲は薄い筈だと。
一撃――――魔導防御に遮られ、到達は出来ない。それならば空かさずの二撃目。一度攻撃を受け止め、薄くなった魔導防御を貫通し――――透明な保護素材を粉砕する、が。

「邪魔です、それ以上はさせません!!」

後方への急激な移動。急激な負荷によってラッキークローバーが振り落とされる。
すかさず変形させたアームズ・オブ・ラッキークローバーを構え――――その銃を、何か“ラッキークローバーのそれとは違う魔力”が包み込んでいく。
それらは純粋な魔力に変換された後、再度ラッキークローバーの中で再構成されていく。その……懐かしい感覚の答え合わせは、すぐに行われた。
思わずラッキークローバーは、天王寺ヨツバは笑ってしまった。ああ、まただ。また、こんな風に――――助けられてしまったと。

159名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)15:34:56 ID:O5I
「これで二回目やな、ごめんなぁ――――もう一回、力貸してや」

二丁の照準を合わせる。的は小さいが――――確信と共に、撃ち放つ。
二丁の弾丸が、大剣の間を縫っていく。一発目の弾丸が、再展開された魔導装甲を“これまでのそれよりも遥かに大きな衝撃を以て”引き剥がした。
そして、もう一発の弾丸がそれを追って――――機械鎧の頭部を、撃ち貫く。

「メインカメラが!?」

外部……特に前方情報の殆どを、MG-AIEはメインカメラで補っている。
それを破壊された以上、それには情報把握において大きな障害が発生してしまう。ただコックピットに座していても、帰ってくるのは砂嵐とエラーのみ。
故に判断は早かった。コックピットの前面装甲を展開することによる、肉眼による情報把握――――そして、それが最初に捉えた、ラッキークローバーの姿は。


「あーあ……本当、すまんかった。また守れへんかった。そんなウチでも……守ってくれるんやな、また」


その手には一枚のプレートが握られていた。
刻まれるその名は、『INVERSE』――――それは。その内側から、止め処無く輝きとともに魔力をラッキークローバーへと流し込んでいく。


「……んなら、行こう、梨花ちゃん。ウチには、これくらいしか出来ないけれど。一緒に、戦ってくれ!!」

「まさか、そんな、嘘でしょ! そんなことは――――“有り得ない”!」


そしてそのプレートが、一際強く光り輝くとともに――――その全てが、ラッキークローバーと混じり合っていく。
彼女が纏うフリルワンピースが一度魔力として溶けるとともに、新たな形へと再構成されていく。
緑と黒が交差するような模様のレザージャケットに、ショートパンツとロングブーツ。その手には二丁の拳銃と……緑髪に着けるバレッタに、黒く輝き並び立つものが一つ。
腰にはポーチと、鏡があしらわれた短剣が二本に、拳銃嚢に納められた、アームズオブラッキークローバーのそれとは様変わりした拳銃が両腰に二つずつ。
止め処無く。まるで“高めあっていくかの如く”上昇していく魔力量――――その中で、誇らしげに、そして少しだけ恥ずかし気に。



「――――ラッキークローバー・インバース」



少女は、その名を謳い上げる。
160名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)15:35:36 ID:O5I






























第三話 HONEST:DISHONEST  第一節 終
161名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)15:39:16 ID:O5I
投下終了です
次にバンバン繋げるために全力で書き上げて早めに投下しました……疲れた……
本格的な戦闘は次回からですので、お待ちいただけたら!
162名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)16:20:26 ID:s1G
生きがい乙
週一以上のペースで毎回盛り上げられるの凄いな…
163名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)16:45:33 ID:OKY
投下乙です!
これはこれは非常に燃える展開…次回以降も非常に楽しみですね…
164名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)16:56:13 ID:zzA
投下乙です
「インバースさんの魔法って山本が使ってもあんま意味ないし小ネタだよなあ」とか思ってたらまさかの運命のガイアメモリ的展開からのヨツバちゃん劇場版限定フォーム……梨花ちゃんの願いや絆は世界跨いで姿が変わり果てても続いてるって思うと何だか感動……やられました
確か相手コピーだから強力な装備や魔法もってる相手にぶっ刺さりそうですね
そしてプレート使えたってことは何気にミヅハさんの復活フラグ立った?
165名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)17:00:29 ID:zzA
《英雄名鑑#:山本有香》
【出典】パート速報VIP/ここだけ魔法少女の街
「人工魔法少女」及び魔法少女を越える装備たる「魔装」の開発者である20歳の魔法少女。「自身の開発した兵器により世界地図を塗り替える」という野望を持つ。
本編では「星のかけら」により膨大な魔法知識を入手し魔装を完成させ、プロトタイプかつ戦闘慣れしていない自身での運用でありながら、数名の魔法少女と互角に渡り合った。
『瀬平戸』では生徒会の下で量産型魔法少女・魔装や指輪といった強化装備を開発しつつも、その裏では生徒会長への離反を企む。また、自身も魔装の進化型である「MG-99」を運用し、圧倒的な基礎能力と他者から奪い取った魔法を用い戦う。

あと、先の方とは別人ですが英雄名鑑書いてみました
ナンバリングが欠けてるのはメカ少女が分からないのと、切り裂き少女さんを名鑑へ入れるべきなのかどうかがちょっと悩みどころだったからです
今回の話読むとインバースさん辺りも個人的には書きたいけども、小ネタしゅう
166名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)17:01:30 ID:zzA
途中送信
小ネタ集とかで別でまとめた方がいいかなとも思ってしまいます……
167名無しさん@おーぷん :2017/12/20(水)22:10:31 ID:O5I
分け方としては、本人が登場すれば英雄名鑑、それ以外は用語集や小ネタ集……って感じですかね
どちらにせよ、どういう形にせよ、投下されたら嬉しいので!私が!よろしくお願いします!
168名無しさん@おーぷん :2017/12/21(木)02:58:50 ID:W0m
《英雄名鑑#9:天城初恵》【出典】パート速報VIP/ここだけメカ少女世界
人類の天敵たる未知の生物『フィーンド』が跋扈する、西暦1945年の世界を生きる少女。日本によく似た国家『瑞穂皇国』出身の14歳。
対フィーンド用強化外骨格『セイバーユニット』を駆る特装歩兵の適性を見出され、瑞穂海軍飛行兵曹長として任官した。
冷静かつ生真面目な読書家で、自己肯定感があまり高くないぶん他者への信頼に応える想いは強い。
売れない作家である父親の放埒な人となりを嫌悪する一方、まめに手紙を送るなど複雑な感情を抱いている。
戦場では瑞穂皇国初の制式ジェット空戦セイバー『橘花弐型』を装着し、超振動「瑞穂刀」を手に新兵ながら時に大胆な戦いぶりを見せる。

『瀬平戸』にいかなる縁か呼び寄せられた彼女は黒百合陣営に属し、紫薔薇学園に隠匿された地下研究施設の警備隊長を務めている。
手慣れた得物である刀装備のMG-AIE-HAを駆り、預かった部下たちの命のため4人の魔法少女を迎え撃つ。

《英雄名鑑#10:ヨゼフィーネ・ボールマン》【出典】パート速報VIP/ここだけメカ少女世界
フィーンドの脅威に晒された西暦1945年の世界で、帝政ドイツに酷似した『グロースクロイツ帝国』の空軍特務曹長を務める15歳の少女。
帝国空軍大佐の娘として生を受けたお嬢様で、育ちの良さに起因するほんわかした人格の持ち主だが芯は強い。愛称はヨゼ。
初恵や陽咲とは人類連合軍としての共同作戦を通して親交があり、特に血気盛んな陽咲に対してはお守役的な役割を引き受けていた。
愛機は特異な制御系と凄まじい威力の重力大剣『モリオンブリンガー』を特色とする、試作空戦セイバーユニット『シュネーフーン』。
この機体がヨゼに宛てがわれたのは彼女の才覚もさることながら、やはり父のコネによるところが大きい様子。

『瀬平戸』では戦友たちと共に黒百合陣営に属し、紫薔薇学園に隠匿された地下研究施設の警備隊員となっている。
モリオンブリンガーと類似した性質の大剣を持つMG-AIE-HAに搭乗し、故郷では過去のものとなった人間同士の殺し合いに駆り出される。

《英雄名鑑#11:清水陽咲》【出典】パート速報VIP/ここだけメカ少女世界
母親の反対を押し切り、志願兵として瑞穂皇国陸軍に身を投じた13歳の少女。階級は伍長。
かつては下級武士であった家の出身で兄と姉も軍人だが、母は末の娘である陽咲を淑やかに育てようとしていたらしい。
セイバーユニット装着者の中でも若輩で、身体も小さいことにコンプレックスを抱いている。
その反動か非常に跳ね返りが強く荒々しい性格で、特装歩兵としての戦い方も我先にと突っ込んで暴れ回る危ういもの。
旧式機ながらも軽快な挙動を持ち味とする『九七式陸戦型強化外骨格』を纏い、斧刃を取り付けたレールガンをブン回して豪快に戦う。

『瀬平戸』でもその荒っぽい言動は変わらず、共に警備隊に所属するヨゼ達には心配されている模様。
ハルバードを手にしたMG-AIE-HAを操り、目敏く魔法少女たちの隙を見つけては戦線を引っ掻き回す。
169名無しさん@おーぷん :2017/12/21(木)16:25:12 ID:W0m
【用語集:魔法少女管理都市『瀬平戸』編その1】

《瀬平戸市》【出典】パート速報VIP/ここだけ魔法少女の街
山と海に囲まれた自然豊かな地方都市。街の中心を貫く背竜川を境界として、開発の著しい南地区と昔日の面影を残す北地区に分かたれている。
一見すると平和な街だが、その裏では星のかけらと呼ばれる力の結晶を巡る魔法少女たちの暗闘が満ちている。
黒百合学院・紫薔薇学園・江風高校・病葉工業高校という4つの私立高校が存在し、いずれも少なからぬ魔法少女が在籍。
それらの中でも黒百合学院の生徒会は、魔法少女たちを支配する野望を抱き勢力図を大きく塗り替えつつある。
『瀬平戸』では融合世界の基盤となっており、4つの学校や背竜橋、喫茶店とれみぃと言った場所もそのまま存在するようだ。

《天海市》【出典】パート速報VIP/ここだけ魔法少女の世界
魔法少女が存在する都市のひとつ。
この街の魔法少女は瀬平戸市のそれとほぼ同じ特性を持ち、星のかけら争奪戦が行われているのも同様。
一方で魔法少女たちの主要な接触の場は、大きな臨海公園や小中高一貫の公立共学校といった独自のものである。
また最大の特徴として、大量の魔法少女を喰らうことで魔法少女に近い特性を得た『姫獣』という魔獣が確認されている。
『瀬平戸』にも姫獣は来訪しており、黒百合の兵力によって討たれたあと生徒会役員に力を取り込まれた。

《ゆりかご市》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
生き残った一人のみが願いを叶えられる、魔法少女たちの残酷なバトルロワイヤルが繰り広げられた街。
偶然か必然か、山と海に囲まれ旧市街と現代的な都市が併存しているという地理的特性が瀬平戸市と似通う。
当初は活気のある街だったが、魔法少女たちの殺し合いはやがて一般人をも巻き込み、フェイズが進むにつれて陰鬱な雰囲気が漂っていった。
最終的に叶えられた願いによって、デスゲームは黒幕の打倒を目指して〝やり直し〟になったにも関わらず、
『瀬平戸』において出現したゆりかご市の魔法少女たちは、原典における最期までの記憶を保持している。

《かごめ市》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女大戦R
魔法少女たちの統制を是とする『協会派』と、協会による管理を受け入れない『自由派』の魔法少女が衝突する都市。
加えて両派の思想的対立からの自衛を目的として結託した『中立派』も形成されつつあり、未曾有の魔法少女戦国時代を迎えようとしている。
この世界における魔法少女は遍在するが、かごめ市では近頃になって爆発的に魔法少女覚醒の割合が増えているとか。
例によって山と海に面し雑多な要素が混淆した地方都市であり、北部が協会派、南部が自由派のテリトリーと見なされる。
『瀬平戸』ではミヅハノメノカミらの出身地として語られるが、生徒会という既存の大勢力があるためか勢力争いの再現には至っていない。
170名無しさん@おーぷん :2017/12/21(木)17:19:47 ID:W0m
《魔法少女》【出典】多数
人間離れした身体能力と、『魔法』と呼ばれる超常の力を行使する少女の姿へと変身する者の総称。
出身世界によって細部は異なるものの、主に小学生~高校生の女子が変身し、一般人から認識されない特性を持つ。
ただし精神的な少女性や外的要因によって、成人女性や男性が魔法少女と化すこともあるにはあるようだ。
ゆりかご市・かごめ市出身の魔法少女は魔法少女としての名前を持ち、変身後は容姿もがらりと変わる傾向が見られる。

《星のかけら》【出典】多数
瀬平戸市と天海市で確認されている、光る石のような謎の物体。魔力の塊で、存在しているだけで怪現象を引き起こす。
消費することで魔力の強化や傷の高速治癒に利用でき、多数集めれば願望機として機能する。
瀬平戸市では「五個集めることで一生に一回願いを叶えられる」
天海市では「叶えられる願いの数、および消費量は不定」「戦闘中に消費すると敵の手に渡る」「魔法少女覚醒時に発生する」
といったように、存在する世界によって若干異なる性質を帯び、『瀬平戸』ではあろうことか劣化版が魔法少女から精製されている。

《魔装》【出典】多数
魔力を利用して駆動し魔法を行使する機械装備。いわば人造魔法少女システムである。
瀬平戸市においては魔法少女研究施設リーンベルに属する山本有香によって開発され、星のかけらを動力源としている。
天海市にも同名の装具があるが、これは装着型の魔具全般を指す言葉であり意味合いが異なる。

《姫獣》【出典】パート速報VIP/ここだけ魔法少女の世界
星のかけらの影響で発生した怪物である『魔獣』が、数多の魔法少女を喰らい続けた果てに変生する存在。
人間とほぼ同様の姿や知性・感情を持ち、体内で精製した大型の星のかけらをアクセサリーのように身に着けている。
ただし人間に近いといえどもその在り方は決定的に獣であり、人類と相容れることはない。
姫獣としての真の力を発揮するには人間態から変身する必要があり、その戦闘形態は少女と怪物が入り交じったようなものが多い。
高位の姫獣は『骸姫』と呼ばれ、序列一位から七位までの七体が確認されている。

《マジックアイテム》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市でのデスゲーム中盤で、戦いを激化させるためにゲームマスターの手で投入された特殊な道具。
各魔法少女に4個与えられ、10個集めることで最終ラウンドまでの生存権を確保できる『宝石』を消費して獲得できた。
つまるところ、必要分以上に多くの魔法少女を殺した者への報奨である。
激痛と引き換えに傷を回復する『不思議なチョコレート』、魔力を一気に回復できるが中毒性のある『不思議なキャンディ』、
そして肉体や精神が崩壊する代償と引き換えに強化変身が可能な『魔法の指輪』が『瀬平戸』でも確認されている。
他には、一度だけ魔法少女の魔法を打ち消せる『静寂のオーブ』と、変身していなくても魔法少女を探知できる『魔法少女センサー」がある。
171名無しさん@おーぷん :2017/12/21(木)17:27:33 ID:W0m
需要があるっぽいので用語集も書いてみました。差し出がましいマネでしたらすみません……
今回は四大魔法少女スレ出典である物語のメイン要素を中心に、小ネタ的な部分はその2以降で纏める予定です
172名無しさん@おーぷん :2017/12/21(木)21:38:37 ID:Mat
名鑑!そして用語集!ありがとうございます本当に励みになります!!
こうして見ると自分で言うのもなんですが結構な数のキャラクター出してますね…山本のナンバーはこれに続く形が良い感じでしょうねー
分からない、と言う方もいらっしゃるので(自分としても)本当に助かります!
173名無しさん@おーぷん :2017/12/23(土)03:59:25 ID:bod
(機体の、反応が……!)

大剣を横薙ぎに振るう――――速度は相応に在る。魔法少女へと対抗できるだけの速度自体はあるのだ。
然しその照準を合わせた時点で既にラッキークローバーはその視界から消えていた――――カメラアイが使えていない状況だとしても。
簡易型といえ、魔法少女である身で、捉えきれない程の速度。次はどこだ、と視線を巡らすが、どこにもその姿が見えない。

「こっちや。ちっと遅いで自分!!」

「ぐ、ぅぅうう!」

ラッキークローバーはその背後に既に立っている。両手に握る銃を突きつけて、引き金を二度三度と引いた。
ブローバック、紺碧と深黒に輝ける魔力爆発が起こす弾丸は、既存の魔具を遥かに上回る貫通力を以て機械鎧の装甲を、魔導装甲ごと撃ち貫いてその機能を削ぎ取っていく。
その内の一つがその肩口を貫通する。思い切り奥歯を噛み締めながら、ラッキークローバーを追うために機体を後退させつつ旋回させる――――片手の銃を短剣に持ち替え、それを、追いかける。

「投降しいや、ウチらかて自分らを殺す気なんかないわ!」

「……そんなことを、したらぁ!!」

そして、接近を試みるラッキークローバーへと向けて、迎撃するように大剣を振るう。
流石の巨大質量を真正面から受け止めるわけにも行かず、短剣でそれを受け止める。そしてその衝撃を軽減させるべく、その力のままに後方へ。そして二、三、床を蹴って体勢を立て直す。
そしてその間に、機械鎧は黒い大剣を構え直していた。その切っ先はラッキークローバーを睨みつけて……奇妙な音を、掻き鳴らす。

「私達は……ここでそうして“生きていく”と決めた。だからこれ以上はやらせない、私達は……勝たなければならない、みんなで、生き残るために」

――――その大剣に、何かが起こっているのは分かる。だが、ラッキークローバーには“何が起こっているのかが分からない”。
そこに少なくとも魔力が集合している感覚はない。その機械鎧の動力が魔力であることは感じ取ることが出来るのだが、その武器に関しては……魔力の反応が、一切存在しない。
ただそこに、これまで以上に「何か力が集まっているのだけはわかった」。それが何なのかは理解できないが……或いは“直感”と言うやつか。それとも、彼女が助けてくれるのか。

「耳痛いわ、そんなん言われたらもう何も言えん……せやから、なぁ」

生き残りたいという気持ち。生きたいという矜持。
そんなものを掲げられてしまえば――――ラッキークローバーには。魔法少女達には、それを否定する術はない。
生きるために戦った、願いのために戦った、それを否定してしまえば、きっとあの戦いをすら否定することになる。

「しゃーない。ウチはウチのやり方で決着を付けたる。せやから――――そっちもそっちで、全力で来いや!!」

「……言われなくとも」

だから此処からは意地のぶつかり合いだ。どちらのやり方が“通るか”の大勝負。
短剣を上に放り投げる。ホルスターから引き抜いた銃を指先を軸に回転させつつ構え直す。

「んじゃ……行こか」

――――駆け出す。
174名無しさん@おーぷん :2017/12/23(土)03:59:50 ID:bod
右手の銃を横倒しにし、反動によって流しながら撃ち放つ。
ばらまかれた弾丸は何れも絶大な貫通力を持つ。コックピットを展開している以上、無視することは出来ない。故――――大剣を振るうしか無い。それを用いて落とすしか無い。
対応に追われている間にラッキークローバーは既に目前まで迫っている。速度が違う、手数が違う、然して。その剣は、一撃必殺。

雑把でいい。人間型の目標など、粉砕できない理屈がない。
それは人類大敵を掃滅するために鍛え上げられた人類技術の結晶。それは――――■■■■■を砕く者。


「サーキットセレクト……モードシュライッ!」


その名――――対中大型個体決戦用巨大実剣『モリオンブリンガー』 。

最大全長5.8m、刃渡りのみで4.6m――――――内部に走る粒子サーキットが光の線を黒の刀身に映し出す 。
線ではなく面を薙ぎ払うような一撃が、放たれた弾丸を全てを吹き飛ばす。更に、圧縮された粒子が収束されたその刃は切断時に爆砕を行う。

「――――platzen(弾けろ)!!!!」

破壊を体現したこの刃。如何に、二重に魔法を持つ魔法少女であろうとも――――耐え切ることの出来る、通りは無い。
ラッキークローバーの身体が“飛んだ”。粒子爆砕に巻き込まれた彼女は、その下半身がまるごと吹き飛ばされている……否、それは最早そんな規模の一撃ではない。
ならば上半身はどうかといえば、それもまた五体満足では到底済むはずがなく。銃を握る両手は吹き飛んでいた。
ああ終わったのだと。ヨゼフィーネ・ポールマンは思った。今更感傷的になることなどなく、二人を助けなければと――――向かおうとして。


「――――どこ行く気やぁぁああ!!!!!!!!!!」


――――機体が大きく揺れた。

モリオンブリンガーが、足元に見える。
機体バランスが大きく変わり、左側に傾いている感覚――――これはつまり。

「そ、んな――――ああ、そんな!!」

そこで、ヨゼフィーネは思い出した。相対する彼女の固有魔法を。それは“分身”――――全て斬り伏せたつもりであった。
もしも。もしもさっきの影響で、それが“もう一人増えていたとしたら”……いや。ならば、ならば。このMG-AIE-HAを、易易と斬り伏せたのは、一体何なのか
その答えは今正しく、目の前にある。その少女が手に握り締めるのは――――見慣れた姿をしているそれは。

「ああ――――おっもいなぁ!!!」

もう一度それが振るわれる。ならば結果は分かりきっている。機体の両脚が切断され、胴体部がそのまま達磨落としのように落下する。
ガクリと体が揺れて、割れたモニターの破片が顔を傷つけていった。頭を思い切りぶつけた衝撃で、目の前が霞む―――そして。視界が開けた時に、目の前を覆っていたのは。


「チェックメイトや、手ぇ上げぇ」


黒々とした銃口を突きつける――――“黒い四葉”だった。

175名無しさん@おーぷん :2017/12/23(土)04:00:16 ID:bod


「てめぇえええええええ!!!!!!」

ミヅハへと、一際強くハルバードが振るわれた。
ミヅハがどうなったかをすら確認することなく、大破したヨゼフィーネの機体へとブースターを噴射する。

「待ってください、陽咲さん!!」

静止する声をすら聞かず、手に握りしめるハルバードの切っ先をラッキークローバーへと狙いを定めた。
陽咲にとって、眼前の敵よりも彼女の安否のほうが重要だった。普段は鬱陶しいと思いながらも、それでも彼女はヨゼフィーネを掛け替えのない……大切な友人だと思っている。


「――――ヨゼに、触んなぁああああああああああ!!!!!!!!」


元より、清水陽咲は優秀な兵士とは言い難い。
才能はある。狙撃適性も近接適性も高いのだが……訓練が足りない。経験が足りない。何より、その思考は激情に左右されすぎている――――故に。
この状況も、また“それに則ったものだった”。仲間の危機的状況に思考を揺さぶられて、それ以外のすべてを見ていない。それを果たして、彼女は見逃すか。


「……御見事! その仲間を想う気持ちは素晴らしい、だが」

「なっ、また動かね……ま、まさか!?」

――――否、否、否。

彼女は謀略と水流の魔法少女である。その名を背負うものである。“全ての魔法少女を愛すると謳った者”である。
その少女がそれを見逃すはずがない。彼女は魔法少女を愛する。故にこそ……仮に量産された粗悪品であろうとも、その心意気を素晴らしいと謳い上げる。
そしてだからこそ。だからこそ――――彼女は全身全霊を以て。魔法少女と“相対する”。

「――――余所見は駄目だ。私を見ろ。私が、私こそが、お前を愛すのだから!!!」

魔装の装甲の隙間から――――大量の“余剰魔力”が噴き出した。胸部に存在する星のかけらを基部とした魔力炉がより強く光り輝いた。
魔装を使用する存在は、基本的にはただの人間か、もしくはそれに近いものを想定している――――故、そこには必ず、“装着者を壊さない為の制限”が設けられている。
それを“解除”した。即ちそれは際限なく力を出力していく――――先ほどとは比べ物にならないほどの身体能力を。その肉体に発揮する。


「んなもん、さっさとてめぇごと――――う、お、おい嘘だろ!?」


糸に絡め取られた機械鎧。それが、“ミヅハノメノカミに力負けしている”。
先程まで軽々と振り回せていた……出力で圧倒的に勝っていたはずが。全力を以て力任せに糸を手繰り寄せる。そして、それを以てMG-AIE-HAが、“浮いた”。
分厚い合金に、中身は精密機器の塊。総重量は何トンに及ぶかも分からぬそれを――――

176名無しさん@おーぷん :2017/12/23(土)04:00:42 ID:bod
「行くぞ、ヴォーパルアリス! 巻き込まれるなよ!!」

「はっ、ちょ――――馬鹿じゃないの!? いや馬鹿だった!!」

「え、まさか……」

その場に居た全員が、敵味方を問わずに驚愕した。
超重量のそれを、ミヅハノメノカミは思い切り“振り回し”、それを――――ヴォーパルアリスが退治していた、大太刀を携えるその機体へと“叩きつけた”のだ。
ミヅハノメノカミは装甲を突破する術を最早持たない。パイルバンカーは既に使い切り、残るレーザーブレードも魔導防御を突破することは出来ないだろう。
ならば、自分では出来ないのであれば、“相手と同じものを叩きつけてやればいい”。同じ材質出来たものを、思い切り叩きつけあれば――――何とかなるではないか、と。

「ってぇ!! クッソ何しやがんだ、あいつオレより滅茶苦茶だ!!」

「ど、どいて下さい陽咲! う、動け……」

「待てよ、機体がちゃんと動かねえ!! どっかフレームが歪んじまったか……あ!」

大質量の硬質な物体が、それだけの勢いで叩きつけられたのであれば。精密にパーツが組み合わさって稼働しているそれが、まともに動くことが出来るはずもなし。
大破せずとも、必ずどこかが歪む。歪めば下手をすれば動かすことすらも出来なくなる。無理矢理動かすにも多少感覚をつかむ必要がある。
そしてそれを。もう一人の魔法少女もまた、“許すはずがないのだ”。


「……はぁ。変な横槍入れられたのは気に食わないけど。……結果を出してるのがもっとアレよね」


ヴォーパルアリスは倒れた二機の前に立つ。
ミヅハノメノカミのあまりにも荒唐無稽が過ぎる所業に頭を痛めながら、それでもその後始末のために両手に二刀を握り締める。
あれだけ強烈な衝撃を与えれば、魔導防御の殆どは剥がれている……こうなれば、ヴォーパルアリスにとってはどこをどうすれば“解体”出来るか。考えるべくもない。


「さて。こっちも終わりね。安心しなさい、“出来る限り殺さない”わ」

「クッソ、が……ふざけんなぁ!!」

キィン、という甲高い音が響いて。機械鎧は、“斬り刻まれ”ることによって、ようやくの沈黙を果たした。

177名無しさん@おーぷん :2017/12/23(土)04:01:03 ID:bod



「随分と忙しいのですね、山本所長は。ねえ、ヘレネさん?」

黒百合学院の制服を身に纏い、藤宮明花、ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタイン、此花立夏、そして透明な少女は研究所の廊下を歩いていた。
藤宮明花は――――凛と背筋を伸ばしながら、欠片の悪意も存在しないように、傍らを歩くヘレネへとそう笑いかける。
美しい白い肌を青褪めさせたヘレネは、その言葉にビクリと肩を震わせた。俯きがちだった顔を藤宮の方へと向けて、そこには……恐怖に染まった、無理矢理な笑顔が在った。

「……も、申し訳ありません。これは……その……わ、私の……不始末ですが……その……!」

普段ならばよく回る舌も、今は声を震わせて口籠るのみであった。
何か、言おうと思えばいくらでも言い訳を吐き出すことが出来た――――が。ヘレネに刻まれた、藤宮への“絶対的な恐怖心”が、下手な言葉を投げかけることを許さなかった。
まともな返答など出来はしない。剰え、自身の不手際であることを認める屈辱を受け入れてすら。ヘレネを知る人物からすれば、全く有り得ない……ヘレネ自身すらも、認めたくない事だった。

「生徒会長。何故ノイスシュタイン副会長を未だに“許して”居るのです? 普段ならば、危険分子として処理しているところでは……」

「て、てめえ此花! 黙ってろ、余計なことを言うんじゃねえ!!」

帽子を目深に被った仏頂面のまま、此花立夏が問いかけた。
既にその種は“割れている”。その尽くを、藤宮明花は打ち砕いてきた。だからこその“現状”だ。
それを何度も繰り返してきた――――“繰り返すほどに”。それが藤宮には理解できなかった。何故、それだけ繰り返しておきながら、手元においているのかと。

「そうですね……」

指先を口元に当てて、考えるような素振りをしながらも藤宮は足を止めない。
数歩分ほど歩いた後。手に当てていた指を、思いついたとばかりに……茶目っ気に溢れた年相応の乙女の如く、顔の横に持っていって。

「だって、見ていて楽しいでしょう?」

「成程」

ふふふと笑いながらそういう彼女に、ヘレネは奥歯を噛み締めて、そして此花は……表情を変えずに頷いた。
透明な少女へと向けて、「ねえそうでしょう」と藤宮が問いかける。「楽しいのは大事」と、彼女は藤宮にそう返した。
巨大な鉄扉が近付いてくる。藤宮が近づくだけで、全てのシステムがオールグリーンを示し。


「さぁ、行きましょう。少しくらいは、楽しめる“狩り”になると良いですね」


――――鉄扉が開く。

骸の姫は、靴音高く戦場へと舞い降りる。
178名無しさん@おーぷん :2017/12/23(土)04:01:37 ID:bod































第三話 HONEST:DISHONEST  第三節 終
179名無しさん@おーぷん :2017/12/23(土)04:05:14 ID:bod
投下終了です
英雄名鑑に用語集と、私も負けてられませんね……
勿論、いつも頂ける感想にも感謝しております……!何回も読み直して糧としてます!
次の投下もよろしくお願いします!
180名無しさん@おーぷん :2017/12/23(土)12:38:02 ID:sfu
投下乙です
ミヅハさんとヨツバちゃんはぶっ飛んだ戦術が映えますね
初回補正もあるだろうけどヨツバちゃんwithインバースさんつおい……扱いやすさを考えると指輪の魔法よりひょっとしたら強いのでは
ミヅハさんも魔法少女キチを存分に発揮してて楽しそうですね!アリスさんとの凸凹コンビ感好きです
そして生徒会集結……どう転がっていくのか、本当に楽しみです
181名無しさん@おーぷん :2017/12/23(土)17:32:57 ID:gl3
生きがい
182名無しさん@おーぷん :2017/12/24(日)02:17:06 ID:Kdx
《英雄名鑑#13:甘寺陽乃/リアクター》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市の魔法少女の一人。人間としての姿は19歳の大学生で、デスゲームの参加者としては比較的年かさ。
サブカルチャーを愛好する地味で物静かな人物だが、変身中は強気になり、殺人や謀略に対しても躊躇を抱かない。
小規模ながら核融合を行使し、極めて高い火力を持つ『核熱の魔法』を固有魔法として保有する上に、
ゲーム終盤では『指輪』による強化形態『リアクター・カタストロフ』を獲得し、純粋な戦闘能力で言えばトップクラスに上り詰めた。
だが精神性が飽くまでも「普通の人間」の範疇に収まっていたために、彼女は狂気の担い手に葬られる運命を辿った。

『瀬平戸』では既に黒百合の手に落ち、魔法だけが山本のMG-99が使用するプレートに封印されている。
遠距離攻撃手段を持たないオーネストハートを苦しめたが、狂気じみた信念によって強行突破されたのは因果が為せる業か。

《英雄名鑑#13:甘寺陽乃/リアクター》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市の魔法少女の一人。人間としての姿はラフな服装ですらりとした肢体を包んだ、今風の茶髪の高校生。
劣悪な家庭環境でひたすら自分の身を守るために生きてきた為、利己的でドライ、かつ享楽主義な面が目立つ性格。
しかし非情になりきれない人間味もあり、特に同じく恵まれない出生を背負う魔法少女・スタールックに対しては優しい姉のように振る舞う。
最期の時にも気にかけていたのはスタールックの行く末で、彼女を護りきれなかったことが短い生涯における最大の後悔となった。
固有魔法『電気の魔法』は、書いて字の通り電流を操って攻撃する。シンプルな効果であるが故に、応用の幅と出力は高め。

『瀬平戸』では既に黒百合の手に落ち、魔法だけが山本のMG-99が使用するプレートに封印されている。
プレートに刻まれたシャトー・ティアラの名を目にして、かつて共闘したことがあるオーネストハートは怒りに叫んだ。

《英雄名鑑#15:咲本梨花/インバース》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市の魔法少女の一人。人間体は小柄でボーイッシュな14歳の少女で、変身すると少し背が伸び短剣と拳銃を装備する。
彼女の家では父の浮気が明るみに出て離婚の危機が迫っており、両親にかつてのように仲良くして貰いたいという願いを持っている。
その願いが他者を殺めてでも叶えるべきものかを疑問に思いつつ、死にたくないという純粋な想いで命を奪いゲーム終盤まで生存。
然しやがて罪の重さに耐えかね、かつての交戦で自分を仕留めず見逃したラッキークローバーへと襲いかかり、敗北により彼女の「殺害ノルマ」を満たした。
『鏡の魔法』の使い手で、見た魔法を銃弾に込めて放つ・鏡の意匠を持つ短剣を接触した武器のコピーに変える、と相手の力を自分のものにする技を操る。

