- -pv
スレッドの閲覧状況:
現在、- がスレを見ています。
これまでに合計 - 表示されました。
※PC・スマホの表示回数をカウントしてます。
※24時間表示がないスレのPVはリセットされます。

ここだけ壷毒世界・血戦場その一

1名無しさん@おーぷん:2018/04/22(日)13:27:29 ID:NoS()

――――それは、ある男の『飽き』から始まった。


 その男はありとあらゆる悪徳を愛し、ありとあらゆる美徳を舐り、ありとあらゆる終焉をその目にしてきた。
 思うことはいつもひとつ。何が温くて決定的に欠落している、と。
 恋人から愛されても、好敵手と剣を交えても、血族が死しても――恋人を殺しても、好敵手を壊しても。
 何をしても何処か抜けている。なにもしていないような感覚に陥る。

 そして男は、人生への『飽き』を自覚した。
 己のその感覚に任せ、極東の地へ流れて、とある地に己の魔導と魂を賭けた呪いを産み落とす――――。

 時は流れ――――。

 日本・津歩市にて、世界中の悪鬼人外、魔導師から格闘家に至るまでが集い殺し合う事となる。これこそは数百年前、男が死を賭けてまで唯一臨んだことだった。

 「もはや愛も恋も人情も飽き果てた。人の人生と言うものがもしそれだけで構成されているのなら、私は徹底してそれを汚そう」
 「さあ殺し合え次世代よ。本質と狂気、血潮と臓物が織り混ざる、未知の結末を見せてくれ――――!」

 男の最後のメッセージが表すは、時を越えてなお色褪せぬ狂気を孕み、集ったものたちの鼓膜を貫くことだろう。

 これより始まる物に英雄譚を期待するものは去るがよい。
 これより始まる物に恋愛劇を期待するものは去るがよい。
 これより始まる物に人情譚を期待するものは去るがよい。

 この世界は壷毒の器、人ならざるものたちが哄笑と共に己を食らい合う餓鬼畜生の修羅地獄なのだから。
2名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)13:28:15 ID:NoS()
【ルール・マナー・説明】

・ここだけ壷毒世界は、戦闘主体の設定を選ばないスレです。世界観は現代ベースですが、設定としての整合性が取れていれば魔術師や異世界からの漂流者などモノを選ばず参加できます。
 壷毒が完成し、最後の一人になったとき、その者は新たなる次元へ到達し神となるとされています。

・能力の上限はあえてはっきりとさせずにしてあります。フルに考えフルになんの枷もなく戦ってほしいと言うのが本音だからです。もちろん最低限のマナーは忘れずに。即死級の設定を積むならば、弱点や対処法など、あらかじめ設定に書いてしまわれるとよろしいでしょう。

・世界観の基本は、関東圏に存在するとされる架空の沿岸都市、津歩市になります。国家戦略特区として外国人専用の商店街が設置されている他、通常の住宅街等も多く存在します。

・18禁描写も許容します。ですが、相手によっては苦手な人もいるでしょうしやはり節度は忘れずに。許容であって推奨では無いことを覚えておいてください。

・説明は以上です。キャラの設定やあり方などは『壷毒へ参加する』『最低限のマナーはある』の二つさえ守っていただければ言うことはありません。
 ありとあらゆる世界のありとあらゆる概念が衝突し、新たな次元へ至るために食らい合う修羅の土俵をどうかお楽しみください。
3ローゼン :2018/04/22(日)15:19:59 ID:Fxm


夜、津歩市の裏路地。頭髪がやや後退した中年の男と、フリルドレスに身を包んだ可憐な少女が
釣り合わない接吻を繰り広げていた
次の瞬間、男の顔色が変わる。少女を引き剥がそうとするも、謎の力が、磁石のように唇をすいつけて離さない
皮膚が土気色にかわっていく。萎んで、体が小さくなっていく

「――御馳走様」

脱け殻を体から剥がし、地面に捨てると、少女はぺろりと唇を舐めた

「ちょっと足りないかな。普通の人間だと、やっぱり――」
4名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)15:43:42 ID:NoS()
>>3

