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ここだけ魔法世界 第一幕

12NC8z9kx8k:2018/07/15(日)21:23:27 ID:vWX()

大陸の中心に位置する完全中立都市『アンシャント』
別名:神々の休戦地と呼ばれるそこはあらゆる権力が及ばぬ地。故に大陸中の種族、魔法がここに集う。
貴方はその住人の一人。台本はなく、どう生きるかは思いのままに。

【概要】
所謂剣と魔法のファンタジー世界を舞台に、住人の一人として過ごすなりきりスレッドです。
雑談無し、キャラシート不要、設定自由になりますが、他住人を巻き込む設定の場合は相談が必要な場合もあります。
技能に上限などはありませんが、あくまで相手が対応できるかどうかを考えて設定するようにお願いします。

【キャラシート】
【名前】
【性別】
【職業・種族】
【容姿】
【技能・魔術】
【概要】
368名無しさん@おーぷん :2018/08/09(木)22:20:13 ID:J7l
>>367
「そう呼んで欲しいの?分かった」
「私はルル。うん、たぶんそんな名前」

虫料理は少女には当たり前。
それを森の外から来たクリスがすんなり受け入れたことで外の世界でも虫料理は当たり前なのだと、そう思ってしまった。

「知りたいことは色々あると思うけどまずは……この森はね魔獣が産まれる森なんだ。魔物がどうやって増えるか、クリスは知ってる?」

魔獣は魔素というものを周囲に発生させる。それを一定量浴びた生物は、魔獣へと変貌してしまう。
人間は魔素に耐性があるが稀に人里に降りて女を襲い、子供を産ませることがある。そうして産まれて来た子供は、魔獣の力を受け継いでいると言う。
ある宗教ではそう言った子供達を魔女と呼び、組織的弾圧を行っている。
369クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/09(木)22:38:04 ID:VeV
>>368
「ええ、まあ……では、ルルさんと」

『面白い人』なんて特徴を捉えているのかいないのかも怪しい呼ばれ方よりは、偽名でもきちんとした名前で呼ばれた方が遥かに良い。
どことなく言葉を濁して、またスープを一口。イモムシ入りでも味は上々。
世情に疎い一人の少女になんだか誤った常識を与えてしまったのだが、そんな事は知る由もなく。

「魔獣を産む森、ですか……魔素の発生地点がどこかに……?それとも単に魔獣の数が多いか……」
「ああ、ええ。素人の聞きかじり程度ですが」

ルルと名乗った少女の言葉にしばし手を止めて、その内容を一人吟味。
思考の海に沈み誰に向けるでもなく呟いて、ふとルルの問いに我に返る。
脈絡のないように思える質問への答えは簡素なものだ、それがどうかしたのかとでも言いたげに首を傾げた。
370名無しさん@おーぷん :2018/08/10(金)07:16:13 ID:das
>>369

「なら、魔獣の力を継いだ人間。魔女については?」

魔物の血を継ぐ人間はいる。だが、その存在は一般にはあまり認知されていない。クリスが知らなくても仕方のないこと。
過去に起きた大戦では、武力として使用された事実があるがそれもまた公にはなっていない。
魔女は人外であり魔性故に死の使い、神に仇名す者であると、ある宗教では説かれている。
その教会に魔女を連れて来た人間、目撃情報を告げれば報奨金が出る。
だから魔女を知る者の中では、見つけ次第殺すというのが常識だった。

/寝落ちすみません
371クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/10(金)21:23:18 ID:Pnq
>>370
「…………」

黙したまま頷く。いつの間にか食事の手は止めていた。
長く生きていれば耳にした事くらいはある。それが長い歴史の内に潜む闇の一つである事も。
しかしクリスがその話題を出されても、忌避感に顔を顰める事はないし、高揚してその在処を問い詰めようとする事もしない。
外見こそ人間となんら変わらないが、こちらもヒトならざる身なのだ。
人間社会にいくら溶け込もうとしても、どうしたって居心地の悪さを完全に拭う事なんて出来やしない。
そんな紙に垂らした一滴の墨汁のごとき異物感を、十二分に知っているつもりだった。
だからこちらから深く追求しようとはしない、大きな反応を見せる事もなく。
先に続く言葉をぼんやりと予想立てつつ、相槌だけで話の続きを促した。

//いえいえ大丈夫ですよ、お気になさらずー
//こちらこそ遅くなってすみませんっ
372名無しさん@おーぷん :2018/08/10(金)22:15:49 ID:das
>>371

「私がその魔女なんだ。生きているだけで周囲を害し、魔獣と同じで血肉を喰らわないと衰え死に至る存在」
「私もその恐ろしい考えを持つことはあるけど、それは自我で制御出来る程度のもの。だが、人を前にした時はその自我は壊れてしまう」

「この森に踏み入った冒険者は、全て私が殺して喰らった。でもクリスは不思議だね。見てても全くお腹が空かないよ」

空腹を満たすだけなら虫だけで事足りる。だが、その体を保つには血肉を喰らう必要があった。中でも魔獣が好むのは人の血肉で、少女もその性質を継いでいる。

「私が折角立て札で忠告してあげてるのに人間は来るんだもん。本当、いやになっちゃうよ

少女は全てを打ち明けた。今はこの森の中だけで済んでいるが、いずれ魔素は森の外へ向かうとクリスは考えるかもしれない。
その上で少女をここで殺すしかそれを避ける術はないとその結論に至っても仕方がないだろう。

「でもね、魔素から私たちを解き放てるかもしれないんだ。難しいことなんだけど……試行錯誤して、いつか人を喰らわずに生きることが出来るようになるかもしれない」

クリスが敵対する可能性は少女も考えている。その時が来てもいいように戦闘の心構えをしながら、それでも来ないことを願っている。
373クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/10(金)22:51:27 ID:Pnq
>>372
「……ええ、そうでしょうね」

自分に対して食欲が湧かない、という言葉に対してだけ僅かに反応。
闇の眷属、冥府より来たる怪である吸血鬼が、人の肉を喰らうモノに食物として見られないのは、言ってしまえば当然の帰結。
こちらだって血を好んで啜るのだからと一人納得、けれどその理由を少女に明かす事はなく。