『瀬平戸』では既に黒百合の手に落ち、魔法だけが山本のMG-99が使用するプレートに封印されている。
オーネストハートとの戦闘では装填を妨害され、吹き飛ばされたプレート。それが最終的に行き着いた先は、インバースが運命を託した少女の手の内だった。
183名無しさん@おーぷん :2017/12/24(日)02:22:10 ID:Kdx
すみません、二段目は《英雄名鑑#14:本庄恵美/シャトー・ティアラ》が正しい表記になります
wiki掲載時には修正をお願いいたします。また12番には山本さんが入るという形を採用しました
わたしは失敗の責任を取ってケジメいたしますのでごあんしんください
184名無しさん@おーぷん :2017/12/24(日)19:39:52 ID:Wld
まとめ乙
原作は知らないけど凄いな…
要素の一つ一つから舞台裏で散っていった魔法少女達の哀愁を感じる
185名無しさん@おーぷん :2017/12/26(火)23:49:07 ID:J6F
生徒会メンバーが集結している絵面は画になりますね!出身世界が細かく違うのに!
コノハナちゃん以外の戦闘シーンも拝みたい…
186名無しさん@おーぷん :2017/12/29(金)01:16:28 ID:g4U
続きが見たくて狂いそう!
187名無しさん@おーぷん :2018/01/01(月)17:08:13 ID:vV7
――――空気は遥かに一変した。

『存在』の差、或いは『魂』の重さとでも言うのだろうか。それは其処に居る全ての生命の注目を一身に受けている。
偶像として祀られるだとか、奇行を以て浴びせられるものとは全く以て違うものである――――言うのであれば。
只管に、存在として『重い』。雑多な魂を幾つも束ねようと、彼女達の内の一つにすら届かないであろうという……人間の根幹から成立しているような。


「Was gleicht wohl auf Erden dem Jagervergnugen,」


透き通るほどに美しい。聞き惚れるほどに麗しい。然してその声は幾百の命に塗れている。
視線は、其処に歩み行った少女達に注がれる。そしてその先頭で、高らかに謳い上げる少女に向けて注がれる。


「Wem sprudelt der Becher des Lebens so reich?」


ある者は、初めて直接的に拝むその姿に絶句した。


「Beim Klange der Horner im Grunen zu liegen,」


ある者は、支配される我が身であることを思い出しその身を竦ませた。


「Den Hirsch zu verfolgen durch Dickicht und Teich.」


ある者は、今その手に握りしめていた殺意をすら放棄し焦燥した。


「Wenn Walder und Felsen uns hallend umfangen,」


ある者は、再び相見えるその姿に漸くの終局を見た。


「Tont freier und freud'ger der volle Pokal.」

そしてある者は。其処に、魔法少女の残滓を見た。

「嗚呼、来たか。来てしまった。骸を纏て少女を喰らう少女封鎖。絶対にして、虚ろの裁定者――――黒百合学院。そして」

その手には、或いは魔杖が握られていた。その手には、或いは刃が握られていた。その手には、或いは何もない。
そして、先頭を征く少女のその手には、猟銃が握られていた。そして少女は自身が語る通りに、魔弾の射手にして絶対なる狩人であるのだから。
ただそれだけでいい、ただそれだけが事実なのだ。それで全てが成立し、それでこの場にいる全ての存在との力関係は完了する。それは、ただ只管に証明なのであった。
『魔王』の衣を纏う者は、ただ其処に立っていることすら精一杯だった。そして、喉の奥からその名を語ることだけが……今できる、彼女の抵抗であった。
188名無しさん@おーぷん :2018/01/01(月)17:08:36 ID:vV7

「――――藤宮、明花」

この場に踏み入れた少女達、その中でも一際強く作用する彼女の放つそれは。
それは、正しく『王』の持つ圧力。圧迫。或いは、威光とでも言うべきであろうか。支配者に最も必要とされる……全ての人間に対して『特別なのだ』と認識させる、絶対的な存在感。
その場は混沌としていた。然して、明確な殺意や、想定外の事態による混乱、朧気な意識の中に貫かれようとする意思、或いは這いずり回る謀略をすらも、その意識を独占した。


「御機嫌よう、皆様方。そして、ええ――――“裁定”の時間です」


その白糸の如き指先から、パチリと軽い音がした。
した動作といえば、ただそれだけ。それだけで、其処に居る。全ての少女達が、“身動ぎ一つをすら奪われた”。
時間を止めた――――否。皆、意識がある。身体自体は生命活動は正常に行っている。実際のところ、その場に居る全員がそれがどうして起こった現象なのか理解しているのだ。
ただ、あまりにも理解し難い。ただそれだけの話だった。……今。此処に居る、全ての魔法少女達の動きは。
此の空間を満たしている……藤宮明花、という存在が放った、魔力によって無理矢理に“停止”を“強制”されている。

(……そんな、嘘)

たった今。藤宮達生徒会の出現を受けて、強化ガラスの方へと駆け寄っていった山本の隙を突こうと立ち上がった雛菊ひよりは、その圧倒的な魔力量に驚愕した。
理屈自体は単純。然し、こんな事が単独でできる魔法少女など見たことがない……指輪の魔法少女どころか、先にであったコノハナの魔力ですら此処までの現象は引き起こせないだろう。
何か。何かをと考えても、身じろぎ一つ取れない状態では何をすることすら出来ない。文字通り、“何も出来ない”のだ。

「それでは皆様、静粛に。そうですね……ヘレネさん。先ずは……」

「っ! ええ、はい、分かっております、分かっております! 私の不始末は、私の手で! そうでしょう!」

命じられたヘレネが“許可”され、止まった空間の中を動き出す。
魔法少女としての姿すら見せないまま、“山本とひよりが居る、実験室遥か上方の観測室”へと向けてたった一飛で其処に降り立った。

「……チッ、余計な虫まで居やがった」

ヘレネは山本の前に立ち、ひよりへと視線をやると……塵屑を見るかの如く、そう吐き捨てる。
それから、山本の襟首を掴み上げると、そのまま“外へ放り投げる”そしてひよりも同様に……外へと“思い切り蹴り出した”。
スローモーション、というのがその光景に一番近いだろうか。両者の身体は、ゆっくりと、ゆっくりと……まるで、止まっているかのような時間の中を泳ぎ切り。
そしてそこでひよりは、ヨツバが先行して、然して言葉に出せなかった驚愕に苛まれた。

「こんなところでしょうか。では――――」

パチリ、という音と共に、その場に居る人間全てに自由が戻った。
然し、然し――――其処から、直ぐに動き出せる人間は、何処にもいなかった。
189名無しさん@おーぷん :2018/01/01(月)17:09:28 ID:vV7



「……コノハナ、さん」


黒百合学院生徒会――――その中に静かに佇む旧知の名を呟いた。
ひよりを見ようとも、此花の形に変化はなかった。ただ冷たく現状を見据えるのみであり……堪らず視線を外す。
たった今、自身を突き落とした金髪の少女、ヘレネもまた既に“面識”がある。無論、最悪な形であったが――――裏を返せば“明確な敵”と見れる相手でもあった。
そして、黒百合学院生徒会長藤宮明花。既に事前に姿形を見せられている。たった今、その絶大な力を見せつけた彼女に。そして、それが従えるもう一人に。“心を砕かれかけた”。

「――――嘘だ、嘘です、それは、それだけは、それだけは有り得ない……有り得ちゃいけない!!!」

それは。瀬平戸の魔法少女にとっては、絶対的な存在と言っていい。
忌々しい諸悪の根源。盤上に、少女の血を以て万の彩を描き出した――――或いは瀬平戸全ての魔法少女の仇敵にして。全ての魔法少女達の、起源。

「ああ、やっぱり。ウチの頭がおかしなったんじゃないんやな……」

或いはそれは、踊り狂う魔法少女。
彼女は純白であり、透明であった。そしてその身を、黒い百合に包み込む。


「お久し振りね。魔法少女」


そうして少女は、無垢に笑った。その名を語ることすら、驚愕に苛まれた彼女達には不可能だった。
黒百合学院が彼女を従えている事実は、正しく一種の絶望であった。自身達を狂わせた元凶すら、最早彼女達の掌の上というのであれば、最早……“どうすればいい”?
ひよりの思考能力は停止にすら近い。ヨツバもまた同様だった。提示された情報量に、全くと言っていいほどに思考構築が追いついていなかった。

「――――ふざけるな、ノイスシュタイン! これは一体どういうことだ!!」

そして二人の停止しかけた思考は、山本有香の叫びによって漸く正常に近い値へと引き戻る。
彼女が喰らいついたのは、藤宮ではなく、先ず最初に“ノイスシュタイン”へと向けたものであった。
ヘレネは、許可を求めて藤宮へと視線を送る……当然とばかりに頷いた藤宮に、顔を蒼白く染めながらも一歩前に出た。

「どういう? 私達黒百合学院が此処に現れたということは、理由は一つしか無いでしょう――――貴女に。
 我ら黒百合学院生徒会への、反逆の嫌疑がかかっています。その処罰に来た……当然の話でしょう?」

山本は目を見開いた……先程、戯言だと切り捨てたひよりの言葉が。妄想だと取り合わなかった推論が。今此処で、たった今、その一言だけで証明されてしまっている。
いや、これはもっと、もっと酷い形……恐らくは、山本にとって最悪の形で此処に現れた。

「日和ったかヘレネ! 持ちかけたのは君のくせに、ここで私を生贄に捧げるつもりか!!」

「黙れェ! 元はといえばテメェが悪いんだろうが! しっかり隠蔽工作してこなかったから計画がバレて、私が……“粛清”されたんだろうが!
 だったらテメェも罰を受けろよ、テメェも確り報いを受けやがれ! 死にさらせぇ!!」

最早、山本の感情は呆れにすら近かった。
ここまで呆気無く捨てられるとは思ってもいなかった。ここまで容赦なく切り捨てられるとは思ってもいなかった。
対抗手段、戦闘手段はたった今、先の戦闘によって動力源を破壊されて使用できない……ならばと、後ろを振り返る。
190名無しさん@おーぷん :2018/01/01(月)17:09:45 ID:vV7
「ま、魔法少女隊!!」

縋ったのは兵士達であったが。大破したMG-AIEのコックピットから引きずり出された三人の兵士達に、戦意は欠片も残っていなかった。
そして残っていたとしても、それに従うことはなかっただろう。事実として、現状無数に居た兵士の殆どが此処には現れていないのだから。
彼女達は。山本の兵士ではなく、黒百合の兵士であり。

「……MG-99さえ、あればぁ!!」

思いを馳せるは最高傑作。あれさえあれば、この危機的な状況も打破できるという確信があった。
そも、あれは藤宮達生徒会に対抗するために作られたものであり、その性能テストは全て想定する数値を上回っていた。
今回は油断から停止する羽目になったが、仮にまともに戦えば姫獣とて相手取って劣らないどころか、一方的に叩きのめすことが出来る自信すらあった。
……銃を藤宮に突きつける。せめてこの銃撃で隙を作り出し、その間に逃走しようという魂胆であったが。

「あら、それは。“これ”のことですか?」

「……は、何を……!?」

藤宮が銃へと人差し指を向ける――――瞬間。銃が、山本の意思に反して“動き出した”。
それは“起動”した。無論、本来であればありえない。魔力炉が無いと動かない代物であり、そしてその魔力量は魔法少女一人二人では到底補えない量の出力である。
だと言うのにそれは起動した。その魔導の鎧は……ただ、“藤宮から供給される魔力のみを以て”、無人起動を完全に成立させている。

「……そんな」

「山本有香さん。貴女の頭脳はとても素晴らしいものですが……既に、私の目的に必要なものは揃っているのです。
 であれば……ええ。賢い貴女ならお分かりでしょう。つまるところ……“お仕事は終わりです”」

山本が後退る。それを、MG-99がぎこちない動きで追いかける。
その顔が蒼白に染まっていく――――先の先まで。素晴らしい最高傑作であり、自身にとっての光であったそれが、今は余りにも眩い破滅の光にすら見えた。
藤宮は笑っていた。其処に一切の表情変化はなかった。それが仮面なのか、それとも本心から笑っているのか、それすらも理解できないほどに。
MG-99の右手が、山本の首を掴んだ。生身の身体で幾ら抵抗しようとも……振り切ることが出来るわけがないことは、自身がよく分かっているというのに。
嫌だ、嫌だと思考が喧しい。明晰であった、天才であったその脳髄は今やただ只管に恐怖と後悔で支配されていた。
こんなところで死ぬ訳にはいかない。自分にはまだやるべきことがある。やりたいことがある。見てみたい光景がある。夢がある。世界から、この天才の頭脳が失われてはならない。
まだだ、まだだ。此処から、此処から生存へと到れる公式を見つけ出して――――


「ふ、ふじ、藤宮ァァァァァアアアアアアア!!!!!!!!!」

「ええ、はい、さようなら」

――――それは、命乞いか。それとも、ただの怨嗟か……何方にせよ、藤宮は全く気に留めることもなく。
ばきり、という音がした。ただそれだけで全てが終わる。糸の切れた人形のように崩れ落ちる山本の上に、魔力の供給を絶たれた強化外骨格がガラクタのように覆い被さる。
これにて、山本有香という一人の人間の命が終わり。そうして藤宮は……ぱちりと、手を叩いて。


「さて、次は貴女達の番ですね」


それで、全てが終わったとして。“次の案件に、意識はカチリと切り替わっていた”。
191名無しさん@おーぷん :2018/01/01(月)17:10:13 ID:vV7
































第三話 HONEST:DISHONEST  第四節 終
192名無しさん@おーぷん :2018/01/01(月)17:12:20 ID:vV7
投下終了です
皆様新年あけましておめでとうございます
出オチ企画が年越しまで続いたのは皆さんのおかげです、本当にありがとうございました
これからも頑張っていきますので、皆様出来ればよろしくお願いします……!
そして英雄名鑑の更新にwiki更新もありがとうございます!本当にちらりとしか出てこなかった子まで書いて頂けるのは本当に驚きですね……
193名無しさん@おーぷん :2018/01/01(月)17:31:04 ID:ZI1
投下乙です待ってました、そして明けましておめでとうございます
戦極凌馬が檀黎斗みたいに絶叫しながら草加みたいに装備奪われて死んだ……
死亡フラグ立ってんなあと思ってたら見事な回収っぷり……地味にきちんと出た本編登場人物のなかでは初死亡ですね、色々出てきてた研究がどう生かされていくのか……
そして生徒会長の初陣!力の底を感じさせないのが恐ろしい……元祖悪の魔法少女のボスは伊達じゃない……
194名無しさん@おーぷん :2018/01/01(月)20:34:06 ID:Yw4
地味に「炉が壊れた状態でも魔力供給を何とかすればMG-99が使える」とかいう事実
確か一人本人の魔力がそこまでじゃないけど外部から取り込んでる人がいましたね…新フォームフラグ?
195名無しさん@おーぷん :2018/01/02(火)02:12:21 ID:QWQ
生きがい
196名無しさん@おーぷん :2018/01/03(水)04:16:41 ID:3EP

新年なのに内容が1mmもめでたくなくてワロエナイ
197名無しさん@おーぷん :2018/01/11(木)05:03:52 ID:25A
全ての魔法少女を管理するもの。黒百合学院生徒会長、藤宮明花。
雛菊ひよりは、彼女との面識など無い。その風貌自体は先に見せられた写真によって把握しているが、こうして目の前に相対するのは初めてだった。
そうしてこうして対面し。嗚呼、正しく、この少女と自分はまるで格が違うのだろう、と思い知らされる。
品格が違う、風格が違う、立ち居振る舞いが違う、力が違う、スペックが違う――――きっと此処にいる誰よりも、彼女はとても強いのだろうとすら思う。
それはきっと、魔力量のみを以てこの場にいる全ての存在の自由を奪えるほどの圧倒的な力を持っているという事実だけではない。
意思がある。そこには捻じ曲げられない鋼鉄の決意があると、雛菊ひよりは確信した。
初めて出会った人間を相手に、此処までの感情を抱くなど無い。ましてや質問の魔法を使って読み解いたでもなく、それでは何故かと問われたならば。

その瞳には、見覚えがあった。

それは何処かで見たことがある目をしていた。
何処で見たかも分からない、けれど確かに何処かで見たことがある。そう遠くない時間に、そう遠くない季節に、そう遠くない世界で、確かに彼女と同じ目を見た。
だから雛菊ひよりの心は、凍てつかなかった。圧倒的な力を前にして、たった今行われた殺戮を見て、それでも尚ひよりは藤宮明花を真正面から見据えることが出来た。
その力は恐ろしい。その思想は凄絶だ。その瞳は冷徹で。それでもやはり、“見覚えがあった”から。

「……貴女が、藤宮明花ですか」

恐れなかった。崩折れる死体に物怖じせず、その手に握る猟銃にも怯えること無く。ただ正々堂々と、藤宮の前に立った。
対する藤宮は、特に何かを感じることもなかった。ただ目の前に、いつも通りに、魔法少女が居ると。それ以上の意味など無く、それ以上を求めることもまたなく。

「ああ、貴女は……ヘレネさんと此花さんが逃した、管理法違反の……それに、懐かしい顔も。お久しぶりですね、刀坂さんに、岩畔さん?」

その視線は、後方の二人……ミヅハノメノカミと、ヴォーパルアリスへと向けられる。
お互いに、言葉を発することはなかった。ただ、アリスは両手に剣を握り締め、ミヅハは軍帽を被り直して、そこに敵意の刃を向けていた。
問答など無意味であると、必要はないとばかりに。二人は、藤宮達の前に躍り出ようとして。

「待って下さい」

それを、ひよりが静止した。

「ひよりちゃん……!!」

「……大丈夫です、私には、聞いておかなければならないことが、あります」

止めようとするラッキークローバーを、それを受けたミヅハが片手で遮って静止した。
そしてひより自身も、臆すること無く一歩踏み出した。魔法少女としての変身すらしていないというのに。
ほんの指先一つ動かせば、それで断ち切れる頸であるというのに。
魔法少女であるという事実が、雛菊ひよりを動かした。魔法少女であるという義務が、雛菊ひよりを動かした。魔法少女であるという呪いが、雛菊ひよりを動かした。
198名無しさん@おーぷん :2018/01/11(木)05:04:31 ID:25A
止めようとするラッキークローバーを、それを受けたミヅハが片手で遮って静止した。
そしてひより自身も、臆すること無く一歩踏み出した。魔法少女としての変身すらしていないというのに。
ほんの指先一つ動かせば、それで断ち切れる頸であるというのに。
魔法少女であるという事実が、雛菊ひよりを動かした。魔法少女であるという義務が、雛菊ひよりを動かした。魔法少女であるという呪いが、雛菊ひよりを動かした。

「本来であれば、私への質問は許可されません。されませんが……ええ、そうですね。
 折角全員で張り切って来たのに、それで終わってしまうのも味気ないです。良いでしょう。“一つだけ”。答えてあげます」

それはただの気紛れだった。ほんの僅かに助かる可能性を、雛菊ひよりは踏んでいた。
だが、そんなことはどうでも良かった。聞きたいことは一つだけ。それ以外はどうでも良い。それを以て助かろうなどと、浅ましい考えは欠片も持っていないから。
真っ直ぐに藤宮を見据える。睨みつけるでもなければ、恨みがましい視線を向けるでもない。そこに負の感情は無く、只々見据えるのみであり。

「では。聞きます」

質問の魔法を行使するわけでもなく。ただ、問いかけるのみ。
そこに誠実は在らねども。ある種の信頼、共通意識をすら――――藤宮明花へと、幻視して。


「貴女は。魔法少女が、憎いんですか?」


誰も彼もが、下らない質問だと思った。
然して、此処に居る――――たった一人を除いて、藤宮の心の中を真に理解している者はいなかった。
或いは、憎いに決まっているのだと思っていた。この世界を蹂躙しかねない魔法少女という力が、憎くて仕方がないから彼女は魔法少女を徹底的に管理するのだと。
或いは、そんなはずがない思っていた。そこに憎いだとか、好ましいだとか、そういう感情などあるはずがないと。ただ支配者の責務として、力を管理するだけだと。


「――――」


そして、誰もが一度そこに空白を挟んだことを意外に思った。
彼女は、聡明だ。此処に居る誰よりも優秀で、凄まじい。こんなに単純極まりない質問に、一瞬であろうと間を作ったことは有り得ないのだ。
だが、それでも答えを導き出すのに早かった。呆れたように首を横に振って、変わらない微笑みを、ひよりへと向けて。

「……全く。そんな筈がある訳がないでしょう。私は、“私の成すべきこと”として、魔法少女を管理します。それだけの話しで、そこに好悪が入る余地はありません。
 私は――――“絶対正義”です。“裁定者”であり、“審判者”ですから。ただ、一つの法に則り――――

 ――――貴方達を、“管理します”」

それこそが、藤宮明花という少女の絶対意思だ。
そこには客観的な善も悪も必要ない。個人的な憎悪もなければ、肯定も存在しない。
ただ只管に、それは“支配者の責務”であると謳う。無軌道な少女の手の中に委ねられる、世界を滅ぼしかねない力。それらを管理することこそ、ノブレス・オブリージュであると。
199名無しさん@おーぷん :2018/01/11(木)05:04:54 ID:25A
「問答は終わりでいいだろう、オーネストハート」

藤宮と、ひよりの間に割り込むように、ミヅハとアリスが前へと踊り出る。
ミヅハは軽くひよりの胸を押すと、その後ろのラッキークローバーがその身体を受け止めた。
その背をひよりは見てしまった。そこに抱えるものを、ひよりは見てしまった。そこに何があるのか――――その先に何があるのか、理解してしまって。


「長かった、ずっと待ち望んでいたぞ――――藤宮明花」


外套を翻して、ミヅハノメノカミは相対する。
実に呆れ返った表情を見せた後……それでも、ヴォーパルアリスもまたぎちりと剣の柄を握り締めて、その横に並び立った。


「そろそろ、私達の関係にも決着を付けましょうか。“生徒会長”さん?」


藤宮は、それでも尚変わらない。
そこには奇妙な関係性があることが分かった。今は失われた何かがあることが、ひよりには分かった。
自分達には語らなかった、彼女達にしか無い何かがあることが分かった。きっとそこには介在できなくて……この時のために、彼女達は戦ってきたんだろうと。

「――――ミヅハさん、 刀坂さん」

ラッキークローバーが。そこに在る何かを感じ取って、そう言った。
ミヅハノメノカミは。何時もと変わらず、不敵な笑みを浮かべていた。ヴォーパルアリスは。相も変わらず、冷たい表情をしていた。

「……ラッキークローバー。後のことは任せたぞ。お前達は全力でここから離脱しろ」

想像通りの言葉だった。
この戦力差とまともに戦って、生きて帰ることが出来るわけがない。単独で戦って、刺し違えることすら難しい相手だ。
先ず間違いなく、生きては帰れない。そしてそれを承知で、彼女達二人はたった二人で、生徒会を抑えるつもりで居るのだ。辿る結果は……間違いない。

「そんな事をしたら、二人とも……」

「ええ、まあ、死ぬでしょうね。間違いなく」

ラッキークローバーのそれに、ヴォーパルアリスは何でもないかのようにそういった。
最初から覚悟していたのように。その心は決まりきっていた。動かす余地が無いのだと分かる。それでも、死んでほしくないと思う。
今まで導いてきたのはこの二人で、好き勝手に重い役目を課してきて、好き勝手に振り回して――――けれど、ヨツバにとっては尊敬できる“希望”だった二人。
ひよりと変わらない、ヨツバにとって、この二人は仲間なのだ。そして、嗚呼、だからこそ。“この二人が言いだしたら、どうしようもないことだけは知っている”。
200名無しさん@おーぷん :2018/01/11(木)05:05:22 ID:25A
「……“ヨツバ”」

逡巡。然して、その言葉には逆らえない。ひよりを抱き上げて、何時でもそこから逃げ出せるように。
諦めるのではない。ただ、従うのだと自分に言い聞かせる。見捨てるのではない、背負うのだと自分に言い聞かせながら。

――――“ミヅハノメノカミ”が振り返る。


「嗚呼、すまんな、二人共。私達の役割は此処までで、お前達にはこれから重い役目を引き継いでもらわなければならない。
 だが、勝手ではあると理解しているが、私は、私達は、お前達それをきっと果たしてくれると信じている。それを語ることは、今は出来ないが

 ――――ありがとう、オーネストハート、ラッキークローバー。“不誠実な私達”と共に、歩んでくれて」

「……この時のために、全ての魔法少女達の為に、私たちは戦った。それは確かで、それには貴方達も含まれている。
 それに私は……あんた達のこと、嫌いじゃなかったから。だから、貴方達は行きなさい。」

何かこの少女は、恐ろしいものを背負っていたのだろうと。漸く、ヨツバは、ひよりは、そこに見出した。
思わずひよりは彼女に、彼女達にそれを問い質そうとしてしまった。悪意はなかった。ただ、彼女達のその意思を知らぬまま、ここから去るのが嫌だった。
けれど、ミヅハは唇の前に人差し指を立てて、それを止めた。そして何時もの笑いの中に……何処か、悪戯気なものを加えて。


「――――ボクの“心”は、暴かないでいてくれると嬉しいな」


そうして、彼女は藤宮へと向かい直す。
きっと彼女は恐ろしいはずだ。きっと死ぬと分かっていて戦うのは……余りにも。
そしてだからこそ、雛菊ひよりも、天王寺ヨツバも、決してそれを無駄にする訳にはいかないから。
何れ彼女達のように。両手を握りしめて、歯を食いしばって、きっと立ち向かわなければならないから。その思いを、成就させなければならないから。


「……ミヅハノメノカミさん、これを。役に立つかは、分からないですけれど」


ひよりが差し出したのは、“MIZUHANOMENOKAMI”と刻まれたプレート。
先の崩折れた山本の死体から拾い上げたものだった。それが使えるにしろ、使えないにしろ。それは、彼女のものだから。
それを受け取って、ミヅハは――――


「……ありがとう。さぁ、行け」


「――――ありがとう、ございました!!」
201名無しさん@おーぷん :2018/01/11(木)05:05:36 ID:25A
受け取ったミヅハに、二人揃って礼を言って、それからひよりを抱えたラッキークローバーは背を向けて駆け出した。
遠ざかっていく足音を、ヴォーパルアリスとミヅハノメノカミは聞き届けて。思い出に浸るように、ミヅハは彼女へと語りかける。

「さて、どうだった? ボクの“演技”は」

「まあ、良かったんじゃない? 私からしたら、ちょっと足りないけど……まあ、それなりに“ぷっつんバカ”らしくはあったわ」

「ああ、それなら、よかった。安心したよ」

軍帽を脱ぎ捨てる。外套を脱ぎ捨てる。魔装を脱ぎ捨てる――――嗚呼、あまりに重い、あまりにも重たい荷物だったとミヅハは笑う。
少女は“ミヅハノメノカミ”だった。そしてそうであることを、少女はただ一人知っていた。それは余りにも心細い戦いで。本当に重い荷物を抱えた旅路だったと回想する。
だが、それも今日で終わる。今日で、自分達の戦いには決着が付いて――――後は、新しい彼女達へと筋書きを託して。

「お別れの挨拶は済んだようで。では。コノハナさん、ヘレネさん、これも“後始末”の一つです。オーダーは、“早急に障害を排除し目的を達成する”こと。良いですね?」

「ええ、ええ、分かっていますよ生徒会長様ァ!! オイ此花、さっさとぶち殺すぞ、分かってんな!?」

「ああ――――無論だ」

彼女達の前に、姫銃が立ち塞がる。
或いは二人を倒せたところで、更にその奥には二人が控えている。
普通の魔法少女ならば、数秒と保たない戦力差だろう。“普通の魔法少女”、ならば。

「……じゃあ、行こうか、アリス」

「はぁ……全く。希望は貴女だけなんだから。あっさり死ぬ、なんて止めてよ?」

「勿論、それじゃあ――――行こうか」


――――斯くして。“魔王”を背負った少女は、此処に本来の形を取り戻す。
されどその心は、剣の少女と共にあり。水流の少女と共に在り。


「――――姫獣、変身」



――――故にこそ、その刃は魔法少女の未来の為に。
202名無しさん@おーぷん :2018/01/11(木)05:05:59 ID:25A

































第三話 HONEST:DISHONEST  第四節 終
203名無しさん@おーぷん :2018/01/11(木)05:06:46 ID:25A
投下終了です
随分間を空けてしまってすみません……ここからはそれなりに間を空けずにやれると思いますので、許してください!
204名無しさん@おーぷん :2018/01/11(木)06:20:25 ID:KGI
投下乙
ミヅハとアリスお前…消えるのか…!?
なんでミヅハさんの一人称変わったの?演技って何?あの魔法少女大好きキャラは本来の彼女ではないの?原作知ってる人には分かるんか!?
初めて見た瞬間からよくこんな面白キャラ見つけてきたなぁと思って惚れ込んだのにここで散るのは惜しすぎる…
ここで死ぬならオネ子達も次は新しい仲間と邂逅するのだろうか、それも見てみたい

あとミヅハのプレートを山本が使っても特に効果が無かったのは水に対して使用しないと意味がないからかな?
そんなミスを天才が犯すだろうかと言えば疑問なので違うと思ってたけど
ミヅハ本人も水がない場所で能力を使えても意味ないよなぁ…どうなるんだここから
205名無しさん@おーぷん :2018/01/11(木)13:13:30 ID:hB7
投下乙です
ミヅハ……もとい「ボク」誰だろう……魔法少女関連のスレで検索かけてもそれっぽいキャラが引っ掛からない(いろいろ組み合わさった結果なのかもしれませんが)……続きを待つしかない……!
そしてタイトル回収……
どうなっていくのか楽しみです

ミヅハさんのプレートは
1、天才だけど詰めが甘かった、もしくはつい余裕ぶっちゃって下手をこいた
2、本編のように祈りを捧げないと作動しない
……どっちだろう
206名無しさん@おーぷん :2018/01/13(土)02:36:38 ID:H5S
よくよく考えたら、ここまで「ミヅハ本人でないとダメなこと」は何一つやってないんだよな
戦いはずっと魔装だし、アリスが言わなきゃ変身みたいな能力がなくともオネ子やヨツバにはミヅハだと言い張れるし、格好や口調はいくらでも演技できるし
207名無しさん@おーぷん :2018/01/15(月)14:02:03 ID:6VF
【用語集:魔法少女管理都市『瀬平戸』編その2】

《セイバーユニット》【出典】パート速報VIP/ここだけメカ少女世界
西暦1935年に、突如として人類の天敵たる群体生物『フィーンド』が現れた世界で開発された、人類最後の希望たる強化外骨格。
フィーンドを無敵の存在たらしめている絶対防御領域F力場を生成・中和する能力を持ち、互角に渡り合える唯一の兵器。
F力場によって防御力が担保されており、要所を覆う装甲以外は生身が露出した構造になっているのが特徴。
これは人体の駆動性を最大限に維持するのに加えて、フィーンドに同化侵食された部位を容易にパージできるようにするための設計である。
その制御装置兼動力源は辛うじて撃破された小型フィーンドのコアであり、コアと同調する才能を持った少女にしかユニットを装着できない。

《焔装》【出典】パート速報VIP/ここだけ永夜世界
『夜』と呼ばれる暗黒の領域に世界が覆い尽くされ、人類の生存圏が一つの都市を残すのみとなった世界で発見された異能。
体内に発生した焔装機構なる器官が人間が持つ負の感情を増幅することで、その情念に関連した特殊な力を発現させる。
物理法則を平然と無視する強大な性能を有する一方で、使いすぎると人間性が壊れていき、最後は『夜』が生み出す魔獣と同じ存在になってしまう。
そのリスクを恐れた人々は《月装》という武具を開発するものの、純粋な性能では《焔装》が圧倒的に勝るため、『夜』との戦いでは併用されている。

《月装》【出典】パート速報VIP/ここだけ永夜世界
『夜』と呼ばれる暗黒の領域に世界が覆い尽くされ、人類の生存圏が一つの都市を残すのみとなった世界で開発された武具。
手持ちの道具やアクセサリの形状をした外付けの装備であり、持ち主の長所を引き出して異能と為すという《焔装》と対象的な特徴を持つ。
使用にあたっても特段のリスクがないが、能力のスケールや戦闘能力で《焔装》に幾分か劣る傾向が見られる。
ある天才技術者が『聖遺骸』と名付けられた謎の物体を素材として完成させたのが《月装》の始まりであり、
後に開発者本人の手で、追加の聖遺骸を使用することで機能を一時的に大きく向上させるシステム『暁月』が実装された。

《AIE》【出典】パート速報VIP/ここだけ白紙世界
「可能性世界テラ」で、〝逆鉤十字〟軍の残党が生み出した兵器。名称は航空歩兵ユニット(Aviation Infanterie-Einheit)の略称。
魔力によって駆動するパワードスーツであり、空を自在に飛び翔ける機動性と優れた攻防の能力を兼ね備える。
特にAIE-HA(ヘビーアーマー)と呼称される高級機種は、複数人の手練の異能者を相手取っても引けを取らないほど。
量産化を意識した造りをしており、動力系を除けば比較的通常兵器に近いため、『瀬平戸』では山本によって大部分が解析されていた。
設計思想や技術基盤の面でセイバーユニットに似通う部分があるためか、かつてその装着者だった初恵達も上手く乗りこなしていた。

