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【短文】ここだけネポック魔法学校・十七限目【推奨】

1L1x45m6BVM:2018/08/27(月)00:59:30 ID:4sf()
ここは人里離れた森の奥
そこには、国一番の魔法学校『ネポック魔法学校』が存在する
そこでは、魔導の道を極めんとする若き才能たちが、日々勉学に励んでいるのでした
これはそんな魔法学校の案内状です
入学手続きは簡単
名前を書き、門をくぐるだけ
ネポックの扉は、等しく開かれているのです

こちらは、短文推奨スレとなります
セリフ一行、地の文は多くても三行を意識して書いていきましょう
特にセリフが増えれば、それに返信しての繰り返しでどんどん大きくなるため、一行推奨です
また、凍結、置きレスもグダグダになる原因になるため、可能な限り非推奨です

前スレ
【短文】ここだけネポック魔法学校・十六限目【推奨】
http://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1530800952/l10
スレwiki
PC用:https://www65.atwiki.jp/magic_xx01/
スマホ用:https://www65.atwiki.jp/magic_xx01/sp/pages/1.html

次スレを建てるのは>>980の人にお願いします
2ミズハ・メルクリオ◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/27(月)22:28:13 ID:PVw
前スレ1000
「……スゴい、夏の終わりのこの時期だけ……」

夏を謳歌した白い花はその役目を終える様に散りゆく、適度な湿度がもたらす空気中の水分が月光のヴェールを産み出した
運ばれる夜風はフェーンの影響を受けたモノだ、季節を彷徨う最後の言葉
正に多くの条件の重なる夢世界めいた奇跡の絶景

「……色々ありますけどー……」
「やっぱりわたし、ふふ……ここに来てよかったなーって」

もふっ、と草原に腰掛け見上げる形で微笑むミズハ

//>>1乙ですっ
3シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/27(月)22:39:01 ID:4sf()
>>2
そんな驚きを聞けばシャディも一段と驚くというもの。限られた時期にしか見られないそれを見られたとあらばどんな者でも惹かれるには十分。
青い瞳にわずかに異なる角度の絶景を映し込み、自らでは再現などとてもできないだろう景色をしっかりと記憶した。
と、腰掛けるミズハの笑みに釣られたか、月の淡い光を頭上にシャディは少年らしく、どこか大人びたがる笑顔を見せた。

「あははは、本当だねー。ミズハ先生、まだ居てくれるでしょ? ……本当に色々あったけど」
「今日も出てみてよかったー……ミズハ先生と見れたし!」

それは正しく本心で、これからもまだ何かあるのだろう先に不安はあるものの今くらいはこうしていたい。座り込むシャディの尻尾はそれを表すように揺らいでいた。
4ミズハ・メルクリオ◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/27(月)22:47:30 ID:PVw
>>3
「もちろんっ」
「……ホント、色々ありましたけどねー」

苦笑、何せ赴任早々妖狐退治に駆り出されて以来保健室の住民なのだから仕方ないね

「……本当はダメですけどね?」
「でも、課外研修って事で……ふふふ、大丈夫かな?」

この先も色々あるのだろう、苦痛や涙が溢れる事もあるのだろう
それでも、嗚呼…綺麗な光、絡まった複雑な因果だとか邪な理だとか…解きほぐすような綺麗な光…
えい、と尻尾の先を突っつくミズハは確信を持って進む事を頷けるのだ
5シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/27(月)22:55:40 ID:4sf()
>>4
「……僕ら一回保健室の先生に謝った方がいいのかな」

一方の少年も、結構保健室に通うのでこんな苦笑いが。色々と言いつつも最後は笑っていられるのが安心なのか。

「……あぅ。……課外研修かー、あ、課題の絵に今のも描こーっと」

夏の課題、勉強系以外にも多様で魔法学校とはいえど色々種類があるもので、今の光景も絵にしようとシャディは決めたようだった。
これで大義名分も得られた……のだが、その理由になっているとは考えてない。

少年の知らぬ未来、また泣きつくことになるかもしれないが様々な人と出会い、結んだ約束はそのなかでも解れることはない。
――そんな幻想的な光景に交わる思想の中、突然来たそれに少年はびくんっ、と跳ねた。その後ゆっくりミズハを見て。

「――んんっ!? …………やったー……?」

怒ってはないが、まあその部分は彼の中で敏感らしく、対抗するようにミズハの脇腹辺りをつついた。
6ミズハ・メルクリオ◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/27(月)23:00:46 ID:PVw
>>5
「……今度お菓子でも持って行きましょうかー……?」

そりゃそうだ、お互いほぼ私物化してるレベルなのだから

「いいですね、出来たら見せて欲しいなー」
「……え?あははー……ごめんなさンひぃッ!?」
「……こほん、失礼しました……」

月輪の虹彩を背景にイタズラっぽく微笑み……次の瞬間小さく跳ねて甲高い声!
取り繕うように咳払い、勤めて冷静に謝罪……くすぐったがりなのでしょう
7シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/27(月)23:11:25 ID:4sf()
>>6
「そうしよっか……」と同意。はてさて保健室の先生が受け取ってくれるかどうかは別の話になるでしょう。
絵については「見せるー」なんて言っている。噂によればシャディは絵心はあるようなのである。たまに校舎裏の壁に壮大な落書きがされてたり……。

謝ってくれれば大丈夫、なスタンスではあるがやり返したくなるのが常という。予想よりかわいらしい反応にちょっとイタズラっけのある笑みを見せた。

「ん、いやー……言ってくれたらいいんだけどってそれよりもしかしてミズハ先生――――お腹弱い?」

ダメだ、ごまかし切れてない。尻尾の肌質はかなり良いものであり、人によってはまた触りたくなるらしいためかシャディは言えばいいという。
それとは別件の楽しみを見つけたように、あどけなさのある笑みでミズハの横に再び座り込む。
8ミズハ・メルクリオ◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/27(月)23:16:19 ID:PVw
>>7
「……くすぐったがりなんです、全体的に……」

まるで悪事を白状するようにポソリと呟いた、視線も何処か明後日に向いていて若干気恥ずかしそうに

「いえその……傷痕とか、案外その……鋭敏なんですよ、感覚が……ですからー……」
「……言いませんから、言わないで下さい……?」

どうやらそんな訳で結構なくすぐったがりらしい
彼の尻尾の極上の質感のヒミツと交換だ、立てた両膝に頬を埋めるようにして持ちかけた
9シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/27(月)23:24:02 ID:4sf()
>>8
「……あっ、そっか。……痛くなかった?」 

くすぐったがりなだけなら、と言うのも少々アレではあるが傷痕を失念していた。
ミズハのそれにうっかり触れたかもしれないと考えると途端に弱気になってミズハの背をさすりと撫でた。

「うん、大丈夫。……絶対言わないよ、泣かせたいわけじゃないから」

持ちかけられたそれは、シャディからすれば尻尾を省いてもいいくらいのものである。
それに本人が重く気にしてそうなものを広めるほど、シャディは悪辣にはなりたくないとどこかで思っているために。
状況はあからさまに異なるが、以前してもらったように今度はシャディが月夜の下でミズハの頭を抱き寄せようと。
10ミズハ・メルクリオ◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/27(月)23:29:56 ID:PVw
>>9
「全然、もうすっかり痛くはないですからーひゃひぃっ!?」
「……」

背中に触れられ若干ジト目!ワザとでないのは知っているがタイミングがね!

「ん……、……、」
「……ありがと、嬉しい……です」

月影、白花弁、夜風、重なる影、野原が波立つ
安寧、他人の体温とはかくも心地良く……追風、視界、笑い顔
多くの不都合な事を忘れてしまえばいい、微かに欠けた月だけが見守るこんな夜くらい

//この辺で締めでいいでしょうか!ありがとうございましたっ!
11シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/27(月)23:40:29 ID:4sf()
>>10
ちょっとだけビックリ。まさかこれでもダメだとは、みたいな目だ。それでも視線で謝ってるのだが。

「先生だってたまには甘えてよねー…………」

そうだ、忘れてしまえばいい。この場に居るのはこの二人と見守る月だけ。
お互いが咎めなければ許されることであるのだから。だからきっと、色々抱えた二人がこうしていても、笑っていれればそれでいいのである。

風に舞う白花弁を照らす月の絶景と野原の優しい香りと共に今宵のことと温もりは少年の記憶に、体験に正しく残るのであった。
12ウィル◆MzJ4jbQMxni1 :2018/08/28(火)21:56:28 ID:rkM
うーむ、何というかいまいち足りてないな
【学園の土地の中に湖があったとして、その中に立っている生徒が居ますよ】
【緑髪と晴れている日でも所持している傘が特徴的な男子生徒ですね】
【……ええ水面に立っています】
13エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/28(火)22:04:55 ID:JMC
>>12
そんな彼の足元に、ぷかりと浮かぶ若草色。
以前から敷地内の湖に足を運び、慣れた水中をおよいできたエリシアである。