それ以降は口を挟まずルルが語り終えるのを待って、しばし目を閉じてなにやら思案。
ややあってようやく、ゆっくりと赤い瞳を開いて少女を見据えた。

「僕の仕事は、あくまでこの森の調査です。ルルさんやこの森について決めるのは……おそらくギルドや街の上役でしょう」

それはつまり、今この場でどうこうするつもりはクリスにはないという事。
ルルに対する敵意も目下見られない。聞いた話に対して無反応すぎるきらいもあるかもしれないが。

「ですが、そうですね……もし人間にも影響が出る程魔素が濃い事が分かれば、向こうもこの森を封鎖するしかないはずです」

臭いものには蓋をしろ、とはよく言ったものだ。これまでも幾人の冒険者達が行方不明になっているのだから尚更のこと。
そうは話が運ばなかったとしても、少なくとも人間の立ち入りが難しいと分かれば対処も遅れるはず。多少の時間は稼げるだろう。

「さて、僕は少し人間よりも頑丈なのでよく分からないのですが……この森の魔素はどの程度なのでしょう?」
374名無しさん@おーぷん :2018/08/10(金)23:15:51 ID:das
>>373

この森には、少女が放つ魔素で魔獣となった獣がいる。そういった魔獣は少女が処理し、外に被害が出ることは避けていた。
ギルドなどの話は少女にはよく分からないが、放っておいてほしい。関わりさえしなければ何も起こらないのだから。

「人間じゃないの、クリスは?魔素は……かなり強いと思う。さっきの熊はいつ魔獣になってもおかしくない。……ちゃんと処理しておくから安心して」

手負いの獣は魔獣化の危険が高まる。あの傷、少女は熊が魔獣になると確信していた。悲しい衝動に襲われるが、熊の為にも魔獣になる前に殺したほうがいい。
友達を手に掛けねばならない。自分がいなければ、と考えたことは何度もあるが少女は死にたくはない。

「ねえクリス。今日はここに泊まっていかない?

突然の申し出。少女は誰かと共に夜を過ごしてみたいのだろう。そういった経験はもしかしたらあるのかもしれないが、少女の記憶にの中には無かった。
375クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/10(金)23:44:44 ID:Pnq
>>374
「さあ、どちらでしょう?人間かもしれませんし、人間じゃないかもしれませんね」
「それは大変ですね。では僕の方から人の立ち入りは無理だと言っておきましょう。これでしばらくは大丈夫なはずです」

唇に指を当てて、微かに悪戯っぽく笑う。出会ってから全く見せていなかったろう珍しい表情。
森に住む者から証言が取れれば後は容易い、クリスも人間ではないのが功を奏した。
魔素に抵抗性のある人間でも危うい程の濃度、となれば上も正式に規制せざるを得ないはず。
もしかしたら少しばかり話を盛る必要もあるかもしれないがそこはそれ、ヒトの基準など知らぬ存ぜぬで押し通すが吉。
実際危険性は高い場所なのだ、虚偽の報告では全くもってないわけで。

「……ええ。あの熊には申し訳なく思いますが……よろしくお願いします」

ついさっき襲いかかってきた熊の話に、ほんの僅か目を伏せる。
正当防衛とはいえ魔獣化の促進、あるいはその防止措置の遠因を作ったのは紛れもなく自分。
そうしてルルは友と呼ぶ相手を処理しなければならなくなった。
表情にこそ出さないものの、その残酷な機構になにも思うところがないわけでもないのだ。

「ええと、ここに……ですか?いえ、僕は……」
「……そうですね、せっかくですから」

いつの間にかとうに日は落ちて、星々瞬く天蓋は新緑に隠され臨む事は叶わない頃合い。
辺りが暗くともクリスにとっては帰り道になんの支障もないのだ、消極的な答えを返そうとして言葉を濁す。
しばらく間が空いて結局、首を縦に振る事に。
なんとなく、ここで断ろうとしてもまた駄々をこねられるような気がしたから。
376名無しさん@おーぷん :2018/08/11(土)07:18:37 ID:9v2
>>375

「ありがとうクリス。クリスが人間じゃなくても、友達だよ」
「良かったらこれも食べて、羽が燃えないように調理するのは大変だった。自信作。羽がもしゃもしゃして美味しいの」

そう言って少女が出すのは木の皿に盛られた大量の蛾のソテー。虫嫌いな人が見たら卒倒すること間違いなしの一品。少女はそれを平然と頬張っている。

「クリスが気にすることない。全部私が悪いんだから」

少女は自分の罪を自覚している。この森の生態系を狂わせていることも分かっているのだ。それを全て理解した上で、それでも生きたいと願っている。

「よかった。もう寝る?まだお話しする?私、外のこと色々知りたいの。
いつか森の外で暮らせるようになるかもしれないから」
377クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/11(土)21:41:49 ID:03q
>>376
「…………」
「……いえ、せっかくですが僕はもうお腹がいっぱいなので」

ともだち、なんて言葉に戸惑いを露わ、そんなつもりではなかったのに。
どうにも聞き慣れない響きにどう反応したものか、そんな逡巡はしかし衝撃的な料理に上書きされた事だろう。
困ったように眉尻を下げたその様は、山盛りの蛾に対するもののように見えるのかもしれない。
いつの間にか空っぽになったスープの器を軽く押しやって、勧められたソテーは丁寧にお断り。
別段蛾を食する事に嫌悪を抱いているわけではない。しかしどこかで蛾には毒を持つものもいるというのが記憶にあった。
ちなみに蛾の毒性はタンパク質、十分に加熱していれば問題ないのだが、そこまでの知識があるわけではなく。

「そうですね……では、何から話しましょうか」

夜はまだ長い、早々に寝てしまうのもなんだか味気ないというものだ。
それにいつか訪れるかもしれない少女の旅立ちの時のため、少しは世間を知っておくのも必要だろうと。
前置きもそこそこに言葉を紡ぐ、離れているはずのアンシャントの幻を浮かび上がらせるように。
多くの人が行き交う大通り、活気に満ちた露店の並び、夢と野望のひしめくギルド。
質問されれば都度答えながら、ルルが満足するまで語り口は止まらないだろう、生きた時が長ければそれだけ知る事も多いのだから。
378名無しさん@おーぷん :2018/08/11(土)22:20:23 ID:9v2
>>377