《真界武装》【出典】パート速報VIP/ここだけ白紙世界
真界武装(グノーシスギア)。「可能性世界テラ」において、遺跡や大災害に見舞われた街などで発見される謎の武装。
概ね18歳までの少年少女を適合者として見初め、平常時はアクセサリや宝石に擬態しているが有事には戦闘服と武器のセットに変化する。
概念によって形成された装甲は通常の手段では絶対に破壊できず、異能や同じ真界武装で攻撃しなければ有効打を与えられない。
その正体は人間の『霊』から作られたものだとされ、それ故に共鳴する使い手を選ぶのだと考えられている。
人工的に真界武装の発生を再現して作られた『偽界武装』と呼ばれる贋作も存在する。
208名無しさん@おーぷん :2018/01/15(月)14:07:56 ID:6VF
忘れた頃にやってくる非公式用語集、今回は山本さんが垣間見た世界編です。
魔法少女の物語という幹に対する枝葉の要素と言えるかもしれませんが、その広がりは侮れないもの。
それにしても出典めっちゃ広いですね……思い出すのに苦労しました。作者さん、恐ろしい子!
209名無しさん@おーぷん :2018/01/15(月)14:46:54 ID:Ytl
>Black lily School Student Council is an organization that aims to governance of the magical girl by excellence Naru magical girl that was found in the student council.
>excellence Naru magical girl

「優秀なる(excellent)」が機械翻訳でexcellence(名詞)+Naruになっちゃったんやろか
210名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)03:42:16 ID:lZJ


古来より日本においては蛇と水は密接に関係があるとされ、水神、或いはその使いか化身として神聖視されてきた。
また、竜、龍と書かれるものの中でも、中国より伝えられた龍の存在からその漢字を置き換えただけで実際には蛇であるとするものもまた。

例えば、水と豊穣を司る女神である弁財天は白蛇を化身とすると伝わる。
例えば、八岐大蛇は水を支配する竜神であり、洪水の化身であるとする説も存在する。
例えば、大物主大神は海を照らし現れた蛇神であり、水神としての要素を持つという。
例えば、海神の娘である豊玉姫神は出産に際して龍の姿となり、日子波限建鵜草葺不合命を産んだ。



例えば――――水神である弥都波能売神は、『龍』の姿をしているとするものもまた。
211名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)03:43:11 ID:lZJ



膨れ上がるように急速に生み出され続ける魔力。
この室内に、“雨”が、降り始めていた。

少女は、嘗て魔法少女であった。
嘗て少女は、とある魔法少女と強い絆を以て繋がっていた。
生まれも育ちも違う。だが、なぜだか瓜二つの姿を持っていて、なぜだかその魔法少女の心に呼応して、なぜだかその魔法少女と笑い方が酷似していた。
その魔法少女の願いには、少女の魔法が必要不可欠であった。だから、少女は彼女に自身を使ってくれと言った。故にその魔法少女は、分け隔てなくその少女へと愛を注いだ。

「……成程、“そういうこと”ですか」

人の形をしていた眼の内側が一度崩れて、再形成される。両の瞳の瞳孔は縦に収縮し、金色に輝いている。
その両腕を菫色の鱗が包んでいく。纏っている外套も軍装も、まとめて魔力によって変換され、漆黒のドレスに包まれていく。
そこから除く両足は、両腕を覆う鱗と同じものが無数に並んでいて、一種の装甲のような様相を醸し出していた。

刀坂結希奈は、その姿を余りに痛々しく思って目を伏せかけて、柄でもないと首を振った。それは違うと首を振った。
その少女は……かの魔法少女の幻影を背負うことを決めた。抜け道のために彼女を生かすわけにはいかず、然して彼女にしか出来ないことを成し遂げんとして。
そしてその姿を晒すということは、それが終わりを告げたということだ。だからこれは自分達にとって最後の戦いで、それはきっと、とても祝福すべきことなのだから。

「……テメェが、姫獣の第五位を持ってるだと? てことは、てことは、だ。つまり、テメェは」

ヘレネの声に、彼女は――――“姫獣”と成った彼女は、フッ、と笑った。
全く以て、その姿はミヅハノメノカミそのものであった。誰もが、彼女がそうであると疑わないだろう。誰もが、彼女がそうであると疑わなかったのだ。
然して、そこにある僅かな機微が結希奈にとっては不完全であると認識させた。そこにある僅かな捨て切れない“他の人間性”が藤宮へと漸くその正体を思い至らせた。


「ああ、そうだとも。間抜けな旧友。化かし合いはボクの、ボク達の勝ちだ。
 ボクは、ミヅハノメノカミ――――岩畔朝雨じゃ、ない。その皮を被っていただけの張りぼてであって、此処に居るのは唯の偉大な魔法少女の幻影だ。
 今更、言うこともないかもしれないけれど、そうだね。語っておくの一つの区切りとしていいだろう。だから敢えて、ボクは嘗てボクだった少女の名前を語るとしよう。

少女の名前は“山階宮 咲”。魔法少女名を“バランス・ポリシー”という――――『少女化の魔法』なんてハズレを引いた、ちっぽけな女の子さ!」


――――即ち。
この世界において、唯一の反抗勢力として、ラッキークローバーとオーネストハートを導いたのは。全て、ミヅハノメノカミという少女の偽物だった。
嘗て自由派の魔法少女としてゆりかごを混乱に陥れた少女は最初から何処にもいなかった。そこに居るのは唯の残滓で、ちっぽけなそれに生徒会は散々に惑わされていたのだと。
ミヅハノメノカミは――――否。少女は笑う。幻影であった少女は笑う。今や姫獣である少女は笑う。可笑しくて仕方ないと。なんて下らない三文芝居であったと笑う。

そしてそれによく騙されてくれたと、笑う。
212名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)03:43:41 ID:lZJ
「……では、ミヅハノメノカミ、岩畔朝雨は」

「死んだよ。殺したんだ、キミ達が!!!」

コノハナの言葉に、蛇神の姫獣はそう答えた。
まるで壊れているかのように……否。それは壊れていた。たった今、少女の幻影は役目を果たして瓦解した。
故に其処に居るのは残滓であった。そこに少女達を導いたミヅハノメノカミの姿はない。只々そこには、力を持った残骸が残されているのみだった。

「岩畔朝雨、ミヅハノメノカミはボクの『フリ』をして、身代わりとなった。「少女化の魔法少女」として魔法を奪われ、処分された。
 そしてボクは、ミヅハノメノカミとして魔法を奪われ、キミ達から逃げ出した。キミ達が後生大事にボクの魔法だと思いこんで保存するのは、朝雨の『水流の魔法』だ。

 本物は……この手の中にある。そして、これもまた、ここで、消える。藤宮、キミのプランを、ボクらはここで一つ潰したことになる」

雛菊ひより手渡された、“ミヅハノメノカミの名前が刻まれた魔法のプレート”……それが、蛇神の姫獣の手の中で握り潰される。
虹色の光を内側から放ちながら、その破片がカツリカツリと落ちていく。足元に散らばったそれらを、更に踏みつけて粉砕する。
その視線は、藤宮明花へと投げかけられた。藤宮は……そこで初めて、口元に浮かべた笑みを消して、何かを考え込むかのように蛇神の姫獣を見つめている。

「狂っている」

コノハナ少佐が思わず呟いた。

「それはキミの言えたことじゃない」

それを姫獣は嘲笑する。お前達は失敗したと。謀略戦は私達の勝ちだと――――コノハナ少佐が、一歩動き出そうとした時。
コノハナの横を抜けて――――ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタインは疾駆した。
最中に変身を開始する。魔法少女としての装い……鎧姿に、『魔杖ウロボロス』を『魔剣ジュワユーズ』へと開放し、蛇神の姫獣へと刃を振り下ろす。
装いこそは魔法少女のそれであるが、その本質は蛇神の姫獣と同じくする“姫獣”。最高状態からの一撃ではなけれども、渾身の力を以て叩きつけられた刃は。

「……効くもんか、それはキミ達がよく分かっていることだろう?」

「――――舐め腐った口を聞いてんじゃねえよ、劣等がァアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」

その右腕の、欠片の防御行動も用いずに受け止められ。そしてそれを切っ掛けとして、ヘレネの感情が爆発した。
……ヘレネ=ザルヴァートル=ノイスシュタインの本性は、下劣である。
『自分が一番で絶対。他は、利用できるものは有用な玩具だが利用すらできないものは生きている価値もないゴミ』。そんな思想を、何の疑いもせずに未だに持ち続けているのだ。
それが、今。藤宮明花という巨大存在によって完全に抑圧され、剰え……目の前の劣等に、目に見える形で馬鹿にされたとなれば、行き場のない負の感情は目前に炸裂する。
213名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)03:44:03 ID:lZJ
「テメェら塵屑以下の雑魚が! この私を騙す? この私を笑うだと? 巫山ッッッッッッッ戯んじゃねえぞゴミ共が!!
 弁えろよ、クソが! テメェらは支配される側だろうが! 考えろよ、グズが! テメェらの小細工で嵌めていい相手だと思ってんのかよ、この私を!!
 コノハナァ!! そっちの雑魚はテメェが殺せ! 私は此奴を、此奴を、ぶっ殺してやるよクソがァ!!!!!

 ――――姫獣、変身ッ!!!!!」

ヘレネの、青い瞳が紅く染まっていく。
両腕が蛇神の姫獣のそれと酷似した、然して深紅色に染まる鱗に覆われていき、その両爪は彼女のそれよりも遥かに凶暴さを思わせるものへと変化していった。
歯は鋭く尖り、瞳孔が縦に割れ、顔面には罅の入ったような線が幾つも刻まれ、その顔面の右半分を魔力で構成された仮面が覆い隠していった。

宿すは――――骸姫第“陸”位、“鏖殺”の姫獣。


「塵屑、ああそうだ! キミ達は塵屑以下の雑魚の謀略にしてやられたのさ! これまでも、そしてこれからも!!」

「キャンキャンキャンキャンうるせえんだよ劣等が! 腹が立つんだよ、ムカつくんだよ、テメェはこの手でブッ殺す!!!!!!」

「良いとも!! だけど、唯では殺されてやらないさ!」


二匹の蛇の牙が衝突し。その余剰魔力が、空間を震わせた。

214名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)03:44:29 ID:lZJ



姫獣へと外殻を脱ぎ捨てたヘレネを見て、此花立夏もまた動き出そうとし――――弾丸の如く、一本の剣が投擲されたことをそこで漸く認識した。
咄嗟に首を曲げて回避するが、その頬には一筋の紅い線が浮かび上がり、ぽろりと雫が頬を伝った。
視線の先には、一人の魔法少女の姿があった。ヴォーパルアリス、刀坂結希奈――――嘗て、彼女達の同志として。その刃のことを、此花立夏はよく知っていた。

「……姫獣、変身」

黒く、蠢くような輝きとともにコノハナ少佐は人間としての姿を手放した。半身を刃に覆われた、軍装の少女。その姿こそがコノハナ少佐という存在の姿と、ヴォーパルアリスは対峙する。
実際のところ。彼女は大して魔法少女への拘りなど無い。確かに、刀坂結希奈という少女はミヅハノメノカミの幻影が、そうであることを知りながらも付き従ってきた。
だが、それが魔法少女であるかどうかなどというのは些細な問題なのだ。仮にその力が、姫獣のそれであったとしても、ヴォーパルアリスという魔法少女の行動原理は変わらなかっただろう。

「久し振りね、コノハナ」


――多くの人が複雑でそして恵まれないと評して尋常の生活の中で、唐突に得てしまった力は、灰色のざらついた世界にいた彼女が、その不快な質感を思いのままに切り裂く事が出来る剣だった。
――それは魚にとって水であり、形にとっての影だった。それを得て、そこにあって、少女は自分が居るべき居場所を飢えの中で見いだすことが出来た。
――緊張にうなじが灼ける感覚。血が冷めていく感覚。心臓を箱の中に詰められるような感覚。
――戦いの中で得られる感覚の全てを明確に少女は愛し、そして戦いも彼女を愛して幾度も幾度も彼女を迎え入れた。


「ああ、久し振りだな、ヴォーパルアリス」


そして、それを心の底から嫌った。
助けたかった幼馴染も、打ち解けた味方も、幼馴染の友達だった敵も、皆みんな皆みんな殺していた。
だから嫌だった。だがそれでも、それを恋い焦がれる心の火は消えなかった。そこにしか彼女の居場所はなかった。
刀坂結希奈という少女の居場所は、そこにしかなかった。ヴォーパルアリスという魔法少女の行動原理はまるで壊れていた。背反するその心に、いつしか壊れてしまいそうだった。
それを決壊させた馬鹿が居た。大嫌いな馬鹿だった。考え無しで、大袈裟で、イカれていて、壊れていて、けれど、それでも――――その“愛”は、本物だった。
彼女のために戦うというわけではない。だが、ちょっとした恩返しのつもりはあったかもしれないと、今になって思う。そして、それすらも今脱ぎ去って。


「……なんか、話すこととか、ある?」


――――そして、コノハナ少佐という存在は。
自身と酷く似通っていた。同じような瞳をしていた。それでいて、自身よりも遥かに幼いと言うのに、そこには自身よりも遥かに固まった鋼鉄の決意を見せていた。
正義と戦意の背反。戦いを止めたいという感情、戦いを嫌う感情。戦いこそ素晴らしいと思う感情、それを愛する感情、その中でしか生きられない自分の存在。
正しく、其処に居る二人は同一存在かと見紛うほどであった。ミヅハノメノカミと、その幻影とはまた形を違えて酷似する、二人の“剣鬼”は。
215名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)03:44:41 ID:lZJ
「――――要らんな」


――――コノハナ少佐が、その右腕に刃を展開した。
鋭く、そして鈍く光り輝いていた。数多の命を其処に吸っていた。数多の首を刎ねて、そしてそれでも尚曲がり折れること無く突き進んでいた。
そしてそれは今も、違えることはない。その意思は折れない。彼女が鏡写しの自分であろうとも。嘗ての戦友であろうとも。それだけが、コノハナ少佐の価値なのだから。


「……あんたが出した答えを斬る。あんたが見出す希望を斬る。あんたが想う世界を斬る。
 あんたが背負う正義を斬って、あんたが望む理想を斬る。例え下劣だと嘲笑われたとしても、私の心はそれでしか満たされないから。

 正義も理想も求めない、下等で野蛮と、嘲笑うかしら?」

一つ、その左手に小さな輪を取り出した。
それは、魔法の指輪。嘗て瀬平戸のバトル・ロワイヤルにおいて配られた、魔法少女をさらなる高みへと押し上げるものであり。
そして其処には煌々と輝く赤い宝石が嵌められている――――ヴォーパルアリスが握り締めるそれは、その原点。


「否、否、否否否。嘲笑うものか。嘲笑わせてなるものか。故に私はお前を斬ろう。私の刃が全力を以てお前を斬り殺そう。
 お互い、難儀な性を持って生まれて落ちてしまったものだ。余りに破綻して生まれ落ちてしまったものだ。然して、此処に有る幸福は、この生命を以てのみしか歓喜し得ない。

 故に私は、この幸福の中に刃を振るう。さぁ、さぁ、さぁ来るが良い。“剣鬼”よ、我らはそれでしか満たされぬのだから」


ヴォーパルアリスが、光に包まれる。その“運命”の如く、少女の両手には青い薔薇が咲き誇り、その茨がその身体を這い回っていた。
少女のその手の中には、相も変わらず二本の剣が握られて。然してその剣は、“絶断”の領域へと至る。
そして、それはコノハナ少佐も同様であった。力の差は未だ不平等、されど刃の質が同等なのであれば、それ以上に求めるものなど何もない。


「……ヴォーパルアリス・ブレイドクィーン。いざ、尋常に」


交差する剣戟は、正しく剣舞の如く。然して歓喜と闘志に彩られ、如何な輝きよりもまた美しく洗練された一撃だった。

216名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)03:46:48 ID:lZJ


































第四話  world's end, girl's rondo  第一節 終
217名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)03:49:47 ID:lZJ
投下終了です
多分生徒会長ちゃんは英語苦手なんでしょうね…
用語集の方お疲れ様です!結構マイナーな設定を持ってきたと思うんですが、それを見つけてこれるあたりも流石ですね……
そして今回のお話でもマイナーなキャラが登場(?)ですが予想できてた方はいらっしゃるのか…
218名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)04:01:05 ID:rne
投下お疲れ様です!
まさかのまさかの展開…ミヅハさんの正体は全然わかりませんでした…
アリスさんも二段階目の変身…すごく熱いです…
219名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)04:36:47 ID:K49

スターシステムもので実は偽物だなんて…なんて…なんて斬新な…
220名無しさん@おーぷん :2018/01/17(水)11:51:30 ID:7vD
投下乙です
ミヅハさん真似られるほど親しくて一人称「ボク」って考えればそうなるわけか……分かりませんでした、キャラシがスレにないんで引っ張ってこれないだろうと勝手に思ってました……ひょっとしたら作者さん、ミヅハさんの中の人だったりします?
アリスさん指輪使ってるけどあることを言わなかったのは二人にデメリットを負わせないためだったんだろうなと思うと優しい娘だなって
少女化の魔法を使うのが生徒会のプランの一つだったってことは2期の岩畔機関事件みたいなことを起こすのが最終目的なんだろうか
あと生徒会長英語苦手は草
221名無しさん@おーぷん :2018/01/23(火)23:38:51 ID:hUy
つづきを ください
222名無しさん@おーぷん :2018/01/25(木)02:50:38 ID:i6e

一刀絶断にして千刀全断。

万物両断にして一切斬断。


魔力の雨が降りしきる中、殺し合いと言うには余りにも微温い殺意の応酬。殺すという意思の叩き付け合い、刃という名の暴力の鬩ぎ合い。
お互いに、殺す、という感情以外にその刃に存在しない。その過程に様々な戦闘思考こそ存在するものの、その彼方は最終的に相手を『殺す』という絶対に収束する。
生存しなければならない、という二文字すら無い。ただ今を行きなければならないという意識はあるが、それすらも今此処の殺し合いを終わらせる訳にはいかないという凄絶な物だ。

甲高い金属音が響き渡る。

刃と刃の衝突。
刃と化したコノハナの右腕がヴォーパルアリスへと振り下ろされる。
それを両の手に握り締めた剣を以て受け止めた末に発生した金属音。
正しく明確な殺意と殺意の応酬の証明の向こう側同士から、両者の視線が交錯する。

「――――ふふっ」

「――――ははっ」

殺意の応酬、戦意の衝突、その最中に交わった視線同士に生まれたのは思わずといった感情によって漏れた笑みであった。
それこそが二人の証明である。それこそが此処に居る二人の存在の根幹である。その笑顔は一切の悪感情を排した心の底からの、純粋な喜色による笑みである。
相手に対して悪意を持たない、純粋な殺意……一見矛盾しているように見えて、それらは非常に少数の例ではあるが成立する。
大抵の人間は理由がなければ殺意を持たない、持てない、保てない。だが此処に居る二人は違う。純然たる殺意を、研ぎ澄まされた殺意を、持ち続ける、否。
その少女達は、その“行動の過程”に殺意がある。原動力ではない――――ただ只管に、“闘争”の為に作り出した殺意が、そこには存在する。

「どうした、脚が笑ってるぞ?」

コノハナ少佐がその身に宿す骸姫第七位、切り裂き少女の能力は“全身を刃へと変化させること”。
骸姫という括りで見るのであれば、その魔法は単純明快極まりない。二位や六位、五位のそれらと比べたのであれば、規模自体は圧倒的に“小さい”。
然して、それらのどの能力よりも。コノハナ少佐という魔法少女にとっては、何よりも、その身体に馴染む力であった。

「ほざいてなさい、よ……!!」

対峙するヴォーパルアリスは。指輪による二段階変身を経て尚も、魔法少女は骸姫という存在と同じ土俵に立つことは出来ない。
数多の魔法少女を屠ったその力を、アリス自身も良く知っている。彼女もまた瀬平戸に現れた骸姫達との殺し合いを演じた内の一人である以上、理屈よりも強くその身体に。
そしてだからこそ奮い立つ。眼の前に居る相手は、底抜けの殺意と天才の技量が、最上の器に納められた、ヴォーパルアリスにとって至宝とも言える“獲物”である。
故に、故に、故に――――奮い立つ、奮い立たねばならない。これを斬り殺さなければならないと、剣鬼の刃が吠え猛る、唸り笑って刃を鳴らす。

動き出したのは、コノハナの方だった。

右足を刃へと変化させての蹴撃。ノーモーションからの上段蹴り。
本来人間の体で行えば攻撃としては不十分な威力であろうそれは、骸姫の身体能力という単純な解決方法と、コノハナ自体の切断への理解がそれだけでも必殺と化す。
寄らば斬れる。触れれば斬れる。上に、下に、右に、左に、唯そう揺れるだけでも周囲を斬り刻むそれは正しく斬撃の嵐が如く。荒れ狂う剣戟の化身が如く。
223名無しさん@おーぷん :2018/01/25(木)02:51:16 ID:i6e
それに対するヴォーパルアリスの回避行動は必要最低限、僅かその身を半歩後方へと逸した程度。
骸姫のその攻撃速度は魔法少女のそれとは比にならない。それをその程度で回避する、その時点でそれは絶技と称して過言ではないだろう。
コノハナのほんの指先一つ、筋肉の筋一つ一つの動きから見られる身体状況の変化を一つたりと見逃さず、そして何より戦いに生きるものの“直感”がそうさせた。
一筋、アリスの頬から額にかけて血の線が生じて、髪の先がハラリハラリと落ちる――――それが、地面に着くよりも遥かに早く。


「斬れろ」


両手に握り締める剣を、左右から振るった。
正しく、人間離れした――――魔法少女であろうとも、“大抵の場合身体が追いつかない”反応によって振るわれた刃が無理矢理にコノハナの身体を切断しようと“捉えた”。

「が、ふッ」

両脇腹から挟み込むようにコノハナの身体に刳り込んだ刃がその胴体を両断せんとする。
姫獣の身体を持つとは言え、人智を超えた魔法生物であるとはいえ、それが生物であることに変わりはなく、そして身体を刻まれて無事な生物などそうそういない。
必然、内蔵部を傷つけられたことによる影響がコノハナの身体にも……口元から鮮血を吹き出して、その刃の装いを濡らしたが。
然しそれでも“姫獣”なのだ。恐るべきは万物を切断するヴォーパルアリスの刃を以てしても刃を完全には通さないその身体か。

「……嘘でしょ」

今、じわりと切断される最中にあったコノハナが動き出す。その右掌を掲げて、ヴォーパルアリスの顔へと向けて――――瞬間、刃が突き出した。
咄嗟に剣から手を離し、後方へと大きく距離を取るためのバックステップ――――が、一拍それよりも早く刃がヴォーパルアリスへと到達する。
深々とその右眼へと突き立った刃、瞬間視界の半分が暗転し、残る視界に朱が散らされる。両手に剣を作り出し、投擲する。それらを刃を以てコノハナは迎撃し、ヴォーパルアリスを追う。
遠近感の喪失、視野の半減。片目を失うというのは大事であり、それ一つで身体の動かし方を根本から見直さなければならない。
無論、そんな余裕は現状には存在しない。故にこの劇的に絶望的な状況においても尚、ヴォーパルアリスは戦い続けなければならず。そして、それ以外の選択肢を持ち合わせていない。
着地点――――絶対に、人間の体の構造上隙が出来てしまうそこへと、点ではなく面に近い、横薙ぎの一撃が振るわれる。


「当たってたまるかぁあああああああああ!!!!!!!!」


跳躍。コノハナの頭上を通り越して空中で剣を両手に作成。
そしてその背後への着地と同時に、一撃を狙う。狙うはその首、如何な生命体であろうと、そこさえ落とせば一溜りも無し。


「――――それは、既に経験済みだ」


コノハナは振り向くこともなく。その首は、薄皮一枚を切り裂くに僅かに足りない位置で停止する。
背から出た幾つもの刃が、ヴォーパルアリスの身体を貫いて鮮血を迸らせた。喉の奥から血を噴き出して、薔薇の青色を赤黒く染め上げていく。
224名無しさん@おーぷん :2018/01/25(木)02:51:55 ID:i6e
「……ええ、そのようね」

刃が抜かれると、ゆらりゆらりとヴォーパルアリスの体が揺れて後退りする。
それは目に見えた致命傷。人体の急所である腹部の中央を刃が貫いて、今止め処無く傷口から血を散らしていく。
腹部を抑えたところで、失血死の先送りにもなりはしない。やはり、魔法少女もまた、基礎を人間であるとする以上――――そうなってしまえば、終わりは近い。


「遊びは終わりか、アリス・イン・ザ・ミラー。」


魔法少女と姫獣という絶対的な存在としてのタフネスとしての差。勝敗を分けたのはその差か。
立っているだけで吐き気がする。視界がフラついて安定しない。頭から血が減っていくのを実感する。振り向いた刃の姿すら、今は虚ろですらあった。
ああ、そうだ、終わりなのだと悟る。漸く此処が終着点であり、迷い迷った末にヴォーパルアリスは此処へと辿り着く。剣の世界に舞い戻り、此処にて刃に朽ち果てる。


「……いいえ、私の遊びは最後まで。アンタは何時まで、呆けてるつもり? 2+2=5であると、何時まで思い込み続けるつもり?」


違う、違う、違う。そうだ、剣の世界に朽ち果てるのはその通りだ。
だが違う、終わらないのだ。アリスの世界は終わらない。剣の世界は終わらない。その身が朽ち果てるまで、その指先一つ動き続ける限り、そこに在る世界は終わらない。
だからこそ、少女は今また剣を握り締める。目を醒まさないジャバウォックを切り裂く事、それだけが“したい”。
それはどんな情動にも勝る。故にこそ、残された時間が短かろうと。剣を携えたアリスは行かねばならない。行かねばならない。斬撃を伴い、進軍を続けなければならない。
そこに在る剣にどれだけの意味があろうとも。そこに在る少女が、何を抱えていようとも。

「いつまでも。その必要がある限り」

「ええ、そうでしょうね。アンタはそう。アンタも、アイツも、みんなバカ。どいつもこいつも、頭がおかしくて、強いから。
 “愛”なんて、“愛”なんて、ほんと、下らない……けど、あのバカはそれをやり遂げた。そこのバカもそれをやり遂げようとしてる。
 ほんと、下らない。魔法少女なんてみんなバカよ。……だけど、だけれども」

それでもと、刃をコノハナへと突きつけた。
満身創痍、死んでいないのがおかしいくらいの状態で、それでも尚と刃を突きつける。
ヴォーパルアリスは、まともには行きられなかった。けれども今、此処で、最後の最後で自分の意志で、好き勝手に、自分の最後に始末をつけようとしている。
この瀬平戸での戦いは。藤宮明花達との姫獣との戦いは、ミヅハノメノカミ達との黒百合との戦いは、ヴォーパルアリスに意味を与えてくれた。

そして、思うままの最後を与えてくれるのだろう。
225名無しさん@おーぷん :2018/01/25(木)02:52:20 ID:i6e

「死んでいったバカ達のために、これからを背負うバカ達のために戦った。
 そして最後に。アンタみたいなバカと殺し合って、バカみたいな最後を迎える。

ああ、全く――――バカバカしくて」


トン、とブーツの爪先が地面を叩いた。
それを合図に、アリスの思考がクリアになっていく、視界がクリアになっていく、理由は分かったものではなく、強いて言うのであれば、人間の魂という奴だろうか。
なんて、人間らしい思考回路とともに。再び両手の剣を構えて。


「――――最高ね」


駆け出す。音をすら置き去りにしかねないほどの最高速。
一瞬でコノハナとの間を詰めると、両手の剣による一切の間隙を許さない苛烈な連続斬撃を繰り出す。
姫獣の身体能力と、達人の反射神経を持つコノハナをして、全く反応が遅れた、と言わざるを得ない瞬速。
強いて言うのであれば、それは武術の極地――――“縮地”、と呼ぶに近いだろうか。

「くっ!!」

疾風怒濤、正しくそう言うに相応しい。
剣を叩き付け、それを刃を以て迎撃し、圧し折ったかと思えば片手の刃が振り下ろされ、それを捌いた頃には再出現した剣がまた振るわれる。
正しくそれは無限の如く。刃自身であるコノハナをすらも上回る、圧倒的な“手数”。何か別の行動へと移ろうとも、その刃の嵐がそれを遮断し続ける。
満身創痍の身体である、それを防ぎ続ければ自然とコノハナの勝ちにはたどり着ける。問題なのは、そこに至るまでの欠片の反応の遅れも許されないという点に在る。

ヴォーパルアリスはそこに賭ける。コノハナ少佐はそれを防ぐ。そして、そして――――とある、一つの要因を。コノハナ少佐は忘れていた。

蛇神の姫獣が降らせた魔力の雨。それが、コノハナの足元を一瞬、奪った。


「――――殺った」


コノハナの刃が振り下ろされる。それはヴォーパルアリスの左腕から先を切断する程度に至り。
その右の刃がコノハナの首を捉えた。今度は薄皮一枚程度に納まらない――――その首を、間違いなく刎ね飛ばす、最後の一撃になるとヴォーパルアリスは確信した。
そしてそれはコノハナ自身さえも。故にそこには決着があった。たった二人の無限の刃の中に、最後にその立ち続けていたのは、鏡の国のアリスであったのだ。
226名無しさん@おーぷん :2018/01/25(木)02:52:43 ID:i6e
――――銃声が響いた。


銃創、などと生温い表現では足りない。
その魔弾は残された少女の、剣握る手を食い千切っていった。到達しようとした刃は粉々に粉砕されて、それを握り締める腕が鮮血の中へと無残に落ちる。
お互いに、それで全てを理解した。それが裁定者の選択であるのだと、コノハナは目を閉じた。嗚呼全く、悔しくて仕方ないと、ゆっくりとヴォーパルアリスは倒れ込んだ。
その身体をコノハナが抱き止める。終わりかけの命、既に体温はその殆どが消え失せている其の身体を酷く軽く感じながら。

「嗚呼、嗚呼、畜生、チクショウ、チクショウ、チクショウ。悔しい、悔しい、悔しい、悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい。
納得できるわけじゃない、こんな最後。納得できるわけないじゃない、こんな決着。有り得ない、あり得ない、こんなの」

掠れた声で、無念を叫ぶ。
その気持ちはコノハナにも痛いほどわかった。けれども最早、この場に於いてコノハナに出来るのは最早こうして其の言葉を聞き届けている。
嗚呼、無念だろう。今、ヴォーパルアリスは勝っていた。姫獣と魔法少女という間に、ジャイアントキリングを成し遂げようとした。
そしてそれ以上に、この美しい殺し合いを第三者の介入によって終わらせるなど――――コノハナにとっても、それは。全くもって同じ気持ちであった。

「……何か、言い残すことは」

此処まで生きて、此処でこうやって今も言葉を発するのが、先ず奇跡。そしてそれも、無念のままに沈んでいく。
故に、最後にそう問いかけるのは、せめてもの救いになればいいと。そんなものに意味が無いのは分かっている……けれども、そう言わざるを得なかった。
まるで彼女は自分であると思っていた。アリスもまた、コノハナを自分であると思っていた。ただこの世界においてのみ成立した、鏡写しの少女達の交錯は。


「――――次は、“本気のあんた”と。戦い、たい。負けない、から」


それはきっと、恐らくは、どれだけの最善が起きようとも叶わぬ願いなのだろう。
今此処に出会えたことすら、きっと夢でしかないのだろう。この出会いも、この生も、この死も、夢幻泡影と消えて失せる。
であればその願いはきっと、永劫に果たされない。けれども、それは――――コノハナ自身の願いとも、重なるものでもあったから。


「ああ、分かった。約束しよう」


――――斯くして、剣のアリスの夢は終わりへ。鏡写しの少女は、その亡骸を見届けた。
227名無しさん@おーぷん :2018/01/25(木)02:53:11 ID:i6e



































第四話  world's end, girl's rondo  第二節 終
228名無しさん@おーぷん :2018/01/25(木)03:01:38 ID:i6e
投下終了です
今回はお話があんまり動いてないんですが書いている内に気づけば一話分になってしまいました……
それと私の背後についての話ですが、少なくともこのスレ内で語ることはありませんし、今後そういう書き込みに触れることもありません ご了承下さい

それとは関係ない話ですが、メ欄にアドレスを貼っておきます
このスレでキャラを使用されるのは嫌だという方や、その他スレでは直接言い難いことがありましたらお使い下さい
勿論メールの内容は余程悪質な荒らし目的でもなければ他言しませんので
229名無しさん@おーぷん :2018/01/25(木)19:30:12 ID:JIU
ヴォーパルアリス…(´;ω;`)
230名無しさん@おーぷん :2018/01/25(木)23:13:02 ID:z1z
投下乙です
戦いのなかで互いに共感していくのが本編っぽい……
そしてアリスさん……凄くクールだけど凄く熱かったです……
231名無しさん@おーぷん :2018/01/26(金)01:22:09 ID:zIg
乙。
自分のキャラが出る楽しみもありながら、純粋に読み物としても楽しませていただいてます。
232名無しさん@おーぷん :2018/01/27(土)14:04:17 ID:xdr
元魔法少女民の者です、なりきりからしばらく離れていましたが、自分が以前動かしていたキャラが動いているとは感無量です、スレ主が何方なのかは想像だけに留めておきますが、本当にありがとうございます
動かしていて一番楽しかったキャラがこうして活き活きしてるのは嬉しいものですなぁ…
233名無しさん@おーぷん :2018/02/04(日)06:10:58 ID:og6
つ…つづきを…
234名無しさん@おーぷん :2018/02/05(月)21:32:49 ID:8Xh
もう限界っす!そろそろキメさせてください!
235名無しさん@おーぷん :2018/02/05(月)22:06:57 ID:Fc7
モンハンが……楽しくて……時間が……
近日中に……投下します……
236名無しさん@おーぷん :2018/02/06(火)01:18:27 ID:nru
モンハンなら仕方ない
237名無しさん@おーぷん :2018/02/11(日)21:17:25 ID:yIw
エタったんですか?
238名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)01:40:48 ID:yb5
響く雨音、砕ける熱氷。所詮は真似事であり、所詮は贋作。
龍神に愛された少女、魔法少女を愛した少女、そしてそんな彼女を愛した少女は、雨音の中で霞んでいく意識を無理矢理に手繰り寄せながら。
千切れかけている右腕を、左腕でなんとか抑えつけながら、実験室の隔壁に背中を預けていた。

「どうした、もう終わりか、あぁ?」

姫獣の身体というアドバンテージも、同じ姫獣を前にすればそんなものは前提条件にしかならない。
となればそこに在るのは能力の強度、そして戦闘の経験に技術、才能。
能力の強度は、少女化の魔法自体は使い物にならないが、蛇神の姫獣の固有能力は強大な物であった。
故、差がつくとするならば、後者。そして山階宮咲という少女の役目は戦闘ではなく、であれば結果は決まり切っている。

「どうやら、そのようだね」

何処が出血部位なのかも分からない程に、蛇神の姫獣は血に染まっていた。
相対するヘレネ・ザルヴァートル・ノイスシュタインの身体に一切の傷はない。実につまらなさそうに、実に忌々しそうに、剣を片手に問いかける彼女に軽口のようにそう答えた。
しかし、そう、もう終わり、だ。無数に張り巡らせた策ももう終わり、数多に積み重なっていたタスクももう終わり、膨大な数の解決の道筋も最早示すことを終えた。

「つまんねえな、おい。もっと甚振らせてくれよ。もっと嬲らせてくれよ。なぁ、なぁ、なぁ――――収まんねえんだよ、腹の虫がよ!!
 馬鹿にしやがって、はいそうですか、終わりです、じゃねえんだよ、愚図が!! 私を馬鹿にしたからにはさぁ、もっと、もっと、もっと!!!