「こんにちはー!なにが?」

ざばっと片手を出して元気よく挨拶をした後、ウィルの言葉が聞こえていたのか疑問を飛ばし。
エリシアを象徴する丸みを帯びた触覚が二本、首の傾きに合わせて揺れた。
14ウィル◆MzJ4jbQMxni1 :2018/08/28(火)22:11:56 ID:rkM
>>13
やあ、こんにちは!
僕って副業の一環で魔物を狩ることがあるんだけどさ?
海の……船とか護衛する場合に水の中へ入っていく手段がなあってね
浮くのはこの靴があるんだけどさ?
【エリシアの姿に和み、微笑むウィル】
【彼の靴に仕込まれた魔法でウィル自身の周囲に風の結界があり空気の球体が湖に浮いていて】
【その中でウィルが地面に立つかのように振る舞っているのです、靴を指で指しつつです】
15エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/28(火)22:17:29 ID:JMC
>>14
「……みずにー?」

重力魔法で浮き上がり、ざばっと空中に浮かんで。
そもそも水中にいるのが自然体なエリシアにとって、それは障害でもないのだ。
問題点を具体的にイメージしづらいのか、口調はまだ不思議そう。

「んー……これじゃだめなの?」

言われて靴に興味を示し、足元に近づいてぺたぺたと。
16ウィル◆MzJ4jbQMxni1 :2018/08/28(火)22:21:25 ID:rkM
>>15
この靴の力で入ろうとするならそうだな……ちょっと離れて貰って良いかい?
【ウィルは手に持った傘を半開きにして水面へ先を向けて構えますね】
【進む方向へ向け、それにより抵抗を減らそうという魂胆です】
【靴は金属が入っているのか、やけに固いですよ】
17エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/28(火)22:32:06 ID:JMC
>>16
靴の硬さに小さく歓声を上げ、そのままなんどかつんつんと。
触っている間にウィルが何かを試すようで、少し離れるようにとの言葉を素直に受け入れる。

「おー、なにするのー?」

これから何が起きるのか、エリシアにはまだ予想がついていない様子。
距離を取って水面にぷかぷかと浮かびながら、先の出来事に期待を寄せている様子だ。
18ウィル◆MzJ4jbQMxni1 :2018/08/28(火)22:36:40 ID:rkM
>>17
こうするのさ……!
【ウィルは靴を空へ、頭を水面へ向け……逆さになった姿勢をとります】
【すると靴が風を吹き出して、ウィルを水底へ沈めようとするのですが】
【激しく周りへ水を弾くくらいで、思ったよりも沈まずに纏った風の結界のせいで風船のように浮いていきます】
19エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/28(火)22:43:26 ID:JMC
>>18
「おー!……お?」

傘を支えに逆立ちするような姿勢に声を上げるエリシア。
そのままゆっくりと、ウィルを下へと押し付けるような風が吹き…… 力及ばず浮かぶ。
まだ跡があるかすら見えてこない光景に、またも首を傾げるエリシアだった。

ウィルの抱える問題は、呼吸というよりも重量故に沈めないということなのだろうか?
だとしてもエリシアがそこまでを理解し助言できるという訳でもないのだが。
20ウィル◆MzJ4jbQMxni1 :2018/08/28(火)22:48:24 ID:rkM
>>19
この靴だとこうして風の結界で浮いてしまうのさ
水に沈められても新鮮な空気を維持するから呼吸が出来て便利なんだけど、沈みたいときに沈めないのもと思っていてね
【ウィルはやれやれ、とジェスチャーをしながら水面へ座ります】
【風の球体が微妙に水面へ凹みをつくってる状態なのでウィルは濡れていませんよ】
【※纏う空気の軽さもさることながら、靴を脱いで脱力するだけでは間違いなくウィルは沈まない】
21エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/28(火)22:53:31 ID:JMC
>>20
「しずむ?じゃあ……」

エリシアがよく浮かんでいるのに使われる重力魔法。主に使っているのは《重量の軽減》である。
ただ、その魔法を逆方向に使うことで加重に使えることもまた、レオナに教わって使えるのだ。
ウィルの背中に回って手を触れて、徐々にかかる重さを増加させてみるエリシア。……せめて、やる前には一言言って欲しいものだが。

「こうかな?」

元々の重量が軽いだけにどれだけ頑張ればいいのかが未知数だが、はたして成功するだろうか。
22ウィル◆MzJ4jbQMxni1 :2018/08/28(火)23:03:26 ID:rkM
>>21
うおっ……ぐぐぐ
【64倍くらいにして初めて普通の人くらいの体重になると言いましょうか】
【そのくらいの強さで無いならば無情なくらいウィルは沈みません!】
【あと、ウィルはいま水面へ背を向けているので重くした分だけ若干重いかもしれません】
23エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/28(火)23:13:05 ID:JMC
>>22
「うぅー…… ぷえぇっ!」

残念ながら今のエリシアの技量ではそこまでの加重は難しい様子。
重量軽減が0を下回る重さを実現できている以上、加重も乗算ではなく加算なのであろうが。
兎にも角にも、元の重量が軽いウィルを沈めるには及ばないことが分かるだろう。

「うー、だめだった……!」

ウィルが傘の上に寝そべる形でなければ、エリシアが重さを感じることも無いだろう。
何せ背中に張り付いたエリシアは、別に水中にずっといることは苦でも無いのだから。

……よく考えれば、体の大きさの割に思た目なエリシアを背負うだけである程度沈めそうとは思えなくも無いが。
24ウィル◆MzJ4jbQMxni1 :2018/08/28(火)23:19:58 ID:rkM
>>23
仕方ないさ……暫くは沈む方法を魔法の中から探して研究かなあ
【ポーチの中から瓶を取り出して】
【コルクを抜いて蜂蜜を煮て作られた飴をエリシアに渡そうとしますよ】
【※エリシアちゃんそのままだとウィルの体が浮き輪がわりになります】
25エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/28(火)23:34:20 ID:JMC
>>24
「そっかー…… んっ、あまーい!」

手法自体は何とかできそうな雰囲気があっただけに、役立てなかったのが申し訳なさそうなエリシア。
だがそんな落胆も蜂蜜のアメ一個で、笑顔に上塗りされてしまうのであった。

底生故に沈みやすい身体を持つエリシアをもってしても、ウィルの身体を沈めることすらできないとは。
そんなウィルが無事に水中を動ける日が来るのかは、まだだれにも分からないのだった。
26ウィル◆MzJ4jbQMxni1 :2018/08/28(火)23:51:15 ID:rkM
>>25
僕の故郷の蜂蜜の飴だからね、そりゃあ甘いさ……
【深刻な悩みでもなく、気楽に研究して出来るようになれればいいなあ】
【そんな風に考えながらウィルは今後模索し】
【魔法的遺伝体質たる実体重よりも極端に軽くなる体質と向き合うのでした】
27リエード◆L1x45m6BVM :2018/08/29(水)23:05:59 ID:6Jy()
それは夏も終わりが近いと思われている日のこと。この時期でもまだ日に向く黄色い花弁の花や少し耳にうるさい虫の声はまだ続いている。
そんな日々は平穏であり、……やっぱり外に出ている人は稀なようで、金髪の人物も紙の課題を山積みにして図書館の机で腕を組んでいた。

「諦めますかね」

『早すぎる……』

その対面の席では亜麻色の髪の少女が儀式の本を読みながらツッコミを入れていた。どちらかに話し掛ける人物が居るかは夏に嬉しい涼しい空間に誘われた者次第である。
28エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/29(水)23:17:32 ID:z9m
>>27
「お……?こんにちはー!」

見知った人が二人揃う、若草色の姿はその状況に導かれぬものではない。
机から覗き込むようにしてひょっこりと顔を出したエリシアは、やはりいつもの調子で挨拶から。

「それなにー?」

レイヴンとリエードを交互に見遣ると、興味を持った方は書類の山だった様子。
大方レイヴンの儀式の本はエリシアも見たことがあるものだったりしたのだろう。
29リエード◆L1x45m6BVM :2018/08/29(水)23:28:02 ID:6Jy()
>>28
「……おや、こんにちは」
『エリー……こんにちは』

と、まずは双方挨拶より。二人とも柔らかな笑顔であるが元々笑みを作りがちのリエードと無表情じみたレイヴンでは印象も異なるか。
さて、その若草色の子と仲の良い二人であるが、お互いに侵食する真似はしない。レイヴンは様子を見るとエリシアも見慣れてる本に目を戻した。少しだけ羽が下がったのはリエードから丸見えだったが。

「ああ……課題、ですよ。夏の間にやれと言われたのですが……おや? 初等部では出されたりしませんでしたか?」

ペラリ、と一枚見せて、エリシアに手渡しながらリエードはふむ、と顎に手を当てる。その書類には……まだエリシアどころか中等部すら習ってるか怪しい勉強の内容が書かれている。ちなみに解答欄は白紙である。
彼曰く、そろそろ夏も終わりそうなこの時期にこれをまとめてやろうとしたらしいが……まあ量が量である。ちなみにそのプリント、材質は以前中等部の影の彼が貸したのとほとんど変わらないだろう。
30エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/29(水)23:37:07 ID:z9m
>>29
「あるよ!ろこねぇとやったー」