「そっか、残念……」

この蛾のソテーは本当に美味しい。クリスにもぜひ味わってもらいたかったのだが、満腹だというなら仕方がない。
少女は少し元気を無くして、皿を自分の前に引き寄せると蛾を次から次へと口の中に放り込むのだった。

「おー……すごい、すごいよ!そんな素敵な場所があるんだね!」
「アンシャント……ふふ、早くそこに行ってみたいなぁ」

少女はまだ見たこともない土地に思いを馳せる。
クリスの話で気分はいつまでたっても眠気なんて来ないんじゃないかと思うぐらいに高揚している。
日付けが変わるかという頃に明日は熊を処理しなきゃいけないことを思い出して、少女は食料(虫)が山積みになっている食料庫らしきスペースの奥から青い一輪の花が飾られた鉢花瓶を取り出すのだった。

「これがあればぐっすり眠れる。夜は魔獣の血が騒ぐから、その対策」

少女は眠りに落ちた後に、魔獣の血の影響で夢遊病のように森を彷徨っていることがあった。身に覚えのない行動、森を出て人を襲う可能性もあって、悩んでいた頃に少女は偶然この花が咲き誇る花畑を見つけた。

「はい、クリスも。どうぞ」

少女はそう言って花瓶をクリスに近付けるだろう。瞬間、頭の中がクリアになるような感覚。あらゆる感情が押し流されて、眠るのに最適な状態だと感じるだろう。
中毒性はなく、一度嗅げば十分だと身体はもう花を求めようとしない。少女は眠気を堪えて目をこすり、クリスの反応を待つ。
379クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/11(土)22:46:39 ID:03q
>>378
「ええ、いつか貴女も街に出られるのを願っています」

クリスは慰めの言葉を持たない。下手な気遣いが裏切りに一転するのを嫌うからだ。
けれど少女が森の外に出られるその日を、心待ちにしている気持ちは嘘ではない。
本来人の血を糧とする自分だって人の世に混じっていられるのだ、彼女だってそうなる権利くらいはあるはず。
少しだけ、そう信じてみたくなったのかもしれなかった。
ルルが目当ての物を取り出すのをじっと観察、貯蔵されている虫はなかなかに耐え難い光景だ。
なんともいえない表情を隠せずにいるが、むしろそれに留まっているだけマシな方だろう。

「いや、僕は……」

なにかに頼らなければ安眠できない体質でもないのだ、断ろうとするが時は既に遅く。
瞬間、頭の中のあらゆるものが排除されていく感覚。
ああなるほど、眠る前に陥りがちな思考の迷路に迷いこまずに済むのか、なんてぼんやりと一人納得した。
ルルには失礼だがほんの一瞬だけ薬物のような依存性、中毒性を疑ったが本能的にそれはおそらくないと直感。

「……そうですね、とてもよく眠れそうです。ではそろそろ寝ましょうか?」

眠たげなルルとは対照的にそんな仕草を見せないながらも、連れ添うように寝床へと促す。
さすがに同じ布団で寝るのは抵抗があるのか、一組しかないのであれば椅子や床を借りて寝ようとするだろう。
380名無しさん@おーぷん :2018/08/11(土)22:59:55 ID:9v2
>>379

「クリスはお客様だから布団で寝てね。私は床で寝る」

少女はクリスに続き、布団ではなく床に横になって眠ろうとしているだろう。
クリスには布団で眠るようにと、そこをパシパシと叩いている。
少女はこうと決めたら頑なで、考えを改めることはないだろう。
381クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/11(土)23:10:43 ID:03q
>>380
「……はい」

クリスは自分の寝床がどれだけ粗末なものであっても全く気にする性質ではないし、今回も特に布団で安穏と寝る事を良しとしているわけではなかった。
しかし客人用の布団がないのであればルルの指図は、もてなしという意味ではまあ至極真っ当なものである。
であればこちらもゴネられる立場ではない、半ば言い負けるような形で布団に包まった。

「それではルルさん、おやすみなさい」

思えばこうして誰かと同じ部屋で眠るのはいつ以来か、寝る前の挨拶ですら久しぶりに口にした気がする。
心なしかいつもよりも温かく感じる布団。覚えのない、けれど悪い気はしない寝心地。
そうしてごく浅い眠りにいつしか落ちるのだろう、次に二人が顔を合わせるのは太陽が昇ってからか。
382名無しさん@おーぷん :2018/08/11(土)23:23:54 ID:9v2
>>381

「……おやすみなさい」

少女はすぐに深い眠りに落ちて、朝までぐっすりと眠れたのだった。差し込んでくる日差しで目を覚ますとクリスが起きているかを確認する為に顔を近づける。

「クリス、起きてる?おはよう。私はご飯を作るけど……いつ帰るの?」

クリスにはまだいてほしいが、仕事できたという彼の邪魔はできない。帰るというなら引き止めることなく見送るだろう。
383クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/11(土)23:39:36 ID:03q
>>382
癖のようなものだ、いつでも眠りから浮上できるように無意識で構えているのは。
だから少しの物音でも脳が覚醒する。僅かな衣擦れに目を開けて、間近に迫ったルルの顔をじっと迎える。
白いシーツに広がった中途半端な長さの髪が、病的な肌を覆って映える。
寝惚け眼など知らないとばかりに、昨晩となんら変わらず感情を映さない紅玉を瞬かせた。

「ええ。おはようございます、ルルさん」
「……そうですね、すぐにでも街に戻ろうかと」

自分まで行方不明扱いされてはたまらない、故にすぐさま出立せんばかりの勢い。
それに報告は早いほどいいだろう、この森に迷いこむ人を減らすためにもだ。
ルルが引きとめないのであれば、朝餉もとらずにあまりにもあっさりと朝焼けと共に小屋を去るのだろう。
384名無しさん@おーぷん :2018/08/12(日)06:00:44 ID:vMh
>>383
>>383

「じゃあさよならだね。クリス、また来てくれるよね?」

去り行くクリスの背に向けて、不安を言葉の端々に滲ませながら。クリスが森を出て行ったあと、少女は手負いの熊を始末してその亡骸を地面に埋めたのだった。
この森が今後どうなるかは分からないが、今はまだ平穏がある。
クリスがまた来ることを毎日密かに期待しながら、少女の毎日は過ぎ去っていく。
385クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/12(日)13:51:23 ID:Tcm
>>384
「……はい。いつか、機会があれば」
「それではまた、ルルさん」