 釣り合わぬものは、往々にして不幸な結果ばかりを引き寄せる。
 けれども人は求めてしまう。欲望に限りはなく、夢想に再現はない。可憐な少女と添い遂げたいと言う思いを実現させようとしたこの男もまた、己の身と釣り合わない欲望を抱いて溺死してしまったのだ。

「悪趣味だ」

 しかし、そう言った欲望を抱かないものなら、どうか。

「なおかつ、低俗で、安っぽい。お前に神は釣り合わない」

 裏路地の奥の闇から、その男は現れた。
 異装である。漆黒の長外套に身を包み、背中に、腰に、数多の刀を帯びている。
 闇に溶け込むような姿からは、思わず血の臭いを彷彿としてしまうような鋭い殺気が、蛇の舌のようにちらついていた。

「――さあ、食らい合おうか。俺もお前も、こうなってしまえば、一対の蟲に過ぎないのだから」

 例え妖艶な魔女であろうと、例え風格を漂わせる武人であろうとも。
 平等に、それでしかない。闘いの走狗でしかない。ここはそう言う世界だった。
5ローゼン :2018/04/22(日)15:48:49 ID:Fxm
>>4

「あらそうかしら。北欧神話のフレイアは知っている?」

にこりと可憐に微笑む少女。

「似たようなものよ。奔放に男を食い散らかすの。神様が絶対の神聖なんて、古い価値観だと思わない?」

少女の影から一本の太いいばらが現れた。
それは素早く襲いかかるだろう。
6名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)15:56:56 ID:NoS()
>>5

 鯉口が鳴った。

 刹那。

――抜き放たれた腰の一本が、いばらを素早く払う。しかし切るつもりだったのだろう、横に弾かれるばかりのそれに、疑問げな色を浮かべた。

「――」

 男がひゅんと刀を振ると、それに呼応するように、すべての刀の鯉口がひとりでに切られ、意思をもつかの如くに宙に浮き上がった。
 次の瞬間、風切る音と共に切っ先を少女へ向け、一斉に射出される。
7ローゼン :2018/04/22(日)16:02:30 ID:Fxm
>>6

「切れないわよ、何をやっても無駄無駄」

飛んできた刀を避けるが、二本が掠り、頬を浅く裂いた。

「――さいってい。女の顔に傷をつけるなんて、あんた彼女居ないでしょ」

ひきつった微笑みを浮かべ今度は一気に三本のいばらを産み出し地を這わせた。
8名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)16:47:46 ID:NoS()
>>7

「よくしゃべる女だ」

 切れないと言うなら抑えよう。
 自身の元へ舞い戻った剣を再び射出、すると刃は空中で交差し、ばつの字に地面に突き刺さった。
 これが楔となって蔦を抑え、男はその隙に一気に距離を詰める。

「囀ずりばかりが上等のその嘴、削ぎ落としてくれようぞ」

 顎から

 顔を、真直ぐに。

 切り上げる軌道の、一刀。

――思わず見惚れるような、肉体と刃の合一。半月の軌跡を描く逆風である。
9ローゼン :2018/04/22(日)16:53:27 ID:Mpq
>>8

「また顔っ!」


早く美しい一撃に反応が遅れた。
体を仰け反らせて回避するも、顎にわずかな傷がつく。
蔦を自分のもとに引き戻し、距離をとると、少女はぱんと手を打った。

「……ここまで、ね。まだ戦も始まったばかりだし、挨拶程度にしておきましょう。
多少焦ったけど、私まだ力の一割も出してないの。次戦うときは、そうね。
半分ぐらいは出させてちょうだい。顔を傷つけられたこと、忘れないから」

影に小さな体が沈んでいく。

「私はローゼン、よく覚えておきなさい。貴方が最後に接吻する相手よ」
10名無しさん@おーぷん :2018/04/22(日)16:58:15 ID:NoS()

>>9

「――黒穢、玄龍」

 男もまた、名乗る。逃げ行く少女を追う気配は見せない。
 力の一割も出していないと豪語する少女と同じく、彼もまた、本当の力は欠片も見せていない。まだ戦は序盤なのだから――。