 散々に苦しんで、散々に叫んで、散々に命乞いして、血ぃ流して、ヘラヘラ笑いながら、地面に頭擦り付けて、命乞いしなきゃならねえに決まってんだろうが!!!」

ヘレネの爪先が、蛇神の姫獣の顔面を捉えた。
何かが折れる音が響いて、ダラダラと顔中を血に塗れさせて、吐き出す血の中には二、三の歯が入り混じっていた。
されど、その瞳は一切曇りはしなかった。そこには確かに希望があった。そこには、今、敗北と屈辱に塗れようと、流れ出る血と死に囚われようと、折れない心があった。
それがまた、ヘレネの心をざわつかせた。苦しい筈だ、痛い筈だ、絶望的な筈だ、死は恐ろしい筈だ、けれどそれなのに、此処に笑っているそれが、余りにも腹立たしかった。

「ヘレネ・ザルヴァートル・ノイスシュタイン。キミはツメが甘いんだ」

「……ああ?」

降りしきる雨の中、少女はヘレネを見上げてそう言った。
殺意を隠さないヘレネに対して、臆することもなく。目の前にある死に臆することもなく……それは、挑発とも。或いは。嘗ての仲間に対する置き土産でもあり。
239名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)01:41:16 ID:yb5
「姫獣をこの街に集結させ、魔法少女を皆殺しにしようとしたまでは良かった。
 本来であれば魔法少女がどれだけ束になっても勝てない姫獣をぶつけ合わせて、疲弊した勝者を刈り取るのが目的だったんだろうけれど。

 キミは藤宮明花を見縊り過ぎた。そして魔法少女を見縊り過ぎた。姫獣が討ち果たされた後のプランを、もう少し練っておくべきだったんだ、キミは」

「それが、どうしたってんだ、ええ?」

腹にヘレネの長剣の先端が突き刺さった。一際大きく吐血して、咳き込む動作にその言葉が一度閉ざされた。
しかしそれは同時に無念の発露でもあった。溢れ続ける自らの鮮血にも負けるつもりはなかった。終わろうとする自身の時間にも、ヘレネ自身からの暴力に対しても。
これだけは、絶対に、指摘しなければいけないのだと。ぐっと、両手を握り締めて。

「問題は……、キミが、藤宮明花を前にして。討ち果たされる可能性を、考えなかった、ことだ。
 キミは副会長として、すぐ隣で彼女の戦いを見てきた筈だ。ならば、なぜ、そこまで余裕でいられた? 問題は、もっと、もっと後ろに」

ヘレネの目が見開かれた。
山階宮咲の思考がそれで確定した。そこには大きな何かが隠されているのだと確信した。ならば、ならば、と思考が繋がっていく。
仮設と仮設が繋がっていく。この現状を打破するためという一点のために敢えて追求しなかった部分が、此処に来て急速に現実味を帯びていく。
嗚呼、やはり、それで正しかったのかと笑う。では、それは何だ。その正しさの向こうには何が広がっている、何が、何だ、何故、それは、何処に、何処から。


「……キミの“後ろ”には、一体何が」


乾いた銃声が響いた。

剣のアリスを貫いた弾丸は、次に蛇神の姫獣の心の臓を撃ち貫いた。
嗚呼、成程。刀坂結希奈はこれで終わったのだな、と笑った。山階宮咲はこれで終わるのだなと笑った。
姫獣の身体とはいえ、心臓を撃ち貫かれればそれで終わりだ。それが生物であるならば、それも人間を基礎としているのならば尚更の話だ。
ヘレネの後方、純白の少女を侍らせた藤宮明花は、握り締める猟銃の銃口から硝煙を燻らせて、実につまらなさそうに笑っていた。

「時間をかけ過ぎです、二人とも」

その銃声に、ヘレネは体を強張らせて、その言葉に汗を流した。
それで終わりだ。それで何もかも終わり切った。二人の反逆者は死んで、次に一方的な追討戦に移る。
240名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)01:41:47 ID:yb5
――――否。

違うだろう。岩畔朝雨は何を思って私達に魔法少女の未来を託したのか。何のために真っ先に贄となったのか。何故彼女は魔法少女を愛したのか。
彼女ならば、何をするだろうか。そんなことは分かりきっている。それでは“ミヅハノメノカミを託された自分”は、今この場で、一体何をすればよいのだろうか。
衣を纏った。自分を殺した。此処で最後には自分でいるなんて、そんな都合の良い……否。最後には……彼女の輝きを、途絶えさせないように。


「――――高天原に、坐し坐して。天と地に、御働きを現し給う、龍王は」


ポツリ、ポツリと言葉を紡ぎ出す。
とっくに死んだものと思い込んでいたヘレネの表情が歪んだ。藤宮の眉の端がほんの僅かに動いて、視線をそこに横たえる血塗れの身体に向けた。
唇は殆ど動いていない。表情は虚ろで、その瞳に輝きはない。

「大宇宙根元の御祖の御使いにして、一切を産み、一切を育て、萬物を御支配あらせ給う王神なれば。
 一二三四五六七八九十の十種の御寶を、己がすがたと変じ給いて、自在自由に天界地界人界を治め給う」

「……ああ、はっ。なんだこいつ、まだ諦めてねえのかよ? しかも、そいつは、お前がやったって何の意味もねえだろうが」

その意図を漸く理解して、ヘレネは嘲笑った。
恐らくそれは文字通りの“神頼み”。それは彼女がやったところで何の意味もない“祈り”。
幾ら姿形が似ていようと、その皮を被っていようとも、それは龍神に愛された彼女にしか出来ない御業であり――――全く、意味のないことなのだ。

「龍王神なるを尊み敬いて、眞の六根一筋に御仕え申すことの由を受け引き給いて。
 愚かなる心の数々を戒め給いて、一切衆生の罪穢れの衣を脱ぎさらしめ給いて。
 萬物の病災をも立所に祓い清め給い、萬世界も御親のもとに治めしせめ給へと」

「ああ、しょうがねえな。受けて立ってやるよ。“テメェの悪足掻き、全部無意味になるのを見るのは面白そうだしなぁ”!!」

然して、それは立ち上がる。
陽炎の如く、ぐにゃりとそれの姿が歪んだ。この場に残留する魔力が大きく動き出したのを、ヘレネも、藤宮も、その肌で感じ取った。
立ち上がっていた。ぼろぼろになった身体を無理矢理に立たせて、千切れかけた右腕を抑えながら、右手の人差し指と中指を立て、自身の眼前に持っていった。
241名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)01:42:05 ID:yb5
自分でも、今、何が起こっているのかなど理解していないのだろう。

「龍王神なるを尊み敬いての眞の六根一筋に御仕え申すことの由を受け引き給いて

愚かなる心の数々を戒め給いて 一切衆生の罪穢れの衣を脱ぎさらしめ給いて

萬物の病災をも立所に祓い清め給い、萬世界も御親のもとに治めしせめ給へと」

それでも尚、それは途切れることはなかった。
降りしきる雨が、そしてその床に流れていたそれが、此処で流された血液から抽出された水分が、蛇神の頭上へと集合していく。
蛇神の姫獣が振るったその魔力が、今まさにそこに再顕現し。然し、それでも。

「無駄だ、無駄だ。私の永劫回帰はテメェの攻撃を全て記憶した。テメェが何を使用が、私には届かねぇ。全部、全部、無駄だ」

意味は無い。
因果は固定されている、ヘレネの固有魔法『永劫回帰』は全ての因果を固定し、それ以外を排除する、それは正しく一切の既知空間の成立。
それが既知であるならば、結果はそれ以外にあり得はしない。封鎖された世界、永遠に繰り返す世界、同じことを、同じように再現される、それは正しく永劫回帰。


「祈願奉ることの由をきこしめして、六根の内に念じ申す大願を成就なさしめ給へと」


集合した魔力が――――その、数十倍にまで膨れ上がる。水は、やがてその形を変えていく。
実験室が大きく揺れる。それと同時、蛇神の背後の床に大穴を開けて――――頭上の水球を飲み込んで、それは形を成していくことだろう。
切り裂く爪を手に入れて、噛み砕く牙を手に入れて、のたうつ体を手に入れて、吠え猛る喉を手に入れて、睨みつけるその眼を手に入れた。

――――それは、願いだ。それは祈りだ。それは奇跡だ。それは、今此処に形を成した唯一人の想いの幻影だ。

だからこそ、それは膨大だった。此処に居る誰よりも、それは――――美しく。其処に、力強く君臨する。それはまるで、“魔法少女であるように”。


「――――恐み恐み白す」
242名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)01:42:34 ID:yb5
――――疾駆、それは常識外。金属をすら遥かに超えるであろう密度と、質量を持って、ヘレネへと吠え猛り喰らいかかった。
然して、その嘲笑は変わらない。その手に握り締めた剣を振るうべくもない。ただ、何をしようとも、蛇神からヘレネへの攻撃は、ただ無意味に終わる。

――――ヘレネの。身体を、喰らい千切らんと、その身体にその爪が突き立った。


「テメェェェ!!!!!!!!!!!」


咄嗟に振るわれた、ヘレネの魔剣がその爪を腕ごと切り飛ばしていった。
そう、“ヘレネを狙った攻撃”ならば、その通りだろう。その攻撃はヘレネの前で雲散霧消に、傷一つを与えることは出来はしない。では、それは。
目標を変えたのならばどうか。そして、その攻撃の過程の中にいるのが、たまたま、彼女であったのなら。『永劫回帰』に記録された事象から、それは逸脱し。
狙うは、其処に立つ女王。魔法少女の完全封鎖者、虚ろなる審判者。絶対の支配者――――黒百合学院生徒会長、藤宮明花へとその牙は向けられる。


「こんな運命はお断りだ、生徒会長」


それは、腕を切り落とされる程度では物ともせず藤宮の下へと猛進した。
悪足掻きと断ずるには、些か強力がすぎる抵抗であった。藤宮の記憶を、フワリと何かが掻き乱していった。それは、たしかに、見覚えのある魔法に重なった。
嗚呼、私はそれを知っている、私はこの形を知っている、と。揺り動かされながら、何処か懐かしいものを感じながら、然して――――それに、照準器を重ねた。



「――――姫獣、変身」
243名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)01:43:00 ID:yb5
――――世界が、黒く染まった。


咲き誇るは黒き百合。機械仕掛けの終幕を喰らい、それは美しい百合へと編み込まれた。
その美貌を包むのは、歯車に彩られたヘッドドレス。その白色を包むのは、配線に装飾されたドレスグローブ。その肢体を包み込むのは、機械仕掛けのナイトドレス。
その魔力だけで、其処に居る全てを屈服させるほどだった。ただ其処に在るだけで、周囲の全てを軋ませるほどに。その力は、絶対的だった。

君臨者。全ての魔法少女の終着点であり、全ての魔法少女を管理するもの。全ての魔法少女を終わらせる、黒く咲き誇る百合の女王。

その右手を掲げれば。その手に握り締めるのは、命も、夢も、希望も、終わりも、始まりも、全て撃ち抜いて全てを砕く、ただひとつの巨砲だった。
それが少女の願いであった。それが少女の想いであった。それが少女の夢であり希望であり、そしてこれからもそうであり続けるために。少女は、それに狙いを定め。


「認めずとも。これにて、貴女の終幕は成立します」


そうして引き金を引いてしまえば、それで全てが消え失せた。
其処には最早奇跡など存在しなかった。残滓すらも消え失せて、食らいつこうとした牙も、噛み砕かんとした顎も、まるでそれは一時の夢であったかのように。
それは、膨大な砲撃であった。たった一発、まるで羽虫を払い除けるかのように、そしてただそれだけで、黒百合の女王を砕かんとした叛逆の龍は打ち砕かれた。

それが黒百合の暴威であった。それが黒百合の権力であった。それが黒百合の証明であり。それが黒百合の執行であった。
彼女が現れたのならば、魔法少女はそれで終わる。魔法の残滓をすら残さず、屍となって女王の手の中に。

蛇神の姫獣は、藤宮明花のその姿を見た。そして、そこで小さく息を吐いた――――小さな笑いだった。何故そんなものが出たのかも、自分では分からなかったが。
ああ、それでも、と。鼓動は止まっている、身体はもう酷く冷たかった。然し、それでもと、前に進んでいった。
殺意じゃない。敵意じゃない。殺さなければならないという意思はもう無かった。目的はもう達成して、後は彼女達に託して、自分は最早無力な抜け殻にすぎないから。
244名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)01:43:21 ID:yb5
「それでも」


一歩、踏み出した。
藤宮にとってもヘレネにとっても、それは最早何の脅威にもなりはしない。それは正しく残骸だった。
自分勝手な願い事だと思っている。これは呪いのようなものなのだろうと思っているし、情けない捨て台詞になるだろうと確信している。それでも、言わなければならないと。


「藤宮明花。ボクらは、キミのことを、嫌いなんかじゃなかったよ」


それだけは。彼女とともに戦った誰もが、思っていたことなのだから、と。
その体が崩れ落ちる。姫獣の身体が灰となって消えて、後にはきっと何も残さない。
右腕が千切れて灰になる。左腕が灰になって消えていく。それでも前に踏み出していけば、右足が折れて倒れ込んだ。
右眼が崩れていく。そうしてそこで顔を上げれば、嘗ての仲間の姿がそこにあった。この世界の脅威に立ち向かい。そしてそれを成し遂げた魔法少女の姿があった。

世界が黒く染まって行く。そうして、山階宮咲は息絶える。

嗚呼、キミはきっと。これからも、辛い道筋を歩み続けるのだろう。だからせめて、彼女には――――幸せな結末が、訪れるようにと。
ミヅハノメノカミならば、そう願うだろう。ヴォーパルアリスもまた、そう願うだろう。“彼女”もまた、きっとそう願うはずで。山階宮咲もまた、そう願いながら。


目を閉じて、そこに、消え失せた。

245名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)01:43:38 ID:yb5
























「――――それは、知りませんでしたね」



246名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)01:44:02 ID:yb5





















第四話  world's end, girl's rondo  第三節 終
247名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)01:48:03 ID:yb5
明日の地球を投げ出せないので投下終了です

モンハンワールド本当面白いですね……
モンハンの必要なかった面倒臭さを全部改善して、世界観を徹底的に書き出してるお陰で没入感も凄いですよ
まあボリュームに関しては少ないなとは思いましたが、PS4一作目でこれならまあいいかなと思いましたね、イビルジョーも来ますし
ただ、防具合成をXXから引き継がなかったこと、これだけは許さない
248名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)05:48:54 ID:Q9M

自分も禁断症状が出るようになりましたが
今までの週一で投下される速度が異常だっただけなので、ご無理をなさらず
249名無しさん@おーぷん :2018/02/12(月)07:32:18 ID:KEm
投下乙です待ってました、おのれモンハン
戦闘描写がまるでないのが逆に力量差を際立たせてる……二人とも姫獣由来の能力をまだそこまで振るってないのが末恐ろしい
生徒会長も根っからの悪人って訳じゃないからどこに着地するんだろう
250名無しさん@おーぷん :2018/02/13(火)00:37:16 ID:Dp8
投下乙です!

それにしても久しぶりすぎて禁断症状がでかかっていました…
相変わらずの絶望感…なんというかすごく魔法少女らしいです…
251名無しさん@おーぷん :2018/02/13(火)17:42:58 ID:7Xh
第一部なのにまだまだボリュームありそうで期待
252名無しさん@おーぷん :2018/02/15(木)04:02:13 ID:PqN
「えっと次! 次どっちや!」

「右です、右!!」

響き続ける銃声を掻い潜り、二人の少女は疾駆する。

「逃がすな! 逃がすな! 生徒会長直々のご命令だ! 絶対に外には出すな!!」

無数の兵器を抱えた少女達が、隊列を組んでラッキークローバー達の前に立ち塞がり、その度にその分身が隊列を突き崩し、そしてその最中に雛菊ひよりを抱えたもう一人が擦り抜ける。
最早、単体では通常の魔法少女一人にも劣る程度の戦力では、ラッキークローバー・インバースを止めるには至らない。
隊列を組み、一斉に弾を発射しようとも、その一つ一つを撃ち落とすに余り有るほどの性能差がそれらの間にはあり、最早数の差では覆せないほどの性能差を前にして。
それでも彼女等が撤退を行わないのは、一重に藤宮明花という少女の絶対命令が有るからだった。或いは恐怖、或いは崇敬、或いは両方、何れにしても。
その命令は、他者に命を捨てさせるだけのものであり。そして、それを覆すには。


「……待て、全員退け! 撤退しろ! あの魔法少女に近づくな!
 間に合わないならその場に伏せろ! 生徒会長から命令の更新だ!!


 ――――“生徒会”が来る!」


……黒百合の兵たちの叫びよりも。二人の耳に響くのは。
凄まじいまでの“金属音”。進路上に在るもの全てを滅茶苦茶に、引っかき、切り裂き、斬り刻んでいるかのような苛烈で強烈極まりない音であった。
そしてそれは、段々と此方へと“近付いている”。

「ヤバい、はよ逃げんと……」

「……多分、駄目です。特に、“あの人”からは、逃げられない」

斬撃の嵐。銃弾程度で穴を空けられず、魔法ですら容易には砕けない壁や床を散々に切り裂きながら現れるのは。
正しくそれは斬撃の化身。切り裂き少女、斬殺少女。それは正しく修羅。与えられた役目を徹底的に果たす、自らの信念を一切折らずに貫き通す、意思の怪物。
それは今一度、二人の前に立ち塞がった。幾千幾万の刃をその身から無数に抜剣しながら、二人の魔法少女の前に。
253名無しさん@おーぷん :2018/02/15(木)04:02:32 ID:PqN
「また会ったな」

「出来れば、ウチは会いたくなかったわ……」

抱きかかえていたひよりをそっと降ろしながら、ラッキークローバーは目の前に立った怪物に向けて、そんな軽口を叩いた。
冗談など、聞く相手ではないことは重々承知だった。それが、唯では通すつもりなど無いことは目の前に展開された無数の刃から見て分かる。
次など無い。前に一度逃げ切れたから、なんて甘えた論理では絶対に成功しない。仮に此処で同じことが起こったとしても、今度は揃いも揃って八つ裂きになることだろう。

「貴女が、此処に居るということは」

「ちょ、ひよりちゃ……!!」

未だ疲労が抜け切らないまま、それでも雛菊ひよりが、ラッキークローバーの前に出る。
こうして見れば、尚の事眼の前に居る彼女が恐ろしい。嘗て魔法少女だった彼女、今では怪物となった彼女。
それでも尚、その圧は変わらない。その意思は変わらない、強靭極まりない、剛にして鋭なるその心は、恐らくは何者をも穿つ凄まじき刃なのだろう。

「ああ、そうだとも。“よく戦ったが、我らに敵う筈も無し”。然らばこの結果は当然と言えよう」

実際、その言葉通りに、コノハナ少佐の身体には幾許かの傷跡がある。
成程故に彼女等はとても良く戦ったのだろう。恐らくは、雛菊ひよりが想像もつかないくらいの善戦をしたのだ。そしてその上で、彼女達はそれを上から叩き潰した。
……出来るだろう。彼女ならば出来るはずだと、それに関してはひよりは納得している。であれば、問題は、何故か、だが。

「私は、魔法少女として。貴女を止めなければなりません。嘗て貴女が魔法少女だったから、嘗ての仲間として。
 貴女がそうして、殺戮を繰り返すのであれば。そうしないといけないのであれば。私がその因果を断ち切ります、私がその役目の終点になります。

 ……貴女が最後に戦うのは、この私だって。その約束、果たします」

変身を開始――――雛菊ひよりは、オーネストハートへと成った。
だが、本調子には程遠い。先の戦闘で大幅に魔力も肉体も消費していて、ただ変身状態であるだけでも精一杯。
そも、実力にも性能にも余りにも大きな差が在ある。それでいて本調子でない現状で、相対してまともに打ち合えるほどに甘い相手などではない。
254名無しさん@おーぷん :2018/02/15(木)04:03:15 ID:PqN
「ひよりちゃん、此処はうちがやる。せやから先に逃げとってや。うちの分身なら、少しくらいの時間稼ぎは……」

「……でも、私は……」

キン、と一際甲高い金属音が響く。
その右手に鋭く、長い金属のブレードが展開されている――――言葉を交わす気もなければ、彼女等の事情など考慮する気もなく。


「御託は良い」


鋭く、緊張が奔った。
ラッキークローバーの戦闘能力はインバースの力を得て格段に上昇しているが、姫獣と戦ってどうなるかは……本人にも分かっていなかった。
オーネストハートもまた、いざ相対するとなれば背筋が凍るほどに恐ろしかった。このまま逃げ出すほうが得策なのだろう、とも思ってはいたが。
然し、本気のコノハナ少佐からは逃げられない。それだけは分かっている。だから、このまま戦うが一番……“僅かでは在るが、可能性がある”と。


――――瞬間、ラッキークローバーの分身が寸断された。


出現と同時。オーネストハートとラッキークローバーの前方へと展開された三体のそれが、一瞬を以て粉微塵に斬り刻まれたのだ。
踏み込んだ、とほぼ同時と言っていいだろう。音速ですら生温いと言える程の速度での吶喊と、放たれる常識外とすら言えるほどの斬撃。
常識の埒外にある、魔法少女のうちでも更に埒外でなければ、視認することも叶わずに寸断されるほどの速度を――――認識できたのは、一重にインバースによる強化が施されている故か。
攻撃に移るでもなければ、逃げ出すでもない。或いは彼女一人ならばそれに対応しきれたかもしれないが。その傍らには、一人の大事な友達がいるのだから。
今度こそ、 誰にも渡したくない。今度こそ、誰にも渡さない。今度こそ、守りきってみせる。例え、この身を盾にしてでも。
オーネストハートの盾にならんとした。その背を断ち切られようとも、彼女のことだけは守り抜いてみせようとして。それから、恐怖心のままに、目を瞑った。


「よく頑張ってくれました。後はわたくしに、お任せください」


聞き覚えのある声以外の。それ以外の音が、その場から消滅した。
一瞬だけ、全ての音が消え去った後。ありとあらゆる“砕け散る”音が組み合わさった轟音が、二人の魔法少女を支配した。
大地震でも起こったかのように錯覚するほどの強烈な揺れ。何かの破片が飛散して二人の身体を叩いていく。閉塞感のある空間にいたはずなのに、それから少しだけ開放されたような感覚。

255名無しさん@おーぷん :2018/02/15(木)04:03:32 ID:PqN
――――目を開いた時、コノハナ少佐は小さく微笑んだように見えた。

――――振り下ろされた刃は、輝かしい光によって留められているように見えた。

――――ふわりと、覆い尽くすように六枚の翼が広がった。


その後姿に見覚えはない。オーネストハートも、ラッキークローバーも。
剣戟の悪鬼羅刹の前に現れたのは。眩く輝く、“天使”だった。
それでも、その声を忘れるわけがない。その姿を忘れるわけがない。それは、あのバトル・ロワイヤルにおいて――――数多の感情を、数多の人に抱かせた。



「――――久し振りですね、立夏」



穏やかに笑いながら、刃を受け止める盾を弾いた。その勢いのまま、コノハナ少佐は、足元から火花をちらつかせながら後退する。
そして停止と同時。その目の前に――――“一振りの刀”が、突き刺さった。
飾り気の無い刀だった。ただ、頑強でいるのは一目で分かる。鍔はなく、それが本来在るであろう箇所には回転式の弾倉機構が施されている。

「……ああ、あなたは、また」

オーネストハートの目前にもまた、二振りの剣が降り落ちる。
子供向けアニメの、“魔法少女”が握り締める武器に酷似した、湾曲した刃を持つ両刃剣……オーネストハートにとっては、懐かしいものであった。


「……ああ、うん」


コノハナ少佐が、刃に塗れた右手を……軍刀へと伸ばす。それが近付いていく毎に、その身体を覆う刃が剥がれ落ちていく。
そうして、その刀を引き抜き、握り締め。そして構える。剣先を目の前の“天使”に向けて。
オーネストハートから見れば、その姿はどこか穏やかであるようにすら見えた。その姿勢は、動きは、自ら生み出したそれを振るっていた今までよりも、遥かに。
機械的であるように見えて、それでいて鮮やかに。身剣一体の正眼は――――その姿は、オーネストハートにも、そして“彼女”にもまた、見覚えのある形で。

256名無しさん@おーぷん :2018/02/15(木)04:03:51 ID:PqN












「――――久し振り、紗夜子」




今までの、誰よりも。親しみを込めて。

257名無しさん@おーぷん :2018/02/15(木)04:04:22 ID:PqN






















第四話  world's end, girl's rondo  第四節 終
258名無しさん@おーぷん :2018/02/15(木)04:04:30 ID:PqN
投下終了です
クシャルダオラ嫌い
259名無しさん@おーぷん :2018/02/15(木)14:18:26 ID:MIw
投下乙です
ヨツバちゃんから色々な意味で2号ライダーみを感じる
本編でのオネ子ちゃんの約束とかヨツバちゃんの後悔が拾われててグッと来ました
そして1期を語る上で欠かしちゃいけない方が満を持しての登場……ヒーローは遅れてやってくる?
続木が楽しみです
260名無しさん@おーぷん :2018/02/15(木)15:15:11 ID:Ncc

261名無しさん@おーぷん :2018/02/16(金)22:50:12 ID:Mb7
投下お疲れ様です!

ついに来ましたね…続きが楽しみで楽しみで…
262名無しさん@おーぷん :2018/02/17(土)23:45:25 ID:gOb
《英雄名鑑#16:山階宮咲/バランス・ポリシー》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女大戦R
ミヅハノメノカミこと岩畔朝雨が無二の盟友として信頼する少女。血縁関係は無いが、朝雨と容姿が酷似している。
魔法少女という超常の力が「少女にしか使えない」ことに疑問を抱き、その裏側に何らかの作為があると見做して反逆を試みていた。
力を行使する上で魔力を錬金術や魔術に類する方法で周囲から汲み上げており、自己生成分は皆無に近い。
これは水より魔力を抽出するミヅハのスタイルと同様であり、メソッドとして確立しつつあるものと思われる。
バランス・ポリシーとしての固有魔法『少女化の魔法』は、文字通り対象を少女にするという異端の力。
現在は特異な能力に目をつけられ、魔法少女による人類の進化を目論む協会派の梟雄テア・オイレンシュピーゲルに囚われる身。

『瀬平戸』においてオーネストハート達と共闘した、「ミヅハノメノカミ」の正体――というだけではなく。
どういうわけか、生徒会が獲得できなかった姫獣第五位ミール・ガルスオルムの力を保有している。

《英雄名鑑#17:切り裂き少女》【出典】パート速報VIP/ここだけ魔法少女の世界
天海市に集結した骸姫たち、その序列第七位。またの名をガール・ザ・リッパー。
元々は呪いの逸話を持つ剣と星のかけらが反応して生まれた魔獣だったが、魔法少女を喰らい続けて少女の姿と現在の名を得た。
「リッパー様」なる一人称を使い、自分の発言にセルフノリツッコミするなど躁的な振る舞いが目立つが本性は残忍。
人を殺すために作られた武器という起源を誇りとし、殺人衝動の充足と目的の達成のために喜んで非道を行う。
能力は全身から刃や刀剣類を飛び出させたり、魔力を追尾して飛ぶハサミ型の使い魔を召喚するといったもの。
手数と殺傷力の水準が極めて高く、攻撃がそのまま白兵戦への防御となる堅牢さも併せ持つ。

『瀬平戸』では生徒会役員となったコノハナ少佐が、切り裂き少女の力を移植され操っている。
コノハナ少佐が持つ本来の戦闘技能や精神性と能力の噛み合いが非常に良いため、必然的に強い。

《英雄名鑑#18:来栖宮紗夜子/レギナ・ノクティス》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市で行われた魔法少女によるバトルロワイヤルの最終的な勝者。聡明にして果断な16歳の少女。
身体が動かなくなる不治の病によって寝たきり状態だが、魔法少女に変身している間は問題なく行動することができる。
当初は「健康な体で生きる」願いのためだけに策謀を巡らせたが、多くの魔法少女との出会いを経て、黒幕の最終的な打倒を志すようになる。
しかし過去の所業や黒幕と戦う方針の違いによってオーネストハート・コノハナ少佐・ラッキークローバーの3名とは相容れず、
同じ目的を持ちながらも、異なる信念のために壮絶な殺し合いを繰り広げる悲劇が描かれた。
吸血鬼伝承を再現した固有魔法『自己変化の魔法』は、肉体の強化に加えて吸血による洗脳能力や変身能力を詰め合わせた豪華なもの。
陽光下では弱体化する欠点があるものの、生活との兼ね合いで魔法少女は夜に戦うことが多く、殆ど考慮されることはなかった。

『瀬平戸』では、自ら叶えた願いによって迎えた〝二週目〟の姿であるレギナ・ルシフェルとして登場する。
この状態では固有魔法が『飛翔の魔法』へと変化し、生身の状態でのハンディも消滅するのだが――なぜ、彼女だけが?
263名無しさん@おーぷん :2018/02/17(土)23:48:37 ID:gOb
お久しぶりです。名鑑です。今回は物語のキーパーソンがラッシュで押し寄せてきましたね!
色々と謎がありますがなぜなんでしょう。私もわからないのでワクワクしながら見守ってます!
264名無しさん@おーぷん :2018/02/20(火)21:09:41 ID:cpE
>>1に知識量でついていけるこの人は何者なんだ…
265名無しさん@おーぷん :2018/02/21(水)01:41:21 ID:zeS
本人じゃないの?
266名無しさん@おーぷん :2018/02/25(日)21:41:36 ID:g2k
続きを……早く…
267名無しさん@おーぷん :2018/02/26(月)05:01:25 ID:oCU
「――――レギナさん」

“吸血鬼”だった少女の背を眺めて、オーネストハートはその名を呼んだ。
再開を噛み締める間もなく、振り向くこともなく、彼女は剣と盾を構えた。

「どうぞ、貴女達はお行きなさい」

つい先程、聞いた言葉だった。
同じことを言った彼女達がどうなったのか。二人は忘れたくても忘れることが出来ないだろう。
どうしても、どうしても。彼女達の背中が想起されてしまう。その繰り返しだけはしたくなかった。それだけは、それだけは、それだけは。


「大丈夫。後程会いましょう。とれみぃに、私達、四人揃って」


そして、それを見透かしたように。天翼の魔法少女はそう言った。
それは聞いたことのない言葉。都合の良い言葉であるようで、それでいて……そう。お前達だけでも逃げろだなんて、無責任で余りにも悲しい言葉とは違っていて。
ようやく、希望があるように見えた。それを信じてみたいと、ラッキークローバーも、オーネストハートも思った。そして、彼女ならば、大丈夫なのだろう、と。

「死んだら許さへんよ、紗夜……レギナさん」

「……必ず、また会いましょう」

その言葉を――――レギナ・ルシフェルは、噛み締めるようにゆっくりと頷いて肯定した。
オーネストハートは、目の前の剣を引き抜いて自らのものとする。それら二つを組み合わせれば、やはり見るも懐かしい魔法の弓の形へと。
そして……それに紛れ込むように。手の中に、一つの小さな宝石が零れ落ちてきた。『星のかけら』、但し、それは今まで見たそれよりも遥かに“濃く”感じられたが。
握り締めて。ラッキークローバーとオーネストハートはまた駆け出していく。残されるのは……悪鬼と、天使。