それはあまりにも曖昧な再会の約束。
けれど言葉だけだろうと、交わしたという事実だけは残り続ける。
枝葉から射し込む暁光を嫌うように深くフードをかぶり、最後に一度だけ振り返ってルルへと微かに笑う。
それはいつか少女が己の衝動を克服し、人の営みに加わる事を期するがごとく。
それからは小屋を出て巨木から軽快に飛び降り、昨日つけた標を辿って森を抜けるまで後ろを見る事はせず。
街道へ出てようやく、足を止めて鬱蒼と佇む森を仰いだ。

後日とある森に関して、正式にギルドから人間の立ち入りを規制するというお触れが出る事となる。
対象とならない一部の亜人種が、時折出入りするに留まるようになったとか。

//この辺りで〆でよろしいでしょうか?
//長期間に渡るロール、ありがとうございました!
386ドブゲラゲス/四本腕の武官 :2018/08/13(月)21:04:11 ID:oLp
「ふん……この程度の街が、中立を保っていられるとはなっ」

【黒い上等なマントを着て、一応お忍びという風体で顔を黒のターバンで覆っている男が大股で大通りを歩いている】

【男の名はドブゲラテス。隣国の、きわめて好戦的な独裁戦闘国家で千人将を務めている武官だ】
【その国家から密命をうけて、アンシャントの街を歩き、侵略可能かの視察を行っている】
【とはいえ、こうした隠密行動は男の得意とするところではないのだろう】
【マントの下の甲冑をガチャガチャ言わせながら、それでも要害や見張り矢倉といった施設を目ざとく見て回っている】

「フンッ……この程度の街、我が手勢のみで攻略できるッ。
 我が王の命令さえあれば……」

【ブツブツと物騒な事を呟きながら、街を歩く男――】
387ガルバード/外套纏った大男 :2018/08/13(月)21:19:37 ID:cOk
>>386
「ガッハッハッハ! どうしたそんな怖え雰囲気でよぉ!」

【顔は見えず、マントの下からは甲冑の音、それに加えて堂々としたような大股の男】
【少なくともあまり大っぴらに声をかけられる人物は少ないだろう、この人物を除けば】

【男の名はガルバード。アンシャントに滞在しているフルフェイスの兜と薄汚れた外套を身に付けた大柄な男だ】
【背中に担いだ巨大な剣に腕輪を着けた太い片腕は武官の男に負けず劣らずの圧を与えるだろうか】

「攻略ってのはダンジョンでも見つけたか!? ガッハッハッハ!」

【ガバッ、と肩に腕を回そうとするやけに積極的な男、嗅覚が人並みならば――酒の臭いが漂うのがわかるだろう】


【//名前欄の方が正しい名前でよろしいでしょうかー?】
388ドブゲラゲス/四本腕の武官 :2018/08/13(月)21:53:59 ID:oLp
>>387

「何もンだ、お前は。無礼な奴……」

【ドブゲラゲスは、酒の匂いにする男をにらみつける】

「ハンッ! 汚い手でさわるんじゃないっ。この冒険者くずれがッ」

【太い腕をまわそうとしたのを、ガバッと片手で受け止める。力が入っている……】
【ドブゲラは相手がギルドで仕事を請け負う者――『冒険者』だと看破する】
【だがこの男は、そうした人々を、正規の仕官が出来なかった者として、下に見ているところがある】

「この街はァ道理で臭いわけだ……昼間から酒を飲み歩いているクズレどもが闊歩している。
 クズが集まる街は、さしずめゴミ箱とでも癒えようかぁ?」

【その受け止めた手の力を、じょじょに入れてゆく】
【力比べを挑もうという形だ――!】
389ガルバード/外套纏った大男 :2018/08/13(月)22:03:12 ID:cOk
>>388

「オイオイ失礼だな、ちゃんと手は洗ってんぞ?」

【力を込めてるならば伝わるはず、この大男は人間にしては皮膚が強く、握られてもあまり気にも留めてないことに】
【ガルバードの態度は「つれねえな」とばかりであり尚更ドブゲラゲスの怒りを買ってもおかしくないだろう】

「…………そりゃ昼間に酒飲むやつも居るがよぉ」
「夜に仕事して昼間に休む奴も居るってのがお前さんにはわかんねえのかっ……!?」

【対してガルバード、出遅れが否めないがドブゲラゲスの腕を力任せに振りほどこうとする。しかし、声からしてどうも不機嫌なようだ】
【それもそうだろう、彼はこの街が気に入ってるのだ。それをバカにされてると酒の入った頭でも理解すれば当然怒る】

「俺に力比べを挑もうたあ良い根性してるじゃねえかお前! どうだ? ここは定番の――――腕相撲と行かねえか!」

【殴り合いとかじゃないだけ、周辺の被害を考えるとマシなのかもしれない。誰が用意したかちょうどいい高さと面積の蓋がついた樽まである――】
【さてドブゲラゲス、この誘いに乗るか乗らぬか】
390ドブゲラゲス/四本腕の武官 :2018/08/13(月)22:11:15 ID:oLp
>>389

「つまりそれは……この俺に、”勝負を挑んだ”。そう解釈していいんだな……」

【気がつくと、周囲には人だかりができてきた】
【この街特有のノリなのだろう。「魔法と喧嘩はアンシャントの華」ということわざもあるらしい】

【周囲から、樽が用意される】
【いつの間にか口笛やヤジが飛び交うような輪になっている】
【ドブゲラは、マントを片脱ぎし、筋肉隆々の腕を、樽に「ドン」と乗っける】

「来い、冒険者を名乗る浮浪者……。大剣を見せびらかして歩くようなチンピラに、このドブ……いや、俺が負けるはずァ……ない!」

【武官のクセで、うっかり名乗りそうになる男】
【腕相撲の挑戦を受けるようだ】
391ガルバード/外套纏った大男 :2018/08/13(月)22:23:53 ID:cOk
>>390
【何も言わず、首肯を一つ。フルフェイス兜の奥で笑みを浮かべていることはそれだけで伝わるだろう】

