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どこまでも届け、愛の薔薇とタンバリンと

1名無しさん@おーぷん:2018/07/14(土)15:42:07 ID:eXo()
//〆はここで


荊の痛みが迸る。涙が溢れる。でも愛とはそういうことなんだね。痛みと涙の果てに、無条件な愛があるんだね。だから、大好きだ————。

愛とは形式的なものではないということを。ジェンダーを食い破って、性そのものを自由性が解き放たれた。月には象徴するかのように遥か月虹が掛かる。
結晶。愛の結晶。どことなくセピアがかった薔薇。証明された愛。
両手で掬うように、受け取る。
抱き締める。

「 暖かいなぁ............ッ」

触れられてよかった。
でも、身体が溶けつつあることを感じる。



しゃんららとした世界のタンバリンがアポカリプティック・サウンドを——世界の終わりがあるとしたら、こうとしか考えられなう音楽を奏でだす。


「僕はもう学園にはいられないみたいだ。どうやら、意思に触れてしまったみたいだね。世界に蔓延る制限の倫理が、僕を溶かしつつある」
「世界が“総帥”を中心にして動くことを決定したみたいだ」

「だから、夢でしかなかったというふうに、世界は僕たちを書き換えてしまうみたいだ」

強制力が働いたみたいだ。
残りの時間で、何を伝えることができるだろうか。
僕のタンバリンを搔き鳴らしてきた人生で、何を感じて、考えてきて、その結論に何が導きだせたのだろう。
......脳の言葉は錯綜し、覚束ないけど、でも、伝えなきゃ。届けなきゃ。
2忍法帖【Lv=2,じごくのよろい,ppF】 :2018/07/14(土)15:46:30 ID:eXo()
自分のタンバリンを奏でる。終わりを意識する。
http://youtu.be/rVN1B-tUpgs
世界チャンプになった時、コンサートで発表した曲だ。
これでなら、終わりゆく自分をあますことなく伝えきれるって、そう思ったから。


言葉がまとまった。
「でもこれだけは覚えておいて、愛は自由だって。能力とは営みと絡みからしか生じないって、学校側が管理するような人物シートに記述しきれるような
ヤワなものでは決して無いって」
「世界は、イメージで変えられるんだって」

           セピア
ジャックの胸ポケットに-薔薇-を添える。愛の結晶だけは絶対に掻き消させやしない。
「大好きだよ。愛人(とも)——、ジャック」
別れ際に唇に唇で触れる。全部伝えられたら嬉しいな。
大好き。

「大好きっ、大好きっ、大好きだよ。大好きだよジャック。好きだよ大好き、!!幸せだったよ僕!
大好き!大好きだからっ............!」



ジャックも幸せになって。





3音楽室の美青年 ◆fOD50tbLBI :2018/07/14(土)16:16:54 ID:7Sz

「……ああっ、これが私達の愛の結晶……幸せの証だ……♡♡♡♡♡」

ジャックは静かに瞼を閉じた。嗚呼、これが愛のカタチ。―――だが、彼の頭の中からは絶対に消えぬものが一つだけあった。
それは総帥への"愛"。嗚呼、そうだ。そうだった。思い出した。自分は一時の情に流され、身体を許してしまった――――!
何と罪深き事か!これでは総帥に見せる顔も無い!贖うどころか、罪を増やしたではないか!ジャックは暗い表情で立ち上がると彼を見降ろした。
素晴らしい一夜だった。だが、その愛は本物だったか?そう問われればジャックは迷いなく「本物だ」と答えるだろう。

だが、違うのだ。自分の居場所は此処ではない。自分が本当に情愛を注ぐべきはこのタンバリストではない!

「……すまない、愛人(とも)よ……。私にはどうしても一人、情愛を注がねばならぬ許嫁(あのおかた)が居るのだ……。」
「だから……君と永遠の愛を誓う事は出来ない。」

「―――――良い夢だったよ。」

「―――――これで終わりにしよう。」

ジャックは彼に口付けをしようと顔を近付ける。
これで最後だ。何もかも。何もかも。全ての別れを意味していた。

「さようなら、遠い世界の愛人(とも)。また、何処かで―――。」

ジャックは両手で「♡」を作る。ありがとう、名も知らぬ愛人(とも)。良い夢を見させてくれて。

直後、ジャックの身体はこの世界から消滅した。元の世界に帰ったのだ。嗚呼、何と淡く儚い泡沫の夢だったのだろう。

後に残ったのは二人の愛を証明する一輪の愛の華、唯一つ。
4名無しさん@おーぷん :2018/07/14(土)16:42:12 ID:eXo()










ドビュッシーを彷彿とさせる美しい男を見送る。

かしゃぁん、かしゃぁん。世界の終わりのタンバリンの音は増し続ける。


裸のまま溶け去りつつある肉体。

まだ。
まだ意識を途絶えさせるな。
終わりを見届ける義務があるんだ。

そんな風にしていると、
無能力者の僕に、
『能力』が発現した。『本当の異能のその内のひとつ』は、ただ純粋な祈り。
祈るだけのチカラだ。誰かに生きて欲しい、笑顔でいてくれと望むだけの力だ。幸せになれ。幸せになれ。幸せになれ。
誰も苦しまないように。地球の反対側で起こっている死を意識するように。意識の上で死を取りやめるように願うように。
今日もどこかで続いている戦争が終わりますように。近代以降ずっと終わらない格差と差別がいつか終わりますように。星が平等に輝きますように。南北を繋ぐ橋がかかりますように。
恋が実りますように。産声が祝福されますように。罪がひとつ償われますように。
どうか誰と誰でもが一緒に笑えあえますように。どうか異能が祈りと幸せのためにあるように。

「世界へ花束が添えられるように」

そうした祈りを共にして、
夜明けの後に、世界は溶け終わった。
5名無しさん@おーぷん :2018/07/14(土)16:43:12 ID:eXo()
//〆ですかね、! ロールありがとうございました!
6音楽室の美青年 ◆fOD50tbLBI :2018/07/14(土)16:45:22 ID:7Sz
//こ、此方からも〆です……!ロールありがとうございました!

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