「……加減は出来ん。特に、この剣を握った以上は」

コノハナ少佐が、その軍刀の切っ先をレギナ・ルシフェルへと向けた。
最早その感覚すらも懐かしい。まさか、また味わえるとも思っていなかった、至上の贅沢が今此処に再現されようとしている。

268名無しさん@おーぷん :2018/02/26(月)05:02:35 ID:oCU
「ええ、分かっています、立夏。だからわたくしが止めるのです。だからわたくしがここにいる。けれどわたくしも……貴女との戦いを、楽しみたい。
 だから、お互いに加減は無しです。殺し殺されて、愛し愛されあって、死愛ましょう……果ての果てまで」

そうして、片手に握り締める、透き通る長剣を、レギナもまたコノハナに向ける。
これは敵対ではない。殺し合いではあるが、然してそこに敵意など存在しない。
例えば、ヴォーパルアリスとコノハナ少佐との間にあったような。それは純粋な戦闘意欲によって紡がれる戦闘態勢であり、それは――――溢れんばかりの、愛情表現だった。


「応さ、応とも、それでこそ。最愛の小夜啼鳥だ。私の大好きな来栖宮紗夜子だ。
 ……漸く、私の役目が終わる。2+2は4へ。私は……血に塗れた私は、最期に貴女に剣を……振るう」


先に動き出したのはコノハナの方だった。
軍刀に装填された六発の魔力弾丸の内、一発を撃ち出すことによる、一瞬――――然しながら魔法によって齎される強化効果としては最高クラスの速度加速が引き起こされる。
その様は正しく武芸の極地の内が一つ、縮地の如く。ただその移動の衝撃波を持って、周囲に存在する物体を粉々に粉砕するレベルの、圧倒的な力。
それでいて身体が崩壊しないのは、一重にその姫獣の強靭な力によるものであった。魔法少女であった頃から、更に飛躍した速度――――そして、それを乗せて放たれる斬撃は。


「――――本当に、貴女には」


然して。
魔法少女では反応すら許されないそれを。姫獣ですらも屠るその太刀を。レギナ・ルシフェルの盾が受け止め、退けた。
一重にそれは。他の魔法少女を以て一線を画すその性能にあった。

269名無しさん@おーぷん :2018/02/26(月)05:02:49 ID:oCU
――――魔法少女ロワイヤルの勝者。


ゆりかごにて行われたデスゲームの唯一の生存者。故にこその、その力。
他の誰よりも、魔法少女という存在に習熟し。そして誰よりも、魔法少女としての能力を鍛え上げ。それ故に、魔法少女でありながら、その力は姫獣にすらも匹敵する。
そして何より、その頭脳、その戦闘経験。ましてそれが――――“コノハナ少佐”相手でであるのであれば。

「辛い役目を、与えてしまいましたね」

透き通る刃の切っ先が、コノハナへと向けて放たれた。
鋭利――――研ぎ澄まされた一撃が、今度はコノハナの刃によって、予測され、弾かれ刃を逸らされコノハナの頬を掠めていく。
それと同時にコノハナが踏み込み、刃を水平に。同じく、突き出された刃がレギナの頬を僅かに掠めていく。

「……何」

同時に、頬から流れる鮮血。睨み合うように、同じ時間を過ごしながら。
コノハナ少佐は思考を巡らせた。今まで考えることを排除していたそれを。今正しく、彼女との“共犯”であることを思い出して。自嘲するように笑い。


「あれが背負う運命よりは、マシさ」


そしてまた。剣戟の中へ。その身を投げだした。
270名無しさん@おーぷん :2018/02/26(月)05:03:24 ID:oCU



「ユニットは全部ちゃんと入ったか!?」

「何とかモリオンブリンガーまで入りました。後はこれを処分しないと……」

「んなもんこうしちまえば良いんだよ!!」

乾いた発砲音が三度鳴り響いた。
そこが紫薔薇学院地下研究所搬入口……基本的には機材の納入口として使われているそこに、清水陽咲、天城初恵、ヨゼフィーネ・ポールマンは集まっていた。
彼女等が前にするのは大型の貨物自動車。たった今扉を閉められたトレーラーの前で、清水陽咲は右手に握り締める拳銃の引き金を三度引いていたのだった。
非常に古い形式の、今では骨董品と言ってもいい大型の自動拳銃が撃ち抜いたのは、三つの黒百合学院の校章だった。
生徒会に従う兵士達に渡される、簡易魔法少女化の為のスイッチ――――破壊されたそれらは内側に溜め込んでいた魔力を飛散させ、空気中に溶け込んで跡形無く消えていく。
その乱暴さに、初恵は溜息をつきながら首を横に振った。

「然し、このまま去ったところでどうにかなるのでしょうか。生徒会から逃げ出したとすれば、私達は……わ、ちょっと!」

貨物自動車のエンジンがかかった。
不安気にそういう初恵の手を陽咲がむんずと掴んで歩き出す。
その顔には焦燥感はあれど不安はなかった。根拠のない確信が彼女の脳内を支配していて、それが幼い彼女の怖いものなしの原動力だった。

「うっせぇ! 兎に角ヤバい気がするんだよ! オレの勘はよく当たるんだ!」

「……まあ確かに、それで助けられることは多いですけど」

「二人とも!早く乗って!!」

運転席から、ヨゼフィーネが二人に向かって叫んだ。
助手席の扉を開けると、先に初恵が座席に座り、その膝の上に陽咲が当然のように座り込んだ。
エレベーターが起動してトラックごと持ち上がっていく。天井が開いて、作り物の照明から夜の空に瞬く星達に照らされていく。
271名無しさん@おーぷん :2018/02/26(月)05:03:38 ID:oCU
「それで、今回は、何が“ヤバ”かったの?」

初恵の上で腕を組んで座っている陽咲に対して、ハンドルを握ったヨゼが問いかけた。
陽咲の提案は突然だった。生徒会長に追討を命じられてから、真っ先に生徒会から逃げ出すことを提案し、あれよあれよと勢いのままここまでやってきたのだ。
両者ともに理由を詳しく聞かないままそうしているのは、今までもその“勘”に助けられたことが多々あったからであるが。
その詳しい内容を、未だ聞かないまま動いたのだから、先の初恵の不安も無理はない。それも踏まえての、ヨゼの質問だった。

「あの、ピンク色の奴が、ヤバい」

うーん、と唸った後、二人に向けてそう言った。

「そうは見えませんでしたけれどね……」

「うーん、でも、人は見かけによらないものね……ヒナタみたいに」

「どーゆー意味だよ、それ。でもなー、なんつーかなぁー、あいつはなぁー」

あれ、を表す言葉を模索する。
とは言っても知的に考えることは向かないし、そもそも感覚的な物だ。詳細に、これは、こうだから、危険なのだと語ることが出来るはずもない。
だからそれは、陽咲にとってもその感覚を分かりやすく咀嚼するという意味も込めていた。それを、一言で現すならば。



「――――ぶっ壊れた機械、って感じかな」
272名無しさん@おーぷん :2018/02/26(月)05:04:32 ID:oCU
投下終了です
名鑑更新ありがとうございます
全部にちゃんと触れているわけではないとは言え、もう18人も紹介できるくらいになってるんですね……
273名無しさん@おーぷん :2018/02/26(月)08:09:13 ID:ZyF
投下乙です
一戦交えただけでやべーやつだと看破されるオネ子ちゃんェ……
レギナさんが何故か諸々を知ってそうな感じだったり姫獣がまだ1体出てなかったり序盤から提起されてる「2+2」だったりと謎がまだまだ多くて楽しみです
274名無しさん@おーぷん :2018/02/26(月)09:53:19 ID:75f
投下乙です。
4人での合流…あと1人…誰なのか気になりますね。
物凄い楽しみです。やべーやつと看破したほうがすごいのか、やべーやつだと思われるほどオネ子ちゃんがやべーのか…
275名無しさん@おーぷん :2018/02/26(月)11:55:45 ID:TMI
楽しみにしてる人が居るところ恐縮なんだけどこれはなりきりなのか?板変えた方が良いんじゃない?
魔法少女が今のところのメインになってるのかな、いっそ参加してた人は名前と酉付きで応援してあげたらいいのに
276名無しさん@おーぷん :2018/02/26(月)17:53:17 ID:1n5

これを一番楽しめるのはなりきりユーザーだから的確な板選択と思うよ
と魔法少女やってないけど楽しみにしてる自分が言ってみる
というか自分が参加者だったらコテトリつきで「自分は〇〇です」なんて書き込みするか?
どうしても名前付きで応援したいなら>>1のメールアドレスに送ればよろしい
自分はこの作品に自キャラが出たらメールで>>1さんの靴舐めるのが夢です
277名無しさん@おーぷん :2018/02/28(水)16:17:36 ID:Adv
リレー小説スレがちらほらと見えていること、「なりきりネタなんでもあり」である以上はここで投下するのは個人的には問題ないかと思っています
ですがここでやるのが板違いだという方が多数だというのであれば仕方ないとも思います
板を変えてまで続けようとは考えていませんので、この『外典』自体を畳むことになってしまいますが
278名無しさん@おーぷん :2018/02/28(水)16:54:33 ID:S96
自分としてはなりきりのネタではありますし問題ないと思います
それに例えダメでも場所教えていただければどこにでも読みに行きますので打ち切りだけはどうか勘弁してほしいです……
279名無しさん@おーぷん :2018/02/28(水)18:05:11 ID:OY0
まあ続けてても良いとは思うけどね
ただまあ畳むとか書かれたら板違いです、とか言える人はまず居ないと思うなあ。誰だって敵作りたくないし
280名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)20:38:48 ID:k8E
紫薔薇植物園。
ようやく、オーネストハートとラッキークローバーは研究所を脱し、外の空気を吸うことが出来た。
空を見れば月はそれほど動いていなくて、矢継ぎ早に起こった出来事の数々がそれほどの時間を伴うものではなかったことに驚いた。

ここに入って、出るまでに、作戦は失敗して、二人の命を失った。

失った命を背負う……そんなことは最初から覚悟していた。
それでも、ここにいるのはたった二人だ。どうにかして、生徒会長を打倒しなければならないというのに、こんな戦力差でそれが出来るものだろうか。
そう思うと、足が止まってしまった。そんなことをしている暇はないというのに、麻痺していた現状を再度理解して。

「ほら、あとちっと頑張りや。とれみぃに帰るんや」

「……ありがとう、ございます」

ラッキークローバーに手を引かれて、ようやく歩き出す。
剣戟の音や、銃声が鳴り響いたさっきまでと比べて、そこは余りにも静かだった。ただ二人の足音だけが、植物園に木霊していた。
そうなると、お互いに考える余裕もできてくる。或いは、余計なことを考え出してしまう、とでも言うべきだろうか。

「……ミヅハさん達は、ウチらに何を託したんかな」

ミヅハノメノカミ達は、確かに二人にそういった。
自分達の役目をお前達に託すと。そしていまは語ることは出来ないが、お前達ならばきっとそれを成し遂げることが出来るのだ、と。

「ミヅハさん達が、ただ確信だけでウチらに何かを託すとは思えん。だから、なんかあると思うんや……でも、それが何か分からへん。
 秘密の多い人達やったし。……甘い考えかもしれんけど、なんかを、ウチラに遺していってる。そんな気ぃするんや」

少なくとも、ラッキークローバーからすれば、彼女達は確証なしで動くような人間には見えなかった。
今回の襲撃に関しても、研究所内をミヅハは把握していて、長引かせなければ黒百合学院の重役が出ることも無いと分かっていた。
不幸が重なった結果、二人は死んでいってしまったが、それでも何となくで二人に全てを押し付けていく人間であるとは到底思えない。
実際に、『嘗て吸血鬼だった少女』の話だって二人には聞かされていなかった。だからきっと、何かがあるのだと……ただの希望論かも知れないがそう思いたかった。
281名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)20:39:13 ID:k8E

「……私は」

オーネストハートが、口を開いた。

「私は、あの戦いで、色んな選択を間違えました。
 色んな人に支えられてきました。私の最後は……良いものでは、なかったと、思います」
 
過去の戦いが思い巡る。
アールグレイも、アースフラワー、めけめけ王女13世も、シャトーティアラも、助けることなんてできなかった。
理解し合うことが出来ない人間も大勢いたし、手を下したこともあった。そして、あの戦いを半ばで倒れた。
無数に倒れていく魔法少女達を助けることも、守ることも、救うこともできなかった。それでも、足掻いて、足掻いて、足掻いて、足掻いて。

「だからこそ、私は。仮に、何もなかったとしても……立ち止まりたく、ない」

――――今、ここにオーネストハートとして、雛菊ひよりが立てるのは。
きっと万分の一の奇跡。億分の一の奇跡。元より死んだ人間が、生前と同じように立って歩いている事自体が奇跡なのだ。
それがどうだ、魔法少女の力をすら持ったまま、またここに立てている。ならば、オーネストハートがするべきことはなんだ。

「うまく行くかなんて分からない。もしかしたら、もう全部手遅れなのかも。
 それでも――私にはやるべきことが、やりたいことが、まだ残ってた」

理想の魔法少女に成りたかった。本当の魔法少女に成りたかった。なれなかった、でも、今度こそ、今ならば。
今、この手の中にはチャンスが有る。今度こそ、ハッピーエンドに導けるだけの選択肢が残っているんじゃないか、今度こそ間違えずに選び取ることが出来るんじゃないか。
言葉とともに、その足取りに力がこもった。全身に力が漲るのを感じていた。そう思えば、そう噛みしめれば、こんなところで立ち止まることなんて出来ないと思った。

「だから、私は、諦める訳にはいかない。私は、今度こそ――――魔法少女に」

『レギナ・ノクティス』に渡された、赤い宝石を握り締めた。不思議とそれは暖かく、鼓動しているかのようだった。
きっと、これにも何か意味があるはずだと……そう思って。
282名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)20:39:38 ID:k8E








「よう。調子良さそうじゃねーか劣等共」













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283名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)20:39:56 ID:k8E
たった今、外側へと歩み出そうとして。目の前が、真っ白に染まった。
目の前あった、先程まで道だった場所は大きく抉られて隕石でも衝突したかのようなクレーターを作り出していた。
そしてその向こう側に立つのは……生徒会姫獣が一人。ヘレネ・ザルヴァートル・ノイスシュタインであり……何処か安心していた二人の心に、再び悪寒が奔る。

「逃がすわけねえよな、逃がすわけねえんだよな、逃がすわけがねえんだよな、テメェら劣等共をさぁ。
 テメェらにまで虚仮にされてたら私は私が分かんなくなっちまう。そうだ、私は帝王だ。テメェらなんか足元にも及ばない帝王なんだよ。
 藤宮だって、コノハナだって、あの生白い木偶の坊だって私には敵わねえんだよ、本当は!! だから、何かの間違いなんだよ今は。これは悪い夢なんだよ」

手に握る杖が変形する……その剣の先端が、二人に向けて突きつけられる。
それは殺意だった。然しそれは、コノハナ少佐が振るうような研ぎ澄まされたようなものではない。
もっと、ドロリとしている。洗練されていなくて、矛先は歪み狂っていて――――然しそれでも、いやだからこそ、凄まじいまでの“凶悪”が自分達に向けられていることが分かる。
狂っている。コノハナや藤宮のそれよりも。もっと分かりやすく、そしてもっとどうしようもなく。


「……だからさぁ――――憂さ晴らしくらいにはなれよ、劣等共ォ!!!!!!!」


暴力の刃が迫る。
荒々しく、然しだからこそ無茶苦茶に対象を食い千切り、飲み込んでいく蛇の牙が迫る。
両手に銃を握り締める。取り出した弓に、魔力で弦と矢を作り出す――――そうだとも。相手は圧倒的な力を持つ姫獣。
然し、然し。


「……行きましょう、ヨツバさん!! 私たちには、やらなければならないことがある!!」


「せやな、ひよりちゃん!!」


それでも尚、ここを突破しなければならない。そうしなければ、“繋げない”。
故に戦う。魔法少女として。理想の魔法少女としての――――“ハッピーエンドのために”。



――――胎動する。薄く、鈍く、それは呼応するように輝きを増していく。
284名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)20:40:21 ID:k8E



広い実験室には、沈黙する巨大な兵器と、二つの死体と灰の塊のみが横たわっていた。
ヘレネ・ザルヴァートル・ノイスシュタインと此花立夏は逃亡者の追討を命じられてここから消え失せて、藤宮明花とゲームマスターは既に去り、先の喧騒は何処かへと消えていく。
そこに在る魔力の残滓も最早意味を成さない程度に薄れている。最早ここは、生徒会にとっても、それ以外にとっても、大して意味のない場所、の筈だった。

「……今度は一体なんなんだ?」

黒百合学院生徒会は、少女によって運営される組織だ。
藤宮明花という絶対権限によって統一され、姫獣と量産化魔法少女によって編成されている以上。“男性”は存在しない、組織として必要としない。
故にここに、『それなりに歳を重ねた』『男性』が存在することは全くの異常だった。

「しかしまた、随分物騒な場所に飛ばされちまったようだが……」

崩折れる死骸と血溜まりを見て、彼はそう口走った。
そう思うのも当然の話だろう。砕け散った壁や床に、破壊された機動兵器、周囲に散らばる真新しい鮮血に、血の中に沈む女性二人の死体。
正常な神経をしていれば恐怖に慄きでもするだろう。正常な神経をしていれば、の話だが。
残念ながらその外観の通り、男は全く正常とは……無縁とは言わずとも、幾許か逸脱していた。或いは、そういうものに対して慣れ切っていたのだ。
冷静に……白衣を着た死体の側にしゃがみ込む。そして死体の側に落ちている、奇妙な形の銃を拾い上げる。

「おもちゃ……じゃあ無さそうだな。あれもこれも」

そして困り果てた様子で溜息を付き……崩折れた兵器の方から聞こえる音に、反射的に手に持った銃口を向けた。
鋭敏極まりない身のこなしだった。徹底的に身体に叩き込んでいるであろう動きであった。そしてそれを構えたまま、ゆっくりと兵器の方向へと近付いていき。

「……実に腹立たしい!!!!!!」

「うぉ、なんだ!?」

コックピットの中から、パイプを咥えた女性が飛び出してきた。
年齢で言えば二十にもなったばかりだろうか。手入れの行き届いていないぼさぼさのポニーテール、酷い隈に彩られている切れ長の目。
白いシャツに作業服、首にはゴーグルをかけていて、両手は軍手で覆っている。唯一の茶目っ気といえば、首から提げたロケットペンダントくらいだろうか。
285名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)20:40:39 ID:k8E
「この世に私の分からないものが二つとあってあるものか、月装焔装ですら分からんというのにまた未知のものを叩き付けてくるなどふざけるにも程がある。
大体なんだ、二足歩行の巨大兵器とは。実にナンセンスだ、実に馬鹿馬鹿しい、壊されるのも当たり前だ……しかし記録を見れば既存兵器を上回るレベルで動いているのもまた腹が立つ。
構造自体は理解出来んものではないんだ、ならこれがどうやって成立しているのか……」

「あー、お取り込み中失礼。少しだけ、話を聞かせてほしいんだが」

実に不機嫌そうな顔をした彼女は、男の存在に気づくこともなく自分の世界に閉じ籠もりながらブツブツと何かを呟き続けていた。
そうやって声をかけたことによって漸く顔を上げてその存在に気づき、それから小さく溜息を付いて、やはり不機嫌そうに、その手に握るものを顎で指し。

「そんなものを向けておきながら、話も何もないと思うが」

「……おっと、こいつは申し訳ない」

銃口を下げながら、男は戯けた様子でそう言った。
すたん、と彼女はコックピットから飛び降りた……そして、それと同時に。この部屋に、多くの“少女”達が突入してくる。

「……男!? 何故ここに!?」

「もう一人も知らない顔だぞ、兎に角捕まえろ!!」

彼女等は二人の存在に気づくと、一瞬だけ驚いた顔を見せた後、銃口を向けながら囲い込んだ。
その数は十人を優に超える。囲まれた二人は、お互いに顔を見合わせた後、ゆっくりと両手を上げていく。

「……私達の姿が見える!? なんだこいつら、魔法少女!?」

「馬鹿、こんな魔法少女がいてたまるか! おっさんじゃないか!!」

「……酷い言われようだな」

さして傷ついている様子はないが、そんな風に苦笑いした。
状況は絶体絶命。しかも訳も分からないまま、名前も知らない同士二人で、と来たものだからどうしようもなく。
女はちらりと横目で男の目を見てみた。そこには……冷や汗を浮かべながら、それでも尚と、輝き続ける、純粋な子供のような瞳があった。
それだけで、女は全てを察した。こいつは狂人だ、その根底はきっとあまりにもズレているのだと。それでいて、何かを切望しているのだから是非もないと。
286名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)20:40:53 ID:k8E
「……貴様」

突如として。 二人の背後に、“光の渦”が現れた。
両者ともにそれは見覚えのあるものだった。ある意味で全ての元凶とも言える、それは……。

「運良く来たな、“歪み”だ! 行け、お嬢さん!」

「……“アリシア・P・シノット”だ! クソ趣味の悪い社会主義者め!! ……一か八かだ!!」

「待て、逃がすな!! 撃て撃て!!」

身を翻して、その“光の渦”の中へとアリシアはその身を躍らせる。
そしてそれを見逃すまいと並べられた銃の引き金が引かれ……その瞬間に、男は上げていた両手をぐっと握り締めた。
その瞬間、遮るように一つの鉄の塊――――否。鋼鉄の怪物とでも呼ぶほうが相応しいだろう。それが、盾になるように出現し、鉛弾達をその身に一新に引き受けた。


「До свидания、お嬢様方! 次の“戦争”で会うとしよう!!」


羽織った黒い外套を翻し、レナート・アスカロノフは光の中に消え失せた。
287名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)20:42:01 ID:k8E






















第五話  HEART JOKER  第一節 終
288名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)20:42:19 ID:k8E
投下終了です
前置きフェイズ
289名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)22:29:41 ID:P4T
今更だけど魔法少女だけって感じ?それとも今後別スレのキャラと関わる可能性はある?
290名無しさん@おーぷん :2018/03/06(火)22:40:17 ID:ebW
投下乙です
ミヅハさんが2人を逃がしたのが成り行きじゃないとしたらあの2人にしか出来ない何かがあるのでしょうか……期待ですね
片方は満身創痍、もう片方も分身を使い切った状態でヘレネをどう突破するのか……
そして次章キャラ?の先行登場もワクワクします
291名無しさん@おーぷん :2018/03/07(水)18:11:34 ID:Ega
投下乙です!
あまりにも気高く哀しい魔法少女はかつて余りにも出会うのが遅すぎた友と強敵をどう迎え撃つのでしょうか
そしてキーワードでは存在が窺えなかった永夜勢も今後の世界に登場予定とはワクワクを隠しきれないですね
292名無しさん@おーぷん :2018/03/08(木)14:57:27 ID:g1H
投下乙です!

ま、まさかのレナートさん…ここで出てくるとは…
293名無しさん@おーぷん :2018/03/08(木)15:36:43 ID:CxN
アリシアも殲滅指揮も懐かしいキャラだ
294名無しさん@おーぷん :2018/03/08(木)20:11:15 ID:LYA
待ってwwwwwシリアスに唐突にぶち込まれためけめけ王女13世って何wwwww
295名無しさん@おーぷん :2018/03/09(金)17:59:55 ID:sKo
オネ子ちゃんの悪落ち時の強化フォーム名から考えると題名が不穏過ぎる
296名無しさん@おーぷん :2018/03/09(金)18:33:37 ID:PO3
>>294
そういう名前の魔法少女が居たんやで
297名無しさん@おーぷん :2018/03/09(金)19:17:42 ID:4Qj
解説が欲しすぎる…
298名無しさん@おーぷん :2018/03/12(月)14:51:48 ID:nEt
《英雄名鑑#19:アールグレイ》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市で起きた魔法少女たちのデスゲームにおいて、初期に脱落した人物。本名不明。
商店街にある洋風喫茶店の看板娘で、「アールグレイ」という魔法少女名も元々は店舗のお勧めメニューに因んだ渾名である。
殺し合いを良しとしない穏健な魔法少女による同盟締結を画策したが、志を果たせず暗殺された。
アールグレイが開いた最初で最後の集会には、魔法少女となったばかりのオーネストハートも参加しており、
初めての仲間の早すぎる死を止められなかったことが、良くも悪くも彼女の進む道を決定付けたと言える。
固有魔法『不思議なお茶会を開く魔法』は、魔法の紅茶によるバフ・食器類の掃射・テーブルの防壁構築が可能とイメージと裏腹に高い戦闘力を誇る。
しかし仲間を見つけた喜びで浮き足立ち周囲への注意を欠いていた為、襲撃者に応戦することは叶わなかった。

《英雄名鑑#20:久城地花/アースフラワー》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市の魔法少女の一人。人間体は市内の中学に通う2年生で、園芸委員を務め陸上の部活に勤しむ快活な少女。
複雑な家庭環境の持ち主や狂人が多い魔法少女の中にあって、温かな家庭で育ちまっとうな人間性を獲得した〝少数者〟。
戦わなければ生き残れないことを受け入れながらも人並みに死を恐れ、最後までただの人間として運命に抗う道を選んだ。
中学の後輩でもある雛菊ひよりとは懇意にしていたものの、魔法少女としての狂気じみた有り様に触れてからは一線を引いていた。
奇跡的な良縁によって最終盤まで殺人を犯さずに生存するものの、お互いに指輪を使用しての戦いを提案してきたコノハナ少佐を拒絶。
強化状態の彼女を相手に「人で在り続けるため」素の状態で果敢に戦い、力及ばずに斃れた。

《英雄名鑑#21:初園由香/めけめけ王女13世》【出典】おーぷんなな板/ここだけ魔法少女ロワイヤル
ゆりかご市の魔法少女の一人。人間体は13歳の少女で「もう疲れました」の文字入りTシャツを愛用しているが、変身すると豪勢なゴスロリに変わる。
風変わりな名前の由来は、引きこもりである彼女が頻繁に書き込むインターネット掲示板でのコテハンらしい。
魔法少女として覚醒した直後にオーネストハートと遭遇しており、彼女から殺し合いを静観するように頼まれたものの、
やがて生存という至上命題のために、否応なく魔法少女の戦闘の渦中に飛び込んでいくこととなる。
オーネストハートが指輪を手にした後に戦場ですれ違うものの、それ以降は連絡を絶ち、誰にも顛末を知られることなく独り世を去った。
固有魔法『ぬいぐるみの魔法』は遠隔操作可能なぬいぐるみを最大50体まで生成するもので、偵察や包囲戦での活躍が期待できる
299名無しさん@おーぷん :2018/03/14(水)04:21:26 ID:imK
弓を射る……射った矢は放つ魔力に飲み込まれていく。
銃を撃つ……放たれた弾丸は尽く撃ち落とされて食らい付くされる。
剣を振るう……振るわれた刃は刃を以て斬り弾かれる。

コノハナ少佐、或いは切り裂き少女のものとは桁違いの範囲、威力。速度において劣っているとしても、それ以外の全てが上回り振るうだけで全て呑み込む暴威。
姫獣の力の真骨頂。人の殻をも捨て去り、絶対的な力の差の行使。ただそこに在るというだけで、魔法少女を上回る存在という単位での超越。

「どうした、どうした? もう終わりか? ……何やってんだ? なぁ、おい、なんでそんなに雑魚なんだよ!!!」

剣の一振りを以て、生い茂る木々が花々が消え失せて、そこには更地だけが残っていた。
魔法少女は、言わずもがな。その威を前にして……仮に二段階の変身を得ようとも。仮に二重の力を得ようとも。そこに立っていられる道理はない。
何とか生きている。そこが限界だった。或いは、それでも生きているのが奇跡だとすら言えるほどに、その力の差はやはり歴然だった。

「……こん、な、ところで、終われんわぁ……!!!!」

立ち上がるのが早かったのは、ラッキークローバーの方だった。
無論、オーネストハートの心が折れているわけではない。ただ単純に、魔法少女としてのスペックがそうさせたというだけの話だった。
分身というセーフティーは存在しない。然しそれでも尚と立ち上がるのは、彼女もまた……オーネストハートに希望を見出した人間だからなのだろう。

「オネ子ちゃん……!! 逃げえやぁ!!」

「ヨツバさん!!」

軋む身体を奮い立たせて、ヘレネへと立ち向かう。
その両手の銃を突きつけ、引き金を引く。

「ああ……そうかよ、じゃあお前からだ。お前から、徹底的に、嬲って、嫐って、殺してやるよぉ!!」

それでも、ヘレネには“当たらない”。
ヘレネ自身の固有魔法“永劫回帰”によって固定された因果は、ヘレネが宿す姫獣“スカーレッド・スライハイ”の能力によって魔力を全て吸収するという結果に全て帰結する。
同じことをしても、全てそうなるのであれば、次々に新しい戦法を試していくしかない、何処かで当てるしかない――――故にこその、捨て身での接近戦である。
銃撃は囮――――これしか出来ないと錯覚させながら。あくまで、『ラッキークローバー』という魔法少女である以上。アームズオブラッキークローバーは、健在であり。
吸収される銃弾。ヘレネは嘲笑と共に魔剣ジュワユーズを傍らに突き刺し――――そして。接触の直前に、両手に握る銃を消滅、剣形態のそれを握り締め。
300名無しさん@おーぷん :2018/03/14(水)04:21:54 ID:imK
「……いっ、あ、あっ」

既に、その手がラッキークローバーの右手首を握り締め。
……コノハナ少佐と比較すれば、速度に於いては劣るとはいえ、それでも尚その身体能力は魔法少女のそれを遥かに上回る以上。
見切れないはずがない。ラッキークローバーは、その絶対的な戦力の差を見誤っていた。

「はっ……テメェ、本気でやれると思ってたのか?」

掴んだ手首を、“外側へとゆっくりと捻っていく”。
人間の体が、本来想定されている以上の方向へと捻られる。単純で、純粋であるが、然して……単純明快で、理解が容易であるからこそ恐ろしい。
ゆっくりと、然し着実に多くなっていく鋭い痛み。その先には何があるか……肉が裂け、骨が砕け、間接が千切れて腕が捩じ切られて終わるのだろうか。

「逃げろ!! 逃げえやオネ子ちゃん!!」

それでも尚と、ラッキークローバーは遮った。

「ミヅハさんと、アリスさんがウチらに後を託したのは……いや! オネ子ちゃんに託したのは、きっとオネ子ちゃんにしか出来ないことがあるからだと思うんや!!
 そんで、ウチもオネ子ちゃんを信じとる! ずっと、ずっとずっと……ずっと前から! だからウチに構わず!! 先に逃げ――――ッ!!」

「うっせえなぁ……そういうのは求めてねえんだよ、なぁ!!」

ヘレネの拳が、ラッキークローバーの顔に叩き込まれた。ヘレネにとっては虫を払う程度の力加減であっても、いたぶるその一点においては十二分。
それを何度も何度も繰り返される。鼻から血を流して、口の中がズタズタになって、そんな風に少女の身体が破壊されていくのを愉悦として嘲笑うヘレネが居た。

――――許せない。

『魔法少女』であるならば。きっと彼女のことを許さない。きっとこんな状況でも諦めることはないだろう。

ああ、でも、違う。私は、『魔法少女』になれなかった。最期まで、最期まで、最後の最後まで――――“魔法少女”にはなれなかった。

助けたい。ああ、でも、きっと“私じゃ手が届かない”――――見捨てたくなんかない。もう一度失うなんて、そんなことはしたくない。けれど、けれど。


「……私、私は」
301名無しさん@おーぷん :2018/03/14(水)04:22:31 ID:imK
















「――――魔法少女に、なりたい」














               .
302名無しさん@おーぷん :2018/03/14(水)04:22:59 ID:imK
――――輝くは、絶大な魔力。


「……ああ、なんだ、何が起きやがった!?」


滂沱の如く魔力が流れ出る。その流出点は一つ、“オーネストハートが握り締めた宝石”。
オーネストハートが出現点ではないということを、ヘレネは即座に理解することが出来た。何が起こっているかはわからないが、何をすべきかはすぐに分かった、故に。
こんなものはいつでも殺せるのだと、ラッキークローバーを無造作に放り投げた。ジュワユーズを握り締めて、オーネストハートの下へと駆け出した。

「何が起こってんのか知らねえが――――んな露骨な小細工を、見過ごす訳がねえだろうが!!!」

オーネストハートは、そこに蹲ったまま動くこともなかった。距離を詰めるのに一秒すら長すぎるほど。ヘレネにとっては造作もない、他愛もないものだった。
何が起きるか分からない以上、甚振るという遊んだ選択肢は一瞬で排除される。即座に、即座に、斬り殺すことが至上命題であって、きっと造作もない、筈だったのだ。
自身の体が、宙に浮く感覚にヘレネは目を見開いた。無論、飛行魔術など欠片も使った覚えはない。それに、この浮遊感は、そういうものとは“別物”だ。
自身の意志の介在しない、気色の悪い浮遊感……そして、尚もそれが、解除されない。