もう日付的には夏も終わりに差し掛かる時期、エリシアはとうにそれらを片付けてしまった様子。
まあリエードとエリシアの学年の差を考えれば、負担もまた比べ物にならないのは当然であるが。
問題はもちろん、装丁なんかも差があるのが気になったのだろうか。
とはいえ中身を見て理解が及ばないこと、正体が宿題であることがわかるとそう長くはそれらを眺めることはしなかった。

「んしょ……っと」

そして自身も持ってきたらしい本を机に乗せて、レイヴンの隣の席に腰掛けて。
机に広げられた冊子には、何やらハンマーを持った人物の挿絵。
31リエード◆L1x45m6BVM :2018/08/29(水)23:44:29 ID:6Jy()
>>30
「…………おやおや、それは羨ましいことで」
『いいこ』

リエードとしては教師に助力を乞うのも色々やりにくいため貯まりに貯まったご様子である。そして諦めに入ってるのだから意味がない。
羨ましがるリエードに対してレイヴンは隣に座ってくれたエリシアを撫でて褒めるとその本を少し覗き込み、いつもと違う内容らしき本に首を傾げる。 

『エリー? それ、何の本? お勉強? ……雨乞い使える?』
「………………」

レイヴンが聞くのはやはりそんなところだろう。というかまだこの雨乞いの癖は治らないのか。ハンマー持つ人物が降らせられるのは良くて雷でありそうだ。
その傍らとりあえず解答を紙に書き込むリエードだが、グレゴールの件は少ししてから伝えるか、なんて考えていた。
冊子を見るとまだ鍛冶について学ぼうとしているようだし、今どのへんまでかは知りたくもあったのだ。
32エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/29(水)23:52:37 ID:z9m
>>31
「ろこねぇ、よぶー?」

別に今日という訳でもないだろうが、課題を持て余したらしいリエードにはそんな提案。
依然もバーラントを相手に、憑依魔術を参考にとロイコを呼んだエリシアである。別に教員だからという訳ではない。

「~~♪お?これ!」

レイヴンに頭を撫でられて身体を左右に揺らしながら、首から銀のネックレスを取り外し。
ごそごそとポーチを漁って、ネックレスの横に緑の宝石を並べたエリシア。
……本の内容を聞かれて、出されたのが所持品2つ。相変わらずのディスコミュニケーションである。
33リエード◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)00:02:20 ID:cTf()
>>32
「……向こうの気が向けばね」とリエードは肯定ともとれることをいうが実は悩むのである。ロイコの知識等なら例え高等部でも問題ないはずなのだ。
ただし、リエードが弄られる可能性が含まれている。いや、異種族コミュニケーションは歓迎なのだが。それにまあ威厳というものをなんとか保ちたいのである。

「(いや伝わらないでしょう……ハンマーとネックレスと宝石……その道ならわかるかもしれませんが)」

そのコミュニケーションの仕方にリエードは課題をやりつつ苦笑い。
レイヴンも少し考えるような仕草で本を置いたために場合によっては補佐しようと目論む。

『ネックレスにその宝石を着けたいけど、やり方がわからないから、調べてる……でも本はハンマー……』
『……鍛冶……の勉強?』

「(この子なんでこの辺の頭を普通に使わないのですかね)」

ディスコミュニケーションに対応するレイヴン、恐らくエリシア限定だろうがリエードの考え方も少し失礼である。
レイヴンの頭は良い方に当たる。そのため彼女も悠々と過ごしているのである。課題などとっくに終わらせてるために。
34エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/30(木)00:13:09 ID:TyN
>>33
「わかった!いっとくね!」

ロイコの気が向けば、ということは伝えるだけは伝えておいた方がいいだろう。
そう解釈したエリシアの善意は、きっとリエードには都合の悪いだろう答え。

そしてエリシアの自分本位すぎる意思伝達は、裏側を知っているとこんな風に見えるのだ。
リエードにはおそらく分かっただろう糸。しかし点は二つ見えなければ線にはならない、そんな難しさが分かったはずだ。
しかし、レイヴンは隠されたもう一つの点を探し当ててみせたのだ。エリシアとの対話に親しんだだけはある。

「そうだよ!つくりかた!」

まずは装飾品のそもそもの作り方を調べるために、鍛冶の本を漁っているらしい。
基本となるネックレスの形を作り上げただろう手法であれば、基本の形を変化させることも可能だろうと考えて。
35名無しさん@おーぷん :2018/08/30(木)00:15:06 ID:cTf()
>>34
36リエード◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)00:26:13 ID:cTf()
>>34
リエードはその善意に微笑むしかなかった。彼のうなじには冷や汗のようなものがたらりと流れたが視界からエリシアには見えないだろう。

レイヴンのエリシア限定(?)対話術にリエードが呆れつつも感嘆しているのを尻目にレイヴンは当たったことを密かに喜ぶ。
親しんだからこそのものもある。いつか失敗もしないように、と心決めていることで。

『……作り方のお勉強、その本に載ってる? こういう本なら多分……』

索引的なもの、もしくは目次があるはずであるとレイヴンは本を見てエリシアに示してみる。ネックレスと宝石を綺麗に合成するのはまだ難しいのだろうと。

とその時である、さっきまで黙っていたリエードが書類一枚を山に戻すと口を開いた。

「そういえばエリシアさん、グレゴールさんが今度会えたら鍛冶について教えてくれるそうですよ」

レイヴンは誰それ? って首を傾げてますがリエードは手を組んで両肘を机に付き、その手の後ろに口元を隠すような状態でエリシアに言いました。
37エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/30(木)00:38:22 ID:TyN
>>36
「ん?……ここ?」

すこしレイヴンの方に本を寄せ、ページをめくってもらうこと数回。
この本は装飾品の作り方というより「鍛冶とは」な概略を示した本らしい。
机の上には別の本で装飾品に関するものもあるようだが、レイヴンは索引を見て何を言うだろうか。

「グレゴール?……あっ、わかったー!」

そして以前は思い出せなかった名前だったが、フルで伝えられるとさすがに思い出したらしい。
リエードの言葉には上機嫌そうにこくこくと頷いたのだった。
38リエード◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)00:47:30 ID:cTf()
>>37
「学んだなら最後にはきちんとお礼も言うのですよ? エリシアさん」

グレイという人物も居たが、彼は今鉱山だと聞いていたリエード。となれば呼び戻させたりするのも悪いし、グレゴールから伝えてくれるだろうと踏んだようだ。
さてリエードも本に興味はあるようで、席を立つとエリシアをレイヴンと挟むような立ち位置から本を覗き込む。

『ん……』

謎のグレゴールという人物を介した会話を聞きつつレイヴンは概要をさらりと見る。
それでわかる、これは鍛冶であるが装飾品ではなさそうな雰囲気。となれば行動は決まるものである……のだが。

『こっち、読んでから、そっちも読もう』

装飾品の本を手元に寄せるとそんな提案。装飾品についてわからない用語などがあれば鍛冶の本を……ということらしい。のだが。

「それなら最初からこちらを読んだ方がいいのでは?」

『……むぅ』

さてエリシアが選ぶのはどちらになるだろう? 険悪でもないがぷぅ、と頬を膨らませてるレイヴンはエリシアの前では珍しいだろう。
39エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/30(木)01:00:00 ID:TyN
>>38
「ん、わかった!リエードありがとー!」

別に意味を取り違えている訳ではないが、情報提供には感謝を述べるエリシア。
普段の様子から行っても、その言いつけに背くような結果にはならないだろうことは分かるだろう。

「んー?……おーっ」

何やら意見が衝突したらしい両者の顔を、仰け反る様にして交互に眺めるエリシア。
最終的にエリシアが出した決断は、手元の本のページをまためくること。つまりリエードの案だった。
理由は単純、もう片方の本はレイヴンの手の中にあるから。
40リエード◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)01:13:28 ID:cTf()
>>39
言うなれば歳上、年長者としての恒例みたいなものである。その様子を見て微笑ましいものを見て聞いたような二人であった。

「…………あの」
『エリーが選んだなら問題ない、一緒に読む』

レイヴンのエリシアに対する甘いところ、まだ勉強不足な点はここだろうか。次に活かされることを期待しましょう。
リエードは肩透かしを食らったようではありますが、レイヴンがちょっとしょんぼりしかけたのもまた事実。それでもレイヴンはエリシアの選択が一番なのである。

『どう? 何か気になるもの、あった?』

「合成や結合、……単純にはめ込む加工というのも手になるのですかね?」

二人はきっと妹を、小さな子を見守る姉や青年の気分なのだろう。
いつの間にか装飾品の本も手に取りやすい位置に置いてあるあたりレイヴンは抜かりない。リエードの宿題は抜かりだらけ。
41エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/30(木)01:29:04 ID:TyN
>>40
状況的には、「二人を余所に本を読み始めた」というのが一番近いエリシア。
エリシアの取り扱いに関して思い通りにしたいなら、議論ではなく実行が一番なのであった。