「貴様が最後に泣いて許しを請う相手の名だ。その薄汚い脳髄に刻めよ、色狂いが」

 刀を納め、踵を返す。奇しくもこの戦いが、壷毒全体を見ても一番最初だと言う事実を知るものは少ない。
11SA・IK◆eyyFGaf./BvV :2018/04/23(月)16:47:09 ID:Nog
ここに、なんか二頭身くらいのなにかがいる。
「暇だからこのゲームに参加したけど…誰もいないなぁ」
うーんこの呑気。ここは血で血を洗う戦場なのに対して、彼だけは物凄い平和そうにしている。
「面白い人でもいないのかな…」
彼は神の座など興味はない。ただ暇つぶしのためにここに来た。それだけである。
12つばめ :2018/04/23(月)16:58:09 ID:UA3()
>>11

――刹那であった。


 その頭上に影が被った。獲物を狙う猛禽がごとき上空からの奇襲。
 籠手に覆われた拳が頭からその二頭身を叩き潰そうと唸る。
13SA・IK◆eyyFGaf./BvV :2018/04/23(月)17:04:08 ID:Nog
しかし、この2頭身、ただの2頭身ではなかった。すぐにハンドガンを構え、3連射。
そして、後ろに下がり、2頭身から5頭身ほどへと背が伸びる。
「んーと…能力で作ったけど、もう壊れたか…」
能力で作成したと言うハンドガンが壊れたのを確認すると、そこらへんに投げ捨てる。そして…
「燃えろ」
手のひらから炎を放った。
14つばめ :2018/04/23(月)17:24:00 ID:UA3()
>>13

 空振る拳は地面を貫き、地震を思わせる振動が訪れた。
 亀裂を広げるクレーターから拳を引き抜き、その――セーラー服の上にパーカーを纏った少女は、相手を見据える。

「……」

 ひおん、と空鳴り。鞭のように三度しなった右腕をぴたりと止める。握られた拳を開くと、いまだ回転を残した銃弾が地面に転がった。
 二頭身が五頭身に旧に変化したことに「はあ?」と言う感じの顔になるセーラー服の少女であったが、疑問の暇すら与えず火焔放射が襲い来る。

――掌が合わさり、艶のある唇がすぼめられ、ひう、と空気を吸い込んだ。
 服の上からでも解るほど腹部が大きくへこみ、その背中は山のように隆起した。

 放たれるは息吹。

 呼吸を元にしたとは思えないほどの剛風がその唇から放たれ、炎をSAIKへ吹き戻すだろう。
15SA・IK◆eyyFGaf./BvV :2018/04/23(月)17:39:08 ID:Nog
>>14
「反射!」
風は彼に届くことはなく、跳ね返される。そして…
「かくごー^ ^」
満面の笑みで、辺り一帯を消し飛ばすほどの爆発を発生させる。
腕を軽く振っただけでこの威力、もはや頭がおかしい。
16イエス・キリスト◆7RK.YVpY52 :2018/04/28(土)18:57:15 ID:Hj8()



    「汚されている――――――」






 その女は、ふと、思ったことを口に出したようだった。
 けれども、思わず確かに――と言いたくなってしまうような説得力を孕んだ声だった。
 例えばその口から出たのが、まるで納得できない外道の論理だったとしても、納得してしまうような、清浄な祝詞だった――。


  「神の法理が、汚されている」

 高い高いビルの屋上。遠くから響いてくる風に、壺毒の戦が血臭を感じているように。
 その女は、暗闇に浮かぶ月に手を伸ばし、けれども、と呟いた。






『Aemn』
17レギオン :2018/04/28(土)19:05:21 ID:hhb
>>16

「エィメン――」

月を欠くようにその影は現れた
エンジン音を響かせプロペラを回転させる、戦闘機の軍勢である
ビルが並ぶ町の風景は一点、一世代前の戦争の光景に変わってしまったのだ

「なつかしい言葉だ。そしてそれと同時に虫酸が走る。
然り、然りと全てを肯定し神など居ないと言う現実から目を反らす貴様らは何世紀経っても変わらん」

飛行機がひとりでに停止した
どれも古びていて、誰も乗っていないのに、当たり前のように動いている事が不気味だ

「して、何をしに来た。貴様らのような存在がこの場に何の用だ。
とっとと教会にでも籠って、銃の一挺もくれない神様にひざまづいて居れば良いのではないかね」
18イエス・キリスト◆7RK.YVpY52 :2018/04/28(土)19:14:11 ID:Hj8()
>>17