「な、ナメんじゃねえ!!!」

全身から純粋な魔力を放出する……それによってようやくそれから解放されて、地上に脚を着くことが出来た。
すぐに体制を立て直すために顔を上げる――――そしてそれと同時に、顔面に“何かが叩き込まれた感覚”があった。
追随してやってくるのは、“痛み”。鋭い激痛だった。久しく――――とある一人からを除いて、与えられることのなかったそれを、今、与えられたのだ。

「……お、オネ子、ちゃん?」

ラッキークローバーにも、状況は飲み込めていなかった。
その輝く魔力の渦によって、オーネストハートの姿は覆い隠されている――――そしてたった今、突き出されて、ヘレネを捉えた拳は見知った衣装とは掛け離れている。
そして何より、魔力の質が違う。そういうものを熱心に研究していたわけではないが、間違いなく“違う”と確信できるほどの……それは、魔法少女というよりは。


「――――テメェ、まさか、そいつは!! “ぶっ壊れた”筈じゃねえのかのよぉ!!」
303名無しさん@おーぷん :2018/03/14(水)04:23:32 ID:imK



魔力の渦は、一点に収束していく。


――――白は、黒く。桃は、紅に染め上げられる。


その手に握る弓をゆっくりと引き。『敵』を冷たく見据えていた。
304名無しさん@おーぷん :2018/03/14(水)04:24:03 ID:imK






















第五話  HEART JOKER  第二節 終
305名無しさん@おーぷん :2018/03/14(水)04:25:20 ID:imK
投下終了です!
名鑑ありがとうございます、ついにキャラクター数二十人突破ですね……一部が終わるまでに何人になっていることか
306名無しさん@おーぷん :2018/03/14(水)16:31:22 ID:YIV
投下乙です
オネ子ちゃん新フォーム……だけどカラーリングといいヘレネの発言といい色々不穏すぎて全く安心できない、1期の頃のレギナさんカラーだけどそれだけじゃないだろうし
307名無しさん@おーぷん :2018/03/14(水)21:32:40 ID:5R8
乙…なんだなんだオネ子ちゃん
308名無しさん@おーぷん :2018/03/14(水)21:34:23 ID:5R8
英雄名鑑さんも乙です
めけめけ王女13世が思ったより真っ当な人間だった…
309名無しさん@おーぷん :2018/03/17(土)19:47:27 ID:Q5l
こんにちは、元魔法少女スレの参加者です。
不躾ではありますが要件から申しますと、なな板以外の場所で以降の更新を行っていただきたいのです。
魔法少女スレは期間限定で、終わりを迎えた物語です、完結しているお話です。
それを無理矢理起こして終わったはずの話を、在り来たりな免罪符を付けて続けられているのが正直言って不快です。
嫌なら見るな、というのもsageではない現状は不可能でしょう。
仮にsage進行で進めて貰えれば少しは目につく事は減りますが、書き込みを行う皆様全員が徹底出来るかと言われれば無理でしょう。
荒らしの妄言だと断定して続けていただいても結構ですが、ここはどうぞ、SS主様には紳士的な対応を期待しております。
失礼しました。
310名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)01:44:59 ID:YsD
>>309
本当に不躾な話だと思うよ。
俺はこの板で活動したときに随分ソロで短編書いてたが、ロールの潤滑油として良い味出してくれたもんだ。
なりきりは個人の創作意欲無くして決して動かないし、ある意味では作品のハメ合わせて作ってくパズルみたいなもんだと思ってる。

パズルを一人で作ることで結果的に他人とのコミュニケーションにも味が出るし、このスレの盛況ぶりを見る限り俺の言うことはさほど的を外してる訳でもないだろう。
他の所でやれって、あんた、その言葉は掲示板利用者全体をまとめて否定しているようなもんだぜ。やりたいことをやりたいところでやれるのが掲示板なのに。

あんたの言うことを聞き入れて他の場所へ行くと言うのが紳士的な対応だと言うならなんのことはない。紳士のフリをする必要なんか微塵もないってこった。いっちゃ悪いがこんな輩へのおためごかし程度にしか役に立たないって事なんだから。
主さんは是非とも強い意思で書ききってもらいたいもんだね。俺のやりたかったことの理想形でもあるからさー。
311名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)01:48:29 ID:YsD
自分のキャラ使われてるのが嫌ならはじめっから酉でもつけて使わんといてと言えば良い
もっともおーぷんの書き込みには著作権は発生しないからこそ、皆の意見が繋がって新たなものを産み出す土壌になり得ている訳だから、そんなことを言ったら寧ろ発展を否定する愚か者になりかねないけどね
312名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)01:57:06 ID:Afb
使われたくないならメールでお願い、とあるけど既に使われてたらどうするの?
そもそもここ確認したのが最近で尚且つキャラが序盤に出てたなら対応のしようがないと思うけど。ちなみにこれは作者さんが言ってるから不躾でもなんでもないよ、与えられた正当な意見

そもそもあんた書いてないなら関係なくね?作者が言うならまだしも一読者が上から言わない方が良いと思うよ、元参加者さんも読者の意見として作者さんに言ってるんたからさ
313名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)02:04:54 ID:c0g
でも実際問題よそへ行かせる権利は少なくとも>>309さんにはない、ていうか元がおーぷんの時点で著作権フリーだから二次創作だろうが転載だろうが自由なんですよね
そういう意味じゃ言い方悪いけど>>309さんのいってることは「気に食わないから出てけ」っていう筋も道理もない要求でしかないんじゃないかなと思う
314名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)02:45:42 ID:YsD
>>312
関係あるよ。だって俺作者さんに消えられたら困るもの。せっかく楽しんで読んでるんだからさ。>>309の言動は俺以外にも多々居るであろうそう言ったユーザーを全部敵に回しかねないわけ。おわかり?
>>309の気にくわないって感情以上にやめさせようとする態度が気にくわないって人間は多いと思うぜ。だっていきなり横から出てきて楽しんでる周囲を他所にやめろと良い始めるんだからねえ
315名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)03:02:47 ID:KpO
読んでるだけなら別の板行っても問題なくね?むしろ変な言いがかり避けられるんだから良い提案だと思うんだが
履歴にでも登録しとけば手間もかからんし、こんな変な言い争いで作者のやる気を萎えさせるような事もなくなると思うんだよね
そもそも著作権がどうたらじゃないでしょ、完全に心情と信頼の問題で暗黙の了解に等しいこと
ていうか移りたくないならsageろって>>309も代案出してるのに作者でも一読者がageまくってるんだから世話ねえわ、自分達で出来ないって事実をアピールしてるんだからな
楽しみにする側も居れば思い入れがあって嫌がる側も居るってこと理解しなよ、それを認められない分からないなら変にしゃしゃり出ない方が良いよ、正義面した荒らしに変わるからね
あ、アク禁はしてくれて構わんからね作者さん。黙ってても読むことはできるし
316名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)07:01:49 ID:QuY
「自分変な言いがかりつけるんで出て行け」ってキチガイかな?
317名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)07:44:24 ID:187
キャラレイプされるのが嫌だから辞めろ
それが嫌なら人の目に付かないようにしろ
なりきりじゃないのに何でここでやるんだよオナニスト
318名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)09:29:49 ID:Ppw
出てない勢だけど、>>309には同意かなぁ
この様子じゃsage進行も無理っぽいし、かと言って辞めろとも言えないし移動がいい落とし所な気がする
319名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)10:20:48 ID:viP
著作権フリーのルールも知らんアホに出て行けって言われたら出ていかなければならないとかあまりにも馬鹿げた論理
>>309本人も自分の言ってることが荒らしの妄言に過ぎないって自覚はあるみたいだし、そこまで擁護する必要もない
320名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:06:14 ID:YzZ
ルールに沿う沿わないはともかくとして、住民の反発買ってまでここで続けるメリットってあるん?
読んでる層からすれば移動したところで大した違い無いと思うんだけど
321名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:08:29 ID:5g3
自分は過去に機能停止したスレにいた者なのですが、自分のキャラが使われてとても嬉しく思っています
活かしきれなかったキャラをこうして別の形で活かしてくれるのは本当に嬉しい事です、キャラを使われて不快な人はもちろんいるとは思いますがこうして喜んでいる人もいる事も作者さんには分かって頂きたく思います
個人的には移動は必要ないと思いますが、sage進行を徹底的にした方がよろしいかと
322名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:25:26 ID:wHN
>>320
これ、今荒れてるんだから移動した方が変な言いがかりも避けられて良いと思うんだけどなぜこの板に固執するのか
sage進行してってお願いも無視する読者様ばっかりでこのままだと間違いなく荒れまくって続き書くどころじゃなくなるよ、まあ打ち切りをチラつかせる作者さんがどれだけまともに対応するか見物だけど
読者の人達はここじゃないと絶対ダメって理由何かあるの?移動したら荒らしも来ないし、ゆっくり見られて何より心置きなく楽しめると思うんだけど?
まあ著作権フリーだなんだ言うなら乗っ取られ出しても文句言えなくなると思うけどさ、移動はお互いに悪い未来をなくせる案だと自分は思うよ
323名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:29:22 ID:dE8
感情がルールに優越する前例を作ったらマズイことぐらいわかると思うんだけど
324名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:34:45 ID:9u4
それはそれだけど、まず終わったもの勝手に使う時点で人の感情わざわざ揺さぶりそうなルールに触りそうなことことしてるよね
わざわざ人のを、やらなければいいものを連絡寄越さなきゃ使うわけだし

それはそれとしてさげて
325名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:37:40 ID:c0g
少なくともおーぷんのキャラ使う分にはルールに何ら抵触してないと思うんですけど
326名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:40:13 ID:m9E
キャラ使って貰えて嬉しい人とか本当に読みたい人は別にここじゃなくても追いかけて読むでしょ
とりあえず荒れてるのを無視してまでここで続けても双方にメリットない気もする
327名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:45:13 ID:UEZ
>>325
本当はまずルールが作られてもない
そこでマナーとして考えても、ある意味文句封じつつ勝手に使うのはどうなの?
328名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:47:14 ID:m9E
というか何でもかんでもぶちまけるスレが出来てからこの板に悪影響しかなさすぎる件
329名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:47:29 ID:c0g
>>327

おーぷん2ちゃんねるの投稿は著作権を放棄しパブリックドメインとして公開しています。
まとめブログやウェブサイト上で自由に転載・創作を行えます。

これ読んでくれませんか
330名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:50:45 ID:UEZ
>>329
わざわざ荒れることしていいとは書いてないね
331名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:53:55 ID:DUS
部外者からするとsageるならまだしも板の1番上でこんな争われてると嫌でも目に入って迷惑なんですけど
332名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:55:13 ID:dE8
>>330
ルールに反してまで荒れることを言うほうが悪い
333名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)11:59:10 ID:zu1
ここまでボロクソにあれまくって主が続きを書いてくれると思っているのか住人ども
向こうはお前らが反応してキレることを面白がって燃料を注いでるだけだと、なぜ気づかないんだ
あんまりしつこいようならパー速にでも移動する手段があったかもしれないが、こうなって仕舞えばどうしようもない
自分たちも荒らしだったと自覚して、後悔しながら泣いとけ
334名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:01:21 ID:DUS
なんというか作者はともかく読者側が過剰に擁護しすぎて逆効果になってる気がする
335名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:01:30 ID:zu1
それと、荒らし側はおめでとう
ここの主は若干ナーバスだから、ここまで荒れたらもう続きは投下されないぞ
わかったら見ていて不愉快だから二度とageるな
336名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:17:27 ID:m9E
>>309
そもそもこれが作者に当てた意見でとりあえずまずは作者の反応待つものなのに読者が勝手に騒ぎ立てて読者自身で騒ぎ大きくしたようなものでしょこれ、作者を待って普通に>>309と作者で穏やかに会話出来たはずだと思うんだけど
読者の質が悪いんじゃない?
337名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:21:42 ID:Wot
続きを待ち望んでる読者として当然の反応をしただけで質について言及し始める批判側も大概だと思いますう
338名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:23:36 ID:YsD
まぁ某スレからの回し者だろうしなぁ
遠回しに言葉を沢山使っているだけで言ってることは「俺が気に入らないからやめろ」の一言に尽きるわけだし、作者さんは強硬な姿勢のひとつも見せて作品を終わらせる覚悟ってのを示して欲しいかなぁ
339名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:26:52 ID:zu1
お、ageるなって言った途端に援護側がage始めたな?
こりゃ、援護を装ったただの荒らしだったか
みんな、こいつら援護も含めて荒らしだから、相手にするだけ無駄だぞ
340名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:28:54 ID:YsD
言えば言うほど無駄だぞって言ってるだけで実際は擁護、継続要求側が足場を固めるだけで作者さんのモチベートは保てるぜ。
結局ん所、騒いでるだけだからな。荒し側は
341名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:29:30 ID:DUS
とりあえず板の迷惑考えない読者しかいないってのはわかった
342名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:33:15 ID:YsD
必要以上に場をかき乱すやつにこそ迷惑の烙印は押されるべきっての理解なさってます?
他人の事を迷惑だと宣う前に貴方自身、出ていかせることに強硬すぎて今じゃ単なる荒しと変わりないっての理解なさってます?

「個人的な感情だけで出ていけと宣い続けるやつ」と「頑張ってかき続けてるやつ」が並んでる現状、一般的な感性持ってるやつなら後者を守ってやるに回りますって
343名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:34:00 ID:m9E
とりあえず荒れてる時はsageる事をオススメしますよ
344名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)12:34:38 ID:m9E
言ってる自分がsageれてなかった反省、無能は俺だったか
345名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)13:12:01 ID:mWA
>>344
正義面してろくにレスも読まずに荒らしの標的になるようなレスを繰り返してる人達に比べれば有能よ

こういう擁護って一歩間違えたらただの荒らしにもなるってのをわかってないのが多すぎるよ
継続派も移動派全員当時の名前出すかなんかして責任持てば良いんじゃないかな、それなら作者さんのモチベーションも保ちつつ使っちゃいけないキャラもわかるでしょ

ま、やる人どうせ居ないだろうけどね
346名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)13:52:04 ID:jlU
著作権の事に触れるのなら、そもそもパート速報からの流用設定は全部NGってなるよ
347名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)14:06:15 ID:YsD
「パー速内で」パクりが発生したならそれは問題だよな。しかしながら「おーぷんに」なされた書き込みは全部©フリーだ。他の板まで持ち出して必死になってるところ悪いが単なる荒しと化してるし大人しく退いた方が賢いぞ
348名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)14:15:33 ID:afJ
いやパー速内で書かれたことをおーぷんに転載はダメなんじゃね?元がパー速のものなんだし
349名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)14:18:04 ID:yfA
>>347
それが余計問題なんだよ
だってパー速で、本来フリーじゃないはずのものを、当人の許可なくここに書き込んで勝手にフリー化してるんだもん
350名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)14:40:14 ID:YsD
調べてきて表作ったからとりあえずの取りまとめとして発言しておくけど。

・板から板への文の行き交いについて著作権が完全に発揮されるのは「転載」のみ。

・外典は法的に見ると「原典を完全にパクっているわけではなく、キャラクタの設定などを『引用』」しているわけで、結果的に創作物としての権利、すなわち作者個人の思想や感情の表現が成されている。

・『引用』の場合、元権利の持ち主の力が強くなる事はあっても、結果としてここの主も引用し作品を作り上げひとつの権利を有している事から、元権利者が声をあげたからはいおしまい、と言うわけにはならない。
351名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)14:44:12 ID:YsD
バカでもわかるようにまとめると一言一句欠片の違いもなしにパクりうる小説や映画、漫画ならまだしもそも流動的に物事が流れるなりきりと言うコンテンツに於いては著作権を主張することそのものが馬鹿馬鹿しいってこと
ロールの発言、一言一句パクって転載したならそこにはなるほど、著作権が発生しうるけどあくまでもキャラを、すなわち文章を構成しているツールのひとつを『引用』しオリジナルを作り上げるならそもそも他板を持ち出して騒ぐことそのものが馬鹿馬鹿しく思えるほど正当って訳だ。
352名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)14:45:01 ID:r3v
そもそも>>309からして明らかにおーぷん魔法少女の元参加者の立場だしパー速云々を持ち出すのは筋違い
353名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)14:50:19 ID:pDQ
キャラクターの引用に著作権が発生する場合は基本的にビジュアル面が伴う場合か、それか原典となる文章をそのまま引用している場合がほとんど
>>351の説明に加えてそもそもこのスレが非商用、非営利であることを考慮するならば問題視される程度のものではない

著作権云々を問題視しているというより著作権を理由にスレ主を叩きたいだけの魂胆が見え透いてるから言っても意味あるか知らんけど
そもそも元参加者なら名前出せばいい訳で出したくないならメアドに捨てアド使って直談判するという手段が設けられているのに、そうしない時点でだいたいお察し
354名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)14:52:11 ID:YsD
まぁ著作権うんぬんを言葉的なツールとして利用して叩きたいだけなら対処法は無視設定で充分だし
355名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)14:58:25 ID:dE8
それに荒れることが問題というなら主がアク禁で追い出し派を一掃すれば解決することでもあるしな
356名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)15:12:47 ID:YzZ
パブリックドメインは著作権を放棄してるけど、著作者人格権については保持したままなわけで
同一性保持権はまだ残ってるんだから>>309の主張は正当な権利
そもそも不快に思う人が居るのを無視するなんて結論が出た時点で、ルールさえ守れば他人を不快にしてもいいって言ってるようにしか見えないが
357名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)15:18:09 ID:elB
こんな荒れ方して主が続けようと思うわけがない
ここ以外でやるつもりはないって言ってるんだしもう先はないよ
358名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)15:20:44 ID:YsD
さあ、どうかな。
359名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)15:28:16 ID:p9B
不快に思ってる人は無視するなんて結論主は出してないじゃん
寧ろメアドに言えば即対応するって言ってるのに
360名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)15:30:16 ID:YsD
ま、そう言うことだよな。いくらだって窓口は開いてるのにそこを利用するどころか場を引っ掻き回すような口ばかり叩く輩だし、主さんはこんなの気にする必要はないと思うね。
361名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)15:42:48 ID:wxz
理解者みたいな態度でいるとこ悪いけどいちいち反応して拗れさせてる人達も同じ荒らしになってるってことに自覚ある?
あったらこんなことになってないか、自覚無い荒らしって怖いよなあ、主はこのレスアク禁して構わないんでよろしく
362名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)15:50:27 ID:YsD
そういうのを免罪符に叩く輩があまりにも多すぎんだよねー
363名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)17:44:49 ID:cK2
とうとう来たなこの流れ
個人的意見というか暴論に近いが、反対意見は無視して続けて欲しい
だって他人のキャラを無許可で使っているからこそ、キャラの多様性が出て面白くなっていくコンテンツなんだから、
作者さんがこういう後ろ指から目を逸らして書かなければればいけないことはやる前から百も承知でしょ
そして多分、今までのレスからして勝手に使われて喜んでいる読者の方が嫌な気分になる読者よりも多い
なら喜んでいる読者だけ見てやっていればいいんじゃないのか?

使われたくない人にはメールで言えばいい
それ以外の執筆続行に影響を及ぼす反対意見には、グレーなコンテンツらしくこれからも目を瞑り続けて続ければ良い
そもそもどんな創作も読者全員の愉快・不愉快に応えられる訳ないんだから
364名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)17:46:24 ID:cK2
ていうか流れに反応してしまってすみません
アク禁されたらメールで乙言います
365名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)18:51:13 ID:WQ3
いやー面白い面白い、>>309>>228にある通りちょっとした不満をメールじゃなくてこのスレで言って、しかも妥協案まで出してるっていうのに作者でもない一読者達がこぞって批判してるのが本当に滑稽だ
不満よりも喜びの声を重視するのは普通だけど、だからって正当性が見える声を真っ向から切り捨てろってのはおかしいんじゃないかな?
作者に直接言ってもスレで言っても変わらないだろうにまさかここまで集中するとは思わなかったね、ていうか書くだけならそれこそなりきり板じゃなくてもできるよね?
しかもなりきり板以外でやれば少なくとも>>309の意見は今後気にしなくても良くなるからここでギャーギャー読者同士で争うよりよっぽど精神衛生的に良いと思うんだけどどうかな?
ま、どうせ執筆についての意見すら切り捨てろとか著作権がどうたらだから意見するのがおかしいとか言っちゃう読者の集まりだからこれにも批判来るだろうけどね
作者と>>309が議論するだけならまだここまで無駄にレス使うことも無かっただろうにねえ
>>309が批判して批判された作者が対応する、たったそれだけで10レスも50レスも使うことなく落ち着いたはずなのに正義感に満ち溢れた荒らしで読者で信者な人達には参るよ、面白そうな展開もこれじゃ台無しだ
366名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)18:52:44 ID:WQ3
おっと誤解含みそうな文面になってら、三行目の「思わなかったね」は「思わなかっただろうね」だったよすまないね
367名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)19:35:22 ID:lUe
読者にも意見を言う権利があるはずだろ
368名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)19:37:40 ID:mpT
読者ならいいけど読者様(笑)だからこうなったんやね
369名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)19:42:39 ID:YsD
こういうあからさまなのは無視設定してくださいって言ってるようなもんだな
370名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)20:11:40 ID:b12
名無しさんをNGにぶちこむと捗るぞ
371名無しさん@おーぷん :2018/03/18(日)23:09:45 ID:5g3
騒ぐって言っても一人だけなんですけどね
ID:YsDさんはとりあえずせめてsageましょうね、楽しみにしてる読者からしても迷惑です
作者様の反応を待つべき場面なのに勝手にスレの代表面をして引っ掻き回さないでもらいたいです
372名無しさん@おーぷん :2018/03/19(月)21:45:36 ID:X2D
そも、この外典という作品の発端は凄まじく唐突で安直なものでした。
深夜、暇を持て余していた私はスレの冒頭で投下したものを作っていました。理由はなんとなくワクワクしそうだったからです。
案の定完成したそれを見ると物凄くワクワクしました。自分で作ったものであるにも関わらずです。
「これを何らかの形にしたら面白いんじゃないだろうか」。そういう気持ちでぽんと深く考えずスレを立てました。
ぶっちゃけ、反応がなかったら立て逃げのつもりでした。スレ建てを終えてスッキリした私はそのまま寝ました。起きてみると一つだけレスが付いていました。
反応があったので第一話を書いて投下してみたところ、予想以上の反響が有りました。正直これで大した反応もなく終わりかと思っていたので物凄く驚きました。
反応を貰ってテンションが上がったので続きを書く。それの繰り返しです。モンハンにハマったりしましたが。
プロットも何も無い状態からでしたが、今では割としっかりしたストーリーラインが頭の中に形成されていて、瀬平戸も最終盤といったところまで来ることが出来ました。
自分の今までの知識をフルに使って「このキャラクターとこのキャラクターを絡ませたら」、「このキャラクターにこの設定を絡ませたら」と考えるのはとても楽しいものでした。
終わった物語のイフを書く、終われなかった物語に一つの結末を与える、これもまた楽しいし嬉しいものでした。
正直嫌いなキャラクターに触れることもありましたが、偏見を取り払って動かしてみると当時は気付かなかった魅力というものに気付くことも出来ました。
英雄名鑑と用語集も嬉しかったです。元ネタは特に提示していないのによくもまあ探し当ててくるものだと感心しました。
兎に角楽しかったです。そして正直それ以外のことは何も考えていませんでした。メールアドレスという窓口も用意したし、取り敢えずそこになにか来るまではなんにも気にしないでやろうと思っていました。
そこが甘かったんでしょうかね。誰かの気に障るとかすっかり抜け落ちてましたね。
まさか自分のスレがこんなにも荒れるとは思いませんでした。ヲチで叩かれることくらいはあるだろう、と思いましたがそれは見なければ解決しますし。それも甘かったんですかね。
もう兎に角面白いものを書こうという以外のことを何も考えてなかったのでしばらく思考停止状態でした。荒れる現状を見て何をすれば良いか全く検討もつかなかったです。
というか正直今もです。こんな長文叩き込んで何か意味あるのかと考えてます。というか多分絶対意味無いどころかマイナス、もし自分が見たら引きます。でもここで吐き出さなきゃ気が済まないというか。

私が「ここ以外でやるつもりが無い」と発言したことの真意ですが、なんてことはありません、見てもらわなきゃ創作って続かないんですよ。少なくとも私は。
見てもらって、感想をもらって、だから続けられる。
今読んでくれる人は仮にここから移動しても、直後は読んでくれるでしょう。瀬平戸が終わるまでは間違いなく。嬉しい限りです。
ですが魔法少女が終わったら次からは本格的に色んなスレのキャラが混ざってきます。その時今まで読んでくれた人は、感想をくれた方は、振り落とされずについてこられるか。
恐らく『否』だと思うんですよ。だって自分に興味のないキャラのお話とか読んで感想送る気になります?
そういう方を責めるわけじゃないんですよ。私だってそうです。読者なら同じことをします。ここで重要になってくるのが「色んな人に見られているということ」なんです。
「おや、自分の古巣のキャラが出ている。読んでみようじゃないか」。こういう切っ掛けを削ぎ落とされると後は先細りしていくだけなんです。
ですから私はここ以外でやるつもりはない、というかやれないです、恐らく。
ですので、ここで続けるか、ここで終わるか、二択です。脅しでも何でも無いです、これは私の性質の問題なので、誰かを悪者にするつもりとか一切ないです。
仮に外典打ち切りになったとしても恨むのならば私を恨んでほしいです。誰かに責任を求めたりしないでください。金輪際私の責任なので。

いろいろ前置きが長くなりましたが、出来れば>>309さん含めてメールなり何なりでお話できないでしょうか。
そちらだけ素性を晒すのが嫌だというのなら私も教えるくらいはします。本人証明のギミックは用意したのでそれが前提になりますが。
極端な二択しか無い以上はそこに至らないように最善を尽くそうとは思っています。
少なくともスレッドが荒れ続けるのは見ていて辛いですし、こちらとしてもどうしたらいいのかわからなくなるので。
373名無しさん@おーぷん :2018/03/20(火)01:16:23 ID:T21
お返事ありがとうございます。
平等な環境下でのログの公開と保存の為にメールをする事はありません。
また此方が先に素性を明かすつもりもありません、ご理解下さい。

さて、早速ですが本題から申しますと、私の要求は>>309にある板の移動からの変更はありませんし今後変わる事もございません。
その中でsage進行ならとも書きましたが、此の期に及んでも尚それが出来ていない方を信用する事は出来ませんし取り下げさせて頂きますね。

根本的に私の主張は善悪の決定や著作権云々ではなく、終わった話や完結したはずのキャラクター達を掘り返して使われている事が、ただ単純に不快ということだけなのです。
言うなればもっと浅い部分、グレーゾーンに踏み込むか止まるか、マナーやモラルの問題と言うべきでしょうか。

勿論私に出て行けと言える権利などありません。
ただ、>>309以降のレスをご覧になった上で、続けられるも場所を移されるも>>277でご自身が仰っていた事を実践するのも良心にお任せしますとだけ。

正直言いたい事は尽きませんがそれらを書く事で私が完全に荒らしと同格に扱われるのは本意ではありませんので割愛します。

SS主様には思慮深い判断を願いたいと思います。
失礼しました。
374名無しさん@おーぷん :2018/03/20(火)12:26:27 ID:Owe
なるほど、分かりました。「話せば分かる」と言った犬養毅がどうなったかを思い出すべきでした。
権利が無いと言いながら、こちらがそちらの言い分を全て呑むことを前提とした物言い、お互いに素性を晒しながら話し合える環境も用意しておいてそれも拒否されて。
その上で、思慮深い、紳士的な対応を。
一つ私も答えが出ました。後程それをここに投げにきます。
375名無しさん@おーぷん :2018/03/20(火)12:45:05 ID:FsF
おこなの?
376名無しさん@おーぷん :2018/03/20(火)12:52:30 ID:TR8
このやりとりには興味ないけどsageられないならレスしないで
荒れてるスレが目につくだけで萎えるから
377名無しさん@おーぷん :2018/03/20(火)15:15:51 ID:55e
主さんにはまずsageをお願いしたいです
あと、二次創作ってそもそも根本がグレーゾーンであるっていう前提を意識した返事をお願いしたいです
378名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:47:36 ID:mUt
「ふーっ、ふーっ」

ヘレネの呼吸が荒く乱れていく。
この感覚はなにか。知っている、知らぬはずがない。なにせそれは自身が持ち込んだものだ。それは嘗ての自身の切り札だったものだ。
あの女さえ居なければ。そう、『藤宮明花さえいなければ』。たった一つで全てを完遂させるにまで至る莫大なる力。

「……いや、いや、いや!! ナメんじゃねえ、ナメんじゃねえぞ!!
 あの女が出来たことだ、この私が、このヘレネ・ザルヴァートル・ノイスシュタインが、出来無い筈がねえ!
 私には永劫回帰がある! まだスライハイの切り札がある! 負ける要素なんて! 万に一つだってありはしねえんだよォ!!」

伝う冷や汗を拭うことすらせずに駆け出した。
対処できない相手ではない……ヘレネの見立てではそうで、そして実際にそうだっただろう。
ヘレネ・ザルヴァートル・ノイスシュタインはいくつもの世界を崩壊へと導いてきた怪物だ。戦闘経験も、地獄を見た回数も、そこらの少女とは段違い、の筈だ。
そうして立ち向かうこと自体が彼女の胆力、能力というものの証明でもあるだろう。それでも尚、勝てる自信というものが、ヘレネにはあるのだから。


「――――なッ」


その傲慢が無ければ。このような事態には陥らなかっただろう。
ヘレネ・ザルヴァートル・ノイスシュタインが握り締める固有魔法『永劫回帰』は強力だ。
骸姫、スカーレッド・スライハイの『魔力吸収』を併用すればその力は絶対的とすら言える。
そして、その身体能力もまた、素体となった魔法少女の能力、そして骸姫の能力がどちらも高水準であり、実質値として藤宮明花をすらも上回っている。

「んだ、これ」

その胸元に、光の矢が突き刺さった。
オーネストハートが撃ち放った矢。既に、『永劫回帰』によって絶対に着弾しないことが確定しているはずのそれが、ヘレネの胸に突き刺さっている。
致命傷ではない。戦闘行動には殆ど支障はない。だが一瞬の思考の空白がそこにはあった。何故だ。何故突き刺さった。何故、永劫回帰が、作用していない?
気付いたときには、目の前に漆黒の魔法少女が立ち。その拳が、ヘレネの顎を突き上げるように放たれた。
そのままヘレネの身体が無防備に宙に浮く。然しそれを、そのまま飛ばす訳にはいかないとその右足を無造作に掴むとそのまま力任せに“ヘレネを叩き付けた”。
379名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:48:11 ID:mUt
「ガハッ! ゲホ、ぐハッ!!」

肺の中にある空気が一気に抜ける。呼吸が追いついていない。思考が追いついていない。身体が追いついてくれない。
オーネストハートが握り締める弓が分解され、二本の剣へと変形するとその刃が、光り輝いて――――倒れ込むヘレネの身体に振り下ろされる。

「ッ、あああああああ!!!!!!!!」

左肩、右大腿を貫通した刃は、そのままヘレネを地面に縫い止めて、そしてその上にオーネストハートは跨った。
その時に、オーネストハートの眼を見た。そしてその性質を理解した。何度も見たことがある目だった。ああ、これは、“藤宮明花と同じものだ”。
そしてその時に同時に悟った。この状況で命乞いをしたところで何の意味もないと。恐らくは、自分は、このまま。


「――――おい、おい、誰か! 誰か助けろよ!!」


悲痛な叫びであった。オーネストハートの右手が、ヘレネの右腕を掴んだ。
そしてその叫びで、呆気にとられていたラッキークローバーが我に返って。

「お、オネ子ちゃん止め――――」

力任せに、ヘレネの右腕を引き千切った。
言葉にならない絶叫と鮮血が周囲に散らばった。オーネストハートの漆黒の衣装に血の色は目立たないが、その頬に付着したものはよく映えた。
引きちぎった右腕を握り潰すと、血を吹き散らした後に灰になって崩れていった。それがヘレネの上に降り注ぐ。
そして、再度その手をヘレネの方へ。その次は、間違いなく――――


「止めてくれ、オネ子ちゃん!!!」


後ろから、ラッキークローバーがオーネストハートを引き剥がそうと羽交い締めにする。
最も、その力の差は歴然だ。オーネストハートがそうしようとすれば、直ぐに引き剥がすことだって出来ただろう。
380名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:48:23 ID:mUt
「もうええやろ、これ以上は! こんなんじゃもうあいつも戦えん!! もうこれ以上痛めつける必要なんて無い、いや、それよりも!
 そんなオネ子ちゃんもう見たくない!! もう……もう止めてえや……!!」

ピタリと、その手が止まった。
それからそのままラッキークローバーの方向へと倒れ込んで。その姿が、雛菊ひよりの物へと帰っていく。
圧倒的な力の残滓も見当たらない、突き刺した刃は消え、暴力性もなければ受けた返り血すら何事もなかったかのように。
そこには、ただ呆然と、目の前の光景を見る眼がある。


「……あれ、一体、何が」


最初に漏らした言葉が、それだった。
ズルリ、ズルリと、ヘレネが身体を引き摺って後退っていく。
後を追って殺すことは出来る。知己の一部は必ずそうするだろう。然しそうする気は起きなかった。そうしなかったとしても間違いなく……少なくとも、あれではもう、戦えない。