「意外とノリが良いじゃねえか! お前らァ、賭けるなら均等にしとけよ?」

【ガルバードもそれに続き、外套の重なる隙間から出したドフゲラにも負けぬ太さと筋肉を備えた片腕は樽の上に置かれて、自然とドブゲラの手と組まれるだろう】
【まだもう片方の腕はフリー、つまりまだ試合開始ではない。まだこの大男は名乗ってすらないのだから】

「ドブっつーのか……! 俺の名前はガルバードだ、好きに呼びなドブさんよぉ!」

【勘違いをしたガルバード、酒が入って街の中だと油断が多いのか頭が悪くなるのか。これでは言われても仕方ない】
【周囲がガルバードに10だのドフゲラに20だの勝手に賭けて盛り上がる中で名乗れば――】

「それじゃ――始めるぜ?」

【フリーにしていた片手で樽の縁を掴めば――両者はほぼ同時に力を込めるだろう。少なくともこのガルバード、デカイだけのチンピラとは雲泥の差がある腕力でドフゲラを潰しにかかった!】
392ドブゲラゲス/四本腕の武官 :2018/08/13(月)22:31:20 ID:oLp
>>391

「ガルバード……なるほど、これから敗北する者の名は、ガルバードというのだなッ!!」

【ガハッと笑い挑発するドブゲラ】
【案の定、ガルバードは目の前の腕相撲に、全力を尽くす!!】
【力の入るガルバードの腕! ドブもそれなりに力を込める】

【しかし……】

【ガン! という音と共に、ドブの手の甲は樽につく。まるで、不意に力が抜けたかのような、そんな負け方――】
【だがその直後、ドブの右肩には突如――ニョキニョキともう一本の腕が出現する!!!】

「ふふ……目先の勝ちはくれてやる!!」

【そのもう一本の腕で、ガルバートが勝った直後の、無防備な頭を思い切り掴もうとし、その頭を樽に叩きつけようとしている!!】
【もし素直に食らうなら、樽を粉々にしかねないくらいの力が込められている】

【卑怯! 残忍! 悪行! そして恥知らずの大勝利!!】
【これが、侵略都市国家【帝国】の”千人将”・ドブゲラゲスのやり方だァ!!!!】
393ガルバード/外套纏った大男 :2018/08/13(月)22:41:13 ID:cOk
>>392
「てめえを負かす男の名かもしれねえがなッ!」

【挑発にはわりと乗ってくるタイプだった。力で潰せそうなら潰すの精神は心得てるガルバードは確かに力を込めた!】

【そしてそれ故にだ。拮抗するやと思われた勝負はあまりにも呆気なく着いた。これにはガルバードも一瞬呆気に取られる】

【しかしそのとき、観客は驚きの声をあげる! ガルバードの勝利に喜んだものもドブゲラの敗北に嘆いたものも一様にだ!】

「ぬがッ!!? ――――――」

【油断! 脱力! それ故の破壊! 樽は無惨にも砕け破片を散らし、提供者だろう男が悲鳴をあげる!】
【しかしガルバード、フルフェイス兜のお陰か直接的なダメージは少ないと言えよう。いや衝撃はかなりあったが――】

「――――お返しだゴルァッ!!!」

【その攻撃が成功し、ガルバードが一時停止していた以上少なからずドブゲラにも喜びはあっただろう、その一瞬をつきガルバードは】

【なんと言うことでしょう、わざわざ立ち上がってから意趣返しの如くドブゲラの頭をつかもうとするではありませんか。勿論やることは――樽の残骸の上に叩きつけることである】
394ドブゲラゲス/四本腕の武官 :2018/08/13(月)22:46:57 ID:oLp
>>393

「そのお返しは結構――!!」

【わざわざ立ち上がる、そのスキに、その掴もうとする手を掴み返すと……】
【思わず反撃するほど興奮し、しかも酒を飲んでいる相手……お留守であろう足元の脛を、鋭く蹴ろうとする】

「貴様のようなクズのチンピラに、この帝国の千人将・ドブゲラゲス様が――敗れるものかぁ!
 ――ハッ!!」

【大声をあげて……しまったという顔】
【そもそもが、隠密での偵察――それが群衆を集めて、チンピラ相手に立ち回りをし、挙句名乗り上げてしまうという愚挙……!!】

【ガルバートがどうなっているかは定かではないが、今度こそスキアリなドブである。】
395ガルバード/外套纏った大男 :2018/08/13(月)22:53:12 ID:cOk
>>394
【その時、ドブゲラは違和感を覚えるかもしれない。この男、酒が入ってるにも関わらず一瞬蹴りに抵抗したような力強さがあることに】
【しかしだ、その違和感を帳消しにするように大男は意外にもすんなり地に転がる。頭は打たないし、ましてや気絶するわけでもない、おーいててとばかりだが】

「………………」

【千人将? 嘘だろ? 等々ここが中立地帯であるためかドブゲラを見る目は様々だ。恐れるものや何してんだよ的なもの、しかし中にはスッゲー! と目を輝かせる子供もいる】
【そんな愚挙をしているとガルバードは少しも思わず、なるほどだからかとばかりに軽々と立ち上がると】

「千人将言うならもうちょっとやり方考えやがれぇッ!!」

【背後より後頭部へと向けられるのは固いフルフェイスヘルムと力強さから放たれるTHE・ヘッドバッド!!】
396ドブゲラゲス/四本腕の武官 :2018/08/13(月)22:59:39 ID:oLp
>>395

【ゴン!】

【と、鈍い音……】

【放心状態のドブの背後に回ったガルバードは、ドブの後頭部に渾身の頭突きをくらわせる】

「!?」

【完全に相手を見失っていたドブは、ノーガードであり、また防具を頭に仕込んでいるわけでもなく、その衝撃をモロに食らうと……】
【スコーンと、失神してしまった……】

【倒れるドブ。白目をむき、泡を吹いている】

【群衆たちは、なんだかよくわからないが、大騒ぎだ!!】
【樽を壊された気のいい主人は怒り狂う!】
【子供たちは倒れたドブのマントを触りまくり、中にはむしり取る!】
【大道芸人があらわれて口から火を吐く!】
【目ざとい酒場の商人が麦酒を押し付け金をせしめる!!】

【アンシャントのギルド大通りは、今日も華やかな混乱に満ち満ちている!!】
397ガルバード/外套纏った大男 :2018/08/13(月)23:09:19 ID:cOk
>>396
「……ふー、……酔いが醒めちまったぜ……!」