「んー…… とかしてもだめだったから……」

錬金術的なアプローチが失敗だったことを踏まえ、手法に目を通していくエリシア。
基本的には鉄を熱して打つことで素材を形成する鍛冶。しかしそこに魔法が絡むと果たしてどうなるのだろうか。
特に、エリシアの持つネックレスは形状記憶を持つ特殊な魔法道具。だからこそ、こうした手法に頼ってもいるわけなのだが。

「んー、どこだろ?」

ぱらぱらとページをめくりながら、基本的な鍛冶から魔法鍛冶のページへと移っていくエリシア。
今のところはエリシアに引っかかるものはないらしいが、端から眺める二人にはどうだろう。
42リエード◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)01:41:39 ID:cTf()
>>41
ページをめくるエリシアを眺める中、それぞれ考えは口に出す。エリシア相手に察してくれ、というのは難しいと判断しているためだ。

『……溶かす、溶かしたところにくっつけたりは? 宝石はそのままがいい……?』
「……ふむ、魔法鍛冶――」

レイヴンの考えは実行済みであろうもの。鍛冶についてはこの場の誰よりも素人なのだ、彼女は。宝石の形状について訊ねたのはエリシアの気分を確かめたいため。

その一方、リエードはグレゴールの見学をする前に教わったことを冒頭の基礎から思い出していた。しかし、問題がある、というのも。

「――どんな物で作られているかを理解して、同じ物質を用意して同化させて形成し――でしたか、そのネックレスではどうでしょうね?」

そう、そもそも同じ材質があるのか、そしてそもそも形状記憶の金属であるためにこの方法は通用しない可能性がある、ということだ。そんな中でリエードが質問する最中にレイヴンは本を眺めると……。

『…………形状記憶の、条件……?』

そのページから書かれている物は魔法の鍛冶というより、金属側の基礎というべきか。そのような目次を呟いた。
43エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/30(木)01:53:37 ID:TyN
>>42
「んーとね、とかしたらもどるから……
 そのまま?おおきいのがいい!かな?」

レイヴンは知らない、この作業が難航している理由。
錬金術で溶かしたところでネックレスは元に戻ってしまうということは、エリシアの口からでも何とか伝わるだろう。
その後の言葉は、形状には頓着しないができるだけ大きさは確保したいという希望。こちらはやや伝わりづらいか。

「おなじもの…… えーっと」

言いながら触覚を引きちぎり、液状化した凍てつく水銀へと変化させ。
固形化によって形状を維持させて、鈍い銀色に変わった冷気を放つ金属を作り出す。
エリシアにしては変異に手間取ったように見えるのは、魔法の物品はそのぶん魔力が必要になるからだ。

「じょーけん……?」

さて、エリシアが扱うこの金属は、ミズハなら事情が分かるだろう。職人が居なくなった、いわば失伝した技術なのだ。
基礎とは言え一致するかどうかは分からないが、何か手掛かりにはなるだろうか。レイヴンの呟きからページを見つけ、本を捲って開いて見せた。
44リエード◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)02:16:52 ID:cTf()
>>43
『……戻るって……地面みたいに? ……そっか、綺麗だものね、溶かしたら、もったいないしね』

溶かして戻るで浮かぶのはエリシアがやる地面への干渉だ。アレも確か時間経過で戻る代物である。ただし、形状が完全に戻るネックレスとは細かく異なるが。
そして大きさ確保の希望には頭を撫でながらそう言うのだ。……レイヴンが考えたのは宝石の方を溶かす方法なので適さないと判断した。

「おお、時間はかかりしたが、確かにこれなら……ってこれ元の触角に戻りません?」

最初が液状なのも時間も気になったところだが、本題はそこだろう。混ぜ合わせたあとに触角に戻ったとして……それは果たして大丈夫なのだろうか? と。

特殊な金属であるがゆえに、言ってしまえば基礎や常識の範囲から書かれているこの情報。素材そのものを突き詰めるならミズハ、またはかなり珍しい本を手に入れるのが適切なのは間違いない。
それを踏まえての調査、読み上げていくのはレイヴンである。

『形状記憶は金属によって条件が様々である』
『有名なものでは熱によるものだろう。とある金属に基準より低い熱で変形を起こさせても、基準より高い熱を与えると元に戻る性質がある』
『詳細は金属により異なるがこれが有名なものだろう。これらは合金に多い』
『他には魔法や魔力、そもそもの素材が持ちうるケースがある。これらは魔法等により「その形状に戻る性質」を与えられていたりすることが多い、故にこの性質を上書きすることで形状記憶そのものを無くすことが可能な場合もある』
『しかし注意すべきはすべてに通用する訳ではないということ。そもそも形状記憶を消せば当然、その形を保てなくなるために不用意にやるのは控えるべきであろう』

「頭が痛いですね」
『…………うん』

読み上げていくのは良かったが、かなり難解なものだらけ。中には生物の影響で、や、加工方法から、というものがある。
……ミズハに聞いてもわからない場合はかなり長い道のりになるだろうか? 何にせよ、この記述を信じきる場合は難しい話となる。


「……性質同じなら触角で色々試せばいいのでは?」

リエードの呟きは頭の痛さからか……。
45エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/30(木)02:30:12 ID:TyN
>>44
なるほど、宝石側を溶かして纏わせる方向ならば、ネックレスの形状によらず宝石を付けることができよう。
しかしレイヴンがその案を撤回したことで、エリシアの中ではその手段は無かったものになった。
それに、カメリアが「少しだけ丁寧に」成形してくれたラウンドファセットカットの形も、崩すのはもったいないほどだ。

「んー?もどるよ!」

エリシアとしてはサンプルとして出したにすぎず、端からネックレスに使うために出したわけでも無いらしい。
自分の装飾品とはいえ、形質変異によって出した素材で魔導が作れてしまうと…… なんというか大変なことになってしまいそうだ。

本から分かった情報は、いわゆる熱可塑性と魔法による形状保存。
ならば一番手っ取り早そうなのは、形状保存の構造を理解してそれを解いてやることになりそうだが……?

「おなじ?かなぁ……?」

ここで一つ。ミズハの魔剣は意思を持っていたりする。
果たしてエリシアが作り出した金属塊を、そんな魔道具のものと同列に語ってよいものか。
46レイヴン◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)02:39:43 ID:cTf()
>>45
宝石とエリシアを指で撫でて、撤回したことを安堵するレイヴン。危うくカメリアという教師の心遣いも無下にしてしまうところだったのだ。本人は知らないが。

「ですよねぇ」と安心したようなこの日に限っては残念なような、そんな雰囲気のリエードであった。グレゴールも心配してた気がするが魔導はおろか素材が維持できるだけでも大変だろうから。

「…………ふむ、確かに……あの日を思い出すとなんとも言い難い……知る人に聞くのが早いですかね……」

魔剣と同じ素材であるならば、エリシア製金属がどう該当するのかリエードにはわからない。

『…………今確認するのは?』

というレイヴンの意図は、形状記憶などよりはそもそも触角がそれと完全に同じ材質になってるかの確認のためだ。
憑依がある程度できる(?)エリシアなら意思の保有だけでも確認できるだろうし言葉だけ聞くとネックレスは済ませている。ならエリシアの……だが結果は見えてしまうか?
何はともあれ……。

『……あまり役立てなかった……』

「……難しいですねえ……」

この二人は専門ではないために、少し力不足だったか。
47ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/30(木)02:50:19 ID:t13
>>46
「いま?んー……」

種族特性上、少しは憑依のできるエリシアから見ると、触角製のそれに意思は宿ってはいない。
考えてみれば、鳥などの生物の翼を作っても鳥の意識まで再現できるわけでは無いのだ。ある意味当然といえよう。
ロイコならばもう少し確実性を持って言えるのだが、擬態に特化したが故に憑依は得意では無いエリシアにわかるのはここまで。

形状記憶に関しては、そもそもエリシアの変換した「液体の金属」という状態が基本になってしまっている事だろう。
少しすればどろどろになってしまうそれが、形状記憶を持っていないということなのか。はたまたエリシアの固形化の錬金術が切れたからなのか。傍目にも、ましてや術者である本人にもわからなかったのだった。

「んー…… むずかしいね!」

さて、そんな現状でも落胆は見せないエリシア。
グレゴールに聞けば何かわかるだろうと、高を括っている節が見られるのは良いことなのかそうで無いのか。
48レイヴン◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)02:57:23 ID:cTf()
>>47
『ダメだったかな』と様子を見て慰めなのか単に癖なのか頭をまた撫でる。ひんやり、のっぺりした感触が癖なのか。
しかし、難しい問題である。習っていないことはとっても難しい。当たり前のことだが。