「くそ、くそ、くそ、くそ、くそ!! 違う、違う、こんなのは違う!! チクショウ、なんでだよテメェら!! なんで助けねえんだよクソがぁ!!
 私はこんなところでは終わらない! こんなところで終わってたまるか!! 私は、私はぁ――――必ずテメェ等に復讐してやる!どんな手を使ってでも!!」

悲痛な叫びとともに、ヘレネの身体が光に包まれていく。
初めて見る光景だった。その姿を二人、息を呑んで見つめていた。

「私は必ず! 必ず――――テメェ等をぶっ殺す!! 私は、私はァァァァアアアアアアア!!!!!!!!!」

その光はやがてヘレネを呑み込んで――――一際輝いて、二人の眼をほんの僅かに眩ませて。
それが晴れたときには、ただ鮮血の跡があった。身体を引き摺る化生の姿も、崩れ落ちた灰すらも無く。


「……一体、何が」


ひよりの呟きが、溶けていった。

381名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:48:46 ID:mUt




白い――――白い空間だった。
果てはなく、無限大がそこに広がっている。何処までも何処までも、白く形作られて、果てがなければ終わりなく。永久に、白い色が続いていくその世界。
下手糞な……否。流麗な音楽の一部分を、無理やり切り取って、繋ぎ合わせたような不協和音が、その空間の中を満たし続けていた。
中心には、ピアノがあった。何の変哲もないあまりにも平凡なものであって、この不確かな空間に存在するにはあまりにも克明であった。

「はぁ――――ッ!! ああ、クソ、クソォ!!」

ひたり、と白を染め上げる朱。
ヘレネ・ザルヴァートル・ノイスシュタインはその静寂を破りながら、それでいて演奏は途切れることもなく続いていく。
ピアノに向かう一人の少女は、喪服じみた黒いドレスを身に纏いながら一心不乱に鍵盤を叩き続ける。
その姿が少年になろうとも、老人になろうとも、老婆になろうとも、青年になろうとも、その視線は一心不乱に鍵盤の方向へと注がれ続けている。

「オイ、リチャード!! テメェ、なんで私を助けなかったァ!!!」

その咆哮の指示す先は、鍵盤を叩く少女ではなく、その傍らに立つ男へと向けられていた。
スーツを纏ったリチャードと呼ばれた男は、微笑んでいるのか、それとも当惑しているのか、曖昧な表情でヘレネという少女を見据えていた。

「……助ける、私が? 何故?」

何でもないように、ただ疑問をぶつける彼に対し、激情に駆られるままヘレネはその拳をリチャードへと叩きつけようとした。
眼の前に居るのは唯の人間で、それを殺すのはどれだけ手傷を負わされていようとも薄紙を裂くより簡単であると、激情による反射での行動だった。

そして、その瞬間――――何かが、自身の肩に“触れた”感覚があった。

振り返る。“なにもない”。だが確かにそこには恐ろしいものが存在していた感覚があった。
世界を燃やし尽くす灼熱、否、簡潔に言ってしまえば“神威”。神の振るう力の一端が、ヘレネ・ザルヴァートル・ノイスシュタインの心臓を鷲掴みにしたような感覚。
そしてそれは事実であると理解した。この男は、“神をも使役する怪物”なのだと思い出して。
382名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:49:05 ID:mUt
「私達は相互不干渉に在ると約定を結んだ筈です。それはあの神父とて例外ではありません。
 お互いに好きにやれる、目標を達成するまでの……謂わばレースなのです。誰が先に、その力を手に入れるかの」

……理解している。勿論、そんな事を理解している。
その冷静な物言いはまるで自身が所詮は齢通りの小童であることを思い知らされているかのようで吐き気がした。
散々に世界を弄んだ自分が、こんな男一人の言葉に何一つ反論できず、そして斬り殺すこともすら叶わないことがあまりにも腹立たしくて、奥歯を噛み砕きそうだった。

「ですが、此処に至れたということは、まだ権利は失われていないということです。気を落とさずに、また“別の方法を考えれば良い”だけの話でしょう」

リチャードの身体が光りに包まれていく。
立ち呆けるヘレネの横を通り過ぎてその姿が光の中へとゆっくりと消えていく。

「……何処行く気だ」

「何処へ? 決まっているでしょう」

相変わらず、リチャードは曖昧な笑いを消すことはなかった。
そこにはきっと何も無い。悪意もなければ善意もない。ただ只管に、彼はヘレネという少女に興味が無いのだろう。
383名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:49:27 ID:mUt

「我が王の下へ」



足を止めることはなく、その姿は光の中へと消える。リチャードの言葉が、ヘレネにとっては嘲笑にすら聞こえていた。
苛立ち紛れに右の拳をピアノへと叩きつける。不協和音は、依然変わらず紡がれ続けていた。

384名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:50:21 ID:x9f
sageもしないんですね...
385名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:50:54 ID:mUt
投下終了です
これ以降要望批判等はメールアドレスへとお願いします
また本人証明ができない場合、対応できないことがありますのでご了承ください
386名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:52:48 ID:Pt5

387名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:53:20 ID:E7J
乙。
頑張れ、読んでる。
388名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:53:26 ID:4AQ
自己中だなこの主
このスレどうでも良かったがもう畳んでくれよsageる気ないならさ
389名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)00:56:23 ID:bDf
投下乙です
ただsageはして欲しいです、主さんとスレ自身の安全の為にも
390名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)01:03:54 ID:1xQ

投下乙です。
聖王とリチャードさん…これは騎士団が…見られる?
391名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)01:22:30 ID:XBw
これ煽りじゃなくて本当にsageた方がいいよ、メールアドレスは前のレスからも引っ張れるんだしsage入れても問題ない
経緯は違うけどね、同じ感じで作者が意固地になった結果潰れた小説スレがあるんだよ。そこでは作者はそれなりの読者が居たんだけど作者の態度を見てとうとう味方が居なくなって結局荒らしの遊び場になった
何が言いたいかっていうと、例え正しいとしても最初に提案された妥協の件は考えて欲しい。このままだと荒らしの良い標的になって潰される未来しか見えないからね
それでも良いって言うならしょうがない、潰れたとしても荒らしだけを恨んじゃ駄目だよ、読者にも言われてるのにしないのは作者自身だったんだからね
392名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)01:23:28 ID:uZc
投下乙です、お待ちしておりました
前回といい今回といい敵から大ショッカー的なオーラが……ラストは各章主人公大集合?
そしてオネ子ちゃん暴走形態(仮)の凄まじさ……魔法少女ってなんだよ(困惑)
ヨツバちゃんのヒロインムーブが光る!というのは冗談として、力の正体といい暴走とどう付き合うかといいどうこの先の展開を左右していくのがとても楽しみです
楽しみに待っておりますので、無理のない範囲で頑張ってくれたらとても嬉しいです
393名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)01:26:59 ID:QVu
おつおつ
荒らせば意見が通るみたいな前例作るぐらいならこれでいいんすよ
394名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)01:36:31 ID:8Fs
あの読者様(笑)だけは荒らして意見通した事になるけどなw
395名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)01:41:06 ID:U7i
SS主様。
こちらも、マナーやモラル、慈悲や良心などといった曖昧な要素に訴えかける事が如何に無力かを実感しました。
グレーゾーンに甘えたアンモラルな二次創作への戒飭に対する、真摯な対応は一切望めないという事ですね。

非常に残念ですが、それがSS主様の判断であるというのであれば従う他はありません。
ただ、いくつかの誤解があるようですのでそれだけは弁解させて頂きます。

私がメールのやり取りを行わない理由としては>>373に記載させて頂きました通りの理由で、それ以上も以下もございません。
更に付け加えますと、お互いに素性を晒すとありましたが、私の主張はスレ全体に関する事でありキャラクター単体の使用の不服ではありません。
詰まる所此方としては素性を晒す必要は本来無く、提案者であるSS主様が先に素性を明かした上という事でしたら此方もそうする事に吝かではございません。
これも>>373に、先に素性を明かすつもりもありません、とあるように記載した上での事です。

また、本来パブリックドメインではないパー速のキャラクターや設定をおーぷんへ流用しているという点も疑問点ではあります。
キャラクター単体では、文字という媒体上法的な指摘は困難ではありますが、一次創作者の許可なくパブリックドメインとしているとなれば問題は別でしょう。
設定に関しましては星のかけらをはじめたスレッドの中軸たる事柄を、上記に加え、それぞれの一次創作者からの許可なく使用するのはアイディアの模倣の枠組みを超えた明確な表現の盗用です。
踏まえましては、パー速からのキャラクター、設定の転用の差止め、及び該当レスの削除を嘆願します。

さて、そしてSS主様の仰る通り此方はなりきり板での活動が相応しいスレであると言う事になります。
つまり、それに対する凡ゆる要望、批判等の反応もまた、このスレに相応しいのではないでしょうか?

最後にはなりましたが、せめてどうかsageて下さい。では、失礼します。
396名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)03:38:46 ID:gya

いや、>>1は読者が欲しいからこそsageないのでは?
せめてほとぼりが冷めるまではsageた方が良いとは思うけど
別に見たくなけりゃ二度と開かなけりゃいい話だし、いいんじゃない
ただ、話は面白くても作者が嫌いだから読まないって読者もままいるだろうしそこは気を付けて欲しいよ
自分は何があっても読むけど
397名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)08:44:21 ID:4AQ
sageねえと目立って荒らしの目にもつくって言ってんだよアホ
398名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)09:18:06 ID:Eod
荒らしはアク禁すれば大丈夫
399名無しさん@おーぷん :2018/03/21(水)10:48:07 ID:4AQ
こんな荒れてるスレが板のトップにある意味を考えろ
それだけで板全体のマイナスになるんだよ
400名無しさん@おーぷん :2018/03/22(木)02:06:17 ID:SCv
《英雄名鑑#21:レナート・コンスタンチノヴィチ・アスカロノフ》【出典】パート速報VIP/厨二能力スレ
寒冷な気候と広大な領土に特徴づけられる社会主義国家『祖国』の軍人として、数十年前の『大戦争』を生き残った男。
人を愛し真摯に向き合う善性を持ちながら、ただ不断の渇望のために世界を災厄へ導く乱世の魔人。
本来は天寿を全うしていてもおかしくない高齢だが、異能発現時に30代前半まで肉体が若返っている。
彼はかつてタンク・デサントとして従事した激戦を通じて、戦争の魅力に取り憑かれた。
それでも戦後の余生を幸福な家庭で過ごしていたが、長年連れ添った妻の死から三ヶ月後に失踪し、同時期に異能が覚醒。
戦乱への期待を胸に悪の異能組織『神殺機関』に身を置くも、その実情に失望してクーデターを起こし総統の座を奪い取る。
そして卓越したカリスマ性と、絶大な制圧力を誇る兵器召喚の異能【殲滅指揮】を武器に、『大戦争』再現のため暗躍した。

本来魔法少女とは縁もゆかりもない人物だが、“歪み”に巻き込まれて『瀬平戸』に出現。
アリシア・P・シノットと邂逅し、生徒会の量産型魔法少女の攻撃を異能で容易く受け止めながら“光の渦”の中へ消えた。

《英雄名鑑#22:アリシア・P・シノット》【出典】パート速報VIP/ここだけ永夜世界
『夜』と呼ばれる暗黒の領域に世界が覆い尽くされ、人類の生存圏が一つの都市を残すのみとなった世界に生きる21歳の女性。
幼少のみぎりから天才的な頭脳と未知への探究心を発揮し、16歳にしてMITへの進学を確定させた常識はずれの才媛。
しかし『夜』の出現によって大学はおろか家族まで失い、社会制度の崩壊によって学術界すら消滅してしまう。
今や彼女はすべてを奪った敵への復讐に突き動かされると共に、滅びゆく世界を救い得る秘密を求めて研究に勤しんでいる。
彼女が操る《月装》の《One Shot Kill,HORVATH》 は、技術者として心に抱く『浪漫』が形となった極めて高火力なもの。
右腕を覆い尽くす銃砲からまばゆい光を発し、荷電重金属粒子の激流を解き放って『夜』を殲滅する。

本来魔法少女とは縁もゆかりもない人物だが、“歪み”に巻き込まれて『瀬平戸』に出現。
そのエキセントリックな人格を遺憾なくレナートに見せつけてから、彼が展開した防壁に乗じて“光の渦”の中へ消えた。

《英雄名鑑#23:スカーレッド・スライハイ》【出典】パート速報VIP/ここだけ魔法少女の世界
天海市に集結した骸姫たち、その序列第六位。顔の半分を覆う仮面をつけた荒々しい乱れ髪の少女の姿をしている。
自らが最強だと豪語し、人間や魔獣はおろか同族の姫獣すら蔑視する乱暴者。己の序列にも納得していない。
自分と同等かそれ以上の敵と戦って倒すことを存在意義とし、そのためならどれほどに非道でも躊躇なく行う。
彼女の正体は姫獣に至るまで喰らってきた魔法少女たちの『強く在りたい』という願いの集合体であり、
いわば集合意識であるその精神と人型の外見は、星のかけらが変化した首輪によって束ねられてようやく維持されている。
対象の存在を喰らい魔力に変換する能力『ニーズヘッグ』を持つほか、意図的に首輪を外して魔獣へと〝退化〟し暴走形態と化すことが可能。

『瀬平戸』においては、生徒会による討伐後にヘレネに取り込まれた状態で存在している。
絶対の強者であることに激しい執着を持つ両者には、確かな類似性が見られる。
401名無しさん@おーぷん :2018/03/22(木)02:07:59 ID:SCv
英雄名鑑です。ナンバリングを間違えました。本来は22~24です。
wiki掲載時には修正、担当者はケジメ致しますのでごあんしんください
402名無しさん@おーぷん :2018/03/22(木)08:09:50 ID:xc6
sageたら死ぬ病でも患ってるんですか?
403名無しさん@おーぷん :2018/03/22(木)10:08:40 ID:wHx
まだsageないとか頭おかしい
404名無しさん@おーぷん :2018/03/22(木)11:32:09 ID:eCw
英雄名鑑も自演でやってるんだろうな
sageたら目に入らなくなるとか言ってるけど今居る読者も大事にできない作者の作品なんて近いうち見向きもされなくなるから安心しな
405名無しさん@おーぷん :2018/03/22(木)12:06:10 ID:JBY
頼みますからヘイトの類をここに書き込むのはやめてもらいたい
メールという窓口があるだろうに、気持ち良く読みたい読者の気持ちをなぜそうも無視できるのか

それはともかく名鑑乙です
魔法少女以外にも懐かしい顔ぶれが出てきてワクワクしますね
406名無しさん@おーぷん :2018/03/22(木)12:16:28 ID:3bq
sageないから目に付いてヘイト書き込まれるの分かんないのかなぁ
407名無しさん@おーぷん :2018/03/22(木)13:12:41 ID:ckq
ムカついたからってヘイト書き込んでいい理由にはならないってそれ
ヤンキーか何か?
408名無しさん@おーぷん :2018/03/22(木)14:11:36 ID:RXL
sageや移動という選択肢があるだろうに、気持ち良く板を利用したい住民の気持ちをなぜそうも無視できるのか
409名無しさん@おーぷん :2018/03/22(木)14:12:05 ID:Zfs
そろそろ男のキャラがほしぃなーと感じる今日この頃
410名無しさん@おーぷん :2018/03/23(金)07:59:26 ID:jg5
更新乙です!
どんなマナー違反やモラルに反した行動をしても、相手を荒らし認定して頑なにsageや移動を認めない姿勢に憧れます!
これ感想なんでメールじゃなくてここに書きますね!
これからも頑張って不快ってだけの理由で荒らし認定して下さい!
411名無しさん@おーぷん :2018/03/24(土)01:36:31 ID:Yi7
下がって来ちゃってるんでageますね
412名無しさん@おーぷん :2018/03/24(土)20:31:03 ID:rBQ
ん?
このスレって厨二とかまで勝手に使ってんの?

マジで他人のキャラでやりたい放題だな…
最早おーぷん何の関係もないし
413名無しさん@おーぷん :2018/03/24(土)20:45:59 ID:rBQ
今までどうでも良かったけど、厨ニは個人的にも思い入れのあるスレだからなぁ

自分のキャラだけでなく、好きだったキャラたちがどこぞの盗人に奪われて、
勝手に玩具にされると思うと、はっきり言ってかなり不愉快です
414名無しさん@おーぷん :2018/03/25(日)15:34:19 ID:i0G
はあ?どこの誰誰だか知らんがお前ごときが厨二の代表面してんじゃねえよ
どこの誰だか知らんがあの人らが爆発するまで何もしてこず爆発した後はさっさと逃げ出したクズの癖に
415名無しさん@おーぷん :2018/03/31(土)14:25:18 ID:Dxh
https://jbbs.shitaraba.net/otaku/17957/
魔法少女スレ復活です!是非お越しください
416名無しさん@おーぷん :2018/03/31(土)14:40:13 ID:zR2
>>415の凸はネヲチ板発祥のネヲチ住民のなりきりです
荒らししかいないなりきりであり、書き込みの際は自己責任で気を付けて下さい
417名無しさん@おーぷん :2018/04/02(月)15:54:52 ID:xUQ
>>416
そんなことありません!デマを流すのはやめて下さい!失礼です。荒らししかいないかどうかご自身の目で確かめてみたらどうですか?そもそも突然荒らし扱いなんてひどいと思います。みなさんの善意で運営されてます。
418名無しさん@おーぷん :2018/04/05(木)18:27:23 ID:QKg
>>415のスレ酷いな
完全に主の独断と偏見でキャラを弾いてるじゃん
419名無しさん@おーぷん :2018/04/06(金)00:10:51 ID:tNV
>>418
そら個人の板なんだから裁量は個人にあるだろ
420名無しさん@おーぷん :2018/04/06(金)22:23:38 ID:Zp2
>>418
酷くありません!なにを根拠にひどいのですか?根拠を示してください。そうでなければ誹謗中傷です!
421名無しさん@おーぷん :2018/04/08(日)03:13:30 ID:bwh
https://jbbs.shitaraba.net/otaku/17957/
魔法少女スレ復活してます!
現在新規参加者大募集中です!
とても活発なスレになっています!
誰でも参加してください、すぐ参加できます!
422名無しさん@おーぷん :2018/04/08(日)05:16:55 ID:bwh
>>418
もう一度お尋ねしますが、何がひどいのですか?世界観にそぐわないキャラを弾いて何が問題なのですか?あなたはもしかして世界観にそぐわないと指摘されて弾かれて恥をかいた方ですか?
あなたのような荒らそうとしている人がなりきりに迷惑をかけているのをお気づきではありませんか?あなたは悪意がありなりきりを邪魔しようとしているとしか思えません。謝って下さい!!
423名無しさん@おーぷん :2018/04/08(日)05:36:16 ID:AGu
魔法少女住民を装った工作荒らしがいるからそのつもりで
宣伝なんて向こうでは一切話に出ていない
424名無しさん@おーぷん :2018/04/08(日)05:38:55 ID:wmI
話には出てなくても誰か潰したい身内がやってるんじゃねえの
そこのスレ主も人気者も全員某所に居たんだし恨み買っててもおかしくないんだしよ
それとも自分達はひっそり楽しみたいだけなんだってか?笑わせんなよだったらなんで某所で相談してんだよ
425名無しさん@おーぷん :2018/04/08(日)05:55:23 ID:aDq
結局そこを潰したい奴が勝手に宣伝してるってことね
426名無しさん@おーぷん :2018/04/08(日)07:22:09 ID:exZ
工作って根拠もどこにもないけどな
スレ建てた当時の住人は熱に浮かされてただろうし、しかも某スレにいたような連中だぞ、宣伝でもなんでもしてもおかしくない
てかsageろよなんで荒れてるスレをageるんだ
427名無しさん@おーぷん :2018/04/09(月)15:40:18 ID:KYj
>>423
工作、許せないですね!魔法少女スレを潰そうとしたり外典スレを潰そうとする奴は地獄に堕ちればいい!
428名無しさん@おーぷん :2018/04/09(月)15:41:39 ID:KYj
>>424
いったい誰が恨みを買ったんですか!!??あと某所ってなんて読むんですか?検索してもなりきりに関係ないのしか出ませんでした!!教えてくい!!
429名無しさん@おーぷん :2018/04/09(月)15:42:16 ID:KYj
>>425
潰したいとか意味わかりません。本気で起こりますよ?
430名無しさん@おーぷん :2018/04/09(月)15:43:34 ID:KYj
https://jbbs.shitaraba.net/otaku/17957/
魔法少女スレ復活してます!
現在新規参加者大募集中です!
ロールも始まってますし外典にでてきたキャラもいます!
みなさん参加して下さい!!
431名無しさん@おーぷん :2018/04/09(月)17:13:32 ID:KYj
>>430
おまえはくそだやめてしまえ
432名無しさん@おーぷん :2018/04/09(月)17:14:33 ID:KYj
>>431
おまえはくそだ、なんて、ひどすぎます!ひどい言葉つかいをするような人が荒らしをする!これはひどいです!謝って下さい!
433名無しさん@おーぷん :2018/04/09(月)17:15:11 ID:KYj
ひどい言葉つかいする人が荒らしをしています!気をつけてください!
434oI73gyy19Q :2018/04/10(火)14:19:15 ID:YxQ
魔法少女なりきり、まだ新規募集してます!みんなでお待ちしてます!
435oI73gyy19Q :2018/04/11(水)05:26:19 ID:Xru
世界観の分からないかたは、質問して下さい!
436名無しさん@おーぷん :2018/04/11(水)06:07:10 ID:C10
あちらさん発祥のスレを上げてまで宣伝するのはやめろ
437oI73gyy19Q :2018/04/11(水)17:58:59 ID:Xru
>>436
あちらさんとは誰ですか!!参加してないかたですか?
438oI73gyy19Q :2018/04/11(水)17:59:30 ID:Xru
魔法少女なりきりはまだ始まったばかりです!
439名無しさん@おーぷん :2018/04/11(水)19:21:31 ID:KNO
エタったの?
440oI73gyy19Q :2018/04/12(木)11:41:12 ID:1si
えたるとはなんですか?そんな身内しかわからないような専門用語で会話するなんてオタクの人がやることです
441名無しさん@おーぷん :2018/04/13(金)01:03:49 ID:b40
向こうで同窓会した上に終わったスレを同じキャラでまた始めるような連中だからな
きっと外典主もそっちに居るんじゃないか、叩かれるここより向こうで傷の舐め合いしてるのが良いんだろうし
結局のところ自分らの行動が起こした子とにはなんの関心もないんだよ、だから荒れてても謝りにも来ないし来ない理由は自分が行けば荒れるからとか理由付ける
言い訳だけは一丁前なだけに悪質だよな
442名無しさん@おーぷん :2018/04/13(金)01:34:05 ID:1qz
ねえねえ
荒らしてるのあなただよ?w
443名無しさん@おーぷん :2018/04/13(金)04:12:49 ID:vLd
俺はエタったの?って聞いただけなのにこんな頭おかしいのが釣れるとは思っても
444oI73gyy19Q :2018/04/13(金)14:03:50 ID:HRt
>>441
なにをいってるのか長いしわかりませんし、なぜ魔法少女スレに参加すると傷の舐め合いになるんですか?傷ってなんですか?
荒らしてるのはあなたで魔法少女の皆さんが謝る理由はありませんし、長文で文句言うあなたが荒らしです!謝って下さい!
445oI73gyy19Q :2018/04/13(金)14:07:16 ID:HRt
>>441
そもそも謝ったら荒れるからあなたみたいなバカ相手にはスルーするのは当たり前じゃないですか?もし魔法少女の皆さんが謝る必要はないのに謝ったらあなたが喜ぶだけ
言い訳が一丁前というのはその言い分に完全論破されてる証拠ですあなたの負けです!完全敗北はあなたです
ばかはあなたです恥を知れ!
446oI73gyy19Q :2018/04/13(金)14:14:19 ID:HRt
>>441
そもそも終わったスレのキャラクターの再利用は不可って法律で決まってるんですか?決まってないですよね?何がいけないんですか?キャラクターは毎回新作じゃないといけないのですか?
あなたの指摘でなりきりが良くなるんですか?よくなりませんよね?書き込む前に考えて書き込みました?完全に考えてませんよね?
反論しないんですか?
447oI73gyy19Q :2018/04/13(金)14:37:06 ID:HRt
>>441
言い訳は一丁前、というのは、その言い分を認めて、反論ができない、という意味ですよね?つまり自分の負けを認めたという意味ですよね?
反論しないんですか?あとトリップつけないということは特定されたくないという陰口いう最低人間という理解でいいですか?
反論しないんですか?
448名無しさん@おーぷん :2018/04/13(金)19:38:46 ID:HRt
>>441
そもそも外典主がいるって思った理由なんですか?反論しないということは当てずっぽでただ人に迷惑かけただけですよね?
反論しないんですか?
449oI73gyy19Q :2018/04/14(土)02:20:12 ID:5Qi
>>441
自分らが起こした子ってなんですか?何をおこしたのですか?それの何が問題なのですか?何をいってるんですか?
反論はないんですか?
450oI73gyy19Q :2018/04/14(土)02:37:51 ID:5Qi
あまりにも荒らしが酷すぎます、いったい誰の為、何のための書き込みなんですか?
荒らしをするひとは謝るべきです
魔法少女と外典に対する冒涜です、荒らし書き込みには毅然とした態度をとりますよわたしは
451名無しさん@おーぷん :2018/04/14(土)12:07:14 ID:hIK
766 :◆oI73gyy19Q :2016/03/12(土)03:35:46 ID:fF0 ×
訴えるのだけは本当にやめて欲しい
やめて下さい
俺は荒らすのだけが楽しみなんです
唯一の楽しみに水を差さないでください
訴えるのだけは本当にやめて下さい
なんでもします
引き続きあらさせて下さい
お願いいたします
452名無しさん@おーぷん :2018/04/14(土)12:07:49 ID:hIK
みているぞ
453oI73gyy19Q :2018/04/14(土)15:58:34 ID:5Qi
それはフェイク書き込みです!
わたしを貶めるためにねつ造されたものです
454oI73gyy19Q :2018/04/16(月)19:00:42 ID:tQH
魔法少女なりきり。盛り上がりてます!

jbbs.shitaraba.net
ひきつっき新規参加者大募集中です!

なりきり板の大半の人が参加してます!
このブームに乗り遅れないようにしましょう!
みんなしてます!
455oI73gyy19Q :2018/04/17(火)06:45:59 ID:CRe
>>451
いくらなんでもフェイクで人を貶めるのは最低です
謝罪して下さいねつ造はやめて下さい
スレ主の人は直ちにアク禁をおねがいします!
456oI73gyy19Q :2018/04/17(火)06:47:21 ID:CRe
>>441
あとこれも悪質です!言論の自由があるからアク禁はしないでいいですがこんな書き込みで恥ずかしいと思って下さい!せめて罪悪感を感じて下さい!
457名無しさん@おーぷん :2018/04/18(水)00:43:15 ID:Gbb
いったいどういうことですか?
458名無しさん@おーぷん :2018/04/18(水)11:16:24 ID:Gbb
外典の主さんが魔法少女スレを主宰してるという理解でいいですか?
459名無しさん@おーぷん :2018/04/19(木)01:06:45 ID:6LQ
魔法少女が凌辱されてるの見たい。最低な気分になる胸糞なやつ
純真な魔法少女がデブ、キモヲタ、中年のおっさん、ひきニート、ホームレス、あとは犬とか豚とかに犯されて汚くなるのがいい
勝手にキャラ使っていいなら誰か作って
460名無しさん@おーぷん :2018/04/19(木)13:32:53 ID:XyX
勝手にキャラクターをひどい扱いするなんて最低だと思います。そういうの見たくない人もいるし想像もしたくない人がいるのがわからないんですか?
461名無しさん@おーぷん :2018/04/19(木)22:55:29 ID:6LQ
そもそも勝手にキャラクターを使うこと自体クソなんだからレイプくらい別にいいだろ
俺はこのスレのスタンスを守ってるだけやで

魔法少女の活動を続けるために企業の重役に枕営業するのもいいな
10人くらいのおっさんとラブホ入って輸姦されてるシーンが見たい
462名無しさん@おーぷん :2018/04/19(木)23:07:42 ID:9ax
ここそういうスレじゃないし別スレ立ててやれば?
463名無しさん@おーぷん :2018/04/19(木)23:59:55 ID:XyX
あまりにひどすぎる
464oI73gyy19Q :2018/04/20(金)14:20:12 ID:fEU
>>461
ハッキリと、やめて下さい。全年齢が見る板でこういう書き込みがあるのは不愉快ですし問題です。ご自身のSNSでやられてはいかがですか?批判されたからただわざと騒いでいるだけですよね?ほんと恥ずかしいと思いませんか?
465名無しさん@おーぷん :2018/04/20(金)18:26:22 ID:ZBJ
>>464
全年齢板いうても過去にエロスレたった前例あるからええやん。無理なら際どいシーンはぼかしてやれば全て解決。魔法少女ちゃんが表面上は笑顔作りながら毎夜絶望した顔でラブホ入っていくところ見たいわぁ

お前らが見たくなくても俺は見たい
大体ここはそういう流れで出来たスレだろ?
スレを正しく利用してるだけなのに何の問題があるんだ?
466名無しさん@おーぷん :2018/04/20(金)18:56:05 ID:iRS
いやここは主さんが小説書くために立てたスレでそれ以外の人が書くスレじゃないから
やりたいなら別スレ立ててやって
467名無しさん@おーぷん :2018/04/20(金)23:11:01 ID:ZBJ
似たようなスレ立てたら乱立やいうて怒られるからここでええやん

魔法少女がハゲの社長に車に乗せられて駐車場かどっかでギシギシされてるとこ見たい
468名無しさん@おーぷん :2018/04/20(金)23:31:43 ID:qU8
今更なりきり板で乱立もなにもないよ
なんなら立ててきてあげようか?
469名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)02:28:57 ID:Iqq
こういうのハッキリ言って許せません。どうして皆んなが見たくないものを悪ぶってそういうこというのですか?
ハッキリ言ってきたないです。気持ち悪いです。みんなで作り上げてきたなりきりに対して卑怯です。
そんなに言うならやってみたらどうですか?悪意だけのキャラクター愛のない人にキャラクター小説が書けるわけないですからここに書く勇気もないのに。
ただみんなを困らせたいだけのあなたに皆んなは負けませんから
470名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)02:33:07 ID:Iqq
>>465
問題ないと言うなら書いてみなさいよ。どうせ口だけで貴方には文才がないから書けないに決まってます
短文じゃだめです短文ならふざけててもかける
口だけでただここのなりきりや魔法少女のみなさんに迷惑かけたいだけのあなたに文章がかけるわけがありませんしやらないなら黙れ
迷惑ですから
471名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)02:34:41 ID:Iqq
>>467
はやくハゲの人のロング小説書いてみなさいよ。どうせみんなからつまらないと思われるのが恥ずかしくて一切書けないんでしょう?書けないから嫉妬してるんでしょ?
書けないあなたの負けですから!!!
472名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)13:07:01 ID:Iqq
>>461
結局見たいと言うだけで積極的に自分で動かないでただキャラクターを侮辱したいだけなんですよね?そんな書き込みしてここね人を侮辱したいだけですよね?TPOを守れない人がなりきりを楽しむ資格はありません
473名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)13:09:47 ID:Iqq

jbbs.shitaraba.net
魔法少女スレ現在活発に稼働中
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474名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)13:11:38 ID:Iqq
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アドレスこれです!オタクとurlに入ってますけどオタクじゃないんで!!!気持ち悪い人はいません!!!
475名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)13:34:39 ID:tvS
その発想がとても気持ち悪い
476名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)13:57:03 ID:sYV
どうした、ひとまず落ち受けや自分
このスレが批判されたとき、著作権はないだの俺が見たいからもっとやれだの言って押し通してたやん
皆が見たくないものとか皆で作り上げてきたなりきりに対して卑怯とか言われても同じ反論返すしかないな。俺が言ったこのスレのスタンスってのはそういう意味や
俺もひと様のキャラを勝手に使うことがあんましええことやないと思うけど、スレが成立してしまった以上は文句を言わずに俺も精一杯楽しもうとしとんのや、邪魔せんといてや
いや、何で俺が書く話になってんの。無理やで。文才どころか書く気力すらない、だからこそこうやって誰か書いてくれんかお願いしてるやんか
俺は短文でええで。他所のSSみたく一、二行程度の状況説明とあとは台詞と擬音だけでええ。こういうのはノリが大事やからな
あぁ~早くおっさんの子種で孕んでボテ腹になった魔法少女が見たいんじゃ~
477oI73gyy19Q :2018/04/21(土)14:04:50 ID:Iqq
>>476
いやあなたなら書きたいなら止めません、せいぜいここで最低の文を書いて皆んなに笑われればいいと思う
あなたは最低です。他人への敬意がまるでない
はやくなりきりから去ってください
478名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)14:14:30 ID:sYV
他人を罵倒しまくるヤツに他人への敬意言われたらどんな顔をすればええんや
もー、そない酷いこと言わんでもええやん、俺悲しいで
同じスレの住民なんやから仲良くしようや
479oI73gyy19Q :2018/04/21(土)14:15:36 ID:Iqq
ここは全年齢のスレです。下品で最低なエロすれは違うところでやって下さい
最低な人間は一人で自作の創作を一人でここに書いてれば?皆んなに無視されるのがオチです
480oI73gyy19Q :2018/04/21(土)14:16:46 ID:Iqq
>>478
わたしはキャラクターに敬意のない人とは謝罪しても仲良くなりません。はやく自作の文を投下して無視されてて下さい
481名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)14:17:54 ID:sYV
君は構ってくれとるな、優しいな、俺感動したで