「その男は墓に住み、如何なる鎖を用いても繋ぎ止めることはできなかった」


  語られるは聖書が一節。白くなよやかな手を軍勢へ向ける。
 そこには、白磁のなか、薄赤く艶めく古い穴傷が、ぽっかりと開いていた。

「レギオン――。そう記憶しています。墓に住む男にとりついた、悪霊の軍勢。
 あなたはそれに良く似ている。彼らは我(ワタシ)に、どうか放っておいてくれと頼んだものですが――貴方は、そのつもりは無さそうだ」
19レギオン :2018/04/28(土)19:23:51 ID:hhb
>>18

「しかし貴様はそれにも構わず、こう叫ぶ
『悪霊よ、この人から出ていけ』」

そのきずをみて気付いたのか、そう言った。

――――『皮肉ではないかね』貴様の子供たちが後の世で行ったことに良く似ている』
ただ静かに生きたかっただけの人間を』貴様の名を背負った信者たちは当たり前のように虐殺してきた』

先頭の飛行機の上に、不定形の存在が現れた。
黒いローブを纏った、眼持つ炎だ。右手の漆黒の杖で、その手を示す。


『良く言えたものだ』神聖などと』法理が汚されているなどと』貴様は、貴様らは既に汚れきっているだろう、キリスト教』
まさかその面で、ここに来た理由は歪められる理を正すため、等と申すのでは無かろうな?』

その声は、何人もの人間が、一斉にしゃべっているかのような、異様なものだった。
20イエス・キリスト◆7RK.YVpY52 :2018/04/28(土)21:08:38 ID:Hj8()
>>19

  「そうだな――」


 彼女が、キリスト教の歴史的事実を知らぬわけもなかった。
 現存する宗教のなかで最高といってもいい信者数と普及度を誇る彼女を開祖とするそれは、大きな過ちを幾つも犯してきた。








 「――――だが、それがなにか?」


 眼には一片の曇りもなく、声音には一切のみだれもなく。
 世界の始まりは、そう言った。

 「間違ってきたからこそ、これからはただされねばならない。
 殺してきたからこそ、これからは生かさなければならない。
 それだけのことだ。そして言った通りだよ軍勢。我は神の法理に泥を塗る貴様らに、愛ゆえの殺意を、慈しむがゆえの滅意を抱いている。我は神を知っている。人がなることを望むものではない」


 己も含めて、と。言外に。

「問答はここまでだ。暦の始まり、クライストの銘を以て貴方に決闘を申し込もう」

 その体がふわりと浮き上がり、背後にいくつもの光の紋様が浮かび上がった。
 αとΩを象るその光紋は、終わりと始まりを意味する。キリストは聖書にて幾度となくこう語った。私はアルファでありオメガであると。
 すなわち、始まりにして終わりであると。


       『Aemn』




 放たれるは光条、鈴がなるような音を響かせて、軍勢を襲った。
 流星群のごとき目映さと物量を以て――!
 
21レギオン :2018/04/28(土)21:19:46 ID:87K
>>20

『良いだろう、今ここに聖書の再現を。「夥しきもの」――レギオンの名に於いて、それを承るとしよう』

戦闘機の編隊が唸りをあげ、光線の間を掻い潜っていく
機銃が火を吹き、弾幕が形成され、キリストの体を襲うだろう
今やビル街の上空には、理解を拒むような幻想の世界が繰り広げられていた