「……くす、ですねえ。では、グレゴールさんに期待しましょうか、エリシアさん」

リエードとしてはここからは専門のグレゴールに任せておくのが適役と判断したらしく、エリシアの前向きな姿勢を誉めるように固い掌で頭部を撫でた。
あわよくば、触角もぷにぷにと触ろうとしていただろう。

『難しい……わかったら、教えて……』

レイヴン、前向きなエリシアを見て落ち込んではいられないとしたがそれでも少ししょんぼりしているのは普段と違って見えているのだった。
その時にはリエードは自身の席に戻り、課題の山にため息を吐くのだろう。自業自得だが。
49エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/30(木)03:07:52 ID:TyN
>>48
首をレイヴンの方に傾けて、感触を甘受するエリシア。
慰めのようなその言葉とは裏腹に、上機嫌そうなエリシアである。

「ん!おしえてもらうー」

余った頭部にもう一つの手のひらが乗る。触角が千切られた頭部だ。
あわよくば触覚に触れようなどと思うなら、レイヴン側に残ったものに手を伸ばすしかないだろう。
その決断を下すか、そしてレイヴンがそれを見て何を思うか。
リエードがそのあたりを考えて、決断を下すのだ。エリシアは好意的な反応しか返すまい。

「……?わかった!」

心なしかしょんぼりしたレイヴンを疑問に思いながら、分かったら知らせることは約束する。
席に戻るリエードを見送ってから、また鍛冶の本を読み込むエリシアだった。
50レイヴン◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)03:18:52 ID:cTf()
>>49
「…………」
『…………』

エリシアの頭上で起きる無言のやりとり。視線でエリシアの触角を伝えるリエードと触角と交互にリエードを眺めるレイヴン。
二人とも撫でることはやめず器用にそれらを行うと――リエードの手が一度離れた。そして触角に向かう。
その時のレイヴンの対応は……エリシアの後頭部を撫でることだった。つまりは享受。――エリシアの良さを知れとばかりの態度である、余裕過ぎる。

このあたりはまあ、リエードに敵意が無いから、というのもあるだろう。例えばだが欲にまみれた者がエリシアメタル触角を取ろうとしたらその時は阻止する。

そんな攻防を終えて戻ったリエードは満足げだったことだろう。
そしてレイヴンは約束を聞いて微笑むと、本を開き直してエリシアに鍛冶のページを見せつつ、忘れてたとばかりに口を開いた。

「グリフォン、多分もうすぐ産まれるよ」

そんなことを伝えて、今日の三人はそれぞれ自身の見ようとしていたものを見たりしながら過ごしていくことでしょう。
51エリシア ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/30(木)03:30:38 ID:t13
>>50
そんなやり取りを見ることも聞くこともなく、ふにふになでなでと感触を楽しむエリシア。
いつも通りのひんやりのっぺりな手触り。残暑厳しいこの季節には心地よいものであろう。
ちなみに、エリシア製金属を取られたところで割とすぐ元に戻るので止める必要も特に無いのだが。
せいぜい何かに使おうとしたところで触角に戻り、徒労感と肩透かしを得られるくらいだろう。

「ほんと?たべなかったの?」

別に責めているわけではない。単純に育てる選択肢を思いつかなかったが故の疑問だ。
図書室にしてはほんの少しだけ騒がしい雰囲気を漂わせながら、ゆっくりと時は流れるのだった。
52レイヴン◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)03:40:13 ID:cTf()
>>51
その点に関してあえて言うと、治るからといって怪我をしたのを無視するか、に近いものがあるのだ。
確かに徒労感と肩透かしで終わるかもしれない……がエリシア側がどう思うかもわからない。はいどうぞとあげるのと無理矢理取られるのでは少し違うだろうと。
というのがレイヴンの無意識の見解。一言でいうと「過保護」なのだった。

『……うん。……育てられたら、すごいかなって』

生物を育てる、ということもあるが彼女の本質を忘れてはならない。――聞き付けた、グリフォンは嵐、雨の関係者である可能性。
食べてしまうより、こっちを優先してしまうのがレイヴンの難点とも言えるか。何にせよ近いだろうグリフォンの孵化。そこからどうなるかは――これからに期待。


なお、リエードがその会話を聞いてどう対応すべきか迷ったあげく課題に逃げ込んだのはまた別の話でありましたとさ。
53L1x45m6BVM :2018/08/30(木)23:07:28 ID:cTf()
誰だ、もうすぐ夏も終わるなんて言ったのは。
そんなことを思いながら黒髪の少年は黒マントと真紅の外套を纏って小さな袋にすがりついていた。

「……かき氷たべたい、水浴びしたい……」

しかし、悲しいかな。少年が出した氷は……少なくとも少年が削れるものではない。削ってるうちに溶けてしまうだろう。
何も入ってない器を見て、少年はため息を漏らすのであった。
54アラスミシア◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/30(木)23:11:41 ID:qhO
>>53
「かきごおり……あいす……パフェ……」

同じくだらーんと肩を落としているのは黒曜の少女
水筒を開けて中身を飲もうとするが既に空っぽ、この残暑に見事やられている形である

「……なんならそのままでも……こおり……」

そのまんま氷を齧るべく隣のシャディに要求!ワイルド!
55シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)23:16:42 ID:cTf()
>>54
「いや……歯折らないでよ……?」

一度断ってみようとしたが気持ちはわかる。そのため一応注意して氷をその手で差し出してみる。
ただしかなり固い! 勢いよくかじろうものならコメディ描写で歯が欠けるくらいには!

「んー……この前ヒュウ君に言ったら風で削るとか……そういうのもあったんだけどねー……」

そう、今かき氷が目的なら極端な話削れるか、粉々になりさえすればいいのだ。つまりその辺にあてがあれば……である。
さてシャディが聞いた話だとどうやら風で削るのが浮かんでいたらしいが……。
56アラスミシア◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/30(木)23:26:53 ID:qhO
>>55
「大丈夫、大じょ……アグ……」

受け取れば早速、あーんと大口を開けてガブリ!
……ポロポロパラパラ、と崩れる歯!文字通り歯が立たない!

「……なるほど、風……」
「風は、使えないけど……」

ふむ、と唸り虚空より取り出すは鋸巨鎌、これで粉微塵に刻もうと言うのだ!血とか脂とかで汚れているけど!
57シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)23:31:20 ID:cTf()
>>56
だよねー、と言いながらも、大丈夫? と心配するシャディは歯の欠けがないかを確認。

「……わぉ、そんな手が……! ……でもね、アラスちゃん」

鋸巨鎌、確かにそれなら刻めるはずだ。少なくとも扉を崩したりした実績もある! つまり切れ味保証済み! だがしかし。

「せめて刃先は洗おうよ、血とかさ」

バシャリ。と巨鎌の刃にはそれなり、アラスミシアの顔にはごくわずかの水がかけられるだろう。しかし問題、これで取れる汚れだろうか……?
いっそ人を呼ぶのも手だろうか、魔石袋に頬擦りしながらシャディは結果を見ていた。
58アラスミシア◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/30(木)23:45:45 ID:qhO
>>57
「らいじょーゔ……」

あんぐりと開いて見せる歯、ミズハに言われてからよーく磨いているらしく健康そのもの!ギャグ補正様様である

「ん……それもそうか」
「……あぁ、こんなんでいいな……」
「……!!」

大呪魔導具(カースアーティファクト)たるこれでまさかカキ氷を作るとは、恐るべき事態である
綺麗さっぱり洗われたそれを後ろ手に構え氷を睥睨……直後放たれるであろう刹那十二連斬!氷もバラバラだ!
59シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/30(木)23:51:44 ID:cTf()
>>58
健康な白い歯に思わずにっこり。虫歯なんて甘いもの、かき氷の敵を作らないのはいいことだ。

睥睨するアラスミシアに釣られるように氷のカタマリを配置するシャディ、肝心の器は――

「……おぉー! できたー! どうぞー!」

影の手様様、バッチリ下に置いてありバラバラコナゴナになったかき氷は美しく盛られた! そしてシャディが取り出したのはスプーンと砂糖水の入った小瓶である。
これをかけよう、ということだがそこは甘いもの好きな彼、砂糖水以外にもあるはずである。まずはアラスミシアへ、とばかりだ。
60アラスミシア◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/31(金)00:00:25 ID:gI7
>>59
「……カンペキ」

ドヤ顔!本人的にも意外、上手く行ったらしい

「……ん、あぁ、遠慮なく」
「……んふふ、んふふ……」

さてはて早速受け取り頂きます
自身で削ったという自負も手伝い、単なる砂糖水シロップなだけのカキ氷だがとても美味しい!溢れる笑み!
61シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/31(金)00:05:53 ID:r2e()
>>60
「美味しい? ……良かったねー。いやー、アラスミシアちゃんのお陰だよー」

溢れる笑みに和むのは仕方ない。他の人からしたら突っ込まれそうな光景ではあっただろうか。
しかし、ここにはこの二人しか今のところ居ないので問題はない。――血脂見ても大きな反応なかったのは度胸と見るべき?