【相手を失神させておいてこの台詞、なんという荒さだろうか】
【流石に樽に頭をぶつけたり転倒したり相手に頭突きを食らわせたりすれば酒も抜けるというものだが】

「……オイオイちび共! 流石にむしるのはやめてやれ!」
「お、麦酒か! 勝利の酒だ俺にも飲ませろ!!」

【怒り狂う主人は無視!! 当然だ用意したのはあくまで観客たち! ついに主人は近くのお調子者に掴みかかり嫁さんにひっぱたかれた】
【そしてガルバードは金を払って麦酒を共に飲みつつ子供には一応の注意だ、流石にそれは不味いと思うらしいが止めはしない!】

「ガーハッハッハッ! おっ、衛兵じゃねえか! お前ら言い訳よろしくなぁ!!」

【流石にそんな大騒ぎをすれば見回りの兵士、それに近い者達が向かってくるのは当然のこと。道のど真ん中なのだから】
【さすればガルバードが行うのはドブゲラを担ぎ上げて混乱の後始末を観客に押し付けるとその場から離れるのであった!】

【さて、ドフゲラだがもし目覚めないのならば彼の馴染みであるギルドに文字通り担ぎ込まれたことになるだろう、優秀な治癒師も居ることなので――よほどの怪我でもない限り目覚めるのは日中になるだろう】

【//お続けする場合はお任せしますよー】
398ドブゲラゲス/四本腕の武官 :2018/08/13(月)23:13:49 ID:oLp
>>397

【ドブゲラに食らわせられた一撃は、余りにも重く――】
【かなりの重症だった模様で、日中になっても目を覚ますことはなかった】
【困り果てた衛兵たちだが、とりあえずギルドに放置し、治癒師の治療に期待しつつも……どうも治癒師は油汗を浮かべている】

『いったい、どんな殴り方をすれば、こんなアタマになるんですかねェ』

【とは治癒師の談……】
【とりあえず、この男が目覚めるまで、ギルドの最下層の宿泊ベッドは、変な形の頭の男に占拠されることになったという話である】

//こんな感じで〆で!
399ガルバード/外套纏った大男 :2018/08/13(月)23:17:12 ID:cOk
//>>398ロールありがとうございました!
400軍帽の女性◆2NC8z9kx8k :2018/08/14(火)23:43:25 ID:ido

「……報告を取りに来ただけだ。そう身構えるな。」

集う勇者たちの喧騒に埋め尽くされている筈のギルドは、今日に限っては静寂に満たされていた。
カウンターに立つ一人の女性。周囲の男性に劣らぬほどの身長を持ち、だがその手足は、躰は女性的な線を描いている。
軍帽の下には刃のような眼。静かに、しかし精悍な雰囲気であった。

「そうは言われても無理があるでしょうよ。
 そんな物を見せびらかすように着られちゃあ。」

応対していた男が吐き捨てる。
彼女が纏うマントの中心に刻まれた紋章。『尾を喰らう龍』と『天秤』。それが意味するはつまり。
『統魔機構』―――このアンシャントを治める組織の一員であることを意味していた。

幾つかの会話を済ませた彼女は、ギルドから立ち去ろうと扉に手をかける。
めったに姿を現すことのない立場の人間。彼女になにかをぶつけるならば、そうない機会であった
401クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/15(水)22:00:36 ID:yUc
>>400
女が開いた扉の向こう、今まさに扉を開けようと手を伸ばしていた子供が一人。
黒いローブのそれは女よりも大分背丈が低い。小脇には真っ黒い布で包んだボールのような何か。

「――すみません」

咄嗟に道を譲ろうと一歩下がりながら、かぶったフードの奥の紅い瞳が女の全身を貫く。
そうして女のマントに目を留め、意外に思ったのか中性的な顔立ちが束の間きょとんと。
しかしなるほど、普段なら外まで漏れ聞こえてくるギルドの喧騒が、今日に限って聞こえてこないのも納得というもの。

「……貴女のような方がここに来るとは珍しい。何か問題でもありましたか?」

そんな張り詰めた空気だというのに普段通りの態度、あまつさえ声をかけるのだから、周囲の注目が集まるのも当然の事だろう。
より高額な報酬を求める冒険者達でさえ一歩下がっている中で、ともすれば自分を売り込んでいるようにも取れる問い。
所謂お偉いさんを前にしても臆さず謙らず、ただ無表情のまま首を傾げた。

//よろしければお願いします…!
402軍帽の女性◆2NC8z9kx8k :2018/08/15(水)22:43:07 ID:86w
>>401

「死の森の魔素について、他にも幾つか興味深い報告はあったな。
だが、長い目で見れば特別異常な事態でもない。」

目線を落として、その小さな戦士に向けて言葉を返す。

「少なくとも、君のような子供に頼るほどの事態はないな。」

意味はつまり、なにも問題ないということ。
軽く子供として扱っているが、クリスの実力を見抜けないでいるとも考えづらい。
それが出来ない無能な権力者か、もしくは実力はともかく子供は子供として。そんな頭の堅さだろうか。

クリスがそれなりに長くギルドに出入りしていれば、彼女のような立場の人間が出てくることなど今まで無かった。
その事実だけで、彼女の言葉の意味の否定材料になる。確実に、なにかがある。
403クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/15(水)23:03:01 ID:yUc
>>402
さすが耳が早いと言うべきか、つい先日上がったばかりだろう報告を既に頭に入れているあたり幾分か真面目な性分らしい。
少なくとも冷やかしやそんな類が目的ではない事くらい、それこそ子供だって分かりそうなもの。

「それは結構な事です。ですが……」

じっと、女の鋭い探るような視線をこともなげに受け止める。
街の権威者、統魔機構のシンボルはこの街に住む者なら赤子でも知っている。それはクリスとて例外ではない。
その権力者が問題ないと言うのだ、であれば誰であれ引き下がるのが上策というもの。何も好んで藪をつついて蛇を出す必要などないのだ。