  シヲオモエ
『memento mori』

その一言と同時に、地上にも軍勢が現れる
彼らは一世代前の大砲、パンツァーファウストを構えた。それらはみな、嘗て第三帝国の完成を夢見たナチス・ドイツの兵士たちだ。

雄叫びと共に地上からも弾幕が上がった


『さあ』さあ』さあああ』楽しませてくれよクライスト。拍子抜けに終わるなよ。私は飽きを一番嫌う。この上なく嫌う。貴様らの聖書には飽き果てた。だからせめて死に様で私を愉悦させて見せろ』見せろ』オオオオオオオオオオ』
22イエス・キリスト◆7RK.YVpY52 :2018/04/29(日)09:09:20 ID:QOc()
>>21

    「悪霊が」


 その一言には、清謐な怒りが籠る。
 光線が剣のごとく縦横無尽に振るわれ、幾線もの軌跡を空に刻み付けた。軌道の急激な変化に耐えられなければ、戦闘機の幾つかは両断されてしまうだろう。
 砲弾もまたレーザーに両断され空中に幾つもの爆炎が華開いた。

  「飽きを嫌うなら疾く消え晒せ。世界は貴様の道具ではない。況してここにあるは神の道へ至る道理なれば。貴様ごときが存在することすら赦される事ではない。我には見える。膝元の小虫に嫌悪する主が――!!」

 破片がイエスの頬をかすり、その白い肌に一筋の傷を刻んだ。
 ぬるりと割れ目から溢れる血に構うこともなく、素早く束ねた光線を挟み込むようにレギオンに向けて振るう――――!
 過程にあったビルはいくつも両断され、その赤熱した断面が宵闇に光った。
23レギオン :2018/04/29(日)17:01:51 ID:pXh
>>22
『疾く消え晒せ?』
『はは』ははは』嫌だね』断る』あり得ぬよクライスト』
私を』我を』俺を』誰だと思っている
死霊の軍勢、背信の総体ぞ。神の嫌悪はわが愉悦よ』

戦闘機が幾つも両断されていく中、レギオンの主が乗ったそれだけは高く上空に昇る
しかし、今までより威力を増した光線がこんどは両側から襲ってきた
主が跳躍し空に身を投げ出すと同時、それも爆発し、空に咲く炎のひとつとなる

『やるな―』―――』

地上の兵士たちが、携えた火器による援護射撃を開始。
主は落ちながら詠唱を始めた。


『繋ぎ止められない』我々を繋ぎ止める事はできない』
『怨嗟は泥濘の様に魂の底で腐っている』足元に何があるかを知らない未来の者共の声が』
『我々の魂をうつしよに解き放ったのだ』脅える事はない、誰にでもいずれ訪れる事だ』
『先にそれを感覚した私たちこそ』その本質を知っている』さあ生きとし生ける万象よ』
24イエス・キリスト◆7RK.YVpY52 :2018/04/29(日)22:11:15 ID:QOc()
>>23

――――――直ぐ様、細く絞った光条を援護射撃に向けて放ち、弾を打ち落としていくが。

 純白の衣に紅い孔が開く。
 喀血が唇を濡らし、眉間に僅かに皺が寄った。
 全てを撃ち落とすことは叶わず、空中で大きく体勢を崩したキリストは、近くのビルの窓へ激突し、ガラスを撒き散らしながら室内に飛び込んだ。


        何か来る


 その予感は、ひとつの結論をキリストの脳内に浮かび上がらせた。
 逃走。指名を果たすためにも、ここで死ぬわけにはいかない。けれども、何か、せめて何か一つ、あの存在へ刻み付けたい。



    「舐めるなよ、悪霊」



 α
 Ω
 二つの記号が重なり、束ねられ、まばゆい光と共に回転を始めた。


    「我が使命は神の意思、下す鉄槌は神が為のカルナヴァルなり。ここは勝ちを譲ろう、けれども無傷では帰さん」

    それは限界まで張り詰められた弓である。
    それは極限まで振り上げられた、今にも降り下ろされんとする握り拳である。
    相手の一撃と合する形になろう、そこにはひけはせど負けはせぬと言う強い意思がしかと示される。

新着レスの表示 | ここまで読んだ

名前: mail:





ここだけ壷毒世界・血戦場その一
CRITEO