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ここだけ現代異能学園都市 -再生- No.11

28花表 千刃◆fAiBro2NmQ :2018/11/10(土)02:23:32 ID:G0r


「柘榴ちゃん」

耐えきれないものが一息に爆ぜるように、飛沫を散らして千刃は柘榴の眼の前に立ち上がった。
日頃は十分に運動をしているだろう、そう伺わせる張りのある腰や胸の、彼女の女性らしい体つきが、暖色の照明にすぅと晒される。
彼女の目を引くのは、決してそしてそれだけではなかった。

それは、千刃の胸部の間から僅かに顔を出す"異物の縁"だった。

「…………………見て」

濡れた桃髪の奥から物憂げに視線を落とす。
彼女は自らの乳房を両手にすると、胸に挟まったそれを柘榴へと見せつけるようにしてゆっくりと広げた。

それは胸に隠れるように嵌まった、綺羅びやかな銀渕に囲まれる、清く風景の射す鏡だった。
柔肌に浮き上がる"印"は、持ち主の生命をすべて否定するような―――そんな、明らかな異質感を示していた。

「…これが、私。」
「私は、…鏡の怪物なの。鏡を拾った妹に、望まれて生まれてきた、彼女の欲望の表れ」

千刃は底のないほど悲哀に満ちた瞳を水面に向けて、自らの出自を赤裸々に語り出し始める。

「私は5年前、攫われたあの子を助けに行って…ひどい傷を負った…。隠れたのは真冬の倉庫でね、とっても寒かった」
「彼女が生きればいい。そう思って、私は千尋にぜんぶの『温もり』をあげた。でも、だからなのかな……」

鏡の縁に片手を添え、震えたてつきで強く握りしめる。
涙に溢れた大きな目で、彼女は柘榴を見上げた。

「私は……今、あなたの『温もり』が欲しくて、欲しくて、欲しくて……たまらない、たまらないの…!」
「…きっとこんなおかしな気持ちは、鏡のせいだよ。ついさっき……私の"欲望"は、たとえあなたを殺してでも、それを欲しがった」

覚束ない呼吸に、荒く胸を上下させる彼女。
鏡の欲望は、自分でも制御できない……そんな葛藤が見る者には手に取るように分かった筈だ。

「……醜い、怪物…なの」

暗い心を包み込む、全てへの諦め。千刃は最後に、両の手を力なく下ろした。
私の存在は、最愛の妹である千尋の望む事。私の存在は、それを満たす事でしか完成されない。
だけど、それは…きっと、誰かを傷付ける事だと知っていた。
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。
※主は1005まで!次スレ誘導とかに使ってね

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