「僕達にとっては貴女がここにいる事、それ自体が異常です。何かあったと思うのは当然でしょう」

が、クリスはその違和感を言葉にする。何か間違っているだろうか、とでも言いたげに反応を窺う。
静かに見守っていたギルド内の誰かが息を飲んだ。おそらくは誰もが思っていただろう事を口に出したのだ、知らず空気が張り詰める。
この場にいる誰もが、統魔機構がわざわざギルドに足を運ぶなど初めてなのだ、その理由を追及するのは言ってしまえば身の程知らず。
しかしそれを咎めようとする者もなかなか現れない辺り、一見子供であろうと実績はあるのが窺えるか。
404軍帽の女性◆2NC8z9kx8k :2018/08/15(水)23:25:56 ID:WW9
>>403

「………子供は苦手だ。実力があるなら尚更だ。」

暫し黙った後、諦めたのかため息と共に吐き捨てた。

「死の森の報告には目を通したか。
魔素を放つ、意思のある存在が居るらしいな。」

その口は重々しく。元はと言えば隠し遠そうとした話、決して気分の良い話ではないのだろう。
意思のある人の驚異、それが放っておいてくれと言われただけでその通りにできるはずもない。
それがこの先、友好的に住み分けられる保証などどこにもないのだから。

「その"対象"を確保、最悪"処分"する。
そのための戦士を募るつもりだ。」

重々しく、しかし無感情に。彼にとっては、残酷かもしれない言葉が告げられる。
統魔機構の目的は、そのエンブレムが示すように、秩序と安寧を永遠とする事なのだから。
405クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/15(水)23:41:45 ID:yUc
>>404
子供だからとケチをつけられるのは慣れっこだ、遅々とした成長速度では大人になるにも長い長い時間を要する。
そうしてどこかが摩耗してしまったものだから、女の辟易としたような物言いもどこ吹く風。
しかし続く言葉にはほんの一瞬、ひくりと眉をひそめた。
ああ、だって――そうなっては意味がないじゃないか。

「あの森の魔素はかなり濃い。人間では立ち入る事も難しいと、そう報告したはずですが」

情には訴えない。そんな事をしてもなんの意味がないと分かっているが故。
大勢の正義を是とする組織に、たった一人の幸せだけを盾にしたところで呑まれるに過ぎない。
だから理をもって反論する。種族的に見て、人間ではその任務は遂行どころか取りかかる事すら困難であると。
暗に調査に出向いたのは自分であると含ませる、進言に少しでも価値を持たせようと。
406軍帽の女性◆2NC8z9kx8k :2018/08/16(木)00:06:20 ID:Mbc
>>405

「成る程、あの報告は君のものか。
……周囲の反応にも納得がいく。」

嘗て死の森と呼ばれた、その名の意味を解明したのがまさか子供だとは思わず。
あまり表情のある女でもなかったが、それには素直に関心を示す。

「誰も彼もを送り込むなら依頼を出せば事足りる。
態々統魔機構が顔を出すには、それなりの精鋭を用意するよ。」

人は本来魔素に耐性を持っているが、あくまで軽いもの。空気中にウイルスが混じっていようが無関係に過ごせる免疫がある。それと同じ。
魔素の全容は明らかになって居ないが、強い魔力を持つものであれば魔素耐性も強い傾向がある。
人選次第では決して死の森の探索は不可能ではないし

「幸いアンシャントは人間だけの国ではない。
人間に飛び込めない場所ならばそうでない者を募ることもできる。
この状況に於いて最悪は、その魔素が人里に降りる事以外に無い。」

魔素の基が意思を持っている、それが何よりの懸念なのだ。絶対に人に仇なさない保証など無いのだから。

「………処分はあくまで最悪だ。
出来る限り穏便に済ますとも。統魔機構は決して人だけを守る組織ではない。」
407クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/16(木)00:29:11 ID:dv4
>>406
「……あそこは魔獣だけでなく、普通の獣も襲ってきます。人間なら傷を負わず対応できる人がいいでしょう」

そう、魔素が悪影響を及ぼすのはあくまで人間など大多数の種族だ。
クリスのようなヴァンパイアを含んだ邪悪たる属性を持つ種族にとって、魔素のデメリットはないと言ってもいい。
そんなのは分かっていた事だ。どうやらこの女はそこに気がついていないほど、頭が固い訳ではないらしい。

「できれば魔素の影響を受けない者が理想でしょうか」

となれば後は時間を稼ぐしかない。提唱するのは募る種族と実力に制限をかける事。
人材の募集に手間を取らせれば、森の魔女が魔素から解き放たれるのに間に合う確率は格段に上がる。
無論出任せなどではない。森に棲まう魔獣らによる負傷が原因で魔素に侵される危険は、一考してしかるべきのはず。
言葉にこそしないが人間でさえなければ、交渉相手も平静を保つ事ができるのだし。
408軍帽の女性◆2NC8z9kx8k :2018/08/16(木)00:49:52 ID:Mbc
>>407
「無論そのつもりだ。種族、実力共に選別せねばなるまい。
あまり時間はかけられないがな。」

魔素が人里に満ちる時、極端な話をすればそれは明日かもしれないのだから。
慎重に、かつ迅速に。最短の行動でなくばならない。

「懸念があるなら聞かせてもらう。
君はこのクエストそのものに肯定的でないようだが。」

理論を並べて、極めて理性的に。しかし感情の一切がないようには聞こえない。
少年はそもそもこの事態そのものを嫌っているように見えた。その事情までは知り得ないが

「報告書にない事で、言うべき事があるなら是非とも聞かせてもらいたい。」

言葉以外の意味はない。煽るわけでもなければ、疑っている訳でもない。ただ必要だから言うだけだ。
口ぶりからするに女は魔女の事を把握している訳でもなければ、彼が見た全てを把握しているわけでもないようだ。
409クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/16(木)01:11:07 ID:dv4
>>408
言ってしまえば、だ。
統魔機構が死の森について知っているのは、自分が報告した内容だけだなんて思っていない。
ついでにそれを鵜呑みにしているだろうと楽観視もしていない。
もしかしたら自分以外に調査から生還した者がいる可能性だってあるし、統魔機構直属の諜報機関があってもおかしくはない。
つまるところ、根っから信用している訳ではないのだ。
だから情報はそう簡単に開示しないし、出来るだけの探りを入れようともする。

「いえ、まさか。僕だって魔素がここまで広がるのは困ります」
「ただあの森に向かうなら、慎重に事を進めるべきだと思っているだけです……余計なお世話だったようですが」