「じゃー僕も一口ー……」

さてさて差し出しておいてこの少年、自分も食べようとばかりに寄ってきた。しかたないと見るか独占するかはアラスミシア次第であるのだ。
62アラスミシア◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/31(金)00:08:43 ID:gI7
>>61
「まぁな……ふふん」

褒められれば更に増長、チョロい
実際使用器具はアレだ、衛生面とかで現代基準で見たら目を回すレベルではあろう!

「……ん」

意外や意外、すんなり差し出すではないか!氷の出所が誰かを無論知っている為、独り占めなど出来るはずもないのだ!
63シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/31(金)00:15:28 ID:r2e()
>>62
ジュートーホーとかに引っ掛かる可能性もあるけどここは魔法学校だ、危なくなければ大丈夫なはず!

ちょっとキョトンとしつつも「わーい」とばかりに受け取るシャディ、自前のスプーンで一掬いしてシャリシャリ楽しむのである。二口、三口と進めると今度はアラスミシアとの間に置いた。

「一緒に食べると美味しく感じるよねー……皆も作ればいいのに」

分け合うならこの方法がいいと思ったのだろう。しかし、不思議なものである。あれだけ勢いはあるのにシャディの方は……キーーンってなってないのだ。
次第に無くなるかも、だがそこは出所。おかわりとばかりにもう一個だ。
64アラスミシア◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/31(金)00:19:43 ID:gI7
>>63
「……ん、まーな」

同意、ひとりで食べるのも無論好きだが誰かとそうするのも悪くはない
しばし順調にシャリシャリ食べ続けていたが、

「……い、痛ぅ……、なんでおまえ……?」

大丈夫なのかと言外に視線で問い掛けるのでありました
65シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/31(金)00:25:17 ID:r2e()
>>64
「へ? ……あー、多分これ触ってたから……?」

よしよし、と痛そうなところを撫でながら頬擦りしていた袋を見せるシャディ。アラスミシアが触ると湿ったそれの中には石が入ってることがわかる。
急激に冷えたものを食べると、なんていうメカニズムらしいがシャディは元々慣れてる側面が強いらしい。ではアラスミシアは悩むしかないかといわれると。

「えーっと……辛いならゆっくり食べるといいとか聞いたような……」

要は一気に冷えなければいいらしい。ちなみに温かいものと食べるのもいいらしいが、この状況だと……難しいか?
それを見越してか少しシャディのペースは落ちつつ……こっそりとばかりにアラスミシアの背後に氷の欠片を持った影の手が。
66アラスミシア◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/31(金)00:30:33 ID:gI7
>>65
「ずるい」
「……ゆっくり?……溶ける」

成る程と唸りしかし氷をゆっくり食べては溶けてしまう!
更にこう、一気に行くから美味しいのだと謎理論、結局頭痛を戦いながら食べる事になりそうです
そんな訳でイテテと顔を顰めるアラスミシア、忍び寄る魔の手には無論気がついていない
67シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/31(金)00:41:10 ID:r2e()
>>66
「……頭に氷乗っける?」

ずるいと言われて苦笑い。このあたりは体質的な側面もあるのだ。
そしてその謎理論に納得できるのだからおかしな話だ。だってシャディはその一気食いができてしまうのだから。
さてさて、気付かれてないのをいいことにシャディがやったのは――夏の定番、首のところから氷を入れるドッキリである。

「なくなったら、他の味も食べる?」

シャディはそれをしながら魔石袋を近くに置きつつかき氷タイムなのだからかなりいやらしい。一応かき氷が溶けにくくはなったのだが。
68アラスミシア◆AzVIDnz.P1nq :2018/08/31(金)00:49:30 ID:gI7
>>67
「……いや、それはそれで冷たんっひぃっ!?」

氷乗っけの提案に渋い顔……直後に背中に氷粒!ツメタイ!
飛び跳ねて慌てて制服を脱ぎ捨て大慌て!肌着代わりのタンクトップ姿はある意味新鮮

「……」
「……たべる」

じーっと責めるような視線!しかし食欲には勝てず結局頷く事になるのでしたとさ……

//この辺で締めでいいでしょうか!ありがとうございましたっ!
69シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/31(金)00:55:37 ID:r2e()
>>68
「……、制服の下見るの初めてかも」

「涼しくなったー?」なんて聞く間もなかった。新鮮な姿に少し目をぱちくり。水着はあるがこちらは新鮮なのである。
若干の罪悪感はあるものの、少年特有の心で喜んでるのであった。

「遠慮はしなくていいんだよー」

残暑が続く季節ですが、この日はとってもクールダウンした涼しい日々になったことでしょう――色々な意味、色々な味のかき氷で。

//ありがとうございました!
70ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/31(金)23:17:55 ID:YZA
普段は高等部の方か魔法植物棟にいるはずの、教員用のローブをはためかせ。
中等部のある教室を訪れたのは、黒髪に眼鏡の実習生、ロイコだ。

「……っと、ああ。彼がいるのかぁ」

今は放課後、誰も居なくなった教室の掲示物を眺めてそんな一言。
いくら教員側とはいえ、担当でもない教室を物色するかのような行動である。
71シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/31(金)23:30:13 ID:r2e()
>>70
「んー? 彼って誰か居たのー? 何してるのー?」

にゅ。そんな擬音でも付きそうな感じに黒い影の中から出てくる黒ずんだ少年シャディ。
彼は中等部であるため、この校舎に居てもなんら不思議ではないが些か突然すぎたか?

さて、そんな声かけと現れ方をしてきた黒髪黒マント、真紅の外套の少年にロイコは何を言うだろう?
72ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/08/31(金)23:41:01 ID:YZA
>>71
「お。噂をすれば、だねぇ」

この教室で意味深な発言をすれば呼べるとでも思っていたのか、はたまた単に名前を見たから心構えができていたのか。
唐突としか言いようがない登場にも大して動じた様子を見せず、少年に向けて振り返るロイコ。
ロイコの口振りからして、話題に上がった「彼」とはシャディ自身であることが伝わるだろうか。

「近いうちに、僕にも君にも縁のありそうなことが起こるからね。その下見さ」

さてさて、にやけるような笑みと共に発言されたのは負けず劣らずの意味深さである。
73シャディ◆L1x45m6BVM :2018/08/31(金)23:50:50 ID:r2e()
>>72
「? あ、僕?」

今日も驚かなかったかー、とばかりに苦笑いのシャディ少年。
膝下からを影に埋めたまま近付けば魔石袋を取り出して一度頬擦り、油断してると残暑の残り熱ですら辛いのだ。

「えー? 僕とロコちゃん先生に縁があること……で下見ぃ……?」

意味深な発言にシャディは少しにやけつつも腕を組んで首を傾げる。それもそのはず、ロイコがこういう時に嘘を吐くことはまずないと考えているからである。
しかし、自分とロイコに共通し、縁があることとはなんだろう? と考え出すシャディ。その様子を見守るならば、それほど時間が経たないうちに閃いたとばかりに手を叩くだろう。
その時はこう言うのである。それまでに止めていれば言わないが。

「何か新しい授業とか?」
74ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/09/01(土)00:05:25 ID:nYo
>>73
相手を驚かせるというものは、いつだってなんだって意表を突く所から始まる。
同じく悪戯好きなロイコもまた、そうしたパターンに関しては気に掛けているところもあるのだろう。

「お?考えてみるかい?」

そして腕組考えたシャディには、それ以上何かを言うことは無い。
保留にしているマンドラゴラの件だって、ロイコは自分で考える機会を重要視していたことだ。
やはり予想通り、外した答えが返ってきたことに苦笑のような表情を返し。

「……まぁ、今回は情報が足りなさすぎるからね。直に分かるさ」

ふっと笑って零す言葉に追求すれば、何かしら聞けるかもしれないが。
75シャディ◆L1x45m6BVM :2018/09/01(土)00:12:14 ID:z9J()
>>74
その点では先輩だ。今のシャディではまだまだロイコには敵わないだろう。

ちなみにマンドラゴラの件だがまだまだ難航中。たまに蔵書を読みに行ってるかもしれないし、背伸びをして難しい本を読んで図書館で潰れてる姿も見られたかもしれないくらい。

外れていると落胆してなんの気なしに窓を見て。

「違ったかー……えー、教えてよー、ロコちゃん先生ー。秘密なら誰にも言わないからさー」
「それがダメでも情報ー? くらいはちょーだーいー?」

なんだろうか、この目上に対する遠慮のなさは。思えばシャディはこの辺を注意されることがほとんどないような……自由な校風ということか。
ローブの裾でもくいくいと引っ張ってこんなことを言うシャディ、定番としてそう言う人ほど言ったりしてしまうものだと感じるはずだが……。
76ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/09/01(土)00:31:19 ID:nYo
>>75
「まあ、全然秘密でもないんだけどね。そうだな……」

なに、別に噂になっても構わないことではある。あまり広まると居心地が悪そうだが。
とはいえシャディは約束すれば口封じも楽な方後思っているので、ヒントをばらまいてやるくらいは良いだろうと考えて。