道の真ん中でがに股になって腸内のクッサイ汚物捻り出すところも見たいわぁ
482名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)14:23:34 ID:Iqq
>>481
最低な文章でこのスレを荒らさないでくれませんか?なりきりを楽しむ気持ちを踏みにじって何がたのしいのですか?
483名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)14:37:38 ID:Iqq
ここにいる人間はみんななりきりを楽しむためにきています。誰かを貶めたり侮辱するひとはこないでください
創作の苦しみをしらない人間は来ないでください
484名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)15:11:19 ID:sYV
怒りんぼさんやなぁ
俺だって楽しむために来とるんやで
自分こそ酷いこと言うの止めてや
485名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)15:17:19 ID:Iqq
話題を逸らさないでください
自分と向き合ってください
今の言葉を自分自身に向けて下さい
自分がどれだけ酷いと気づきを得て下さい
486名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)15:39:17 ID:sYV
全くもー
俺はここのルール守ってる言うてるやろ
ほんま困った人やわぁ

魔法少女ちゃん臭そうやし、デブ豚にくんかくんかされてるところ見たい
487名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)15:44:25 ID:Iqq
いったいあなたのどこがルールを守っているのですか?あなたのしてるのは人権侵害です
みんなのなりきりをしたい気持ちを、18禁にしたりキャラを勝手に殺すとかなんなんですか?
はっきりとやめて下さいといっても屁理屈で無視しますよね?人権侵害です
488名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)15:55:28 ID:sYV
人権侵害ww
あかーん、つい草生やしてもーたわ
自分頭ええなぁ

やめる理由がないからな
同じような苦情をはね除けたこのスレの皆が俺の味方や

つか魔法少女いつ殺されたんや
心配やなぁラブホに誘って保護せな
489名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)16:00:52 ID:Iqq
あなたは最低の人間です、基本的人権のことがわからないんですか?
こんな18禁なことはされたくないのはわかるでしょう
やりたかったら一人でそういう場所ですればいいのになんでここだけ集中ねらいなんですか?
やめろ
490名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)16:00:52 ID:Iqq
あなたは最低の人間です、基本的人権のことがわからないんですか?
こんな18禁なことはされたくないのはわかるでしょう
やりたかったら一人でそういう場所ですればいいのになんでここだけ集中ねらいなんですか?
やめろ
491名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)16:15:56 ID:Iqq
ラブホとかまじ無理だから
492名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)16:19:08 ID:sYV
おっさんに抱かれた肩をビクつかせながらラブホに入ってく魔法少女ちゃん可愛い
493名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)17:17:14 ID:Iqq
心の底から軽蔑します
最低です
最低
494名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)17:54:46 ID:VIg
先ず、私のせいで表にひどく荒れたスレが晒され続けることをお詫びします。
ここまで継続して荒らされるとは思っておらず書くのを辞めればそれで収まるかと考えていましたが予想以上でした。
継続して削除要請を出していますが一切運営側からの反応もない状態です。主権源も剥がれています。申し訳ない。
荒らし対策としては不十分だとは思いますがしたらば掲示板を借りてきました。
このスレに対する書き込みは以降こちらにお願いします。私からもこれ以上このスレに書き込むことはありません。
https://jbbs.shitaraba.net/otaku/17967/
495名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)19:31:49 ID:sYV
なんや、ここ終わってしまうんかいな
残念やなぁ
他人のキャラ使ってやりたい放題できる可能性を秘めた夢のような場所やったんやけどなぁ
まぁしゃーないわ
魔法少女の本体連中の本性を見られただけでも良しとせなな
短い間やったけど楽しかったわ
496名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)20:04:41 ID:Iqq
>>495
すべてこうなったのはあなたの責任です
あまりにも悲しすぎますし、怒りがおさまりません
なりきりを愛するすべての人にあやまれ
おまえになりきりに参加する資格はない
あやまれ
497名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)20:28:32 ID:sYV
なんやのんもぉ
被害妄想恐いわぁ
暴言吐きまくっとったの自分やろ?折角見つけたのに終わってしもて俺も悲しいんやで?
ほら、俺がついててあげるからスレの皆に謝ろうな
スレを潰してしまってごめんなさいって
498名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)20:59:05 ID:Iqq
>>497
おまえがあやまれよ
マジであやまれ
マジで我慢の限界だわ
おまえなんなん?
499名無しさん@おーぷん :2018/04/21(土)21:08:39 ID:sYV
謝るべきことがないもん、謝れんわ
我慢の限界って一人で勝手にげきおこぷんぷん丸になってただけやん自分
俺にはどうしようもないわぁ
何に怒っとるのかしらんけど、あんま怒りすぎてゆでダコならんよう気を付けぇや
500名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)05:40:42 ID:ngj
あやまれ
言い訳はいいから
あ や ま れ
おまえのせいでスレは崩壊した
全部おまえのせいだ
謝らない限り絶対に許さない
501名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)12:42:45 ID:ngj
あやまれ
マジであやまれ
502名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)17:24:35 ID:Wv0
まだ怒っとるんかいな
しつこいな自分
誤解やって、俺なんも悪いことしてへんよ
503名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)18:35:31 ID:ngj
>>502
【四堅覇者】=アンケマスター=魔禁主=セレブ主=悪魔主=噛みつきはいい加減荒らすのはやめろ
お前の正体は完全に把握している
なんでこのスレに執着する
謝れ
そして二度となりきりをするな
504名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)21:00:55 ID:Wv0
なるほどなぁ
君には俺がその人らに見えとったからあないに怒っとったんやなぁ
被害妄想とか思い込みの激しい片意地な性格やったら注意せなあかんで
下手すれば鬱病とか統合失調症になってまうからな

しかし俺はその人らではないし、このスレで楽しもうとしとっただけやからやっぱり謝れんで
505名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)23:02:36 ID:ngj
>>504
誤魔化すな。お前はこのスレを荒らした最低の人間。
お前は二度となりきりに関わるな。どの口が「楽しもう」というか。お前の楽しみ方は他のなりきりプレーヤに迷惑をかけスレ主を嘲笑い侮辱する最低の楽しみ方だ。キャラクターには命があり魂がある。
お前のような奴が半笑いで陵辱するのは許されないこと
二度と面をみせるな、クズが
506名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)23:05:15 ID:ngj
あやまれ
507名無しさん@おーぷん :2018/04/23(月)08:54:41 ID:rbK
>>504
まじで許さない
あやまれ
508名無しさん@おーぷん :2018/04/23(月)18:10:36 ID:rbK
>>504
無視は許されない
こんな酷い状況にしたお前を許さない
一生許さない
509名無しさん@おーぷん :2018/04/23(月)20:52:52 ID:rdG
全く身に覚えのない言いがかりですよほんまに
俺はこのスレのスタンスに同調しとっただけやで
たくさんの人が楽しんでいたこのスレを君がそんな風に批判する権利はどこにもないで?
暴言ばっか言ってスレを荒らしといて…それはちょっと酷すぎるんとちゃいますの?
510名無しさん@おーぷん :2018/04/23(月)23:25:14 ID:rbK
>>509
身に覚えがあるだろ、お前はキャラクターを侮辱し18禁をあおり、なりきりを皆んなが不幸になる書き込みをした
お前にはなりきりを楽しむ権利はない
お前は最低の人間だ、自分の欲望のために他人を虐げ侮辱する生き方しかできない最低最悪の人間だ
あやまれ
あやまるまで終わらない
なりきりを愛する全ての人間にあやまれ
511名無しさん@おーぷん :2018/04/24(火)00:12:43 ID:gUh
>>510
なあ君さ
君の親は、今の君を見てどう思うと思う?
512名無しさん@おーぷん :2018/04/24(火)00:23:10 ID:5dL
>>511
なぜそこで親の話題になるんですか?
話題を逸らすのをやめろ
自分の間違いを認めたくないからと話題を逸らすのをやめろ
お前はキャラクターを陵辱しなりきり参加者を侮辱した
謝罪しろ
513名無しさん@おーぷん :2018/04/24(火)22:30:15 ID:k5C
やから俺は自分らの欲望のために他人の意見を無視するこのスレの意思に従っただけいうてるやん
君が言うてた見るに耐えない罵詈雑言の方がよっぽどルール違反で酷いことやと思うよ?
そら君の親はどう思ってるとか聞かれてまうわ
514名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)01:10:47 ID:ZIU
>>504
絶対に許さない
515名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)01:15:13 ID:ZIU
自分らの欲望のために他人の意見を無視なんてしてない
そんなスレの意思はないし誰もそんなことを許していない
お前はキャラクターを18禁に陵辱しなりきりを侮辱した
その事実は消えないし消せないしスレの意思はそんなこと望んでいない
謝れ
516名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)07:46:03 ID:Hax
パンダさん飛行機ビュンビュンで草
517名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)08:05:17 ID:ZIU
>>516
パンダがなぜ出てくるのですか?バカにしてるのですか?話をそらすな
お前は最低の人間だな。自分が不利になると話題をごまかす
パンダは関係ないです
518名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)08:15:58 ID:Hax
>>517
おまえこそ最低の人間だ
上野動物園に行けばこの世の真理が得られるというのに
519名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)09:47:45 ID:ZIU
>>518
四堅覇者=噛みつき=悪魔スレ主=セレブ主は荒らすのをやめろ
まったく動物の話も飛行機の話も関係がない
お前がキャラクターを18禁にして陵辱しなりきりを侮蔑した罪はなにをしても誤魔化されない
どんな理屈も正当化されない最低の行為だ
ごまかすな
お前の身元は完全にバレている
520名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)10:49:22 ID:Hax
>>519
お前パンダさん一神教のおれが噛みつきに見えるのか?
言っとくが噛みつきはゴリラ教の邪信徒=ID真っ赤ガイジン=お前
ついでに18禁の話を持ち出したおちんぽ脳の陰茎反射ガイジもお前w
あとパンダさんを関係ないとか言って疎外するのはやめろ。可哀想だろ
パン権侵害係数が200を越える前に8000字以上16000字以内のPDFで提出することを命ずる
12時30分までに仕上げること。よーいはじめ
521名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)12:32:49 ID:Hax
Taim iz obre.
はいパン罪係数オーバー300お前の負け
おもったよりざこかったなw
522名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)13:15:29 ID:ZIU
>>520
いや、お前がセレブ主=噛みつきなのは確定的
なぜならそんなに過剰に反応して話題を逸らしているからである
18禁にキャラクターを陵辱を楽しむお前はなりきりを楽しむ権利はない
謝罪しろ
絶対に謝罪しろ
523名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)13:20:49 ID:Hax
>>522
レポートを提出していないのに議題を逸らすことは逃げであり許されない
なにより反論に一貫性がない。よって噛みつき=522=ちんぽこびん太である
A.E.D
524名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)13:24:06 ID:ZIU
>>523
本気で何を言っているんだ?本気でわからない。
お前は18禁にキャラクターを陵辱してなりきりを侮蔑した
そこに何を理屈を言っても正当化できない
レポートとか新こと言ってなんだ
一貫してわたしは18禁キャラクターに勝手にしてることを拒否しているし
お前の考えは絶対に間違っている
セレブ=噛みつきは永遠になりきりをやるな
525名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)13:27:41 ID:Hax
>>524
ていうかお前俺が興味ないのに何回も18禁を槍玉に挙げているが、ひょっとしてエッチな話がしたくてたまらないのではないか?
お前こそ嵐を蒸し返すTroublemakerではないのか?そんなにLove so sweetな話がしたいのであれば、ピンク板に行ってはどうだろうか
おれは人間の性行為に興味はないので、しこしこしたいのであればそういうサロンに行って自分で発散してもらいたい
この行為は見過ごせるものではなく、これから警視庁に直訴することも辞さない心構えである
お前が素直に噛みつきA・RA・SHIであることを認め、脱糞謝罪動画をようつべに上げるまでおれは貴様を許しはしない
震えて寝れ
526名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)13:31:33 ID:Hax
ちょっとお昼寝をするので、次の変身は5:00PM(2.5ではないw)以降に行うように
527名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)13:35:26 ID:ZIU
>>525
まず何を伝えたい文章なのかまったく心に響きません。あなたには気持ちがないからそうなのだ。キャラクターを18禁に勝手にやり侮辱するような人が書いている文章としか言いようがない
あなたのやったことは平和なにりきりに侮辱です
それはどんなに正当化しても無理です
あなたがキャラクターを18禁にしてやめろの声も聞かない
最低です
528名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)13:37:25 ID:ZIU
>>526
逃げだと判断します
あなたは正論の前に逃げました
あなたは無残な敗残者です
謝罪して下さい
529名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)13:45:26 ID:Hax
>>527
本当に俺のことが欲しくて欲しくてたまらないのは分かっているが、これから日勤なのだ
少しだけ待っていておくれ…なに、これはっ!!
貴様この日本語の通じなさ、今時Bipperでもやらない勝利宣言、そして何度も覚えたての猿のように同じことばかり繰り返す知将ぶり
貴様収容所(ラーゴリ)から抜け出した非検体g-8101145151999で間違いないようだな…
どうやら貴様を通報すべき場所は警視庁など甘っちょろい場所ではないようだな…
待っていろ、すぐに戻って俺が時間を稼いでやるからな
では拳四朗サラバダー!
530名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)14:25:40 ID:ZIU
>>529
逃げましたね
荒らしは正論を言われると逃げます
あなたがキャラクターを勝手に18禁にして陵辱して侮辱した罪は一生消えません
二度となりきりをしないで下さい
セレブ主なら責任を持ってください
531名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)17:17:39 ID:54x
>>530
デートが終わったので議論を再開することにする
先程からこちらの話に一切聞く耳を持たない姿勢を貫くことで必死に自己防衛を行なっているようだが、それは自閉にほかならない
自分の殻を打ち破ることができなければまともな議論は望めないことを分かっているのか?
それすら分からずに喧嘩売ってきてるのならおまえは最低の人間ではなく、それにも満たないカスのような存在だ
そこをわきまえて自分がちっぽけな存在だと認めるのなら始めて同じ土俵まで下りてきてやろう
532名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)17:58:20 ID:ZIU
>>531
デートは今関係ないのになぜ話題を逸らすのですか?
聞く耳を持たないならそちらですし、喧嘩はうってません!
謝罪を求めているのにその態度はなんですか?自分が偉いと勘違いしているのですか?
お前はキャラクターを勝手に18禁にして陵辱してなりきりを侮辱した罪人です
謝れといってるんだ謝れと。
533名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)18:21:40 ID:54x
>>532
それは何の根拠があるのですか?
どうして私がセレブ主=噛みつきなのかを証明する法的な証拠があるのですか?
あるなら今すぐに提出してください。言っておきますが感情論はおよしなさい
法律は原則として感情からくる推測を排除することで公平性を保っています
なので、感情論を抜きにしてきちんと証拠に基づいて証言しなさい
出来なければあなたの負けです
534名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)18:55:58 ID:ZIU
>>533
それは貴方が警察に行って証明してください
警察の人にパソコンかスマートホンを確認して貴方がセレブ主だと証明すれば済む話です
感情論はあなたが先に言い出しました
わたしはなりきりキャラクターを18禁に勝手に陵辱しなりきりを侮辱しているお前が最低なんだ
裁きを受けて警察に捕まって欲しいです
あなたは証拠を出せないのは、
あなだがセレブ主=噛みつきだとバレたくないからですよね?
これが、
真実
535名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)19:00:43 ID:54x
はい負け雑魚。全くの外れだし意味のない論理です
いやさすがにゴリラに人間のルールを押し付けるのは悪いとおもったよ
でもこの世はすでに俺たち人間様のものなの
人間界のルールに適応できない列島種族はコンゴの森林にかえれ
今すぐだかえれ。そして人間様に歯向かってごめんなさいと謝罪をしろ
これが、
真実
536名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)19:07:39 ID:ZIU
>>535
負けはあなた。警察にいけないあなたが負けです。
あなたがセレブ主=噛みつきだから警察にいけないから証明しないんですよ?
あなたは人間ではない
他人を尊重しないで侮辱し、キャラクターに勝手に18禁をさせて陵辱する人は人間ではない
痴漢です
二度となりきりをしないで下さい
痴漢は警察に捕まりなさい
いますぐに
537名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)19:10:48 ID:ZIU
あと列島種族とはどう言う意味ですか?仮に劣等種族だと言いたいならあなたは民族差別主義者でヘイト犯罪者です
ヘイト犯罪者だから18禁なことを勝手にキャラクターにしたりしてなりきりを侮辱するんでしょうか?
謝って下さい
犯罪者は謝って下さい
538名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)19:16:43 ID:54x
偉大なるパンダ神の名の下にゴリラはパンダよりも劣等だと決まっている
おまえの主張でただ一つ正しいのは、私が人間ではなくパンダだということだけだ
存在を偽称するな。連投は自分に自信がない証拠だ
安易に痴漢だ犯罪者だと罵倒ができるのは、おまえが自分の犯罪を他人に投影しているにすぎない
まず私があのおちんぽ脳侍であるという証拠はあるのか?私は自分がそうでない証拠を持っている
警察もすでに捜査済みだ
539名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)19:18:41 ID:ZIU
>>538
わかりました
あなたの言うことを認めます
あなたはそう言う侍なのですね
すみませんでした、謝ります、すべてわかりました
お詫びしますし、あなたのすべての言うことに従います
540名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)19:20:57 ID:ZIU
みなさん。
人間はなぜこれほどまでに醜いのでしょうか?
なぜ分かり合えないのでしょうか?
みなさんはどう考えて今いますか?
これらのやりとりを見てどう思いますか?
541名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)19:24:17 ID:54x
素晴らしい
ついにパンダ神とゴリラの架け橋がここに誕生した
私はこの日をパンゴリ融和の日とし、毎年一族をあげて祝うであろう
このスレは両族融和の記念碑として存続しなければならない
私は毎年この日、ここで我が旧友である>>539とふたたび語り明かすだろう
542名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)19:27:28 ID:ZIU
>>541
そのとおりですね
わたしも語り明かします
はい
543名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)21:52:52 ID:ZIU
みなさんはどう感じ、どう思いましたか?
544忍法帖【Lv=2,じごくのよろい,MWH】 :2018/04/25(水)22:42:55 ID:3bs
いやいや、このスレに意見があったときロクに取り合わんで続行しとったやん
そういう風に自分らのやりたいことやってたこのスレの意思に俺は従っとったんやで?
やのに君が暴言ばっかり吐きよるから主が困ってしもて、仕舞いには閉鎖されてしまったやん
どう落とし前つけてくれるんや自分
545名無しさん@おーぷん :2018/04/25(水)23:22:35 ID:54x
なんだお前!?成敗するぞwwwwww
546名無しさん@おーぷん :2018/04/26(木)00:05:40 ID:WSm
>>544
そんな事実はないし、そもそもキャラクターを勝手に18禁にして陵辱するのはなりきりにたいしての侮辱です。
あなたがこのスレを破壊した。
それに対しての謝罪はない。
謝罪せよ。
お前のような人間がクリエイターを破壊する
絶対に許さない
547名無しさん@おーぷん :2018/04/26(木)10:18:15 ID:WSm
謝れ
スレ主を失踪させたのはおまえのせいだ
謝れ
548名無しさん@おーぷん :2018/04/26(木)13:54:11 ID:UO4
>>546
お前が悪い
と言うより年齢低くね?
549名無しさん@おーぷん :2018/04/26(木)16:58:52 ID:WSm
>>548
その理由はなんですか?なぜ私が悪いと言って話題を逸らすのですか?
明らかに悪いのはキャラクターを18禁に勝手に陵辱した人です。その人がなりきりを侮辱したから今このようになってしまった。
話題をそらして責任をなすりつけるのはやめてください
病みます
550名無しさん@おーぷん :2018/04/26(木)20:39:44 ID:qWv
>>549
sageずに進行して荒らされたスレ主も、宣伝するお前も悪い
自分が相手の嫌になることをしてたら逆に嫌がらせされるのも当たり前
551名無しさん@おーぷん :2018/04/26(木)21:47:05 ID:WSm
>>550
わたしは他人が嫌がるような事はしていませんが?
嫌がらせをされるのが当たり前だという貴方の意見は間違っています
あなたの考え方はまちがいです
552名無しさん@おーぷん :2018/04/26(木)22:59:19 ID:UK7
君が一人でぶちギレてたせいで空気がわるくなったんやないか
それを人のせいにして謝れなんて…ほんま勝手な人やなぁ…
553名無しさん@おーぷん :2018/04/27(金)02:30:35 ID:Wir
>>552
わたしは一人じゃありません!全なりきりの怒りです。
キャラクターを勝手に18禁にしてなりきりを侮辱するあなたが悪いのです。
わたしの怒りはなりきりの怒りです!
554名無しさん@おーぷん :2018/04/27(金)06:15:11 ID:nMn
荒らしと争うやつも荒らしっていうネットの常識知らないのか?
そろそろ目障りだからどっちも消えてくれ
555名無しさん@おーぷん :2018/04/27(金)06:27:31 ID:Wir
>>554
そんな常識はありません。どこにもありません。あなたのねつ造です。
悪いのはキャラクターを18禁に勝手にしたなりきりを侮辱する最低な最悪な人です!
あなたは戦う相手を間違えてませんか?
本当の悪は違うところにいます
556名無しさん@おーぷん :2018/04/27(金)09:34:54 ID:SYi
どっちも醜いから今すぐ止めろ。ヘッドラインにこんな言い争いスレ乗っけて新規の参加者も逃げるわ。
>>555
もう書き込まないでほしい。
君は『自分こそがなな板の総意だ』くらいの気持ちでやってるかもしれないが、思い上がりも甚だしい。
君が馬鹿みたいに馬鹿に反応することでヘッドラインにこんな醜い言い争いスレが乗るんだ。
>>554が言っている通り荒らしに反応してる君も、立派な荒らしの一人であることを認識してほしい。
557名無しさん@おーぷん :2018/04/27(金)13:17:59 ID:Wir
>>556
いいえ逃げません!なぜなら18禁にキャラクターを勝手に陵辱するような人を放置する方がよほど逃げます!
書き込まないでほしいというのはあなたが18禁キャラクターを勝手に陵辱した侮辱した人を肯定する事になる
というかあなたがその人なのでは?
他人をすぐに馬鹿扱いする人の言うことなど

絶対にききません
558名無しさん@おーぷん :2018/04/27(金)14:15:21 ID:rEB
>>556
言い争いの結果や納得じゃなくてあなたが言う通りヘッドラインに醜い荒らしを乗せるのが目的だからそんな事いっても聞く耳持たないぞ
共謀か自演か悪ノリか無能かは分からないけど故意犯だろう
このスレ本来の使い方ももうされる事は無さそうだし削除依頼を出して無視する方が建設的だ
おーぷんの運営が削除依頼にしっかりと対応するかは知らないが
559oI73gyy19Q :2018/04/27(金)14:20:49 ID:Wir
>>558
まず、抗議をすること、反対の声をあげることは醜い行為ではありません!
言い争いは相手の傲慢さ、罪の認めなさのせいでそう見えているだけです。
痴漢の告発と同じです。被害者は泣き寝入りしてはいけないし、キャラクターを勝手に18禁に陵辱するような人に
ハッキリ嫌だと抗議をし、反省を促し、謝罪するまで運動は継続します
痴漢被害は泣き寝入りしてはいけないし、謝罪がなければたとえ削除されようが、新たなスレを立てて対応するまでです
わたしはなりきりが侮辱されたのが許せません
人権侵害には抗議の声をあげます!
560名無しさん@おーぷん :2018/04/27(金)16:40:19 ID:9d7
>>309はキャラクター使われて嫌だって抗議したら作者と毒者の傲慢さではね除けられたわけだがそういう意味では作者と毒者さんは>>309やそれに同意した意見に向けて謝罪すべきではないのかね?
キャラクターどころか思い出のスレ掘り起こされてしかも代案まで出したのに突っぱねたんだからこれ十分謝罪案件だよね?これが炎上して今の状況になってるんだしね?
ほら早く謝罪しに来いよ
561oI73gyy19Q :2018/04/27(金)16:44:54 ID:Wir
>>560
まず毒者というのは読者の文字間違いではありませんか?意図的に間違いていたなら差別だと思います
文面見ても跳ね除けたわけではないのは明らかすぎます
貶めるためにあなたは跳ね除けたとか毒とかいってませんか?
あなたは人権を侵害してませんか?
あなたの文面には悪意があります。謝罪はあなたがやるべきです
謝りなさい
562oI73gyy19Q :2018/04/27(金)17:16:41 ID:Wir
どうやら反論はなさそうですね
563名無しさん@おーぷん :2018/04/27(金)17:45:57 ID:SXu
キャラクター使われた人間はほぼみんな喜んでたのが判明した現状
>>309って一体なんだったんだろうね
564oI73gyy19Q :2018/04/27(金)18:14:52 ID:Wir
>>563
おそらくは参加者を騙った荒らしであると推測できます
565名無しさん@おーぷん :2018/04/28(土)09:00:50 ID:zxY
いまだにキャラクターを勝手に18禁に陵辱した人から謝罪がないのだが、これは「逃げ」と判断していいのですか?
わたしは謝罪があるまで指摘し続けます
謝罪をして下さい
566名無しさん@おーぷん :2018/04/29(日)12:33:07 ID:qbc
キャラクターを勝手に18禁に陵辱しなりきりを侮辱しスレ主を失踪に追い込んだ人を許さない
謝罪があるまで指摘を続けます
謝罪をしなさい
永遠に許しません
567名無しさん@おーぷん :2018/04/30(月)02:44:57 ID:fqJ
スレ主を追い込んだなりきりを侮辱した人間を許しません
勝手にキャラクターを18禁に陵辱した奴は謝罪せよ
逃げは許さない
568名無しさん@おーぷん :2018/05/01(火)00:35:12 ID:Oq5
時間が経てば許されると思うな
569名無しさん@おーぷん :2018/05/02(水)16:46:11 ID:nMZ
逃げても無駄だ
なりきりキャラを勝手に18禁にして陵辱しスレ主を失踪に追い込んだお前を許さない
絶対に許さない
570名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)14:46:47 ID:a0s
お前がどれだけ板を荒らそうが、お前がスレ主を失踪させて
キャラクターを勝手に18禁にして陵辱した過去は消せない
謝れ
謝罪しろ
一生言い続けるからな
571名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)15:58:33 ID:RiE
ts
572名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)15:59:33 ID:yBN
うめ
573名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)15:59:44 ID:yBN
うめ
574名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)15:59:56 ID:RiE
うめ
575名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)16:19:23 ID:vUM

576名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)16:19:31 ID:vUM

577名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)16:19:37 ID:vUM

578名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)16:39:05 ID:vUM

579名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)16:39:11 ID:vUM

580名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)16:39:17 ID:vUM

581名無しさん@おーぷん :2018/05/04(金)23:31:15 ID:1ZB

um う
582名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:12:10 ID:Fkn
うめ
583名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:12:56 ID:Fkn
um
う aa
584名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:13:15 ID:Fkn

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585名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:13:34 ID:Fkn
fin
うめ う
586名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:13:53 ID:Fkn
aa
fin う
587名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:22:52 ID:p7W
うめ
588名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:23:00 ID:p7W

589名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:23:05 ID:p7W
うめ
590名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:23:09 ID:p7W

591名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:23:13 ID:p7W

592名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:26:26 ID:zch
うめ
593名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:26:34 ID:zch
うめ
594名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:26:44 ID:zch
うめ
595名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:28:25 ID:zch
ウメタテ
596名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:31:31 ID:zch
うめう
597名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:31:53 ID:zch
うめたて
598名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)00:32:18 ID:zch

599名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)01:03:42 ID:pdH
なぜ埋めるのですか?
埋まったらまた建てるだけなんですが、、、?
600名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)01:42:37 ID:zch
うめ
601名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)01:42:47 ID:zch

602名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)01:43:19 ID:zch
うめ
603名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)06:57:40 ID:pdH
これは荒らしではないですか?
意味のない言葉を連呼して。
犯人はキャラクターを勝手に18禁にして陵辱した人の可能性が高いですね
早く犯人は謝罪して下さい
またスレを無理に埋めても次のスレッドを立てるまでです
私は屈しない。私たちは荒らしに屈しない
604名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)13:21:06 ID:5FP
うめ
605名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)13:35:22 ID:zch
うめ
606名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)13:37:12 ID:zch
うめ
607名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)13:38:17 ID:qVz
書き手がいないのに無駄だ辞めろ
608名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)15:10:12 ID:zch
うめ
609名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)15:10:24 ID:zch
うめ
610名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)15:33:07 ID:pdH
埋める理由がわかりません
荒らしはやめて下さい
1人でも嫌だという人がいるんですよ?
611名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)15:36:06 ID:8yJ
荒れてるスレを埋めてるだけやで
612名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)15:38:06 ID:pdH
荒らしてるのは埋めている人です
また埋めきってもまた建てるだけなので無駄です
埋めるのをやめて下さい
通報しますよ?
613名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)21:09:08 ID:Z0m
うめ
614名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)21:10:48 ID:Z0m
うめ
615名無しさん@おーぷん :2018/05/05(土)23:07:50 ID:pk2

616名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:33:48 ID:7rO

mm あ
617名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:34:58 ID:7rO
うm
うm お
618名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:36:08 ID:7rO
おわり
mm うm
619名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:37:18 ID:7rO
うm
お aa
620名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:38:28 ID:7rO
fin
うm あ
621名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:39:38 ID:7rO

um あ
622名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:40:48 ID:7rO

うめ うm
623名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:41:58 ID:7rO
uu
い め
624名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:43:08 ID:7rO

ume fin
625名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:44:18 ID:7rO
うm
aa uu
626名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:45:28 ID:7rO

あ あ
627名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:46:39 ID:7rO
mm
うm うめ
628名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:47:49 ID:7rO

おわり うめ
629名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:48:59 ID:7rO

め うめ
630名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:50:14 ID:7rO

め あ
631名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:51:19 ID:7rO

うm め
632名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:52:28 ID:7rO
うめ
fin fin
633名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:53:38 ID:7rO
うm
あ mm
634名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:54:48 ID:7rO
おわり
うm おわり
635名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:55:58 ID:7rO
uu
うめ fin
636名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:57:08 ID:7rO
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637名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:58:18 ID:7rO
aa
うm お
638名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)01:59:28 ID:7rO

ume う
639名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:00:38 ID:7rO
um
aa う
640名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:01:48 ID:7rO
うm
うめ aa
641名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:02:58 ID:7rO

うめ う
642名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:04:08 ID:7rO
うm
うm お
643名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:05:18 ID:7rO
uu
uu う
644名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:06:28 ID:7rO

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645名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:07:38 ID:7rO

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646名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:08:48 ID:7rO

お mm
647名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:09:58 ID:7rO
mm
お ume
648名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:11:08 ID:7rO

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649名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:12:18 ID:7rO

お うm
650名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:13:28 ID:7rO

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651名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:14:38 ID:7rO

お め
652名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:15:48 ID:7rO
うめ
aa うめ
653名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:16:58 ID:7rO

あ あ
654名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:18:08 ID:7rO
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う aa
655名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:19:18 ID:7rO
um
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656名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:20:29 ID:7rO

い お
657名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:21:38 ID:7rO
ume
mm おわり
658名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:22:48 ID:7rO
uu
い おわり
659名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:23:59 ID:7rO

お um
660名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:25:12 ID:7rO
fin
め um
661名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:26:19 ID:7rO
うめ
uu うめ
662名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:27:29 ID:7rO
uu
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663名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:28:39 ID:7rO
uu
お ume
664名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:29:49 ID:7rO
fin
うめ い
665名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:30:59 ID:7rO

fin うm
666名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:32:09 ID:7rO
うm
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667名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:33:19 ID:7rO
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668名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:34:29 ID:7rO
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669名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:35:39 ID:7rO
uu
う mm
670名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:36:49 ID:7rO
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う um
671名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:37:59 ID:7rO

fin い
672名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:39:09 ID:7rO
fin
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673名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:40:19 ID:7rO

め uu
674名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:41:29 ID:7rO
うめ
お おわり
675名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:42:39 ID:7rO

お お
676名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:43:49 ID:7rO

aa う
677名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:44:59 ID:7rO
うm
め い
678名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:46:09 ID:7rO
um
め うm
679名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:47:19 ID:7rO
おわり
uu uu
680名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:48:29 ID:7rO
おわり
 
681名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:49:39 ID:7rO
um
うm う
682名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:50:49 ID:7rO

め お
683名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:51:59 ID:7rO
おわり
う あ
684名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:53:09 ID:7rO

あ め
685名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:54:18 ID:7rO

ume う
686名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:55:30 ID:7rO
うm
uu う
687名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:56:39 ID:7rO
うめ
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688名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:57:49 ID:7rO
おわり
お aa
689名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)02:58:59 ID:7rO
uu
お ume
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うm um
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um うめ
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う um
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um うm
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うめ
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うめ aa
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うめ うめ
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あ um
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お 
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う い
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うめ
um う
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mm う
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おわり あ
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um う
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う fin
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うめ おわり
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おわり mm
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お お
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うm うm
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おわり う
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763名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)04:31:05 ID:7rO
おわり
uu おわり
764名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)04:32:15 ID:7rO

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うめ
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おわり うめ
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おわり
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おわり うm
784名無しさん@おーぷん :2018/05/06(日)04:55:35 ID:7rO
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