嘘は言っていない。クリス本人は影響を受けないとはいえ、暮らしの場を魔素に奪われるのは極力避けたい事。
死の森には魔素以外の脅威が多く、人選から既に万全を期する必要があるのも事実。
ただ伝えていない事もいくつかあるだけで、その一つをそれとなく零した。

「ですがもし……魔素が広がってしまう前に、放出そのものが止まるかもしれない、としたら」

森の魔女が確保で済む、とはクリスは到底思っていない。であれば最後の悪あがきとばかりに、その無害化をそれとなく仄めかすのみ。
とはいえ子供の言葉を信じたとしても、その先にあるのは最早博打に近いもの。
410軍帽の女性◆2NC8z9kx8k :2018/08/16(木)01:35:39 ID:Mbc
>>409
//すいません、眠気で上手くかけなくなってきたので一旦凍結でよろしいでしょうか?……
411クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/16(木)01:38:59 ID:dv4
>>410
//了解致しました!そちらの都合のいい時に返信していただければっ
412軍帽の女性◆2NC8z9kx8k :2018/08/16(木)21:16:22 ID:Uif
>>409

「可能性があるなら考慮するさ。
 我々の居住範囲に魔素が及ばなければいい。」

それが第一の目標であるならば、処分も決して確実な手段ではない。
戦闘をトリガーとして何かが起きる可能性だってある。であれば、その原因そのものを取り除いてしまえるならば一番いい。

「決して最初から殺すつもりで行く訳じゃない。
 我らの目的はこの街の守護。魔の首を狩り掲げる、英雄のつもりは無い。」

「君にはその可能性の詳細を聞きたい。できれば森にも同行してもらいたい。
 あの森に潜入し、生還し、報告まで出せたのは君だけなんだ。」

//すいません、遅くなりましたがよろしくお願いします!
413クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/16(木)21:55:18 ID:dv4
>>412
その理想がいつか欲に眩んで汚れてしまうのか、見物だなんて言えるほど他人事ではない。

「僕は何も知りませんよ。あくまで、もしもの話ですから」

これも嘘はついていない。あっけらかんと、誤魔化しの様などまるで見せない。
感情を映さない面持ちのまま微かに目を伏せ、要請にはしばしの間思案。
ある意味ここが分水嶺だろう。自分が同行する事でどう転がってしまうのか、分かる術などあるはずもないのだけれど。
例え同じ結果に至るとしても、その過程さえ大きく変わってしまうだろう事は直感できた。

「……分かりました。その時になったら、声をかけてもらえれば」
「もちろん他の依頼でも、僕に出来る事でしたらなんでも引き受けます」

やがて観念したかのように短く嘆息。これがどんな未来に繋がるかなど知った事ではないと吐き捨てんばかりに。
しれっとアピールも忘れない。顛末を見守っていた冒険者がお偉いさん相手によくやる、と首を振った。
414軍帽の女性◆2NC8z9kx8k :2018/08/16(木)22:39:41 ID:Uif
>>413
「頼もしいな。
 ただの子供という訳でもないのだろう、頼らせてもらう。
 私は戦闘向きではなくてね。ありがたいよ。」

小さく微笑む。最後まで、彼女が少年に悪意を向けることはなく。
組織の理想が腐り落ちたとして、そこに居る人の理想までもが腐る訳じゃない。

「依頼書にして張り出すつもりだったが、もうその意味もなさそうだな。
 改めて、ここに宣言させてもらう。
 
 ――――――死の森、感染源の排除をここに発令する!!
 対象の正体は不明。命の保証はない。
 報酬は名誉と金だけだ。そのためだけに、立ち上がる戦士のみを募らせてもらう!!」

これにて正式に、死の森の感染源排除が以来として発令された。
屈強な男たち、あるいは知識を蓄えた魔術師どもが一斉に名を挙げる。
名誉のために、金のために命を懸ける者。冒険者。彼らに退く理由などなく。

//この辺りで一度〆でよろしいでしょうかっ!
415クリス ◆5smbHugP7o :2018/08/16(木)22:56:22 ID:dv4
>>414
女の高らかな宣言に、一斉に色めき立つ冒険者達。
いざ誉れのためだの、いやあの死の森にだなんてだのとギルドはにわかに騒がしくなる。
そんな中でもクリスは笑い返す事なく憮然としたまま、女から意識を逸らさない。

「ええ、その時をお待ちしています」

これは偽りとは、一概には言えなかった。
統魔機構からの依頼となれば最上級もいいところだ、難度は高いだろうが報酬も非常に期待できる。
けれど死の森への突入に関しては、できる事ならなるたけ遠退いてほしいという心情もどこかにあった。
もっともそんな複雑な気持ちも、表情には一切出していないのだろうが。
話は終わりと、女の横を抜けて騒ぎをかいくぐり、ギルドの奥へと向かうローブ姿。布に包んで小脇に抱えた討伐対象の一部を引き渡すためだ。
一度だけ、女に振り返って小さく会釈を見せた。

//そうですねー、ロールありがとうございましたっ!
416外套纏った大男 :2018/08/17(金)20:01:57 ID:cV9
――場所は立ち入り禁止の看板が立つ例の森。今では発令も制限もかかっているそこにガルバードは武装十分にやって来ていた。
森の前で小瓶に入った酒を飲み、乾すとそれを外套の下の懐にしまって乱雑に口元を拭う。

「……かーっ。にしてもまあ、死の森か。随分大層な名前が付いてるもんだな」
「まあ問題は潜入がバレるといけねえって事くらいだが……まあ大丈夫か」

ギルド、または別の場所でも彼が依頼を受けたなんて話は誰もしない。あるのは何があったのか聞いて回っていたことくらいだ。
その時、勇敢とも言える少年の話題に興味津々だったりこの森の事を聞いて笑っていたりといやに機嫌は良かったという。

「まあそいつがそこまで庇うってことは中が気になるってもんだよな、さてさて蛇が出るか邪が出るか楽しみなもんだ――」

巨剣も兜も薄汚れた外套も。情報として捉えるのは十分過ぎるその大男がそこに入っていく姿を目撃した、または先駆者でも居るのだろうか?
さておき大男は『死の森』へと踏み入るのであった。
417名無しさん@おーぷん :2018/08/21(火)07:47:27 ID:jWJ
レイスお前掛け持ちしすぎだ参加頻度落とせ

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ここだけ魔法世界 第一幕
CRITEO