「じゃあまず1つ。僕は知ってるけど、君は知らないものだ」

そうは言ってもストレートに教えてしまうのは面白くない。まずは迂遠なヒントからばら撒いていく。
『もの』だなんて曖昧な言い方をしたのもそのためだ。単純に問題の難易度を挙げようとしたのだ。
さて、この地点で答えを言い当てられたなら、先程の登場よりもロイコは驚きを見せてくれるだろう。
77シャディ◆L1x45m6BVM :2018/09/01(土)00:44:47 ID:z9J()
>>76
そうなの? と首をまた傾げるシャディの姿は見慣れたものだろう。口封じについては学内でも上位に入るほど容易ではあるだろう。
人によったり内容によったりするのが玉に瑕なのだが。

「……ロコちゃん先生が知ってて僕が知らないもの……?」
「……縁……でも知らない……」

『もの』というのは案の定シャディの考えを迷わせる。それにお互いに縁はあるというのに自分は知らないものというのがまた難解だ。
しかし、この段階で授業は当然、植物などは弾かれている。理由は単純で植物などはシャディが知っている可能性があるのだから曖昧になるものは出してこないだろう。
そして導き出したものは、魔法学校であるからこそ出せるが、それゆえに曖昧なのでずるい答えだ。

「…………魔法関係?」
78ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/09/01(土)00:53:53 ID:nYo
>>77
素直なシャディの事だ、イタズラ好きの縁に加えて軽い説明で口止めはできるだろう。
内容に依る、の部分を言いくるめで何とかできる、ロイコにはその技術があるはずだ。

「こういった場合、君に係る縁が何かを考えてみることだね。
 ……ん、そこでもう1個。魔法関係じゃない」

もしそれが当たっていたとしても、ロイコはそれを肯定することをヒントの一つとして返しただろう。
しかし、広範に過ぎるともいえるシャディの答えに、ロイコは首を横に振ったのだった。
79シャディ◆L1x45m6BVM :2018/09/01(土)01:04:55 ID:z9J()
>>78
まあそもそもシャディはロイコにカカシのアレを秘密にしてもらってるのである意味強く出れないのである。
技術を加えればそれはもうアダマンタイトより固い固い口になるだろう。

「魔法は関係なくてー……僕の縁…………」

縁というなら膨大だがこの場合シャディの発想から大きく変わることになる。魔法関係の縁ではない、となるのも当然だがまず縁とは。
少々頭がおバカなシャディであるその縁について考えようと言われれば行き着くのは人の縁ということである。

「んー、縁ってことは普通、人……僕は知らなくて、ロコちゃん先生は知ってる人……」
「…………アレ? 僕が知らなくて先生が知ってる? ってことはー……!」

そして冒頭、そもそもなぜロイコはここに来たのか? 教室に関わる縁ということも考えられる。つまり、発想として辿り着く場所は狭まる。
人に限定し出した彼を止めないなら、ロイコの前に出される答えは閃いたとばかりの喜びも感じれそうな顔で。

「新しい子?」
80ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/09/01(土)01:14:22 ID:nYo
>>79
そういえばそんな事もあった。ミズハはまだあれを信じているのだろうか。
何にせよ、あの場で気づいた関係でお互いに付き合いやすい存在という認識になったのは間違いあるまい。

「お、正解。よくわかったね」

輝いたシャディの表情に合わせるようににっと笑って、彼の頭に手を伸ばしたロイコ。
二つ目のヒントが些か大きかったとはいえ、情報を繋ぎ合わせて確信をもって答えを出したことは称賛に値するだろう。
つまりは、転校生。比較的出入りの多いネポックとはいえ、新たな学友の加入はそれなりのイベントだ。
81シャディ◆L1x45m6BVM :2018/09/01(土)01:26:23 ID:z9J()
>>80
夏場はボロが出やすくなるし、その前にも色々あったりしてそう頻繁にはできなかったが、……まあミズハが挨拶し続ける限りは信じているはずである。

「おー、やったー!」

いささか実年齢より低くも見えそうな喜びようである。頭に伸びた手を享受して輝いた顔に笑みが加わる。その時、ロイコの手は日陰に入れたような感覚になるだろうか。

「……って新しい子!? どんな子? もしかして僕と学年一緒ー?」

導けた答えに喜んでいるとその答えの大きさはびっくりしていた。転校生、転入生を普通に聞くのはなかなか無い機会である。
新しく来るだけならそれこそアラスミシアみたいな例もあるがそれゆえにこのパターン、逆に新鮮であるのだ。
それゆえかちょっと興奮している様子である。小さく跳ねていたりするし。
82ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/09/01(土)01:39:24 ID:nYo
この教室に現れていた時から、シャディが何となく薄暗かったのは知っている。
ロイコも一時期主導権を譲ってもらった、小さな持ち運びできる影の影響に違いあるまい。

「まあうちの子……弟でいいのかな、うん。
 ちょうど君と同じ、この教室で世話になるみたいだよ?」

なんだか煮え切らないような気もするが、転校生らしき人物の身元はそう説明する。
そもそもロイコたちの種族は血縁よりも同じ群れかどうかで「家族」というような概念を獲得しているのだ。複雑である。
件の転校生はその定義で行けば身内ではないが、同種である以上はこの方便が一番だ。そう考えての発言。
83シャディ◆L1x45m6BVM :2018/09/01(土)01:47:19 ID:z9J()
>>82
その推測、正解である。わかりやす過ぎる黒ずみであった。

「弟!? え、ここ!? ……弟居たんだロコちゃん先生……ってことはエリーちゃんからするとお兄ちゃん?」

身元も教室も判明するとこれまた驚くのも仕方ないだろう。教室は予想できるが身元の方がびっくりである。
何せ今までロイコの血縁関係は妹とされているエリシアや後は親御あたりを予想していたのだ、こうなるのも仕方ない。

「……アレ? その子はロコちゃん先生がここに居ること知ってるの?」

そして時間が経ったか、それともロイコに落ち着かせられるかしてから訊ねるのはこのこと。エリシアには内緒にしろと言われてるが、さてさて弟の方は?
84ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/09/01(土)01:57:12 ID:nYo
>>83
シャディの驚きは、大体が人間種とロイコたちの種の間での家族の定義の齟齬によるものだ。
血縁という小単位において、人はそう簡単に増えるものでもない。だが同種の集合という意味でなら、加入も脱退もよくあるのだ。

「そうなるね。僕のこともエリィのことも言ってあるから、そこはお構いなく。
 ただまあ、エリィに僕のことを言ってないのは変わらないけどね」

転校生の方には、実習生ロイコのことも下級生エリシアのことも話していいらしい。
ただし、エリシアがロイコのことを知らないのは相変わらずということで、ややこしい情報公開のボーダーをシャディに再認させるロイコ。
85シャディ◆L1x45m6BVM :2018/09/01(土)02:03:45 ID:z9J()
>>84
その辺りの家族という括りは人間種というなら部落などの考えが近くなるのかもしれない。まあ結局シャディはよくわからない齟齬を抱いたままだが。

「おぉー、そっかー。……?」
「えっと、ていうことは新しい子にはエリーちゃんとロコちゃん先生のことは言ってもいいけどエリーちゃんにはロコちゃん先生のことは言わない方がよくて……新しい子のことは?」

ややこしい話であるがなんとか分けてから結び直す。二度手間かもしれないがシャディはこうした方が今回は理解できた様子。
そう考えるとこの中で唯一ロイコが居ることを知らないエリシアというのも不憫な気もするが。
86ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/09/01(土)02:11:30 ID:nYo
>>85
「ああ、エリィもその子のことは知ってるよ。だから言っても大丈夫。
 ……それと、口下手と言えばいいのかな。最初はよく喋れないと思うから、よろしくしてやってくれるかな?
 まだこっちの言葉に慣れていないから、よろしく頼むよ」

シャディの言う通り、用はエリシアがロイコのことを知らないという点以外はフリーでいいという事である。
端から見るとやはり不憫に見えなくもないが、当の本人は別に隠されていることを恨みもしないだろう。
そして一つ、転入生の抱える問題についてシャディに耳打ちするように。
87シャディ◆L1x45m6BVM :2018/09/01(土)02:19:31 ID:z9J()
>>86
わかったー、とエリシアに関する情報制限を理解したことをハッキリと。これで漏れることもない……はず。

「? ん、わかった! 慣れてないとこだと何言ったらいいとかわからなかったりするもんねー」
「同じ学校の子だもん、頼まれてなくても頼まれた!」

さて、大事な問題にして齟齬としてシャディは所謂シャイだとか、そういう意味に受け取っている様子だ。面白がってそのままにするか、それとも教えておくかはロイコ次第。
とはいえこの学校ならある程度のコミュニケーションは心配要らないと自然に感じてくるだろうか。

「楽しみだねー、その子が来るのー」

そんな感じに、一人早く知った少年は新しい仲間の期待に胸を躍らせるのであった。
88ロイコ ◆13VxAhN3EKTU :2018/09/01(土)02:30:35 ID:nYo
>>87
「ん……まあいいや、お願いするよ。
 あと、急に大勢に囲まれても困惑するだろうし、なるべく内密にね」

ともすれば勘違いを加速させるような補足とともに、今回の話題を秘めごとにさせておくロイコ。
まあ、転入生も対話の性質上、大勢に囲まれると困るのは間違っていない。
間違っていないことを抜き出して誤謬を誘うのは、非常に悪辣で効果的なのである。

「まあ、君のところでよかったかもしれないねぇ……」

まだ学園という環境に放つには不安な部分もある子だ。そういう面で任せられる人がいるということは心強くはある。
わくわくとした調子のシャディの頭をまた撫でながら、放課後の窓の向こうを臨むのだった。
89シャディ◆L1x45m6BVM :2018/09/01(土)02:39:28 ID:z9J()
>>88
「はーい、口下手だとなおさらだもんねー……」

そもそもシャディでも大勢に集まられて話し掛けられても困惑するだろう。そういうことはわかるのである。
となれば自然、転入当初にどれだけ周りを制することができるかだが……まあその辺は先生達と上手く連携するしかないだろう。

「? みんないい子ばかりだからねー、任せてよー」

一歩目が自分だとして、二歩目三歩目をその子が歩めれば万々歳である。頭を撫でられながらくしゃくしゃの髪の下で上目使いしながら呟いて。

はてさて転入生とシャディ、ひいてはそのクラスの邂逅。どうなるかはまた後日である。
90ウィル◆MzJ4jbQMxni1 :2018/09/02(日)22:20:33 ID:UqU
いやあ、夏も終われば新学期か……
【学校の図書室にて、羊皮紙の束とインクと羽ペン構えて作業中の生徒がいますよ】
【久し振りの授業!という前に、やることはやらないとねと忙しそう】
【緑髪が特徴的な……ウィルですね!】
91マオ◆nbVXKhtuAI :2018/09/02(日)22:28:01 ID:ihG
>>90

「久々のネポックだな。おまえたちも寂しかっただろう、キャノンズ、ワンワン! 」

夏休みのあいだは実家に帰省していたマオは
フンフンと鼻を鳴らしながら図書館に足を踏み入れる

ちなみに彼の故郷には〝しばらく会わないと大きくなってるかも〟というコトワザがあるがマオは相変わらずちみっちいままだ

「むむむ……。貴様はいつもいつもボクの邪魔をする……スミス……? ああ、なんとかじゃないか」
「ははん! 夏休みの宿題か! いまからはじめても遅いんだぞ! 」
92ウィル◆MzJ4jbQMxni1 :2018/09/02(日)22:35:26 ID:UqU
>>91
やあ風紀委員!……スミス?おいおい俺の名はジャックだぜ?
【相変わらず普段の偽名(ウィル(本名はウィリアムス))ではない偽名を名乗るアホですよ】

いやあ、今からってよりは最後の一つというか頼まれごとでね?
【宿題といえば確かにそうだと否定は出来まい】
【だが、俺は悪くねえ!と言いたげな表情を浮かべていますよ】
93マオ◆nbVXKhtuAI :2018/09/02(日)22:45:23 ID:ihG
>>92

「……聡明な僕はそろそろ気づいてきたが、キミは毎回違う名前を名乗ってないか?」

猫耳をピコピコと警戒的に揺らしながらじっとりとウィルを睨めつける
毎回騙られる名前を毎回忘れてしまうマオにも十分な責任はあるのだが

「むむ? それは殊勝な心がけだ! おまえは悪いやつだが、宿題を早めに終わらせてるのはえらい! 」

「だけども、ひとに宿題をやらせちゃダメじゃないか。そんな不届きものが! この風紀委員の居住する! ネポックにいるとは! 」

「まったくもってどしがたい! んにゃ!! 」

久々の風紀的活動でテンションがおかしくなっているようす
94ウィル&ステラ先生◆MzJ4jbQMxni1 :2018/09/02(日)22:51:48 ID:UqU
>>93
いやいや、気のせいだろう?
俺は何時だってジャックさ
【前トーマスと名乗っていたウィルが何か言ってますよ?戯言ですね】

「どうも、不届きものですよ~……ウィリアムス居るー?」
おいばっ……いないぜ?(今トーマスって名乗ってるから合わせてください!お願いします!(魔法による音のないウィルからステラ先生への伝達))
【ステラ先生からの頼まれごとの処理中なのです、この生徒】
【その不届きものは図書室に入る序でに背後からマオの尻尾をかるーく握ろうとしていますよ】
95マオ◆nbVXKhtuAI :2018/09/02(日)22:59:17 ID:ihG
>>94
「ジャックはありふれた名だからな……。記憶違いか……。いやでも……」

なむなむぽくぽくといった具合に猫耳の付け根をグリグリしながら考えて
はっとしたような顔をしたあとに、にやりと笑った

「ふふん。ボクは聡明なのでな。おまえの人相と名前を記すことにした! 」
「この手帳にちょいちょいと書き足せば忘れることはない! 」

ハッハッハ! と筆を振り上げて手帳に下ろしたとき
マオに…電流走る!!

「ふ゛ん゛に゛ゃっ!? 」

バッターン! と図書館の床に顔面からだいぶぅ!
久々の刺激にタイミングも悪かった!

「にゃぜ……ステラ先生が……」
96ウィル&ステラ先生◆MzJ4jbQMxni1 :2018/09/02(日)23:05:28 ID:UqU
>>95
「トーマス、久し振りね」あ、間違えたジャックだった!くっそ!
【痛恨のミスをしたトーマスかジャックかウィリアムスかよく分からない人ウィルはアホである】

「大丈夫ですか?マオ君?……そこの彼に頼み事をしていまして、待ち合わせがですね?」
【ステラ先生は追いうち気味にマオ君の耳付近を指でなぞるように撫でようとしていますね】
97マオ◆nbVXKhtuAI :2018/09/02(日)23:14:29 ID:ihG
>>96

「……トーマス? やはり貴様はトーマスか! 知ってたんだぞ! ボクはかしこいからな! 」

※ウィルです

「なにがジャックだ! なにがスミスだ! このトーマスめが! トーマスってメモしてやる! ふん! 」

※ウィルです

「……ボクは大丈夫です。先生こそトーマスになぞ宿題をやりゃりゃ……」

追い討ち……! 再びマオに電流走る!
科学や技術の実習めいた電流のはしりようにさしものマオもダウン寸前だ!

「くぅ……むやみにボクの毛並みを触るのはおやめください……」
98ウィル&ステラ先生◆MzJ4jbQMxni1 :2018/09/02(日)23:21:32 ID:UqU
>>97
くっ、トーマスということがバレてしまったか……っ!
【ウィルですよ!】
【せめてトーマスで通そうという悪あがきですね】

「私は夏期休暇中もお仕事で忙しかったんですよー、だからそこのトーマスにはおつかい序でにレポートを出したんです」
【つまりジャッ、ウィリア、トーマスには理不尽なことに他の人より宿題が多い】

「ではブラッシングはどうでしょう?」
【ステラ先生が柔らかめのブラシを何処からか取り出して、マオ君の尻尾の毛並みを整えようとしてます】
99マオ◆nbVXKhtuAI :2018/09/02(日)23:33:26 ID:ihG
>>98

「ふーむ! 悪いことはできないということだ! 偽名はダメ! おさけも!」

地面に這いながらも懸命に声をだして
地面に這いながらもメモを取る
風紀委員とはとかく大変なお仕事なのである(byマオ)

「にゃんですと……それでは…まるで……」

先程のいじらしい刺激に比べたら柔らかいブラシでのブラッシングは遥かにいい
マオはうとうとと目を細めながらコクリコクリと睡魔に抗って

「トーマスが優秀……みたいにゃ……z Z Z」

……みたけれどねむったーーー!

汚い棒人間の横にtomatoと書かれた 謎のメモを残してマオは眠ってしまった!
床なのに! 図書館の床なのにだ!

「むぐぐ……トマト……ゆるすまじ………」

最後にら理不尽な恨み言を吐く姿はどこか殺害現場じみている
今回ばかりはウィルに恨まれる謂れはない! 今回! だけは!
100ウィル&ステラ先生◆MzJ4jbQMxni1 :2018/09/02(日)23:41:38 ID:UqU
>>99
そうだねえ、うん
【お酒に関して一枚噛んでいる教師がそこに居るとは思うまい】
【見つかれば叱られながらも、停学だの何だの厳しい処罰を受けないのは先生への賄賂があってこその賜物です】
【偽名に関しては学校に正式に登録されている名前がもう偽名なので仕方ありませんね】

「パシりとして、彼はとても便利でして……あはは」
【誤魔化すように笑いながら、ステラ先生は眠ったマオをそっと魔法で持ち上げ】
【図書室の本棚付近のソファーの上に運んで置くのでした】
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